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第22回 ビール一本30万円、何とかならないものか

カテゴリ : 法律,社会 / 日時: 2002年07月19日

▲道路交通法が変わって、飲酒運転の取り締まりがきつくなった。私が住む愛知県では県警がテレビCMを作ってオンエアした。寿司屋のオヤジがビールの注文に、「お客さんクルマ? じゃ、ビール一本30万円」と叫ぶヤツだ。テレビCMなんて税金の無駄遣いじゃないか、って思ったが、これはPR活動らしい。税金の使い道がよく見える分、ましな方かもしれない。

▲この道交法改正で地元の飲食店業界は大打撃を被っているという。軒並み売上が半減、あるいはそれ以下となっているらしい。大都会に住んでいる人はなぜ? って思うはず。実は名古屋市郊外や近郊の飲み屋や居酒屋(有名チェーン含む)は皆、巨大な駐車場を持っているのだ。巨大駐車場付居酒屋、こりゃ、飲酒運転を奨励している以外の何者でもないだろう。

▲建前は、複数で来店した場合、誰か飲まない人がいるはずだから大丈夫とか、酔ったらクルマを置いて帰ればいい、というものだが、酔っぱらってクルマに乗る人を見かけることは少なくない。公共交通機関など夜になれば無きに等しい郊外では、ちょっと飲みに行くのもクルマがあたり前なのだ。とはいえ名古屋近郊に限らず、日本中のあちこちで案外こうした光景は繰り広げられているはず。警察もある意味、本音と建て前を使い分けているといえるだろう。

▲そういえば名古屋の場合、繁華街でもクルマで飲みに行く人が多い。錦など市の中心部にある繁華街は、夜になると路上駐車でいっぱいになる。そこでまたまた警察が出て、駐禁をやるのだが、一時的に駐車車両がなくなっても数時間すると元の木阿弥。いわゆるイタチゴッコを繰り返し、いっこうに路上駐車(と飲酒運転)は減らない。

▲しかし、今回の法改正はさすがに効いた。したがって、飲食店の売り上げは激減する事となり、居酒屋のみならず、寿司屋といった外食店も客単価の低下に悩んでいる。この不況下、さらに厳しい要素が加わったわけで、運転代行業との提携など、飲食店側でも何らかの手を打たない限り、いよいよ潰れるところも出てくるだろう。

▲そうした状況の中、名古屋に低価格で有名なMKタクシーが進出してきた。「初乗り1.8km500円、お迎え料金無料」だが、車両はまだ数十台しかなく、なかなか見かけることはない。しかしこの料金なら飲むときの行き帰りの足として悪くないだろう。地元タクシー業界も、客足が減っている昨今、そして飲酒運転の法規制強化の今、こうした戦略に打って出れば、かなり売上を伸ばせるのではないだろうか。

▲法規制強化以降、運転代行業が伸びてきているらしいが、自分のクルマがあればつい乗って帰りたくなるのが心情というもの。近距離でも嫌がらず、お迎え無料の安いタクシーがいつもつかまえられる状況になれば、名古屋の飲酒運転も少しは減ると思うのだが、横並び意識が強いタクシー業界にはそれはムリか。自家用車に勝るほどの便利なサービスをしない限り、誰もがクルマを持っている名古屋でタクシーが儲ける(あるいは生き残る)ことは難しいはずなのだが。

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