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第14回 名古屋にはパ・リーグはない。 中日ファンになるしかないのだ

カテゴリ : カルチャー / 日時: 2002年04月04日

▼私はプロ野球が好きだ。子供のころはご多分にもれず野球少年で、中学2年までに野球部ではレギュラーになった。しかし、学校が「野球部は坊主狩りにしろ」という。それですっかりイヤになって野球をやめた。野球を楽しくやりたいだけなのに、なんで精神論を持ち込むんだという「ませた中坊」の論理だったのだ。以来20代まではほとんど野球に興味を持たなかった。

▼しかしいつのころからだろう、ナゴヤ球場でプロ野球を見るのが楽しみになり、その後はけっこう通っている。年に5〜6回は行っているだろうか。5年前にナゴヤドームが近所(自転車で行ける)にできてからは、近いこともあって、ちょっと時間があるから見に行こうなんてこともできるようになった。

▼名古屋で生まれ育った以上、当然私は中日ファンである。これはもうどうしようもない。名古屋にはセントラルリーグの中日しかなく、パシフィックリーグは全く興味を持たれない土地柄だ。また中日は名古屋以外に本拠地を置いたことはなく、親会社もずっと変わらずここにあった。セ・パ両リーグ複数の球団がある首都圏や関西圏、ホームチームが移転してきた地方都市、ホームチームのない地方都市とはそこが違う。こんな都市は名古屋の他には広島くらいだろう。名古屋以外に住んだことのない父はもちろん中日ファン、したがって私も生まれたときから中日ファンなのである。

▼さて今年はオープン戦を一回見て、先日、ナゴヤドームの開幕第2戦、ヤクルトVS中日を見に行ってきたのだが、そのあまりにお寒い状態にちょっと悲しくなって帰ってきた。ご存知のように今年は星野監督が阪神へと去り、そのあおりで、中日はたいへん地味な状態へと落ち込んでいる。星野去就騒動時には、名古屋という土地柄、および中日というあまりに名古屋的な組織の問題点がいくつか出てきたのだが、それはまた後日考察するとして、現状の問題点だ。

▼ヤクルトに連敗した(阪神は巨人に連勝した)わけだが、その負け方があまりにつまらないのだ。野球はじっくりと勝ちと負けの分かれ目を楽しむものだと思っている。2アウト満塁、一打逆転のチャンスをどう作り、そこでどう勝負が行われるか、が醍醐味だ。一球一球に手に汗握る緊張感は、サッカーなどのラテン系スポーツにはない、ワビサビのスポーツだと思う(その点ではベースボールともまた違うかも)。星野野球にはそうしたおもしろさがあったのだが、先日のゲームにはそれがない。選手が何となくゲームをやっている感じがするのだ。

▼中学の時には否定したものの、今は野球には精神的な部分が大きいと思わざるを得ない。ムードに大きく支配されるのだ。また監督のキャラにより、チーム全体が勢いづいたり、萎縮したりする。中日OBで高木守道という人がいるが、この人の監督時代もひどかった。かなり暗いタイプの人なのだが、チームがそういうカラーになってしまった。そういう意味では日本の野球はまるで日本社会の縮図のようだ。よく言われるように、日本で野球に人気があるのは自分や自分の所属する組織をついその中に見てしまうからなのだろう。

▼しかし今年の中日はあまりにムードが悪い。故障者が多く、新外人は打てず、チャンスに打線がつながらない。しかしファンとしては楽しく野球を見たい。プロのワザのぶつかり合い、プロの勝負の駆け引きを楽しみたいのだ。監督にはパッと明るく振る舞ってもらいたい。試合を見ながらベンチも見ていたのだが、ゲーム中の監督の動きが実に地味。現代の監督たるもの、ゲーム中はもっと自分の喜怒哀楽を演出すべきだろう。

▼開幕2戦目だというのに、当日券で入った内野5階席はガラガラ。前の席で中年の男女がいちゃついているのにムカムカしながら最後まで見たのだが、この状況はホントに残念。入りの悪さはなんと4月2日からの巨人戦も続いているという(巨人戦なのに当日券が出るのだ・こんなことは今までない)。中日のお寒い状況そのものだ。大丈夫か、ホントに。まあ、これくらい空いていると、気がむいたときに見に行けるので、私としてはありがたいのではあるが。

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