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第41回 トラックにこそ早急にITSの整備を。 速度規制装置はあまりに過酷だ

カテゴリ : ITS関連 / 日時: 2004年07月20日

▲先日、NHKスペシャルで「トラック・列島3万キロ 時間を追う男たち」という番組を見た。以下にその番組紹介をNHKスペシャルのサイトから引用させてもらう。
 「より早く、より効率的に、一方でより安全に。物流が急速に変化する中、トラック業界では生き残りを賭けた競争が続いている。睡眠を極限まで削り、1分1秒を争って走るドライバーたち。“追っかけ”と呼ばれる超特急便に同乗しスピードと安全の間で葛藤する男たちの姿を記録した。」

▲番組内容は決められた時間内に品物を運ぶトラッカーがいかに過酷か、と言うものだったが、思わず引き込まれたのは例のトラック速度規制装置装着後の話だったからだ。
 以前は遅れを速度超過でカバーするという芸当の打てたトラッカーも、今やその装置のせいでひたすら休息をとらずに走ることでしか遅れをカバーできないのだ。
 高速運転で最も過酷な速度域(低速すぎて緊張感がなくなる)でもある90㎞/hまでで、睡魔と戦いながら走り続けるその姿は、涙なしで見られないものだった。

▲おそらくトヨタから始まったジャストインタイムの考え方が遠因だと思われるが、最近の荷主は時間にたいへんシビアだ。遅れるのはもちろん、早く着くのも許されない。しかも建前上安全を最重視し、速度を出すことを嫌う。荷物が遅れるといけないので速度を出したら、その走行データを見て逆に運賃を払わないというケースもあるらしい。
 さらに現在の道路事情で渋滞や事故など遅れに対する不可抗力は必ず生じるのだが、それは一切理解してもらえないという。

▲番組を見ていて、速度を出さなくてもこれはいずれ事故を起こすと思った。私の場合だと、速度のメリハリをつけたり、少し休憩したりしながら走れば、長時間の運転は全く苦にならない上、安全にも気を配れるのだが、番組で見たパターンの運転だと確実に集中力が落ち、場合によっては事故を起こすと思う。
 日本の経済がトラックによって支えられているのは明白なのに、こうした状況は何とかならないものか。

▲それにはやはり道路整備を含めたITS(高度交通システム)の整備を早急に進める必要があるだろう。まず安全に走れる道路の建設。第二東名や首都圏の高速道路網の建設は、利権をむさぼってきたおバカな人たちのせいですっかり止まってしまったが、早く再開しないと取り返しがつかないと思う。速度をむやみに規制するより、3車線の第二東名を早く作った方が根本的な解決になるはずだ。

▲同時にトラックの自動運転を早く実現すべきだろう。すべてのトラックにレーダークルーズコントロール、レーンキープアシスト、さらにプリクラッシュブレーキを搭載し、さらにもう一歩進めて連結自動運転が可能になれば、人間が今回の番組のように苦しむことはなくなるはず。技術的にはもうすぐのところまで来ているのに、それを妨げているのはいったい何なんだ。

▲夕方に出荷すれば翌朝には名古屋の会社から東京の会社へ荷物が届く。それを維持するために、速度を落として休まず走れ、というのでなく、官民いっしょにITSの整備をすすめるべきだ。民主党は先の選挙で躍進したが、政権を取ったあかつきには高速道路無料化を実現し、こうした日本を支える基幹部分の整備をしっかりやってもらいたい。まあ、民主党が政権を取る、あるいは取って改革を実現する可能性はそう高くはないと分かってはいるが、今よりはマシな気がして期待せざるを得ない。

▲何より、高速をトロトロしか走れないトラックが、トロトロ走っているトラックを抜こうとするワケがよく分かった。例え5㎞/hでもスロットルを戻したくない気持ちはよく分かる。それを見ていつもムカついていたのだが、それほど厳しい状況と理解できていなかったことを反省。少しトラックに対して優しい運転を心がけようと思ったのだった。日本を支えるトラッカーの皆さん、がんばってください。

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