▲ETC端末(以下ETC)の普及が昨年12月に1000万台を越えた。その前の年が500万台、さらに前の年が250 万台だから倍々ゲームとなっている。12月の高速道路利用者のETC利用率は55.9%ということで、高速道路ヘビーユーザーではもはや当たり前の装置になっている。調べてみたが、ゲートでの手集金だと1時間あたり230台通せるが、ETCは800台とのこと。手集金でも15秒に一台通せるというのはちょっと驚いたが、一度使ってしまうとやはりETC以前へは戻れない。もちろんこれで料金所渋滞がかなり解消されるわけだ。
▲もう一つ、おもしろいデータがあった。都内のクルマの平均速度は時速20km程度。これが時速30㎞になると排気ガスが 2割削減されるという。渋滞をなくするための環境対策という側面もETCにはあるわけで、環境派の人はETCをつけるべきだろう(クルマに乗るのをやめようという人もいるが、皆がクルマに乗らない社会が来るはずなどないから)。クリーンな排気ガスをうたう新型車は多いが、ETC未装備のため渋滞原因になるのであれば本末転倒。ETCは環境インフラとして標準装備化が望まれる。
▲標準化はETCカードの割引がポイント性になったことでさらに促進されるべきだ。ETCはディーラーでも1万円程度のオプション。取付、セットアップ代金を入れても1万5000円程度。標準装備されていればもっと安くすむはずだ。ポイントは5万円の高速道路利用で 8000円がつくから、10万円使えばもとを引く計算になる。これまでは5万円前払いしないとこの割引が効かなかったが、今後は皆平等に割り引かれる。オマケにポイント3倍サービスとか、深夜割引サービスとかの特典もあるから、もとを引くのは早いはず。ただしポイントの有効期限は2年だから、5万円分溜まらなくても期限切れまでに走行料金へ還元する必要があるが。
▲この割引制度に関してはものすごく複雑でわかりにくい。オートバックスなどでETCをつけている人がこの割引に関して理解しているとは考えにくい。ただし、新車を買うときなら、セールスマンからそれなりに知識を得ることができるだろう。その意味でも新車時に標準装備されることは重要だ。インテリジェントキーの使い方の説明を受けるように、ETCの使い方と割引の説明を受ければいい。おそらく今、ETCをつけたがらない人の多くが、面倒、わかりにくいということで敬遠しているはず。それによって、渋滞解消が進まないというのであれば、それはクルマメーカーの責任だ。
▲では、現時点(06年1月)で一番儲かるETCの付け方だが、まずETCを新規で装着すること。そして新規でポイント制度にカードを登録すれば600ポイントがプレゼントされる。3月末までは平日2倍、土日祝3倍のポイントがもらえるから、あと400ポイント分走ればめでたく8000円分の走行料金を還元をしてもらえる。3倍の日なら6700円分で400ポイントだから、130kmほどを往復すればいい(普通車の場合)。
▲現状でETCをつけている人も、古くなって機能的に気に入らなくなっているならこの機会に新規で買うのもいいだろう。旧型は取り外してそのまま何もする必要はない。外したことを申告する必要はないのだ。新型を新たにセットアップすればいいだけ。古いのは誰かにあげてもいいが、その場合、本体にある番号さえ目視できれば別のクルマで再セットアップできる。ただし、600ポイントプレゼントはないから、もらうより新規で買った方が得だ。
▲ポイントは通常50円で1ポイントつき、1000ポイント(5万円分)で8000円の走行分が還元される。ここで気をつけなくてはならないのは、申し込みの時にこの還元を自動にしないことだ。自動にしておくと8000円分が優先して使われるため、せっかくのポイント3倍の日に現金扱いになってしまう(還元額にポイントはつかないため)。これを防ぐには、ポイント倍増サービスがある期間は還元せずひたすらポイントを溜めることだ。3倍なら8000円で480ポイントもつくから、あとで還元すれば4000円近い額になる。
▲このようにわかりにくい制度だが、何よりインターネットで申し込みや自己情報の管理ができるということが、さらに一般の人のハードルを高くしている。郵送でも可能だが、ネットだとより細かくポイントの管理ができるためたいへん便利。しかしデジタルデバイドの壁は厚い。熟年層を中心に、使いにくいという声が出るのは当然だ。その意味でも、ディーラーなどが新車販売時に標準装備品としてフォローすることが望ましいだろう。
▲かつて民主党が高速道路無料化、を唱えていたが、すっかり過去の話になってしまったようだ。私は税制を変えてでも無料化すべきと思っているが、おそらく無理だろう。ポイント性はわかりにくく、知っている人、知らない人がいて著しく不平等ではあるが、確かに料金は下がったことになっている。ETCの利便性とあわせて、ひとまず一歩前進したと評価すべきか。今後自動車メーカーには、ETCとハンズフリーフォンの標準化を強く望みたい。













