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第26回 エンスーライフは家計と環境に悪影響

カテゴリ : その他クルマの話題 / 日時: 2002年10月08日

▼実はこのところ、エンスーライフを送っている。マイ・エンスーカーはシトロエンのかつてのフラッグシップXMだ。あるディーラーに車検切れで置いてあったクルマを譲り受け、ひとまず仮ナンバーで走ってみたら、結構問題ないので、整備を開始。あれやこれやと直して、車検をとり、エアコンも快調で夏を過ごした。

▼しかしさすがにその名も名高いエンスー車XM。好調に走ったのはほんのわずかな期間だけ。先日はセルが回らなくなり、その原因を調べるため、四苦八苦。CDを自前で取り付けたので(これも配線がわからず、かなり苦労したが)その折に電気系に問題を引き起こしたのかと、リレーなどをいじるも原因不明。結局修理工場に引き取られたが、その結果わかったのは、セルモーターの磁石がはずれて(なんと接着剤で貼ってあるだけだった!)バラバラになっていたということ。日本車ではあり得ないトラブルは、まさにシトロエンの面目躍如。

▼思えば10数年前、私はシトロエンBXというクルマに3年ほど乗り、たっぷり楽しませてもらった。ハイドロニューマチックの走りはむろん最高だったが、300万円を超える価格で新車を買ったにもかかわらず、壊れるという点では当時の中古日本車にもないエンスーライフを送ることができた。今回XMを買って、記憶がよみがえってきたが、BXもハイドロの高圧ポンプ不良にパイプ脱落、フューエルポンプの不良、ラジエターの水漏れなどたいした壊れ方をしたものだ。

▼XMはそれより5年ほど新しく、上級車種にもなるのだが、やはりトラブルメーカーだ。というか、セルモーターの例のごとく、構造上の問題が多いように思われる。90年代のクルマで、仏大統領が乗るようなクルマですらがこのていたらく。フランス車恐るべし。webで見ると、XMユーザーの皆さんは相当たいへんな思いをしているようだ(それを楽しんでいるのがシトロエン乗りでもあるのだが)。

▼さて、やっと本題。今度はXMのエアコンが死んだ。というかフロンガスが大気圏に放出されたのだ。どこから漏れたのかは今後の調査が必要だが、とにもかくにもXMのフロンはオゾン層破壊の旅に出たのである。春先に高い金を払って(現在、旧フロンの価格は品薄を理由に高値を維持している)入れたのだが、一シーズンでパー。それは大変痛いが、それより心が痛いのは、環境破壊に寄与してしまったことだ。エンスーは環境に悪いのである。

▼確かに排ガスにしても、旧いクルマは汚い。旧いポルシェでは触媒を外したりすることもあり、エンスーライフは環境に悪いのだ。旧いクルマを大切に乗ることは省資源であり、環境のためという考え方もあるが、実際のところは旧いクルマは積極的にスクラップにするということが世のためなのだろう。ディーゼル車の規制や旧いクルマの増税など旧車趣味に対する風当たりは厳しい。

▼私も好んでフロンを漏らしているわけではないが、結果として環境に自らの手でダメージを与えていることになる。廃止の際にユーザーが「フロン券」を購入し、フロン類の回収、破壊費用にあてるという制度が開始されようとする昨今、走りながらフロン漏らしまくりの旧車の罪は重い。といって、エアコン無しで高級車(一応)のXMに乗るのはちょっとつらい。

▼さすがにどうしたらいいかわからないのが今の心境だ。なによりXMには乗りたいし、対環境三つ星の最新車にない味がこうした旧車の世界にはある。またこういう稀少車を生かしておく文化的意味もあると思う。しかし、皮膚ガンにはなりたくないし、もちろん他人を皮膚ガンにするつもりもない。漏れないようにすればいいのだが、抜本的な対策は難しいそうだ。あなたならどうします? 

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