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第2回 ネットオークションは経済に革命をもたらすか

カテゴリ : コンピュータ・ネット / 日時: 2002年01月15日

▼先日Yahooオークションで余っていたノートパソコンを売った。思ったより高く売れたのでたいへん嬉しかった。しかし、ネットオークションには本当に多くの商品が出品されている。これを見ていると中古品の個人売買はすでに確実なマーケットを形成した、といえるだろう。また私の住む名古屋では、5年ほど前からドーム球場を埋め尽くす規模のマンモスフリーマーケットが毎月のように開催されており、そこでは1日で数億円の取引がある。さらに名古屋には、質屋や中古品店もなぜかたくさんあり、コメ兵という有名な中古品の百貨店(地上7階建てのビル)まである。

▼しかしこの中古品というものは、日本の経済構造を大きく変えつつあるのではないだろうか。そこで売られている商品の多くは、かつてなら消費財として、ひとたび買えば基本的にタダになるものだった。それが今はそこそこの値で売れるわけで、これはもう消費財ではなく一種の不動産である。買ったら棄てるまで使う、あるいは所有するというはずのものが、途中で金に換わるわけで、こうなると商品は買ったのではなく、手放すまでリースしていることとかわらない。

▼この仕組みがさらに進むとどうなるのだろう。人は新品のものを買わなくなるだろう。中古でいいものがあるならそれで十分ということになり、結果、経済は停滞する。モノを作る人は打撃を被るだろう。これはブックオフなどの新古書店において、すでに問題化しつつある。しかし逆に、中古がいい値で売れるので、どんどん新しいものを買い代えていく、という人も増えてくるはずだ。今までは棄てるしかなかったモノが下取りに出せるわけで、自動車と同じことになる。差額だけ出せば新型が買えるということを歓迎する人は多いはず。今後景気と消費が上向けば、この流れはさらに好転するかもしれない。どちらが良いかは微妙だが、常に進化する家電やPCなどは、この方向は歓迎かもしれない。

▼私の場合は、というと実は一番ずるい。つまり、中古で安く買って、しばらく使ってからまた売るのだ。こうすると使用期間(リース期間)の消費は最も少なくてすむ。経済構造からすれば、極悪非道の消費者である。こういう人間が増えるとすると、中古市場の活性化は日本の経済を崩壊させるかもしれない。いや確実にこういう人間は増えているように思える。困ったことだ。

▼いずれにしても、これを支えているのはインターネットを中心としたITである。ネットバブルは崩壊し、IT神話は崩れたかにみえるが、実はこの様にジワジワと経済に革命? を起こしつつあるのだ。インターネットオークションでモノを売買し、それを宅配便が運んで決済する。これがあたりまえになる時代がやってきた。いずれネット決済も進むはずだし、インターネットがもたらすとされた流通革命は、けして崩壊してはおらず、ジワジワと進行中だ。しかしこうした新たな経済の動きに言及した論調がどこからも出てこないのはなぜ? 経済学者こそネットオークションをやってみるべきだろう。

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