愛知県ITS推進協議会 第41回セミナー開催

カテゴリ:講演・セミナー / 2007年05月11日

 
 

5月11日(金)、名古屋市千種区・ルブラ王山にて、愛知県ITS推進協議会・第41回セミナーが開催された。
講演テーマは、ロンドンやシンガポールで導入され注目を集めているロードプライシングに関連し、3名の講師によって講演が行われた。



名古屋大学・森川高行氏


(株)日建設計総合研究所・安藤章氏


日本IBM(株)・岩浅泰治氏


【講演1】
「ロードプライシングの意義と課題 PDS(駐車デポジット制度)の提案」
名古屋大学 大学院教授・森川高行
<概要>
地球温暖化の大きな要因である自家用自動車の利用削減に向けた取り組みのひとつ「ロードプライシング」を紹介。ロンドンなどの先進事例を元に、導入効果と問題点を検証した上で、より受容性の高い代替案となる「駐車デポジットシステム(PDS)」の概要が紹介された。

【講演2】
「PDS研究会の成果とこれから」
(株)日建設計総合研究所 主任研究員・安藤章
<概要>
PDS研究会の事務局として、日建設計総合研究所の安藤氏が登壇。平成20年度に予定されているPDS社会実験に向けた課題への取り組み(各種アンケート調査方法、PDSの評価方法や関連法規制の整理等)が紹介された。

【講演3】
「海外事例紹介 ストックホルムの取り組み」
日本IBM(株) 公共事業企画担当・岩浅泰治
<概要>
スウェーデン・ストックホルムにおけるロードプライシングシステム構築業務委託を受けたIBMによる、現地での取り組み紹介。無料配布される車載ICチップと路側機、ナンバー読み取り装置を組み合わせ課金する仕組み等が紹介された。


ある一定のエリア内に進入する自動車から課金するロードプライシング制度は、東京都内でも検討が行われているものの、自動車の利用者をはじめ制度に反対する意見も根強く、具体的な指針を示せずにいるのが現状だ。

名古屋大学・森川教授をはじめとするPDS研究会が提唱する駐車デポジット制度の仕組みは、簡単に説明すると次の通りである。

都市中心部に設けられた課金エリア内に進入した自動車から課金する、というところまではロードプライシング制度と同様。その後、自動車がエリア内駐車場等を利用した際、課金の一部(または全額)をドライバーに返還する、というのが最大のポイントである。

こうした仕組みを構築することで、自動車の市街地への流入量を減らすというロードプライシング制度本来の狙いを達成するのと同時に、自動車利用者の利便性向上や、エリア内商圏のさらなる活性化につながる可能性も秘めている。

都市交通のありようを変革するロードプライシング制度をよりスマートに発展させた駐車デポジット制度は、来年度より名古屋市内で社会実験が予定されている。

【安原武志(DAYS Inc.)】

 
 

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