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マツダ ボンゴ フレンディ新車試乗記(第 回)

 

 

1995年09月25日

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クルマでありながら寝ることができるという多機能車がフレンディ。しかも今までにない低価格はファミリーだけでなく、新しい生活を探している若者にもウケるはず。自動車に夢の付加価値をもう一つ積み込んだ次世代RVだ。

ボンゴフレンディは日本車の中でまさにエポックメイキングな1台として語り継がれる事になるだろう。というのも、日本車では初めて、クルマというものに本来の移動のための道具という目的以外に「寝る場所」という付加価値がつき、「クルマを越えた何か=真のRV」として大衆に認知されたからである。

画期的な話題の屋根裏テント、オートフリートップ。これによって移動の手段だったクルマ(したがって走りやスタイルこそが評価の対照だった)が、別の価値を持った「道具」となったのである。動く子供部屋、動くオフィスとこれからのクルマは多目的に変わっていくはず。フレンディはその先駆者的なクルマといえるだろう。

さてこのオートフリートップだが、実にうまく作動する。テント部がはさまったり、よれたりすることなくスイッチ一つでOK(ただ、たたむときはいったん立ち上がってロックをはずす必要があり、ちょっと面倒)。ダンパー付の屋根裏が軽く跳ね上がって、大人が立ち上がれる室内高が誕生するのも新鮮だ。寝るスペースとしても大人二人分が何とか確保されている。

フレンディはエンジンを座席下に置いたという点では今までのワンボックスと基本的に変わっていない。ノーズがあり、フロントタイヤは運転席より前に出ているが、エンジンはお尻の下で、結果としてシートサイドはエンジンが盛上がっており、ウォークスルーはできない。足元も狭くその意味では「オトーサンは運転手」という悲しいワンボックスの定めから脱してはいない。しかし、セカンドシートのオットマンをひっくり返して対座シートにするアイディアは、少なくとも駐車中のユーティリティとしては大きく評価できる。フレンディは走っている時より、停まっている時のためのクルマなのだ。

セカンドシートはフルフラットはもちろん、大きくスライドしたり、背もたれ部を倒してテーブルになったりと多彩なアレンジが可能だ。窓は電動あるいは手動のロールカーテン付。こうなるとフロントとリアウインドウにもオプションのカーテンをつけたい。オプションは実に多彩で、特に外装パーツは充実していて、メッキグリルとフェンダーアーチモール(オーバーフェンダー風)をつければちょっとしたアメリカンミニバンを気取ることもできる。

試乗車は2500ccのディーゼルターボだが、このディーゼルエンジンは振動もほどほど、排気のクリーンさも確保されており悪くはない。が、伸びのない走りはちょっと不満。ちょっと強めにアクセルを踏み込めば唐突にキックダウンしてしまうし、シフトのつながりもいまいち。2500ccV6DOHCは試乗していないが、ぜひ乗り比べてみたいところだ。高い運転席からの見晴らしはいいいが、さすがにロールセンターも高くコーナリングではセダン並みとはいかない。リアシートではふんわりした乗り心地となる。

車幅は5ナンバー枠に押さえてあり、それが一つのウリになってはいるが、室内のゆったり感を出すためにはやっぱりもう10cm横幅が欲しい。ルシーダに対するエスティマのような3ナンバーフレンディを出してもそこそこ売れるのではないだろうか。とはいえ、とにかくこの機能を200万円台で買えるのはまさに画期的といえるだろう。今までこうした機能が、バンベースに後付け加工されて300万円を下らなかったことを考えると、物価の実質デフレがますます加速している感は否めない。

一番の不満はディーゼルエンジンしかオートフリートップが選べないという事で、V6とオートフリートップの組み合わせが欲しいという、「地球にやさしいオトーサン」はきっと多いはず。ちなみに筆者はV6のオートフリートップで、リアシートが取外し可能(日本は法律的に難しい)なタイプがあればちょっと無理してでも買ってしまうだろう。

 

 

 
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