▼一ヶ月に二回は更新するなんていいながら、もう2月。困ったものです(苦笑)。忙しいので書けないのか、怠惰ゆえ書けないのか、の境目が分からなくなってきた現在、またも大反省。そこで今回は、自分の中で延び延びになっていたテーマ、私的COTYを書いてみたい。
▼その前に、日本COTYのお話から。ご承知のようにアコードが348ポイントで1位、Zが321ポイントで次点、 217ポイントのアテンザが3位、4位182のミニ、5位117のEクラス、6位100のポロ、7位コペン71、8位カルディナ48、9位ベクトラ41、 10位レンジローバー30と、10台の候補車に点がついている。審査員の持点配分式ゆえ、総合点でアコードが逃げ切ったわけだ。
▼というのも、点数をつけた先生方59人の内20人がZに満点の10点を入れている。また13人がアコードに10点を入れている。これを見ると人気投票的にはZが圧倒的に一位だったわけだ。10点獲得数で順位をつけてみると、3位がミニ、4位アテンザ、5位がポロ、6位コペンとEクラス、8位ベクトラ(川上完氏一人だけ10点をつけている。どうして?)、10位が満点を一つも取れなかったカルディナとレンジローバー。
▼で、この中から私的COTYを選ぶなら、やはりZでしょう、とはならない。Zは確かにカッコいいし、既存のコンポーネンツをうまく活用して名車のコンセプトを復活・再生させたことの意義は大きいけど、特に「新しく」はない。これはコペンも同じ。両方ともクルマ趣味を楽しませてくれるという点では高評価なんだけどイヤーカーとしては今ひとつ。
▼アコードは、レーンキープ機能付きレーダー巡航システムや、声でエアコンを操作できるあたりが、とても「新しい」。クルマの出来そのものより、そういうハイテク部分にこそ新型アコードの真骨頂があると考えるのだが、そんな意見はそう多くないようだ。クルマの出来の部分だったら、ベクトラだって変わらないくらいよかった。もうこのクラスのセダンで文句をつけるところは、洋の東西を問わずほとんどないと思う。それよりクルマのロボット化(ASIMO化?)が少しずつ進んでいるアコードにより未来を見る。
▼ミニは乗っていて楽しいがやっぱりパイクカーだと思う(否定はしない。むしろ肯定的)。アテンザは走る曲がる止まるというクルマの出来で素晴らしかったが、それ以外は華がないと思う。ポロは日本製小型車嫌いのための選択肢、Eクラスはハイテク満載のくせにそれを表に出さないのがかえって嫌み、カルディナはワゴンの形で(販売的な)逃げをうったスポーツカー、レンジローバーはお金がない人ほどあこがれる夢の四駆、なんて思う。ということで、この中からのCOTYはアコードで妥当なところだろう。
▼しかし、むしろここに入っていないクルマの中にこそ私的COTYはある。追加して候補をあげると、モビリオ、MRワゴン、キューブ、ムーヴ、そしてWiLLサイファ。これらはすべて既存の価値をぶち壊そうとしているチャレンジャーとして歓迎したい。軽を越えたパッケージングが売り物で、まともな格好をしたムーヴをのぞけば、どれもそうとう変なカタチで、これらのクルマが登場し始めたことは日本車にとってはたいへんな進化だと思う。だって、どれもいわゆるカッコよさはない。「カッコ悪いことはなんてカッコいいんだろう」という時代がいよいよ来ている。昨年はその元年でしょう。
▼ということで、中でもCOTYにしたいのはWiLLサイファ。G-BOOKの性能はまだまだだが、昨年のクルマの中では最もIT的に進化したクルマといってもいい。そうしたシステムの完成度の低さはいくらでも批判できるが、兎にも角にも始めたことが重要。これこそが今後の日本車の生き延びていく道のような気がする。今後のWiLLサイファには燃料電池の動力とインターネットITSを搭載して欲しいものだ。
▼と書いて、ふと気づいた。今回のCOTYはトヨタとホンダの燃料電池車にこそふさわしいのでは、と。燃料電池車が一般公道を走り出したことは100年に一度のトピックだろう。燃料電池車は水が凍るので0度以上の所でしか走れないとか、どこだかに湯をかけて暖める必要があるなどというお間抜けさは、キャブに湯をかけて始動していた時代を彷彿とさせ、心温まる? ものがある。まだ問題だらけだった頃のガソリン車の雰囲気が、今の燃料電池車にはあるみたいだ。夢の未来は産みの苦しみの後にきっとやってくるのだ、と信じたい。
▼ということで私的COTYはトヨタとホンダの市販燃料電池車、これを選んじゃいけないというならWiLLサイファということに決定。アトムは手塚治虫によれば今年誕生するらしいが、残念ながらちょっと無理そう。でも育てるクルマというWiLLサイファは一種のロボットでしょう。大昔のアニメの「スーパージェッター」で、無線で呼ぶと主人公の元に飛んでくる流星号というクルマが登場していたが、WiLLサイファを作った人はきっとそのイメージを持っていると思う。それが近いうちに実現することを期待したい。









