ITS JAPAN会長・渡邉浩之氏特別講演レポート

カテゴリ:講演・セミナー / 2009年11月24日

 
 
 

去る11月20日(金)から4日間開催された「あいちITSワールド2009」では、20日、会場の一角に設けられたイベントスペースで、ITS JAPAN会長、渡邉浩之氏(トヨタ自動車(株)技監)による特別講演が行われた。演題は「持続可能なモビリティ社会の実現に向けて」。

クルマはいま大きな転換点に立たされている。CO2をいかに少なく走行するか、というエコロジー性能が大きくクローズアップされる昨今である。渡邉氏は自動車の今後の変化について、電動化やハイブリッド化、小型・軽量化といった面から、ユビキタス化、隊列走行等の自動運転化、そしてより高度なHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)が進むと解説。さらに渡邉氏は、Well to Wheel評価(「井戸からタイヤ」。石油の採掘から消費までの全過程におけるCO2排出量を総合評価するもの)に基づいたグローバルな視点を提示。西暦2100年を見据えた長いスパンでロードマップを描くことで、自動車社会の進むべき方向性が見えてくる、と解説した。

また、現在トヨタやホンダ等のメーカーはじめ、各種団体等が独自で行っているプローブ情報サービスの共通基盤整備にも言及した。現在は各自ばらばらなプローブ情報を統合し、巨大なデータベースが構築できれば、ドライバーの利便性は飛躍的に高まるはずである。これは、産官学を取りまとめる立場にあるITS JAPANにしかできない、もっとも重要な使命のひとつといえるのではないだろうか。

ITSは交通社会における様々なネガティブな要素を解決するための新しい技術だが、その実現のためには、産官学の綿密な連携に加え、未来の交通社会に対する明確なビジョンと方向性を示すことが重要である。渡邉氏は「ITSは、既存の社会システムを根底から覆す21世紀のイノベーション」と位置づけ、クルマ単体の技術開発を超えて、これからは都市やインフラ、社会、あるいは人々のマインドとの“すり合わせ(調整)”が必要である、と語り、講演を締めくくった。

【安原武志(DAYS Inc.)】

 
 
 

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