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シトロエン C4 Feel BlueHDi新車試乗記(第796回)

Citroen C4 Feel BlueHDi

(1.6L 直4ディーゼルターボ・6AT・279万円)

ディーゼルの本場から初来日!
「BlueHDi」はハイブリッドより
魅力的だったか!?

2016年09月23日

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キャラクター&開発コンセプト

ついにPSAのディーゼルが日本上陸


シトロエン C4 Feel BlueHDi

日本では2011年に発売された2代目C4に2016年7月12日、クリーンディーゼル車の「C4 Feel BlueHDi」が仲間入りした。

それに搭載される、PSA(プジョー・シトロエン・グループ)の新世代クリーンディーゼルエンジン「BlueHDi」は、2013年9月に欧州でデビュー以来、すでに累計生産が100万台を超すユニット。日本への導入は以前から予告されており、今回ついにシトロエンのC4(1.6L)、DSブランドのDS4(2.0L)、DS4クロスバック(2.0L)、プジョーの308(1.6Lと2.0L)、308SW(1.6Lと2.0L)、508(2.0L)、508SW(2.0L)の計9モデルで一斉に導入された。

 

今回試乗したC4の1.6L 直4・SOHCディーゼルターボエンジンは、最高出力120ps、最大トルク300Nm(30.6kgm)を発揮。JC08モード燃費は20.2km/Lを達成している。今回の9モデルで一番安い279万円という価格もセールスポイントだ。

なお、DS4などに搭載される2.0L直4・DOHCディーゼルターボは、180psと400Nm(40.8kgm)を発揮。JC08モード燃費はプジョー 308(GT BlueHDi)で20.1km/Lを達成している(DS4は申請中)。

なお、1.6Lと2.0Lいずれも、排ガス中の窒素酸化物を尿素水溶液で還元・無害化する尿素SCR(選択還元触媒)、排ガス中の粒子状物質を取り除くDPF(ディーゼル・パティキュレイト・フィルター)を備える。「HDi」は「High Pressure Direct Injection(高圧直接噴射)」の意で、インジェクターの噴射圧は最大2000バール(2000気圧)に達する。

■過去の参考記事
新車試乗記>シトロエン DS4 (1.6L 直4ガソリンターボ・6速セミAT) (2011年11月掲載)
新車試乗記>シトロエン C4 (1.6L 直4ガソリン・4AT) (2011年8月掲載)

 

価格帯&グレード展開

1.6Lディーゼルは279万円から


C4 FEEL BlueHDi

日本向け2代目C4は発売当初、1.6L自然吸気(4速AT)と1.6L直噴ターボ(6速セミAT)だったが、2015年夏のマイナーチェンジで1.2L 直3ターボ(6速AT)のみになっていた。

そして2016年9月現在のラインナップは、1.2L 直3ターボの新グレード「Feel」(259万円)、同じく1.2Lターボでパノラミックガラスルーフや17インチアルミホイールを備えた「セダクション アップグレードパッケージ」(274万円)、そして今回追加された1.6Lディーゼル「Feel BlueHDi」(279万円)の3グレード。現行モデルはすべてアイシンAW製の6速ATだ。

 

C4 セダクション アップグレードパッケージ

なお、BlueHDi モデルは全車エコカー減税対象車で、現時点では重量税と自動車取得税は100%、自動車税はおおむね75%減税される。

以下は今回導入されたPSA製ディーゼルモデルの一覧。12月にはグランドC4ピカソのBlueHDiが導入される予定。

【シトロエン】
・C4 Feel BlueHDi (1.6L)  279万円

【DS】
・DS 4 シック BlueHDi(2.0L) 349万円
・DS 4 クロスバック BlueHDi(2.0L) 361万円

【プジョー】
・308 アリュール BlueHDi(1.6L) 299万円
・308 GT BlueHDi(2.0L) 354万円
・308 SW アリュール BlueHDi(1.6L) 323万8000円
・308 SW GT BlueHDi(2.0L) 378万8000円

・508 GT BlueHDi(2.0L) 434万円
・508 SW GT BlueHDi(2.0L) 464万円

 

パッケージング&スタイル

ガソリン車との違いはバッジくらい

ボディサイズはゴルフや308といったライバル車と大差なし。以前だとかなりワイドに感じた全幅1790mmも、今やクラス相応と言えるし、乗ってみても特に大きさは感じない。最小回転半径も5.3mと、まずまず小さく収まっている。

 

こちらは2011年発売時の現行2代目C4

外観は昨年夏、ハロゲンヘッドライトにラインタイプのLEDポジションランプが付くなど、前後ライト形状がリファインされたのを除けば、発売当初からほとんど変わっていない。ガソリン車との違いは、新グレード「FEEL」同士で比べると、リアに「BlueHDi」バッジが付くことくらいだ。

 
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転
半径(m)
プジョー 308 (2014~) 4260 1805 1460~1470 2620 5.2
VW ゴルフ7 (2013~) 4265 1800 1460 2635 5.2
マツダ CX-3 (2014~) 4275 1765 1550 2570 5.3
DS 4 シック/クロスバック (2016~) 4285 1810 1500~1530 2610 5.3
シトロエン C4 (2011~) 4330 1790 1490 2610 5.3
マツダ アクセラ スポーツ(2013~) 4470 1795 1470 2700 5.3
4代目トヨタ プリウス (2015~) 4540 1760 1470~1475 2700 5.1~5.4
プジョー 308 SW (2014~) 4585 1805 1465~1475 2730 5.4
 

インテリア&ラゲッジスペース

インテリアもほぼ従来通り


試乗車は販売店オプションのナビ装着車。パイオニア製1DINオーディオは標準装備

内装もおおむね従来通り。質感は若干上がったような気もするが、ヘッドレストが以前のそら豆型(頭のフィット感を調整できる)から、一般的なタイプに変更されていたり、ウインカーの作動音を選べる機能が省かれたりと、合理化された部分もある。

シートはVWみたいにダイアルを回して背もたれの角度を調整するタイプで、仮眠する時などに面倒だが、微調整できるのがグッド。現行モデルのシート生地は、スポーツウエアのようなメッシュのファブリックで通気性がよく、座り心地も悪くない。

 

スマートキーは標準装備。ドアノブ内側に触れるだけで即座にロックが解除される

フロントシートのリクライナーはダイアル式。ランバー調整も付く
 

後席&荷室スペースも不足なし

後席スペースも問題なし。座り心地もよく、大人が十分にくつろぐことができる。センターアームレストがないのも「余分なものは省いた」という感じで好印象。いかにもブレッド&バターカー(日常生活のためのクルマ)という感じ。

 

荷室容量は380L

トランク容量は ゴルフ7と同じ380Lだが、C4の方が何となく気をつかわずに使えそうな雰囲気。このあたりは上質感や個性を重視したDS4が別にあるからだろう。

 

スペアタイヤはガソリン車だとフルサイズ、ディーゼル車はテンパータイプ

トランク下にはAdBlue(尿素水溶液)の補給口がある
 

基本性能&ドライブフィール

自然なレスポンス、ちょうどいいトルク感


SOHCということもあり、エンジンは見た目もコンパクト

試乗したのは1.6Lの「C4 Feel BlueHDi」(279万円)。この1560cc直4ディーゼルターボは、最大2000バール(2000気圧)のコモンレール式燃料噴射システムや可変ジオメトリーターボチャージャーを備えた、オールアルミ製の新世代ユニット。ただし今どきDOHCの4バルブではなく、あえてSOHCの2バルブを採用しているのがユニークだ。エンジン重量は従来ユニットより約4kg軽いという。

 

1.6L BlueHDi。最高出力120ps/3500rpm、最大トルク300Nm/1750rpm

最高出力は120ps/3500rpmで、最大トルクは自然吸気3.0Lエンジン並みの300Nm/1750rpm。そして実際に走らせた時に感じるのは、出足とか中間加速でアクセルを踏んだ時に、1500rpm未満の極低回転域でもすっと自然に加速してくれること。これがとても気持ちいい。

この好印象には、EAT6 (Efficient Automatic Transmission)こと、アイシンAW製の6ATも貢献している。PSAも資料に「トルクフルなBlueHDiとの相性がいい」と書いているように、トルクコンバーターならではのトルク増大効果や滑らかな変速が効いている。

 

同時に、新開発のクラッチによってロックアップ領域を拡大することで、マニュアルミッションと同等のエネルギー伝達効率も追求したという。ここ最近、トルコンATは、8速とか9速とかの多段化で巻き返しをはかっているが、このミッションは「6速でもまだまだ行ける」と思わせる仕上がり。

もちろん加速力は十分。0-100km/h加速タイムは大したことないかもしれないが、ドライバーの意志通りにレスポンスしてくれるので不満を感じることがない。あまりに自然に走ってくれるので、試乗していることも忘れて、ついつい自分のクルマのように普通に運転してしまう。

アイドリングストップからも瞬間始動

標準装備の「ストップ&スタート」ことアイドリングストップ機能は、「止まれば即アイドリングストップ」というくらい、よく作動する。特に感心したのは、最近試乗したマセラティのギブリ ディーゼル同様、再始動がとても素早いこと。アイドリングストップからの再始動時には、スターターではなく、オルタネーター(発電機)でエンジンを回す方式を採用しており、ブレーキペダルから足を浮かせた「瞬間」にエンジンが掛かってくれる。

乗り心地よし、直進安定性よし、コーナリングよし


レッドゾーンは1.6ディーゼルは5000rpm弱から、1.2ガソリンは6000rpm超からスタート。目盛りは共に7000rpmまで

2.0Lクラスの最新クリーンディーゼル車だと、高速巡行性能が高すぎて、ついつい速度が上がってしまいがちだが、この1.6Lはパワーがそこそこなので、日本の高速道路にもジャストフィット。ガソリンターボ車のような加速感はないが、まったく不満を感じなかった。このあたりのちょうどいい感は、デミオやCX-3の1.5Lディーゼルに近いと思った。

そして何より乗り心地がいい。常にフラットな姿勢を保ち、ロール感も少なく、荒れた舗装路でもヒタヒタとよく動く足が凹凸を飲み込んでしまう。直進安定性は下手な高性能車より高く、それでいてコーナリング限界も高い。さすがシトロエンと思える。

100km/h巡行時のエンジン回転数は1700~1800rpmあたり。最大トルクの発生回転数は1750rpmなので、日本の高速道路ではまさにそのあたりで巡行することになる。クルーズコントロールは標準装備。

試乗燃費は14.9~16.0km/L。JC08モード燃費は20.2km/L

今回はトータルで約250kmを試乗。参考ながら試乗燃費は、いつものように一般道と高速道路を走った区間(約80km)が14.9km/L。一般道を大人しく走った区間(約60km)が16.0km/Lだった。高速道路を80~100km/hで大人しく巡行すれば、20km/L台キープも可能に思えた。JC08モード燃費は20.1km/L。

燃料タンク容量はガソリン車と同じで60Lと、フランス車らしく大きめ。なので航続距離は燃費を15km/Lとしても約900kmに、高速巡行だけなら1000km超も可能だろう。ちなみにプジョー 308の1.6Lディーゼルだと、JC08モード燃費は21.0km/LとC4を少し上回るが、タンク容量は52Lに減ってしまう。

 

そして軽油は現在、全国平均で94円/L程度だから、かなり減った状態から満タン給油しても、今なら5000円で足りるだろう。ただしメルセデス・ベンツのクリーンディーゼル同様、AdBlue(尿素水溶液)の定期的な補充は必要になる。「1年または1万kmを目安に、販売店での点検・補給を推奨」、「残りの走行可能距離が2400㎞以下になった時に警告ランプが点灯する」とのこと。

 

ここがイイ

パワートレイン、経済性、生活車として過不足ない性能

ギブリの3.0L V6ディーゼルも良かったが、このPSAの1.6L 直4ディーゼルもそれと同じくらい良かった。パワーやトルクはギブリの半分程度だし、静粛性もそれには及ばないが、実用域ではなかなかどうして、出足はいいし、レスポンスはいいし、十分に静かだし、トルクも十分で、なにより燃費がいい。

トランスミッションは、ひと昔前のシトロエンだと「AL4」と称する癖のある4ATや、セミATが定番だったが、時代は変わって今やアイシンAW製の6AT。この最新世代の6ATはフリクション感もなく、伝達効率は高く(燃費がよくなった)、変速もスムーズで、ひょっとするとDCTよりいいかも、と思える仕上がり。アイドリングストップも付いたし、パワートレインに関しては文句なしだと思う。

そして優れた経済性。エコカー減税(重量税、自動車取得税が100%免税など)だけでも大きいし、燃料費は従来ガソリン車のおおむね半分と考えていいだろう。

乗り心地には、シトロエンらしく柔らかでフラットな感じが残っている。現行ゴルフも乗り心地はそうとういいが、いい勝負では。止まる寸前に急に効きが増す「カックンブレーキ」も相変わらずだが、それを除けばトヨタ車から乗り換えてもすぐに馴染めそうなくらい乗りやすい。

ここがダメ

先進安全装備が物足りない。ディーゼルだとガラスルーフを選べない


今のところC4のBlueHDiではパノラミックガラスルーフを選べない

高速巡行が得意なだけに、ミリ波レーダーを使ったACCがないのは残念。そして、やはり自動ブレーキの類は欲しかったところ。

1.2Lガソリンの従来グレード(セダクション アップグレード パッケージ)にはパノラミックガラスルーフが標準装備されるが、C4のディーゼルモデルには設定がないこと。

 

以前試乗したガソリン車でも思ったことだが、エアコンの設定温度が日本の感覚とは違いすぎる。いや、世界の感覚ともこれは違うのでは。何しろ普通なら24℃くらいの設定でいいところ、昼間だと18℃くらいにしないと涼しくないのだから。アイドリングストップがよく作動することも、エアコンの効き感に影響していると思う。まあ、設定温度を下げておけば、十分涼しいのだが。

 

C4の取扱説明書

(2016.09.24追記) と書いたのだが、当記事の公開後、すぐにシトロエンDS4乗りの読者から、

「PSAグループのクルマ全てに共通ですが、温度設定の数字は室内温度ではなく、『快適さのレベル』を表したものです。説明書によると『標準は21に設定してください』」との指示があります。数値はそもそも18~24までしかありません。真夏に24に設定したら熱風が出てきますので。PSAグループの現行車のどれでもいいので、説明書で確認してみて下さい」

とのご指摘があった。そこでC4の取扱説明書(写真)を見てみると、確かにそう書いてある。申し訳ありません。また、ご指摘ありがとうございました。(追記ここまで)

アイドリングストップ機能はとてもよく出来ているが、一つ気になったのは、渋滞や交差点での右折待ちなど、前進と停止を繰り返す場合でも、いちいちエンジンが止まってしまうこと。普通はいったん5km/h程度など一定の車速に達してからでないとアイドリングストップが再作動しないクルマが多い。ま、そんな時はアイドリングストップをオフにすればよいのだが。

総合評価

プリウスと燃料代はほぼ同じ

試乗したC4ディーゼルの279万円という価格は、プリウスの主力グレード「A」の約278万円とほぼ同じ。同じCセグメントで、プリウス AにはToyota Safety Sense Pが標準装備され、一方のC4には自動ブレーキの類はないのだが、輸入車と言えば普通は割高なもの。こうなるとプリウスがなんだか、かなり高価なクルマに見えてくる。

プリウスの場合、ごく単純に言えば燃費の良さが売りと言えるだろう。そこでJC08モード燃費を見てみると、C4ディーゼルが20.1km/Lで、現行プリウス(A)は37.2km/L。そしてモーターデイズの試乗燃費はC4が約15km/Lで、プリウスは約19km/Lだった。さすがプリウスだが、今だと軽油が94円/Lで、レギュラーガソリンは117円/Lだから、試乗燃費を元に100km走っていくらかかるか計算すると、C4ディーゼルが627円、プリウスが615円と、ほとんど燃料代は差がないということになる。

 

走行条件や運転スタイルで結果はまた違ってくると思うが、この計算だと、両車は車両価格も燃料代もだいたい同じくらいということになる。ただ、大きく違うのはカタログに記載されるJC08モード燃費で、日本車におけるカタログ燃費と実燃費との乖離はやはりそろそろちょっと考えないといけない時期では、と思わざるを得ない。三菱やスズキがテスト方法で叩かれているが、それはそれとして、カタログ燃費の方こそ、もうちょっと問題にすべきところではないか。

ということで、C4ディーゼルは現行プリウスと燃費(というか燃料代)ではまったく引けを取らない。これでC4にディーゼルの振動やら、音、排ガスの問題があれば話にならないが、試乗では特に何も問題や不満を感じなかった。やっぱり昨今のディーゼル車は優秀で、経済的なクルマだ。

 

走りの方はどうか。プリウスは今や多くの方がご存じの、あの乗り味。ハイブリッド車特有のパワー感と比べると、C4のディーゼルにはいかにも昔からのエンジンらしさがあり、ディーゼルならではのトルク感は快感とも言える。好みもあるが、昔からクルマに乗っている人ならC4の「エンジン感」の方がハイブリッド車より気持ちいいだろう。ただ、ハイブリッド車にはプラグインハイブリッドやEVといったものに通じる可能性があってやはり面白い。

シャシーについてはプリウスも新型になってかなりしっかりしたが、それは逆に言えば欧州車にやっと追いついたということでもある。C4はC4で、シトロエン独自の乗り味が残ってはいるものの、かなり普通っぽく、誰でも乗れるようになっている。マニア的には残念なところだが、それでも独自の味わいが好ましく思えてしまうのは、やはりC4の方だ。

グランドピカソのディーゼルも気になる


DS 4 クロスバック (2015 東京モーターショー)

デザインについては、DSラインがいわゆる「ヘン」なカタチをやっているので、シトロエンブランドの方はかなり大人しくなってしまっているのがちょっと残念。それでも、C4ピカソや、もうじき発売されるカクタスなど、シトロエンらしいヘンなデザインのクルマはまだある。こちらにもディーゼルがあればいいのにと思っていたら、どうやらグランドC4ピカソには載るらしい。ユニークな3列シートミニバンに燃費のいいディーゼルエンジンは理想的だろう。ミニバンが必要なわけではなくとも、ちょっと気になる。

このC4のデザインは「ヘン」ではないが、それでもこのディーゼルエンジンが載ったことで、マニアックなシトロエン好きには喜んでもらえるのではないか。マニアックなシトロエンファンというものがもはや絶滅危惧種なのは間違いないが。かつてのマニアックなファンは、シトロエンのディーゼルを並行輸入してありがたがったりしたものだ。CXにもBXにも、そしてC5にもディーゼルはあって、実際の走りはとにかく、それは別格なものだった。「やっぱり欧州車はディーゼルだよね」と。それがついに正規輸入車として日本でも乗れるようになったのだ。ミッションもMTではないが、優秀な6ATだからもう文句は言わなくてもいいだろう。

 

普通の人が経済性を求めてオシャレな足として買うもよし、マニアが「尿素を補充しないといけないんだぜ」とウンチクで買うもよし。C4のディーゼルはどちらにも喜んでもらえると思う。しかしこうして次々に素晴らしい欧州のディーゼル車が出てくると、ハイブリッドとディーゼルのどちらが環境に優しいのか軽々に比較できない以上、マツダ以外の日本車メーカーがほとんどディーゼル乗用車を出していないのは、さてどうなのだろうかと思えてくる。日本でディーゼルの悪印象はいまだ消えていないが、それが世界に遅れを取っている原因のひとつだとしら、日本にディーゼルヒステリーを引き起こした元知事は罪深い。ヒステリックになっていいことは一つもない。欧州車のディーゼル攻勢はさらに強まっている。そして昨今はどれも素晴らしい。トヨタがディーゼル車を出す日は来るのだろうか。

 

試乗車スペック
シトロエン C4 フィール BlueHDi
(1.6L 直4ディーゼルターボ・6AT・279万円)

●初年度登録:2016年8月
●形式:LDA-B7BH01
●全長4330mm×全幅1790mm×全高1490mm
●ホイールベース:2610mm
●最低地上高:145mm
●最小回転半径:5.3m
●車重(車検証記載値):1380kg(870+510)
●乗車定員:5名

●エンジン型式:BH01
●排気量:1560cc
●エンジン種類:直列4気筒SOHC・2バルブ・直噴ターボディーゼル・横置
●ボア×ストローク:75.0×88.3mm
●圧縮比:-
●最高出力:88kW(120ps)/3500rpm
●最大トルク:300Nm (30.6kgm)/1750rpm
●カムシャフト駆動:-
●アイドリングストップ機能:有
●使用燃料:軽油
●燃料タンク容量:60L

●トランスミッション:6速AT(アイシンAW製)
●JC08モード燃費:20.2km/L

●駆動方式:FF(前輪駆動)
●サスペンション形式(前):マクファーソン・ストラット+コイルスプリング
●サスペンション型式(後):トーションビーム+コイルスプリング
●タイヤ:205/55R16(Michelin Energy Saver ※Made in Spain)

●試乗車価格(概算):-円
※オプション合計(概算) -円:ナビゲーションシステム(ディーラーオプション) -円

●ボディカラー:ブラン バンキーズ
●試乗距離:約250km

●試乗日:2016年9月
●車両協力:シトロエン名古屋中央(株式会社渡辺自動車)

 
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シトロエン名古屋中央

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