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アバルト 500新車試乗記(第563回)

Abarth 500

(1.4リッター直4ターボ・5MT・295万円)

いいえ私はサソリ座のクルマ♪
あなたは遊びのつもりでも
私はとことん走り抜く♪

2009年07月04日

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キャラクター&開発コンセプト

新生アバルトの第二弾


今回試乗した新型アバルト 500。ボディカラーは「ネロ・スコルピオーネ」

1950年代後半から1970年初頭にかけてモータースポーツの世界で活躍した「アバルト」が、2007年に復活した。その第一弾がフィアットのグランデ プントをベースにした「アバルト グランデプント」、そして第二弾がフィアット500ベースの「アバルト500」だ。

2009年4月18日に日本で発売されたアバルト500のエンジンは、135psを発揮する1.4リッター直4ターボで、変速機は5速MT。「サソリの伝統を忠実に再現」したというスタイリングは、フィアットのデザインセンターが手がけたものだ。サソリとは言うまでもなく、小排気量車レース等で数々の伝説を残したカルロ・アバルトの精神を象徴したエンブレムだ。

“Abarth”とは?


1965年に撮影されたカルロ・アバルト。左端はフィアット アバルト OT 1000スパイダー(1964年)、右端はOT 2000 スポルトスパイダー(1965年)
(photo:フィアット グループ オートモービルズ ジャパン)

オーストリア出身のカルロ・アバルト(1908~1979年)はイタリアに移住後、小排気量レーシングカーで短期間ながら一時代を築いたチシタリアの生産設備やスタッフを土台に、1949年にアバルト社(Abarth & Co.)を設立。イタリア・トリノ市に本拠を置き、レース活動をスタートした。その後はフィアット社と特別契約を結び、キットパーツや高性能モデル、レース車両の開発を担当。さらにオリジナルレーシングカーで国際レースの小排気量クラスを席巻したほか、レコードブレーカー(速度記録車)でも数多くのタイトルを獲得した。

1971年にはフィアット傘下となったが、その高度な開発能力を活かしてフィアットのモータースポーツ部門を担当。WRC(世界ラリー選手権)参戦用の124ラリーや131ラリーを開発し、さらに1969年からフィアット傘下となったランチアでは、037ラリー、デルタS4、デルタインテグラーレの開発にも関与した。

一方、市販車では各種ホモロゲーションマシンや高性能グレードの開発を担当したが、実際に関与したのはフィアット・リトモ アバルト(1981~85年)やアウトビアンキ A112 アバルト(1971~85年)が最後となった。

ちなみに日本でのアバルトお問い合わせ番号は「0120-130-595」。この「130」は、アバルトが最後に開発した市販車リトモ アバルト 130TC(1983~85年)、また後ろの「595」は往年のフィアット500をベースにしたフィアット アバルト 595(1957~1972年)が由来と思われる。


■参考(過去の新車試乗記)
・フィアット 500 1.2 8V ラウンジ (2008年4月)
・フィアット プント HGT アバルト (2000年7月)

価格帯&グレード展開

右ハンドル・5MTで295万円


全国に4店舗あるアバルトディーラーの一つ、アバルト名古屋

アバルト500は基本的にモノグレードで、車両価格は295万円。フィアット500のエントリーモデルである「1.2 8V ポップ」(195万円)より100万円高いが、最上級の「1.4 16V ラウンジ」(250万円)に比べれば「たった45万円高」とも言える。ただしアバルトにガラスルーフの設定はなく、変速機も3ペダルの5MTのみだ。

■アバルト 500 (右ハンドル)     295万円 ★今週の試乗車

オプションは、標準より1インチ増の17インチホイール、サイドデカールなど。全5色あるボディカラーはソリッドの白以外がすべてオプションとなり、赤、グレー、ブラックは5万円高、パールホワイトが15万円高となる。

さらに専用ECUやBMC製エアクリーナー等でエンジンを160psと23.5kgmまでスープアップする「エッセエッセ(esseesse)」キットの予定もある。そこには専用サスペンション、17インチホイール&タイヤ、ブレーキシステムも含まれるが、現時点(2009年6月)ではコンプリートカーでの販売になるか、キット販売になるか公表されていない。

よりパワフルで広くて安いグランデ プントもある


アバルト グランデプント エッセエッセ
(photo:フィアット グループ オートモービルズ ジャパン)

なお2009年2月にはアバルト500より一足早く、「アバルト グランデプント」が発売されている。エンジンはアバルト500と同じ1.4リッターのターボだが、馬力は20ps上回る155psで、変速機も6MTとなる。価格は270万円とアバルト500より安い。さらに6月に発売された「エッセエッセ」バージョンは180psまで出力が高められている。

■アバルト グランデプント (左ハンドル)  270万円

■アバルト グランデプント エッセエッセ (左ハンドル) 335万円

販売は全国4拠点のアバルトディーラーで

日本での販売は全国に4拠点あるアバルトディーラーで行われる。2009年2月にオープンしたアバルト東京、アバルト大阪、そして4月にオープンしたアバルト名古屋、アバルト福岡がそれだ。またこれ以外の11都市でもアバルトのサービスショップが開設される予定。

パッケージング&スタイル

生意気だけど、ほほえましい

ボディサイズ(フィアット500比)は全長3655mm(+110)×全幅1625mm(同)×全高1515mm(同)。ホイールベースは2300mm(同)。ノーマルとの違いはインタークーラー等を収める大型フロントバンパー、デフューザー形状となったリアバンパー、サイドスカート、リアスポイラー、専用16インチホイール&195/45R16タイヤ、赤く塗装されたブレーキキャリパー、2本出しマフラー、そしてボディのあちこちに配された「サソリ」のマークなどだ。

 

発表当初はやり過ぎにも思えた外観だが、実車を見ると小さいくせに生意気な感じがほほえましい。往年のアバルト595のように、「一見ノーマル」風の仕様も欲しいところだが、これはこれで魅力的。見慣れてくると特に派手という感じもしなくなる。

「赤と黒」のインテリア

内装は白基調のフィアット500とはガラリと異なり、黒基調の精悍なもの。全車標準のレザーシートは基本的に前席が赤、後席が黒になる(ボディカラーが赤の場合のみ、前後とも黒)。レザーの風合いがちょっとビニールっぽいが、ホールド性はまずまず。乗り降りも苦にならない。ノーマル500のシートもよく出来ており、おそらく骨格自体はほぼ同じものだろう。

 

ダッシュボードの左上に突き出すのは、ブースト計およびシフトアップインジケーター(高回転での伸びは鋭くないので後者は要らない気もするが)。見た目ほど、視界の邪魔にはならない。

なおエアバッグはノーマル500と同じ計7個を装備。前席フロント×2、前席サイド×2、前席ウインド×2、運転席ニー(膝)×1だ。

体型を選ぶドラポジ、靴を選ぶペダル類

操作系で気になったのは、ステアリングの調整がチルト(上下)のみで、テレスコ(伸縮)がないこと。足を合わせるとステアリングが遠くなるイタ車の流儀は今も生きており、やはりテレスコが欲しくなる。アルファロメオのMiTOにはそれが付いていて、とても役に立ったからだ。

 

また右ハンドル化のせいもあってか、ペダルレイアウトは少々窮屈だ。特に左足はクラッチペダルとフットレスト(センターコンソール側の凹みにある)の踏み替えがやりにくく、慣れないと引っかかってしまう。イタ車乗りらしく、細身のスニーカーかドライビングシューズを履きたいところ。

D型ステアリング、アルミ製シフトノブ

ステアリングはノーマル500のアイボリーから黒に変更されたほか、下側がフラットな、いわゆるDシェイプとなっている。カッコはいいのだが、もともとステアリングの中心点が下側にずれていたのがさらに強調される格好となり、操舵時には少なからず違和感がある。そもそもアバルトにはもっと小径のステアリングが似合うはずだが、巨大なメーターの視認性を確保するには仕方なかったのだろう。

 

一方、嬉しくなるのがアルミ削りだしの球形シフトノブだ。夏は熱く、冬は冷たそうだが、大きめの持ち手は意外にフィット感がよく、操作もしやすい。日本車にありがちなアルマイト処理はされておらず、すでに表面にはポツポツと腐食があったが、「アバルト」ならそれもアリだろう。

後席の居住性はノーマル500とおおむね同じ

表皮が黒レザーになったこと以外、リアシートはノーマル500と大差なし。前席シートバックがヘッドレスト一体型になったため少し閉所感は増しているが、短時間なら快適に過ごせそう。

スペアタイヤは修理キットに変更

トランクの眺めも基本的にはノーマル500と一緒。積載性はBMW・MINIや軽自動車あたりと大差ない。後席の背もたれを5:5分割可倒のシングルフォールディングで畳む点もノーマル500と同じだ。

 

ただしノーマル500の床下には応急スペアタイヤが備わるが、アバルト500の場合はパンク修理キットとなる。

基本性能&ドライブフィール

ノーマル500比で+35ps、+5.0kgm

アバルト500のエンジンは、基本的にノーマル500の1.4リッターDOHCユニットに、IHI製ターボ(RHF3-P型)を追加したもの。ベースエンジン(100ps、13.4kgm)に比べて、馬力は+35ps(35%増)の135ps、トルクは+5.0kgm(37%増)の18.4kgmを発揮する。

さらにスポーツスイッチ使用時にはトルクのみ21.0kgmへと引き上げる。メーカーが公表する最高速205km/h、0-100km/h加速:7.9秒は、このスポーツモード使用時の数値だ。

なおこのエンジンはアバルト グランデプントやアルファロメオ MiToと基本的に同じで、例えば1368ccの排気量や9.8の圧縮比も一緒。違うのは主にECUのセッティングやターボユニットと思われる。また変速機はアバルト500が5MTで、グランデプントとMiToは6MTとなる。

 
    最大出力 最大トルク 最大トルク ※オーバーブースト時 車重 変速機
フィアット 500 100ps/6000rpm 13.4kgm/4250rpm  -  1020kg 5速セミAT
アバルト 500 135ps/5500rpm 18.4kgm/4500rpm 21.0kgm/3000rpm 1110kg 5MT
アバルト グランデプント 155ps/5500rpm 20.5kgm/5000rpm 23.5kgm/3000rpm 1240kg 6MT
アバルト グランデプント エッセエッセ 180ps/5750rpm 27.5kgm/2750rpm 27.5kgm/2750rpm 1240kg 6MT
アルファロメオ MiTo 155ps/5500rpm 20.5kgm/5000rpm 23.5kgm/3000rpm 1220kg 6MT
 

気楽にターボバンが楽しめる

数値だけ見れば、VWアウディが誇る1.4リッター直噴ターボ(122ps/5000rpm、20.4kgm/1500-4000rpm)と大差ないように見えるが、実際の印象はかなり違う。まずノーマルモードでは、自然吸気っぽいマイルドなパワー感でちょっと物足りなく、すぐにスポーツモードを選びたくなるほど。ちなみにこれは、後日乗ったアルファのMiToで過激な「ダイナミック」(スポーツモードに相当)から思わず「ノーマル」に戻してしまったのと逆のパターンだ。

スポーツモードでは確かにターボらしい盛り上がりが感じられる。最近主流の直噴ターボ的な、どの回転からでもグイグイ加速するタイプではなく、トルク感(あるいは過給圧)の上下が大きい古典的なタイプだ。

ま、そうは言っても、過給圧が落ちてモタモタすることはなく、「ドッカンターボ」というほどの過激さもない。実際ものすごく速いわけではなく、ゆえに街中でも気楽にターボバンが楽しめる。ブローオフバルブや後方からたまに聞こえるアフターバーンの音が雰囲気だ。

8割くらいのペースがちょうどいい

乗り心地は予想外に良い。ノーマル500もこのクラスではかなり良い部類だが、それを全体にスポーティにした感じだ。ただし大きめの段差ではハーシュネスがバシッと入り、びっくりすることも。またピッチングもそれなりにある。

ワインディングではノーマルモードだと無難に走ってしまうが、スポーツモードではターボの過給圧が低回転から立ち上がりパワフルに変身。さらにアシスト量が減った電動パワーステアリングがグッと重みを増す。ブレーキ制御によってLSD効果を発揮する「TTC」(トルクトランスファーコントロール)のおかげかホイールスピンはほとんどなく、クルマはしっかり前に出てくれる。8割くらいのペースなら、適度に「やってる感」があって楽しい。

となるとペースは上がりそうだが、今度はサスペンションの動きがややバタつき始める。また基本的にアンダーステアが強く、また195/45R16タイヤが頑張ってしまうせいか、あるいは先のTTCやESPの設定のせいか、前輪を軸にしてリアをズイズイ滑らせるような走りは難しい。なお、コーナー侵入時に急ブレーキと勘違いされ、ハザードランプが点滅し始めるのはアバルトらしからぬところ。

試乗燃費は10.8km/L

あくまで参考だが、試乗燃費はいつものコース(約90km)で10.8km/L。ただしターボ車ゆえに加減速を繰り返せば、それなりに落ち込むと思われる。ちなみに100km/h巡航は2500回転でこなすが、これは6MTのアバルト グランデプントやアルファロメオ MiToでも同じだ。

なお、指定燃料はハイオクで、燃料タンク容量は35リッター(ノーマル500と同じ)。遅くとも残り5~6リッターあたりで燃料警告灯が点くと思うので、安心して走れるのは300kmくらいか。

ここがイイ

古典的な雰囲気やパワー感

リッター100馬力のターボエンジンは、昨今のクルマとしては全然たいしたことはないのだが、逆にそれゆえの扱いやすさがあって、実に楽しく走らせられる。一般のドライバーにはこの程度のパワーの方が合っているのでは。普通の速度でもスポーツっぽい印象があるから、過激なハイテク・ハイパワー車より日常的に楽しくすごせそうだ。パワーが増したことで長距離クルーズも楽になったから、実用面でも向上している。

スポーティな内外装は、古典的なボーイズレーサーの印象通り。アバルトというキーワードからごく自然に肯定できる全体の雰囲気は、好き者には十分受け入れられるだろう。誰の目から見ても、クルマ好きが所有していて楽しそう、運転して楽しそう、と思えるはずで、案外子供っぽくないし、こういうクルマの存在意義はけっこう大きいと思う。久々の5速マニュアルというのもパワー感と十分マッチしてるので、やはり古典的に楽しかった。

ここがダメ

ドライビングポジション

ステアリングが遠く、足もとが窮屈なドラポジ。右ハンドルでなければまだマシかもしれないが、ヒール&トゥとかもしにくい。また燃費対策だとは思うが、モードの切り替えは必要ないと思う。アバルトなら走りはこれ一本、としてもらいたかったところ。シフトアップインジケータも不要だと思う。

総合評価

「楽しさだったら勝てる」という作り

イタリアのベルルスコーニ首相は買春疑惑が持ち上がっているにもかかわらず、たいして支持率を下げていないようだ。日本の鴻池元官房副長官は愛人問題で辞任したわけで、「楽しいこと」に対する国民の受け止め方はかなり違う。こんなに気質の違う国が、かつて大戦中は同盟を結んでいたわけで、これではどう考えても米英に勝てるわけがない。気質が違うといえばもう一つの同盟国であるドイツも、日伊とはまったく異質。今思うと日独伊の三国同盟ってどう考えてもちぐはぐで弱そうだ。

そんな敗戦三国も戦後50年経ってみれば、クルマ戦争では米英を抑えて優勢にあるように見える。ドイツ車は衆知のように世界のトップといっていいし、日本車も地域やジャンルによって差はあれ、市場シェアや評価は高い水準にある。イタリア車のフィアットは自国内で強いだけでなく、米国の新生クライスラーを事実上の傘下におさめ、世界的にはフェラーリなどで確固たるイメージや地位を確立している。今後インドや中国など第三国の著しい台頭があるまでは、この三国同盟のクルマが世界で大きな存在感を発揮しそうだ。

 

となれば日独伊の個性というか、役割分担も必要なはず。日独とはずいぶん性質の異なるイタリア車の役割分担は、おそらく「楽しいこと」となるだろう。実際、イタ車はどのクルマも「楽しさ」に主力が置かれて作られているように思える。走りの楽しさ、見た目の楽しさは、どこの国のクルマよりも、はるかに強力。今回のアバルト500もまさにそんなイタ車そのものだ。試乗中はなんだか笑っちゃうくらい古典的に楽しいクルマだと思った。その走り、そして内装まで含めたスタイリングは、昔からイメージするボーイズレーサーそのもの。ドイツ車(含むBMW MINI)のように寸分違わぬ正確な速さ、ではなく、けっこうルーズで危なげで、絶対的な速さより楽しさを重視した速さ。タイムを競えば負けるかもしれないが、楽しさだったら勝てるという確信犯的な作りといえよう。

これからは棲み分けの時代


1960年代の595や695と同じように、リアフェンダーの「サソリ」バッジにはイタリアントリコロールの稲妻が走る

そういえば日本車には、こういった類のクルマはもうほとんど存在していない。トヨタあたりがヴィッツベースでもっと作るといいのだが、富士スピードウェイでのF1撤退という事情を見る限り、日本車で今後この手のクルマが作られることはかなり望み薄だろう。たとえ豊田章男社長が「カーガイ」であったとしても。

となれば棲み分ければいい。日本車はハイテクに特化し、ドイツ車はドイツ車らしさに特化、そしてイタ車は「モア・ファン」を追求するという具合に。で、クルマ好きはその中から好きなクルマを選んで乗ればいい。特に普通のクルマが今後売れなくなればなるほど、イタ車のような個性的なクルマに注目が集まり、結果として意外によい売れ行きとなるかもしれない。今や大多数の日本人が日本車に走りを求めず、実際のところ走りの良さを必要ともしない。一方で、楽しい走りならイタ車に乗るのが常識、とでもなれば日本国内でも一定数のイタ車が売れるはず。それで輸入販売ビジネスが成り立つのであれば、それがいちばんいいことだ。

日本の輸入車市場は昔から10%くらいで、これは最近でもあまり変わっていない。個性的なクルマを求める人は、いつの時代もそれくらいはいる、ということだろう。そして今後クルマ好きといわれる人は、つまらない日本車からより楽しい輸入車へ移行してゆくはず。さすれば、売れなくなったクルマ市場の中で輸入車がある程度のシェアを確保して生き残れるし、クルマ好きとしてはこの先もまだまだ楽しいカーライフが送れるはずだ。アバルトはまさにそうしたクルマの尖兵であり、クルマ好きにとっての救世主といえる一台だと思う。

アバルトの威光も今の若者には届かない

しかしこのボーイズレーサー、実際に乗るのはたぶんオールドレーサーになるだろう。アバルトの威光も若者にはほとんど届かないはず。若者がこういったクルマを好まない日本の自動車業界は、今後どうなってしまうのか、不安は隠せない。

まずは手始めに、政府は自動車免許を取りたい若者に支援金を出す制度を考えてみてはどうだろうか。今は免許を取る資金がない若者も多いが、それではクルマ自体に興味など持てるはずもない。免許さえあれば、まず10万円の中古車を買うことくらいはできなくはないのだが……。そこからクルマへの関心はスタートするはず。国民総背番号制などやらなくても、自動車免許はそれに近い制度なのだから、政府にとっても便利だと思うのだが……。自動車学校も生徒が減って苦しんでいるようだし、「半額は政府負担にする」などと打ち出したら、自民党も衆議院選挙で勝利できそう。民主党も高速道路無料化だけでなくマニフェストに加えてみたらどうだろう。

試乗車スペック
アバルト 500 1.4 16V ターボ 135HP
(1.4リッター直4ターボ・5MT・295万円)

●初年度登録:2009年4月 ●形式:-
●全長3655mm×全幅1625mm×全高1515mm
●ホイールベース:2300mm ●最小回転半径:約5.6m
●車重(車検証記載値):1110kg( -+- )●乗車定員:4名

●エンジン型式:312A1 ● 1368cc・直列4気筒・DOHC・4バルブ・横置・ターボ
●ボア×ストローク:72.0×84.0mm ●圧縮比:9.8
●135ps(99kW)/ 5500rpm、18.4kgm (180Nm)/ 4500rpm ※スポーツスイッチ使用時は21.0kgm(206Nm)/ 3000rpm
●カム駆動:タイミングベルト ●使用燃料/容量:プレミアムガソリン/35L
●10・15モード燃費:-km/L ●JC08モード燃費:-km/L
●駆動方式:前輪駆動(FF)
●サスペンション形式:前 マクファーソンストラット/後 トーションビーム
●タイヤ:195/45R16 ( Continental ContiPremiumContact 2 )
●試乗車価格:-円( 含むオプション:- -円 )
●試乗距離:約150km ●試乗日:2009年6月
●車両協力:アバルト名古屋(株式会社ホワイトハウス)

 
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