Published by DAYS since 1997 from Nagoya, Japan. 名古屋から全国に発信する新車試乗記や不定期コラム、クルマ情報サイト

ホーム > 新車試乗記 > マツダ アクセラ スポーツ 20S i-stop

マツダ アクセラ スポーツ 20S i-stop新車試乗記(第566回)

Mazda Axela Sport 20S i-stop

(2.0リッター直4・5AT・214万円)

♪ i-ストップ!
♪イン・ザ・ネーム・オブ・エコ!
♪ この地球を壊す前に
(Befor you break the earth)。

2009年08月01日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 
  • mixiチェック
 
 
 

キャラクター&開発コンセプト

内外装デザインを一新。2リッターFF車に「i-stop」を採用

マツダの「アクセラ」シリーズ(4ドアセダンおよび5ドアハッチバック)が2009年6月11日、約5年8ヵ月ぶりに全面改良され、2代目に進化した。

全面改良とはいえプラットフォーム等はキャリーオーバーだが、内外装デザインは一新。またメカニズム面で特に目玉となるのが、2リッターFF車に採用された新開発のアイドリングストップ機構「i-stop(アイ・ストップ)」だ。これにより2リッターFF車は10・15モード燃費16.4km/Lを達成し、いわゆるエコカー減税(環境対応車普及促進税制)では純ガソリン車で最高の75%減税対象(取得税および重量税)となっている。

また1.5リッター車にはデミオ譲りのアイシンAW製CVT(無段変速機)を新採用し(従来は4ATだった)、10・15モード燃費18.4km/Lを達成。こちらは50%減税対象となる。

ハイブリッド一辺倒の国内で、どこまで健闘するか


初代マツダ アクセラ スポーツ(2008年モデル)
(photo:マツダ株式会社)

海外では「Mazda3」と呼ばれるアクセラだが、先代は6年間でグローバル累計販売台数が200万台を超えるヒット車となった。今やマツダにとっては「年間総販売台数の3分の1以上を占める主力車種」だ。新型の国内目標は月間2000台に過ぎないが、発売後1ヵ月の受注はその3.8倍の7640台(半数が2リッターのi-stop付)に達したという。

新型の広告キャッチフレーズは「エコ・スポーツ」、「無駄なガソリンは使わない。走る歓びは捨てたくない」など、二律背反する言葉を並べたもの。中には新聞広告で「誤解です!! エコカーは、走りが物足りない。そんな誤解を解消したいと思います。」というのもあった。ハイブリッド一辺倒の日本市場で、純ガソリン車のアクセラがどこまで健闘するかが見どころだ。

■参考(過去のマツダ アクセラ試乗記)
マツダスピード アクセラ (2006年9月)
マツダ アクセラ(2003年11月)

価格帯&グレード展開

1.5リッターは166万円。「i-stop」は因縁の?189万円から214万円


ボディカラーは写真の「セレスティアルブルーマイカ」ほか全7色。

2代目アクセラも「セダン」(4ドア)と「スポーツ」(5ドアハッチバック)の2本立て。グレードはベーシックグレードの「15C」と「20C」、スポーティな「20S」(「スポーツ」のみ)、装備充実の「20E」、「20E」の4WD仕様、2.3リッター直噴ターボ+6MTの「マツダスピード アクセラ」となる。

2リッターFF車はすべて「i-stop」付となり、価格は国内2社のハイブリッド車に対抗して189万円からとなっている。


マツダ アクセラ セダン 20C (photo:マツダ株式会社)

【アクセラ セダン】
■「15C」       1.5L 直4(111ps、14.3kgm)+CVT   166万円
 10・15モード燃費:18.4km/L
■「20C」(i-stop)  2.0L 直4(150ps、19.0kgm)+5AT   189万円
 10・15モード燃費:16.4km/L
■「20E」(i-stop)  2.0L 直4(150ps、19.0kgm)+5AT   205万円
 10・15モード燃費:16.4km/L
■「20E」(4WD)    2.0L 直4(143ps、18.3kgm)+4AT   210万円
 10・15モード燃費:11.6km/L


マツダスピード アクセラ
(photo:マツダ株式会社)


【アクセラ スポーツ】
■「15C」       1.5L 直4(111ps、14.3kgm)+CVT   166万円
 10・15モード燃費:18.4km/L
■「20C」(i-stop)  2.0L 直4(150ps、19.0kgm)+5AT   189万円
 10・15モード燃費:16.4km/L
■「20S」(i-stop)  2.0L 直4(150ps、19.0kgm)+5AT   214万円
 10・15モード燃費:16.4km/L ★今週の試乗車

■「20E」(4WD)    2.0L 直4(143ps、18.3kgm)+4AT   210万円
 10・15モード燃費:11.6km/L

■「マツダスピード アクセラ」  2.3L 直4ターボ(264ps、38.7kgm)+6MT  267万8000円
 10・15モード燃費:11.0km/L

オプションで「リア ビークル モニタリング システム」を用意

発売1ヵ月後の発表によれば、初期受注の半数は2リッターFF車(つまり「i-stop」付)。ボディタイプ別では、5ドアの「スポーツ」が約7割という。今後は絶対的に経済性の高い1.5リッター+CVT車の比率が上がってきそうだ。

オプション装備では、60km/h以上で走行中に、隣車線の後方から接近する車両を検知し、ドアミラーのインジケーターで警告する「リア ビークル モニタリング システム(RVM)」を2リッターFF車とマツダスピード アクセラに用意する。これはボルボが先行採用したもので、マツダはすでに2008年の新型アテンザで採用している。

パッケージング&スタイル

デザイン的には完成型。「マツダ節」が効いている

今回試乗した5ドアの「スポーツ」は全長4490mm×全幅1755mm×全高1465mm。全長は多少伸びたものの、プラットフォームはキャリーオーバーということで、サイズ感は先代と大きく変わらず。ホイールベースも同一の2640mmだ。一方で、最小回転半径を先代より0.1メートル小さい5.1メートル(マツダスピードのみ5.6メートル)としたのは、国内市場に対するマツダの配慮と言えるだろう。

 

スタイリングは先代のブラッシュアップ版と言えるもの。プラットフォームやパッケージングの踏襲など、新型のデザイン開発には制約も多かったと思うが、フロントフェンダーアーチの膨らみ、サイドからリアまで真っ直ぐ伸びるショルダーラインなど、ここ最近の「マツダ節」がしっかり表現されている。

内装デザインも一新。質感も上がった

インパネも骨格そのものは先代に近いようだが、デザインを一新。「ゾーン レイアウト コンセプト」という考えを元に、メーターやモニターなどの表示系は上段ゾーンに、スイッチなどの操作系はドライバーの左手が届くゾーンに配置し、デザイン的にもすっきり整理された。またパーツ素材や工法を工夫して質感も向上。直接見比べなければ、全体の雰囲気はアテンザと大差なく感じられる。

 

写真の20S(および20E)のシートは、マツダスピード アクセラと同形状のもので(表皮は異なる)、ホールド性や座り心地も上々。さらにチルト(40mm)&テレスコ(50mm)付のステアリング、シートスライド(260mm)、シートリフター(55mm)は全車標準で、ドライビングポジションを思い通りに調整できる。

またキーを携帯するだけでエンジン始動・停止や施解錠ができるアドバンスト キーレス エントリーシステムも、「15C」(オプションで選択可)を除く全車に標準装備されている。

アイドリングストップ時間が一目で分かる

新型アクセラで最も目を引くのが、ダッシュボード上面の一等席に配置された「マルチインフォメーションディスプレイ」(MID)だ。平均燃費などを表示するこの手のモニターとしては大きめで、カラー液晶タイプは4.1インチ、モノクロのドット表示タイプは3.5インチとなる。

「i-stop」車では、ここに累積アイドリングストップ時間(メーカー出荷時から)と1ドライブ毎(イグニッションオン→オフ)のアイドリングストップ時間の2つが同時に表示される。数字が大きいため、多少老眼気味の人でも見やすい。

その横には、エコ運転していると若葉が木へと成長してゆくイラストが表示され、しかも木が1本成長する毎に、「削減できた累積の燃料消費量が何本の植林に相当するか」も数字で表示する(カラー液晶タイプのみ)。似たようなイラスト表示はインサイトやプリウスにもあるが、アクセラの方が分かりやすく「エコ運転せねば」と、やる気も芽生えてくる。

一部グレードに「フレキシブルフロアボード」を採用

リアシートの空間構成は先代と同じだが、もちろん各パーツ類やシート生地などのデザインは異なる。もともとこのプラットフォームはフォード傘下でグローバルに共有されているもので、パッケージングには欧州車風の手堅さがある。

 

荷室に関しても、容量や使い勝手などおおむね不満なし。荷室の拡大方法はシングルフォールディンで、背もたれを倒しても相変わらず少し斜めになるが、操作は一瞬で終わる。

荷室における新しい工夫は「フレキシブルフロアボード」だ(「スポーツ 20S」に標準装備、「スポーツ 15C」にオプション設定)だ。床から外して2つ折りにすれば、荷室を前後に仕切ることが可能で、小物を放り込めるネットも付いている・・・・・・ということは撮影後に気付いたので、写真は普通にフロアボードの状態だ。

 

その下には細かく仕切られた収納スペースと車載工具(ジャッキは左の壁)を配置。そのまた下に2リッターFF車の場合はパンク修理キット、1.5リッターと2リッター4WD車はスペアタイヤを積む。

基本性能&ドライブフィール

スムーズなアイドリング停止。再始動はわずか0.35秒

試乗した「スポーツ 20S」は新型アクセラの言わば看板モデル。エンジンは「i-stop」付の2リッター直4の直噴「DISI」(150ps、19.0kgm)だ。

i-stopがこの2リッター直噴エンジン車のみとなるのは、素早い再始動性を確保するのに、直噴を利用しているからだ。その仕組みは、まずエンジン停止時にオルタネーター(発電機)を制御することで、一つのピストンを膨張行程で待機させる。そして再始動時には、スターターによるクランキングと同時に燃料噴射および点火を行ない、吸入→圧縮という行程なしで、いきなり燃焼させる、というものだ。これにより一般的なエンジンの半分という0.35秒でエンジンを始動できるほか、スターターやバッテリーの負担も減らせるという。

実際には、Dレンジのままブレーキを踏んで普通に停止すると、すぐにエンジンがスッと止まる。空調ブロアはアイドリング停止中も作動し続けるので(コンプレッサーは停止)、ブロアノイズはこの間も聞こえており、慣れるとアイドリング停止したかどうかは、ほとんど意識に上らない。

ブレーキを離せば、体感上はほとんどクランキングなしで再始動。ブレーキペダルの踏力を少し緩めるだけで始動するので、「待つ」感覚はなく、クリープもブレーキを完全にリリースするまでに働き始める。


MZR 2.0 DISI エンジン i-stop
(photo:マツダ株式会社)

なお、以下のような場合には、アイドリングは停止しない。

●エンジン始動後、一度も走行していない時。
●ブレーキペダルをしっかり踏み込んでいない時(意識していないと、たまに生じる)。
●ハンドル操作時(例えば右折時など、舵角を45度以上付けたままだとアイドリング停止しない)。
●1回の停止中に一度アイドリングストップし、再始動した直後。
●エアコンの設定温度と車内温度が大きく異なる時。
●急ブレーキ時。
●バッテリー電圧が低い場合。

なお、バッテリーは電装品用のメインとエンジン始動用のサブの2個を積む。

シャシーは素晴らしい出来

アイドリング停止の件を除けば、普通のガソリン車と言えるアクセラだが、乗って驚くのは基本性能が素晴らしく高いこと。マツダがスポーティな走りを訴えるのはいつものことだが、新型アクセラのいわゆる「いいクルマ」感はいつにもまして絶賛したいレベル。この2リッターでもエンジンパワーは車重1340kgに対して150psに過ぎないが、熟成された5速AT(先代の途中から採用されている)とあいまって、実にスムーズかつ快適に走ってくれる。

何よりいいのがシャシーで、キャリーオーバーにありがちな「前とあんまり変わらない」感より、いかにも熟成進化型らしい完成度の高さが印象的。ワインディングでは、マツダらしくステアリングを切った瞬間にスッとノーズが内側に入る動きが気持ちよく、路面が多少荒れていてもリアはしっかり接地したままスムーズに旋回してゆく。もともとリアにマルチリンクサスを奢ったこのプラットフォームのポテンシャルは高いが、おそらくマツダの開発者にとっても、これは会心の出来ではないだろうか。語弊のある言い方をすれば、アテンザの立場がなくなりそう。

なお、プラットフォームはキャリーオーバーだが、設計自体は全体に見直され、高張力鋼板の使用率アップ、ウェルドボンド(接着剤を併用する溶接)や結合強化による各部の剛性アップ、軽量化(ホワイトボディの重量増はなし)などが図られている。これらにより、曲げ剛性は7%向上、ねじり剛性は旧型と同等レベルを確保する一方、ロードノイズは約11%ダウン、風騒音は空力などの改善と合わせて約6%ダウンさせたという。Cd値(空気抵抗係数)はアクセラスポーツで0.32、セダンで0.30となっている。

ちなみに新型アクセラは全車に50km/h以上からの急ブレーキ時に、ハザードランプを高速点滅させて後続車に知らせる「エマージェンシー シグナル システム(ESS)」を装備している。仕組みとしては単純なものなので今後は同種のものが他車にも普及してゆくだろう。

試乗燃費は8.3~12.3km/L

今回は約170kmを試乗。試乗燃費はいつもの試乗区間(約90km)では8.3km/L。一般道でのエコラン区間(約80km)では、11.5~12.3km/Lで推移した。なお、2リッター「i-stop」の10・15モード燃費は先代の「20C」(14.2km/L)に比べて15%ほどいい16.4km/L。i-stopの装着だけで約10%ほど10・15モード燃費は向上するらしいが、当然ながらアイドリングストップ時間の長い都市部の実燃費ではもっと差が付くはずだ。

なお、今回は試乗していないが、1.5リッター車の10・15モード燃費は、CVTの新採用によって約5%向上し、18.4km/L。2リッターのi-stop車よりさらに12%ほど良い数値だ。もともと車両価格は2リッター車に比べて20万円以上安いので、経済性にこだわるならこの「15C」もいい選択だ。

なお、例のマルチインフォメーションディスプレイに表示される「累積エンジン停止時間」は、試乗車の場合、貸出時(オドメーター:440km)に「3時間1分」だったものが、今回の試乗で22分間増えて、計3時間23分となった。ただし植林1本(約8.4時間らしい)にはまだ及ばず。こうなると信号待ちが待ち遠しくなりそうだ・・・・・・。

ここがイイ

乗り心地、ハンドリングなど、気持ちいい運転感覚

乗り心地なども含めて、「走り」が素晴らしくいい。ある程度のクルマ通なら、ちょっと乗っただけでもその良さは分かるはずだ。VWアウディの直噴ターボのような、うむを言わさない動力性能こそないが、ハンドリングは秀逸。これにアイドリングストップ機構が付いたわけで、ガソリンエンジン車の「ほぼ完璧な姿」だ。

加えて、マツダらしい細身のステアリングが手に馴染み、高さ調整付きのシートも実に体に馴染み、チルト&テレスコもできるからドラポジはベストに決まる(逆にいえば、いい加減な座り方はできない)。だから乗っていてとても気持ちいいし、長時間走行も疲れない。

アイドリングストップもほとんど意識させないから、無意識にエコできるガソリン車というわけで、ハイブリッド車に対するガソリン車の逆襲は、かなりの部分で成功といえそうだ。

ここがダメ

1.5リッターにi-stopがないこと、など

1.5リッターが直噴ではないため、i-stop付きと出来なかったこと。1.5リッター+CVTと、i-stopを組み合わせれば、ハイブリッドに劣らない魅力的なエコカーとなるはず。1.5リッター直噴エンジンの早期投入が待たれるところ。

一方で2リッターエンジンは、本来なら同じフォード傘下の同クラス車(フォーカス、ボルボC30、S40、V50)に採用されている6速DCTの採用が可能だったはず。i-stopとDCTの組み合わせこそ、「エコ・スポーツ」の本命だろう。

メーターパネルの赤文字&ブルー照明は旧VWゴルフに対抗したものだと思うが、それほど見やすくはなく、本家のゴルフも新型ではやめてしまった。メーターは普通の白表示がいい。内装の質感は低くはないが、高くもない。メタル調の樹脂パネルは定番の手法だが、これも質感として好ましくは感じられない。ナビやオーディオ関係もメーカー側の対応には遅れが感じられ、販売店オプションが中心。メーカーオプションのHDDナビもG-BOOKへの対応がなくなってしまった。

総合評価

文句のつけようのない「ガソリン車」

過去2回のアクセラ試乗記では、その名をアクセラではなく、Mazda3にできないものか、としつこく書いた。初代発売以来、もう6年近く経って、マツダでは屋台骨ともいうべきクルマに育ち、海外では絶大な人気があるというのに、日本での知名度は依然かなり低いのではないか。このところ日本ではハッチバック市場が厳しかったとはいえ、アテンザより人気、知名度ともに不当に低く感じられるのは、車名の浸透度の低さが一因であるように思う。そして今もmazda3とした方がインパクトが強いと思う。まずもってそこが残念なところだ。

なぜそこまで車名にこだわるかというと、アクセラが大変素晴らしいクルマだからだ。乗ってちょっと走るだけで、「これはいい」と感じることのできるクルマはそう多くない。最近ではVWゴルフがそうだったが、アクセラも負けず劣らずで、シートの出来が良く、パワー感がちょうどよく、走ればしなやかで、ワインディングではまるでマツダ・ロードスターのように素晴らしく、室内は静かで、高速巡航は流れるようにこなす。低回転トルクがもうちょっとあると完璧だが、それ以外は文句のつけようのない「ガソリン車」だ。

さらにこれまた、機能的にはまったく文句のないアイドリングストップ機構つき。セル一発で始動するのが優良車の証しだった時代を知る者にとっては、まさに夢のような一発始動であり、確かにこれまでのアイドリングストップ車より再始動を意識させない。効果に関しては試乗程度でなく、何千kmも走らないとたぶん実感できないと思うが、まあこの時代、クルマが生き残るための仕掛けとして、あらゆる努力をすべきなのは自明の理。エコをいくら啓蒙しても、ドライバー自身でこまめにエンジンを切るなんてことはしそうもない日本人のためにも、またエンジン始動という行為にいまだ一抹の不安をぬぐいきれない年配者のためにも、クルマが勝手にアイドリングストップしてくれるのは素晴らしいことだ。

このあと重要なのはミッション

5、6年前のシャシーをキャリーオーバーできてしまうほど、このクラスのガソリン車はここ10年で走りには不満がなくなってきている。となれば競争すべきは環境性能だ。ゴルフは小排気量エンジン+過給器と6速/7速DCTで燃費を稼ぐが、さらにアイドリングストップが加わると完璧になる。アクセラの場合はすでにアイドリングストップが先行しているので、このあと特に重要なのはミッションだ。初代アクセラに乗ったときに指摘したのはATが4速だったことで、3年後に5ATが登場したのだが、今回の新型2リッター車にはこの5ATしかないのが残念なところとなる。さらなるエコ的商品力アップのためには、DCTが必需品だろう。

ちなみにマツダやBMWが採用するATのマニュアルモードパターンは、世の中でマニュアルモード付きAT車が増えていくにしたがって、ますます違和感が強まっている。そんなこともあって今回の試乗では、マニュアルモードの操作をシフトレバーではなくほとんどステアリングスイッチで行ったが、これがとても使いやすく、もうシフトレバーによる操作は無しにしてしまってもいいのでは、と思った。いずれにしてもエコ性能を含めガソリン車としては完成型に近いこのクルマの唯一の課題が、ミッションにあるということは間違いなさそうだ。

試乗車スペック
マツダ アクセラ スポーツ 20S i-stop
(2.0リッター直4・5AT・214万円)

●初年度登録:2009年6月 ●形式:DBA-BLEFW ●全長4490mm×全幅1755mm×全高1465mm ●ホイールベース:2640mm ●最小回転半径:5.1m ●車重(車検証記載値):1340kg( 850+490 ) ●乗車定員:5名●エンジン型式:LF-VDS ● 1998cc・直列4気筒・DOHC・4バルブ・横置 ●ボア×ストローク:87.5×83.1mm ●圧縮比:11.2 ● 150ps(110kW)/ 6200rpm、19.0kgm (186Nm)/ 4500rpm ●カム駆動:タイミングチェーン ●使用燃料/容量:レギュラーガソリン/55L ●10・15モード燃費:16.4km/L ●JC08モード燃費:14.8km/L ●駆動方式:前輪駆動(FF) ●サスペンション形式:前 マクファーソンストラット/後 マルチリンク ●タイヤ:205/50R17( Toyo Proxes R32 )※オプション ●試乗車価格:241万3250円( 含むオプション:ツーリングコンフォート<205/50R17タイヤ&17インチアルミホイール+ディスチャージヘッドランプ+マルチインフォメーションディスプレイ> 8万9250円、パイオニア製メモリーナビゲーションシステム<販売店オプション> 18万4000円 ) ●試乗距離:170km ●試乗日:2009年7月 ●車両協力:東海マツダ販売株式会社

 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加 
  • mixiチェック
 
 
 
 

マツダ 最新の試乗記10件

最近の試乗記一覧