第98回 交通違反者講習のご案内が来た

カテゴリ : 法律 / 日時: 2011年02月12日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 
  • mixiチェック
 

▲最近はツイッターばかりだが、久しぶりにコラムを書いておこう。実は先日、速度違反で捕まった。そのあたりから免停に至る経緯を連載的に書いて、いくつかの問題点を考えてみたい。ただし、こうした違反話に対しては、妙に過剰な反応があることも多いから、そのあたりを配慮しながら慎重に書いていくつもりだ。大前提として、法を無視することを奨めているわけではないのだからそこは最初に申し上げておきたい。。

▲さて、過日の違反はこういう顛末である。某試乗車を試乗中のこと。その道は、かつて有料道路であった場所で、現在は一般道となってはいるが、信号もないきれいなドライブ路が続いていた。基本的には歩行者はおらず自動車しか走っていない、専用道路に近い道である。制限速度は50キロ。ただこの速度がふさわしいかに関してはやや疑問が残る。これだけいい道なら、最近の制限速度緩和の流れの中では、60キロあるいは70キロであっても何ら問題がないのでは、と思えるような場所だ。

▲この場所で他県ナンバーのコンパクトカーを試乗していた私は、70キロほどの速度を出していた。前後に車両はおらず、つい飛ばしたくなる道だが、ネズミ捕りなども考えられるため、一発免停にはならない自制した速度を出していた。状況から、この速度を出しては危険、また何らかに危害を与えるという可能性はごく低い、という認識をもって走行していたつもりだ。むろんこういう場合の常として、後続車両には注意を払っている。とはいえ、100%後ろを見て走るわけにもいかないし、何より走り慣れていない道なので、どうしても注意は前方中心で、後方確認が甘かったことは間違いない。

▲そして、ふと後を確認したところ、白バイがおり、すでに赤ランプを回していた。後ろから目を離しての間は、おそらく数分あるかなしか。一本道である。白バイはどこかで隠れていたのだろう、あるいは後方から急加速して追いついたのであろう。で計測。実によくある取締風景のヒトコマである。停止して白バイの警官と話をし、速度を出していたことは間違いない(実際にメーターを確認しながら走っているのだから)ので認め、署名捺印した。警官と喧嘩しても致し方無いし、時間もなかったため、その場は世間話程度に留めた。その中で警官が、あまり速いクルマは逆に捕まえない、というニュアンスの言葉を出したのが印象的だった。

▲そうなのだ。今回私の乗っていたクルマは、彼らにとって、取締のあとで裁判になっても出頭するのが遠距離で面倒になる「他県ナンバー」で、ヤンチャな人が乗っていると思えないごく「普通のコンパクトカー」で、しかも過剰な「スピードを出しておらず」、検挙しても文句が言われにくそうなクルマという「格好の獲物」だったわけである。地元ナンバーのメルセデスCLSあたりが時速100キロで走っていたら、多分彼らは追うこともしなかっただろう。聞くところによれば、彼らにも検挙ノルマがあるようで、出来ればトラブルが起きることの少なそうな相手を選んで捕まえたい、というのは人情というものだろう。

▲こうして考えてみると今回の取締は、まさに取締のための取締であって、安全を守るための取締とはいえないのではないかと思う。時々警察がこういうことをやることで、それなりに事故の抑止力になるという考えを全面的に否定はしないが、前述したように、この道路でこの速度で走っていて、危険はほぼないといっていい。この取締はとても虚しい事に思える。むろん制限速度を超えていることは違反なのだが、そんなことをいったら、一般的な路上を走れないことはだれだって理解できるだろう。制限速度でしか走らない運転が、その運転者に危険を呼ぶことはドライバーなら経験的に理解できるはず。例えばこの道路だったら、制限速度以内で走っていたら後続車からまず煽られる。そのほうがよほど危険。それゆえ、最近は警察も、問題がないと思われる場所では速度規制を緩める傾向にあるのだろう。

▲何より白バイという素晴らしい機動力を、こんな小遣い稼ぎ的な仕事に使っていることこそ、税金の無駄遣いのように思える。街中の危険な場所の交通整理、危険な走行をするクルマの検挙など、彼らにやってもらいたいと思うことは、多くのドライバーがいくつも思いつくだろう。まして捕まえやすそうなクルマを狙って検挙し、ノルマを果たさなくてはならないなど、やっている彼らにとっても忸怩たる思いがあるのではないか。そんな思いはないというのであれば、それはそれでまた問題だが。

▲かつて捕まったことのあるネズミ捕りにしろ、今回のような白バイにしろ、違反検挙による収入確保のための取締としか思えないのが残念だ。これで反則金15000円、減点二点。半年ほど前にちょっとしたトラブルがあって(これはまたいずれ書きたいと思うが)、違反点数が溜まってしまっていたので、どうやらこれで六点、30日の免停だと思っていたら、届いたのは違反者講習のご案内というもの。いつの間にか制度が変わって、この講習に出れば免停にはならないらしい。昔は免停になって講習を受けると29日に短縮されるというパターンだったが、免停そのものがないと。

▲調べてみると、3年以内に免停になっていない人は、累積して6点になった場合、こういう制度が適応されるとのこと。一発で6点の違反や、6点以上の累積点になった場合は免停だが、今回は免停ではなく、しかも講習に出ると前歴なしの0点に戻るという。ただし出ないと免停(行政処分)らしい。ちょっと嬉しい。が、しかし考えてみると、昔は行政処分を受け入れて免停期間クルマに乗らなければ、1万円以上かかる講習に出なくてよかったのに、今は行政処分の前歴を残さないためにもお金を払って(仕事も休んで)講習を受けるわけで、なんだか釈然としない。講習代金が払えない人には30日の行政処分を課すって、おかしいのじゃ? 

▲もちろん私は違反者講習というものに出てみようと思う。どういう講習の内容なのか、また当日の模様などはまたここで書いてみたい。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 
  • mixiチェック
 
 

月別一覧

 

現在の位置:ホーム > 編集長コラム 水野誠志朗'sトーク > 交通違反者講習のご案内が来た