「ITSあいち県民フォーラム2010」開催

カテゴリ:講演・セミナー / 2010年06月07日

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6月7日(月)、名古屋市中村区名駅のミッドランドスクエアにて「ITSあいち県民フォーラム2010」が開催された。
今回のフォーラムは、経済産業省のITS施策紹介、自動隊列走行システムの開発報告、新東名プロジェクト紹介に関する講演が行われた。講演の詳細は以下の通り。


経済産業省 製造産業局自動車課 課長補佐 縄田俊之氏


財団法人 日本自動車研究所 ITS研究部 研究主幹 青木啓二氏


中日本高速道路株式会社 建設事業本部企画統括チーム チームリーダー 源島良一氏

「省エネルギー・地球温暖化対策を目指したエネルギーITSについて」
経済産業省 縄田俊之氏

「エネルギーITS」という言葉を使い、エネルギー利用の効率化にITS技術を活用するための指針が紹介された。昨今の原油の高止まり傾向や二酸化炭素排出量の問題等を踏まえ、渋滞の緩和や物流の効率化等、主に交通流対策(交通流の円滑化)の実施が重要である旨が紹介された。

「エネルギーITSにおける自動運転・隊列走行技術開発の状況について」
財団法人日本自動車研究所 青木啓二氏

2005年の愛・地球博で実際に運用された自動隊列運行システム「IMTS」を覚えているだろうか。その開発を担当していた青木氏による、自動運転・隊列走行システムの最新技術報告が行われた。
3台のトラック同士が相互に連携し、車間距離4mを維持した状態で高速走行を行うことで、トラックの空気抵抗が大幅に緩和され、燃費向上が期待できる。紹介されたのは、ボディ側部に取り付けられた2台の映像カメラ等を使ったシステムだ。車線の保持をはじめ地図データによる速度制御、車々間通信による車間距離制御、障害物センサによる回避等の開発状況が紹介された。
こうしたトラックの隊列走行システムは世界各国で研究・開発が進められており、すでに国際的な開発競争の時代に突入している、とのこと。電車の運行管理にも利用されるフェールセーフシステムを導入し、絶対的な安全性の確保を目指している点など、日本ならではのアドバンテージ技術には期待が持てるのではないだろうか。

「新東名リーディングプロジェクトについて」
中日本高速道路株式会社 源島良一氏

神奈川県の海老名から神戸までを結ぶ新東名(第二東名)高速道路の着工が進んでいる。急カーブや急坂をなくし、よりスピーディで快適な都市間移動を実現するこのプロジェクトは、2020年度の全線開通を予定している。
現在、静岡県内の一部完成区間を利用して大規模な実証実験が行われており、全線管理用CCTVカメラの運用や情報掲示板、ITS車載器を使った情報提供やトンネルの照明方法等、様々な設備・機器の検証作業が行われている最中だ。ドライバーの生理をより深く追求し、最新の設備・サービスが盛り込まれた新東名は、完成すれば文字通り世界最先端の高速道路システムとなるだろう。
だが一点だけ気になるのは、建設・運営コストの問題である。限られた短い時間を使った慌ただしい講義とはいえ、概略レベルでいいので、新東名におけるコストベネフィット分析説明が欲しかった、というのが正直な印象だ。高速道路の安全性・利便性の追求は大いにけっこうなことだが、そのためのコストを誰がどのように負うべきか、という点もまた、利用者(国民)の重大な関心事である。明快なベネフィット提示等、多くの利用者の合意を得られるよう、継続的な説明努力を今後も期待したい。

【安原武志(DAYS Inc.)】

 
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