愛知県ITS推進協議会 第55回セミナー開催

カテゴリ:講演・セミナー / 2011年02月09日

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2月9日(水)愛知県ITS推進協議会・第55回セミナーが開催された(名古屋市名駅・ミッドランドスクエア)。プローブに関する日本の現状等を紹介する3つの講演が行われた。


【講演1】プローブ情報の日本における方向性について
ITS Japan プローブ共通基盤分科会 分科会長 前川 誠

DSC_1514.JPGプローブとは、クルマを“動くセンサー”と考え、アクセルやブレーキ操作、GPSなどの情報をネットワーク経由で収集し、集約・加工することで渋滞情報を提供するシステムのこと。すでに自動車メーカー各社では、プローブを使った独自の渋滞情報を提供しており、利用している方も多いだろう。
トヨタ「G-BOOK」、日産「CAR WINGS」、ホンダ「インターナビ」など、現在は各メーカーごとに独自のプローブ情報サービスを展開しているが、これらを一元的に集約することで、より精緻な情報を得ることができる。ITS Japanでは、これらのメーカーや関係省庁との橋渡し的な取り組みを行う現状が紹介された。
さらに、韓国や中国、オランダ等の海外におけるプローブ情報活用事例も紹介され、日本政府のIT戦略本部の戦略に沿った体制づくり等が紹介された。


【講演2】道路交通データの収集・分析の新たな展開
~プローブ旅行データ等の活用に向けて~
国土交通省国土技術政策総合研究所 道路研究部長 佐藤 浩

DSC_1518.JPG昨今の厳しい経済情勢の中、日本の道路整備事業においては、その客観的な事業評価は極めて重要である。その基礎となる交通データをより充実させるため、自動車メーカーが提供する民間プローブ情報を活用する国交省(国総研)の取り組みが報告された。
プローブ情報を解析することで、大量のデータ収集を効率よく行えるようになり、交通量データや移動スピードが、より緻密な分析を可能とする手法が紹介された。


【講演3】運送事業におけるプローブ交通情報の活用研究について
~ビジネスモデル構築を目指して~
(株)デンソーITS開発部第四開発室 担当次長 小野 恒夫

DSC_1521.JPGタクシーのプローブ情報を収集・活用する名古屋市内での社会実験から既に4年。プローブ情報サービスのビジネスモデル構築に向けたデンソーの取り組みが紹介された。今回、札幌市内のタクシープローブ情報を元にした最適ルート案内システムをトラックに設置して実験走行を行い、燃費改善効果が得られた旨の内容が紹介された。この実験を「札幌モデル」と位置づけ、今後のビジネスモデル化の足がかりとしたい旨が報告された。


プローブ情報の収集と活用については、決して目新しい概念ではない。例えばオランダのNDW(the National Data Warehouse for Traffic Information)は、すでにプローブ情報のビジネスモデル化が行われており、実際の運用がはじまっている。
日本におけるプローブ情報サービスは、この数年で諸外国にとうとう追いつかれ、今では遅れをとってしまっている、というのが偽らざる感想である。プローブを取り巻く様々な組織の利害関係が交錯する中、プローブ情報の一元化ひとつをとってみても「総論賛成、各論反対」のような状況に陥っているのではないか。
この状況を変革し、私たち国民が利便性をしっかり感じられる“真の良質なサービス”に育っていくためには、ITS Japanの強いリーダーシップと、それを支援する政府の確固たる姿勢と熱意が求められているように思われる。

【安原武志(DAYS Inc.)】

 
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