ITSスマートモール 駐車場利用時にDSRCを利用して情報提供

カテゴリ:社会実験・各種検証 , ITS技術 / 2006年03月28日

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ITSスマートモール検討会は、3月22日から24日までの3日間、名古屋市栄の「セントラルパーク地下駐車場」でETC車載器を利用したDSRC(狭域無線通信)の情報提供サービスの社会実験を実施した。

ETC車載器のIDを照合し携帯電話にメールで情報提供、さらにトルカでクーポン発行

今回の実験の仕組みは次の通りだ。

まず利用者は、あらかじめ携帯電話のメールアドレスとETC車載器、併せてサービスを希望する場合は性別や嗜好などの属性も登録しておく。そして駐車場に入る際、入り口に設置されているDSRCの路側器がETCの車載器を読み取り、検出されたIDはASPセンターへ送信される(当然ながら送信内容は暗号化される)。センターでは登録情報に応じて検知したIDを符号化し、情報提供サーバを経て携帯電話のメールアドレスへ街角情報を提供する。

今回の実験では、携帯電話へ送られたメールに「トルカ」(おサイフケータイで取得できるNTTドコモの電子カードサービス)を利用してクーポンを発行するシミュレーションまで行っていた。


システムの概要。DSRCからASPセンタまでのシステムは沖電気が、ASPセンタ以降の情報提供サーバなどはジクー・データシステムズが開発をおこなっている

通常のETC端末が利用できる。事前に車載器IDと携帯電話のメールアドレスの登録が必要

実験場所となったセントラルパーク駐車場。高さ制限を示す黒と黄のバーにDSRCアンテナが設置されている。路側器はその左側にある

送られてきた街角情報メール(左)にはトルカへのリンクが表示されている。これをクリックするとより詳細な店舗情報を入手できるほか、クーポンなどの発行も可能だ

DSRCサービスの普及を決定づけるキラーコンテンツになりうるか

今回の実験の舞台となったのは巨大な商業エリアを背後に控えた駐車場。このような場合、ユーザーに効果的なセールスプロモーションをおこなうには、やはりメルアドにヒモ付けされた属性が重要になってくる。男性か女性か、良く行くショップはどこか、何に興味があるのか等々、「ニーズに応じた情報をいかに提供できるかが鍵」(実験に参加したスタッフのコメント)となる。

車載器は現状のETC車載器を利用できるため、消費者のイニシャルコストはゼロ。いかにして利便性をアピールし、消費者の関心を引くかが実用化に向けての課題になるだろう。今回利用した「トルカ」のクーポン発行サービスなどはかなり有効な方法のように思われた。駐車場側にすれば路側器の負担は痛いかも知れないが、例えば他所で実験されていたDSRCの決済サービスと組み合わせて料金割引サービスを実施するなどした利用客増の方策も考えられるかもしれない。

さらに目先を変えてみると、例えば郊外にある大型ショッピングセンターの駐車場では、クルマを降りた後の行き先が明確なため属性はそれほど重要視されないだろう。これならば一様に店内のセールス情報を配信するだけですむため、比較的簡単にシステムの構築・運用が可能だろう。

ガソリンスタンドや駐車場の決済など、DSRCを利用したサービスは一部で実用化されているが、普及に弾みをつける決定的なサービスが足りない。その意味で、今回の実験で披露された携帯電話を利用した街角情報・クーポン提供サービスはいわばキラーコンテンツになりうる可能性を秘めているように思われた。

【関連サイト】
ITSスマートモール http://www.its-smartmall.com/

 
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