第99回 違反者講習に行ってきたけど、なんだか無駄なことやってる感じだなあ

カテゴリ : その他クルマの話題 / 日時: 2011年03月04日

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▲軽微な違反点数が6点に達したので、免停ではなく違反者講習の呼び出しが来た。経緯は先回のコラムで書いたとおりだが、今回はこれに関して書いてみよう。まずこの制度だが、平成10年に制定されている。いや、知らなかった。これ、分かりやすくいえば、軽い違反の蓄積で6点に達した場合は、受講すれば点数蓄積がゼロになり、免停の前歴もつかないというもの。点数は違反に限らず軽い事故での点数も含まれる。この講習は免停ではないので、クルマで行ってもかまわない。呼出状には駐車場がないとは書いてあるが。

▲講習は通知が来てから一ヶ月以内に受講する必要がある。通知に受講年月日は指定されているが、変更することも可能だ。私も電話して一日遅らせてもらった。また最初気がつかなかったが、愛知県の場合、講習場所が4か所あり、それも変更することができる。分かりやすくいえば、一ヶ月以内ならいつでもどこでも受けられるというわけだ。ただし、受けるのを遅らせているうちにまた捕まったりすると、今度こそ免停になるから、できるだけ早く受けたほうがいい。とにかく受けさえすれば点数はゼロに戻るのだ。

▲こういったことは「飴」の部分であり、ドライバーには大変嬉しい。しかし当然「鞭」の部分もあり、受講は「義務」となっている。義務である以上、これを拒む、つまり受講しないと自動的に免停となり、その場合は短縮する手段もない。つまりお金を払って受講すれば前歴ゼロ、累積点数ゼロだが、受講しないと実免停30日、前歴1回で、次は4点の違反で免停60日前歴2回ということになる。これはもう天国と地獄。誰もが受けざるを得ない。公安委員会的には講習代金の取りっぱぐれがないことになる。免停の場合だと、お金がないから、またクルマに乗らなければいいのだからと短縮講習を受けない人もいただろう。

▲では、当日の違反講習の内容をレポートをしてみよう。午前9時から45分間という長い受付時間があり、これで遅刻を防いでいるようだ。受付でAコース(座学3時間・運転演習3時間)か、Bコース(座学3時間・社会参加活動3時間)かの希望を問われる。Aが1万4250円、Bは1万0250円。値段が異なるのはなぜだかよく分からないが、こう決まっている。社会参加はちょっと恥ずかしいし、実技演習に興味があったので私はAを選んでお金を払った。免許証は本人確認のために見せるだけで、渡す必要はない。当日、同じ教室には19名がいてAが12名、Bが7名という割合だった。値段の差はかなり大きい。なぜ分けられているのか、良くわからない仕組みである。

▲違反講習ではなく免停短縮講習を受けた人に聞くと、免停の場合は緊張感みなぎる講習のようだが、こちらは至ってソフトムード。10時スタートの最初の座学1時間は、本日のスケジュールやらの説明の後、愛知県の事故状況などの話があり、運転に関する適正検査テストをやった。「高回転のエンジン音を聞いていると気持ちがいい」「歩行者はもっと早く横断すべきだ」「ゆっくり走っていたのではクルマの価値がなくなる」「違反で捕まるのは運が悪いからである」「自分の運転がスマートでカッコイイと思うことがある」といった質問は素直に×をつければいいのだろうけど、ついついへそを曲げて○をつけたりしてしまった。座学は50分ヒトコマで10分休憩のはずだが、45分で一時限目は切り上げられた。

▲二時限目はルールとマナーということで、中型免許制度に関しての説明が長かった。乗れるのは8tに限るから6t車に荷物を載せるなら限定解除しないと無免許になるというような話だ。他に免許更新の話、事故の時の民事・刑事・行政罰の話、飲酒運転の話、そしてこの講習で点数がどうなるかといった点数制度などについて話がされた。交差点での人身事故の場合、過失割合が高い方(主原因)と低い方の点差が1点しかないという話はためになったが、それでもって安全運転を啓蒙するということでもないようだ。居眠りしていた人もいたが、講師は明らかに気がついていたにもかかわらず注意はしなかった。これも免停講習とは違うところだろう。こちらも45分で終了。

▲1時間15分の長い昼休憩を挟んで、午後は教室でAとBに分かれる。Aの私は運転試験が行われている試験コースに出て、受講者4人と教官一人で一組になり、クラウンコンフォートに乗り込んだ。最初に教官が所定コースを一周。それから一人ずつ交代しながら走る。外周から坂道、踏切、クランクなどを廻るのだが、自動車学校以来30数年ぶりの体験は新鮮。電車が走っていない踏切で窓を開けて音を聞くとか、左折時にはバイクが入ってこないようにできるだけ左に寄せて曲がるとか、そういう事を指摘される。「はあ、なるほど」という感じ。もうちょっと現実に安全運転に役立つ話が欲しいと思った。

▲次は室内棟に戻ってCRT適性検査というものへ。ディスプレイのあるゲーム機みたいなものの前に座り、右手でボタンを押して、右足でアクセルペダルを踏む。画面に連続する数字が表示され、それが抜けたりダブったりしたらボタンから手を離し、途中で×マークが現れたら足を離す。反応動作の速さのチェックのようだ。それから小さなハンドルを回して、画面に次々現れる二本線の間にカーソルを移動するゲーム?に続く。最後は画面の信号を見て、青ならアクセル踏み続け、黄色なら離し、赤はブレーキペダルを踏むというテスト。この一連のテストの総合判定は、私の場合、5点満点の2点とさんざんな結果となったw。

▲演習の最後は部屋を変わって、三菱プレシジョン㈱のDS-300(http://www.mpcnet.co.jp/product/simulation/searchpurpose/training/ds300.html)というドライヴィングシミュレータを動かす。一台280万円と教官が強調していたものだ。携帯の電源を切らないとデータがとぶ?とか。これ、かなり違和感があって、プレステとかの方がましなのではとも思えた。気を緩めると車酔いしそうな、変な感覚。一般の運転と違うから、シチュエーション的に人が飛び出すだろうなと予測できたりして、あまり意味が無いように思えた。やってる受講者もなんだか不真面目になってきて、人とぶつかって、失笑している人もいるほど。この結果は5段階のBだったが、素直に喜ぶべきか?

▲そんなことをやっているうちに午後4時ちょっと前となり、外へ出ていたBコースの人も教室へ戻ってきて、最後の座学。教官から「疲れたでしょう、ゆっくりしてください」と労われ、予想通りDVD鑑賞となった。タレントの河相我聞主演「奪われた命」というDVDは、幸せな若いファミリーが事故加害者となって不幸になるというありがちなもの。悲惨な事故映像などもなく、これまた強い印象のある映画ではなかった。DVDのあとに一時限目にやった運転に関する適正検査が帰ってきたが、これは「あなたには法規を守り、基本操作を確実に実行しようとの気持ちに欠けていることがうかがわれます」との評価。しかし教官からは、皆さんに気をつけてもらうため全員何か悪いことが書いてある、とネタばらしがあって、講義は終了。

▲確かに9時半から午後5時前まで、しっかり長時間拘束はされたが、内容はあまり実のないものだった。それだけ拘束するのであれば、法的な話から実際の運転技術にいたるまで、もう少しためになる、あるいは安全運転に寄与する話が聞きたかった。厳しいという免停短縮講習を受けた経験のある人からは、それなりに役に立ったという感想も聞いたが、ことこの違反者講習に関しては役に立ったとはとても言えないと思った。ドライバーをもう一度鍛え直す場があればといつも思うのだが、これは最高のチャンスのはず。正直今のままではもったいないと思う。社会参加活動の人はどう感じたのだろう。ちょっと恥ずかしいのでこれからは安全運転しようと思ったのだろうか。まあこの講習が安全啓蒙のためではなく、警察と警察OBが潤うためにやっているのであれば話は別だが、さて。

▲これで晴れて前歴ゼロ、点数ゼロに戻った私だが、3年間、無事故無違反を続けないといけない。というのも今度軽微な違反で点数が溜まった場合、もうこの制度は適応されず、いきなり免停となる。もちろん講習で短縮は可能だが。一回だけはお金でお目こぼししてあげますという感じの違反者講習の場合、民間委託の駐車違反摘発(こちらも反則金だけで点数はつかない)同様、違反の行政罰を金で買ってるみたいで、なんだか腑に落ちない。お金を出せば行政罰の点がつかないなんて、ドライバーにはいい制度でしょ、と言われればたしかにそのとおりなのだが…。

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