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マツダ カペラワゴン SE新車試乗記(第5回)

Mazda Capera Wagon SE

 

1997年12月26日

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カーデータ

●カテゴリー:ステーションワゴン
●クラス(排気量):5ナンバーサイズワゴン・1991cc
●キャラクター:セダン同様、日本でとり回しやすいサイズのステーションワゴンとして、激戦クラスへ登場。セダンよりホイールベースが60mm延び、全長は90mm延びた。一見、若者受けするキャラクターだが、ネーミングをはじめ全体に新鮮さがなく、若者というより主にファミリー層への浸透を目指す。
●コンセプト:高剛性ボディ、高効率パッケージ、低燃費低公害エンジンを持つ自由空間ステーションワゴン。使い勝手の良さが徹底的に追及されている。
●注目度:RV人気の凋落傾向というより、景気後退による消費控え傾向と、比較的地味なキャラクターが重なり、ちょっと注目度は低い。しかし、セダンの地味さに比べれば、じわじわ注目が集まってくるタイプではある。
●特筆装備:助手席にはセダンと同様のスペースアップシートがある。背もたれがテーブルになるという便利さはもちろん、ワゴンの場合、長尺物が積み込みやすくなったのがうれしい。最長2.8m、つまり6畳用カーペットがそのまま積める。年に1回か2回は嬉しく思う装備。
●燃費:正確には測定していないが、60Kmほど走って7リットル入れたので、8Km/リットル以上は伸びたことになる。10・15モードは12.4Km/リットルだからこんなものか。2リットルエンジンとしては優秀だろう。
●価格・販売:試乗したSEは205万3000円。運転席に肘掛けはあるし、CDプレーヤーもついているし、トラクションコントロールにABS、キーレスエントリーまでフル装備で、後でつけたいなと思うのはカーナビくらい。値引きも期待できるし、価格は安いといえる。

スタイル

アップライトパッケージで背が高く、横に幅広くないだけにカッコ良くはならなかったものの、きれいにまとまったスタイルになった。ただし、派手さや個性は全くといっていいほどないため、スタイルで売れることは難しそう。

パッケージング

セダンより着座位置が25mm上がったドライバーズシート(後席は39mm)にもかかわらず室内は広い。前後席とも上下左右文句なし。荷室はサスの張り出しが最低限の上、リアシートバックがダブルフォールディングで真っ平になるため、車内泊も楽にできそう。頭を荷室側に向ければ、大人二人でも寝られそうだ。

内装(質感)

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変わりつつあるが、乗れば必ずわかるマツダ車のクオリティは健在。いい悪いではなく、マツダ特有の、独自の質感があるのだ。これを容認できるかがカギ。センターコンソールのカップホルダーを兼ねたでかい物入れは重宝する。

シート・ステアリング・シフト感触

背を立たせるシートは非常によろしい。ハイトコントロールでポジションはぴたりときまる。リアシートは16mmもスライドするがよほどの大物を荷室に載せる時以外は一番後ろで固定となりそう。ステアリングはよくあるプラスチッキーなもので不満。シフトはまろやかにチェンジする。ATはエコノミーとパワーの2モードが自動的に切り替えられるタイプで、マニュアルモード切替スイッチはない。

動力性能(加速・高速巡航)

以前に乗ったフルタイム4WDはなんだかもっさりとした加速感(車重も110Kg重い)だったが、2WDはかなり軽快なスタートダッシュをみせる。ただし、速いとかいう感じはではなく、あくまで軽快という程度で、ごく普通にストレスのない走りだ。むろん高速でも制限速度程度なら何ら文句はない。

ハンドリング・フットワーク

ハンドリングは軽快。コーナーでも粘りのある足で、楽しく駆け抜けることができる。パワーが程々なので、山道の中速コーナーを次々とクリアするのは結構スポーティで楽しい。

乗り心地

やや堅めで、ボディ剛性を感じさせるがっしりした印象。もちろん不快感を感じるような堅さではない。

騒音

騒音レベルはセダンよりはおそらく高いはずだが、現実にはほとんど気にならない。静かではないが、ファミリーカーレベルで文句はでないはず。

安全性

マツダの衝突安全ボディMAGMAはフロア、Bピラーを中心としたサイドフレーム、ルーフの3カ所がH型の補強構造になっているのが特徴。98年の欧州衝突安全基準をクリアしている。ワゴンではさらにリア開口部を中心に強化されている。

環境対策

Dバーン(ダイリューテッドバーン)エンジンにより、燃費向上でCO2を、燃焼改善によりNOxを低減。Dバーンは排ガスを電子制御モーターで燃焼室へ送り込み(13~20%)、その分ポンピングロスを減らし、燃焼温度を下げるという、強力なEGR装置。

ここがイイ

質実剛健。派手なところはないが、とにかく使いやすさを前面に押し出してあるし、走りもいい。セダン同様の感覚で乗れるという点でステーションワゴンにはミニバンとは別の価値がある。他のRVを知らないままセダンから乗り換えた4人家族には、幸せが訪れるだろう。

ここがダメ

質実剛健。目新しさは確かにいろいろ盛り込まれているが、打ち出し方としては地味。何よりクルマに華がないから、積極的に「買わなくちゃ」という気にさせていない。どうせRVを買うならもうちょっとお金を出してミニバンにしようか、とか客に考えさせる余裕を与えてしまう。

総合評価

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すべてに対して文句ない作りなのに高く評価できないのはなぜだろう。やはりクルマは何か一つ光り輝くものがあれば売れてしまうものだ。良くできたこのクルマにそれがないことで、せっかくの良さがスポイルされている。「それ」はやはりデザインだ。全体の雰囲気を含めたトータルなデザインワーク、コンセプトワークがこの新車不況を打開するカギとなるはず。ハードの出来がいいだけに、ソフトの弱さが露出してしまっている。

お勧め度(バリューフォーマネー)

価格に対するハードの出来は非常にコストパフォーマンスが高い。将来的に下取りを考えず乗り続けるなら悪くない選択だろう。

 

 

 
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