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シボレー キャプティバ新車試乗記(第641回)

Chevrolet Captiva

(2.4リッター直4・6AT・4WD・354万円)

シボレー設立100周年!
新型シェビーの素顔に迫る
リアルインプレッション!

2011年09月09日

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キャラクター&開発コンセプト

グローバルで開発、生産、販売を行う新型ミドルサイズSUV

シボレー「キャプティバ」は、GMが2006年から世界市場に投入しているミドルサイズのSUV。開発は北米、韓国GM(旧GM大宇)、ヨーロッパ(オペル/ボクスホール)、オーストラリア(ホールデン)等の共同作業で、言わばSUVのグローバルスタンダードを目指したモデルだ。

GM傘下の各ブランドごとに車名やデザインが異なり、生産拠点も世界各地にあるが、今回日本に導入されたのは韓国GM製のシボレー版で、フェイスリフト&マイナーチェンジした後期型(2011年モデル)となる。日本投入は2011年5月30日に発表され、7月30日に発売された。

 

今回、試乗車を借りたキャデラック・シボレー天白(名古屋市)。手前から3台目は「シータ」プラットフォームを共有するキャデラック SRX

ボディサイズは、全長約4.7メートル、全幅1.85メートルと、SUVとしては「中くらい」。日本仕様のエンジンは米国の専門誌が主催する「10ベスト エンジン2010」に選ばれた新世代2.4リッター直4「エコテック」、トランスミッションは6AT、駆動方式は電子制御4WDと、パワートレインも手堅い構成となっている。シャシー自体はFFベースとなった2代目キャデラック SRXと共通の「シータ(Theta)」プラットフォームで、GMが米国で販売しているシボレー・エキノックス(Equinox)とは兄弟車となる。

■シボレー公式HP>プレスリリース>キャプティバ、日本市場に投入(2011年5月30日)

■chevrolet.com>Equinox (英語)

2011年はシボレー100周年。今やGM車の半数以上を占める

シボレーが設立されたのは1911年で、今年はその100周年。1918年にGMと合併して以来、その一ブランドとして成長してきたが、ヒット車の数はGMグループの中で随一。現行車だけでも、スポーツカーならコルベットやカマロ、セダン系ならインパラやマリブ、SUVならタホ、サバーバン、そして話題のボルトもシボレー車。つまりは高級車以外なら何でもありのフルラインナップブランドだ。

GMの世界販売台数は昨年(2010年)、1位のトヨタ(グループ全体で841万台)にわずかに及ばず839万台(前年の12.2%増)だったが、シボレーはその半分以上を占める426万台(同21.4%増)で、GM内で2位のオペル/ボクスホール(120万台)に大差を付けている。

■ゼネラルモーターズ・ジャパン公式HP>プレスリリース>GM、2010年の世界販売台数が839万台に 2011年1月24日)

価格帯&グレード展開

2.4リッター・6AT・4WDの1グレードで、354万円

今回日本に導入されるのは、ひとまず1グレードのみ。全車、右ハンドルの7人乗り仕様で、価格は354万円。

■シボレー キャプティバ   354万円
 2382cc 直列4気筒DOHC(167ps・23.4kgm)・6AT・4WD

メーカーオプションには、電動レザーシート、前席シートヒーター、電動スライディング・サンルーフをセットにした「ラグジュアリー パッケージ」(35万円)を用意。またボディカラーは計5色あるが、「ポセイドン ブルー マイカ」以外の4色はすべてオプションカラー(6万3000円高)となる。

それ以外の各種アクセサリーやナビシステム等は、すべて販売店オプション。試乗車はほぼフルオプションで、その内容は当試乗記3ページ目末尾のスペック表を参照されたい。

パッケージング&スタイル

巨大な「ボウタイ」。ただしボディサイズは中くらい


海外で販売されていた前期型に比べて、迫力の増したフロント。SUVとは言え、最低地上高(特にフロントバンパー下)は低い

「キャプティバ」という可愛らしい車名?からコンパクトなクルマだと思っていると、そのボディサイズに驚くこと間違いなし。「ミドルサイズ」とはいえ、全長4690mm×全幅1850mm×全高1790mm、ホイールベース:2710mmのボディサイズは、小山のような存在感がある。しかも上下2段のフロントグリル中央には、巨大な「ボウタイ」エンブレムがあり、バックミラーで見ただけでは、「新型サバーバンか」と間違えそうな迫力がある。

とはいえ、そのサイズは以下に挙げた国産SUVと大差ないところ。ヴァンガードより一回り大きいが、ムラーノより断然小さい。なお、この中ではキャプティバとヴァンガードだけが3列シートの7人乗りになる。

 

タイヤは19インチ(235/50R19)が標準。銘柄はHankookのOptimo
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) ホイールベース(mm)
トヨタ ヴァンガード 4570 1815 1690 2660
トヨタ FJ クルーザー 4635 1905 1840 2690
シボレー キャプティバ 4690 1850 1790 2710
レクサス RX 4770 1885 1690 2740
日産 (2代目)ムラーノ 4845 1885 1730 2825

インテリア&ラゲッジスペース

アメ車らしからぬ?キッチリした作り


情報モニターが最上段で、2DINスペースはその下。ウインドウの向こうに日本向け専用の補助ミラーが見える

計器類の照明をアイスブルーで統一するなど、インパネまわりはアメリカンな雰囲気。質感は際立って高くはないが、別に低くもない。ただ逆に言えば、アメ車にしてはキッチリ作っているという感じもあり、そこが非アメ車的とも言える。良くも悪くも、一昔前の(と言うか数年前まで日本でも売っていた)アストロとかトレイルブレーザーなどとは異なる。

空調などの操作性は今ひとつ

ナビは販売店オプションのワンセグ付メモリーナビ

操作系に関しては、理にかなった作りのオートライト(ライトを消してもエンジン再始動時には必ずオートに戻る)や電動パーキングブレーキなど良いところもあるが、逆に販売店オプションの2DINインダッシュナビの位置や無意味な空調コントロール用ステアリングスイッチなど、気になる部分もいくつかある。この点は、また後で触れる。

3列シートをシアター風にレイアウト


試乗車はオプションの電動レザーシート装備車。チルト&テレスコはもちろん標準装備

日本仕様はすべて3列シートの7人乗り。プラットフォームはFFベースのモノコックゆえにフロアは低く、1列目や2列目に関しては乗降性も悪くない。また2列目、3列目は映画館風に徐々に着座位置が高くなるシアタースタイルなので、見晴らしも良好。特に2列目は足もとが抜群に広く、座り心地もまずまず。背もたれの角度も調整できる。

 

2列目は若干のリクライニング調整が可能。足もとは広い

3列目は外観から想像する限り狭そうだが、これが意外に大人が座れるレベル。いわゆるヒール段差が少ないため、大人だと足を横に伸ばす形になるが、上半身には圧迫感がない。またクッションに厚みがあり、座り心地もSUVの3列目としてはまずまず。特に気に入ったのがホイールハウスの巨大な出っ張り部分。まるで小机のようで、そこに肘をついて寄りかかると居心地が良かった。

 

ホイールハウスの上の棚のような出っ張りに注目。上半身から上のスペースには余裕がある

この3列目の弱点は、乗り降りが非常にしにくいこと。海外仕様では2列目がタンブル、つまり前方に跳ね上がるが、日本仕様では座面が固定のため、3列目への乗降時には背もたれを倒した2列目の上を乗り越えるしかなく、女性やお年寄りには不可。そういう意味では、勝手に背もたれを乗り越えて座ってしまう子供用スペースであり、屋根裏部屋みたいなものだ。

なおエアバッグは、前席フロント×2、前席サイド×2、ヘッドカーテン・サイド(前・後席をカバー)×2の計6個。3点式シートベルトも7人分を完備する。

荷室容量は大型ステーションワゴン並み


助手席の背もたれも畳めるため、ロングボードのような長物もOK。最大荷室長は約2.7メートル

3列目使用時の荷室容量はミニマムだが、その背もたれのレバーを引けば、自動的にヘッドレストが90度折れ曲がり、パタンと前に畳める。その状態(2列目使用時)の容量は477リッター。大型ステーションワゴンに匹敵する容量だ。

さらに2列目の背もたれを前に倒せば、それに連動して座面も沈み込み、こちらもフラットになる。こうするば大人が足を伸ばして寝ることも可能だ。この場合の最大荷室容量は1577リッターで、やはり大型ステーションワゴン並み。

ガラスハッチやセルフレベリング機能を装備


SUVでは定番装備のガラスハッチ。オープナーが室内にしかないのが惜しい

リアゲートにはSUVに多いガラスハッチが備わる。SUVの場合、ガラス位置が高いため、荷物が放り込める云々よりは、荷室内で過ごすときの換気や見晴らし、あるいは車内から外を撮影するような場合に便利なものだ。

ただキャプティバの場合は、リアゲートやリモコンキーにガラスハッチのオープナーがなく、いちいち室内(運転席ドア内張り)のスイッチを押す必要がある。ちなみにデイズが刊行するポルシェ専門誌「911DAYS」のロケ車として、かつて活躍した日産アベニール(2代目)には、リモコンキーにボタンはあったものの、リアゲート側にはガラスハッチのオープナーがなくて、やはり不便だった。

 

スペアタイヤはなく、荷室床下にはパンク修理キットを搭載する

なおリアサスはセルフレベリング機能付で、荷物や人をたくさん載せた時でも車高を水平に保ってくれる。目立つものではないが、良心的な装備だ。

基本性能&ドライブフィール

2.4リッター直4で軽快に加速


「ECO TEC」のプレートが懐かしい2.4リッター直4エンジン

シボレーに試乗するのは昨年乗った新型カマロ以来、約1年半ぶり。キーを捻ってエンジンを掛けると、シュゥンと2.4リッター直4・DOHCエンジンに火が入る。FFベースのエンジン横置きゆえ、縦置きのカマロやトレイルブレーザーのように、ドロンとボディを横に揺することはない。

このエンジン、「エコテック」という懐かしい名称も含めてオペルっぽくもあるが、吹け上がり方はカムリやCR-Vの2.4リッターみたいな感じ。街乗りではだいたい1500~2000回転でこと足りるが、加速時にはシュゥゥーンと高回転まで回すことになり、レッドゾーンが始まる6500回転手前で、6速ATが次々とシフトアップしてゆく。

 

またこのキャプティバで画期的とも言えるのが、エンジンを始動する度に必ずエコ(ECO)モードから始まること。エコモードではスロットル開度や変速プログラムを低燃費側に振るようだが、実際には目立ってパワー感が減る感じはなく、逆にエコモードオフでも目立ってパワフルにはならない。要するにオンオフの差は少なく、エコモードのままでも支障はない。

ハンドリングも軽快。乗り心地は非アメリカン


235/50R19サイズのハンコック Optimo

「アクティブ・オンデマンド 4WDシステム」と称する電子制御4WD(FFベースの4WDでは定番の湿式多板クラッチ式4WD)、リアマルチリンクサス、235/50R19タイヤなどのおかげで、コーナリング性能は不満なし。この車重、この全高ながら、コーナーにオーバースピード気味で入っても、ステアリングを切れば素直に曲がってゆくし、立ち上がりでお釣りも出ないし、ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)の介入もほとんどない。

逆に言えばハンドリングがいい分、アメ車的なユルユルした乗り心地は犠牲になっている。総じて硬めの乗り心地は、舗装がいい日本向けの設定だろう。

足まわりは好みの問題として、それ以外に気になったのはフル加速時にフロアからドドドドと微振動が出ること。また荒れた路面では、やはりタイヤやボディの上下動が抑えきれないことがあった。このあたり、ほぼ同時期に試乗した新型ランチア イプシロン(来週に試乗記をアップ予定)と優先するものが真逆で、印象に残った。

 
4WDシステムの前後駆動力配分は通常時が100:0。そこから前輪のスリップに応じて50:50まで変化する。

オフロードの走破性に関しては、地面すれすれまで伸びたフロントバンパーが象徴するように、道なき道を想定していないのは明らか。それでも悪路の下り坂で車速を抑えながら横滑りを防ぐDCS(ディセント コントロール システム)は標準装備。近所の急坂で試してみたら、当たり前ながらギギギギィーとブレーキ制御しながら下ってくれた。ちょっとした積雪・凍結路を走るくらいなら、これにスタッドレス+チェーンで十分だろう。

高速巡航も問題なし。100km/h巡航は約1900回転で、80~100km/hで淡々と走っていると、平均燃費計は10.0L/100km、つまり10km/L前後をキープし続ける。その領域ならエンジンは静かで、ロードノイズや風切り音も小さい。ただ追い越し時に十分な加速を得ようと思うと、やはりエンジンをシュォォォンと上まで威勢よく回すことになる。その意味でトルク感は薄めだが、速度の伸びは悪くない。

試乗燃費は約7.5~9.4km/L。レギュラーでOK


一般道を40km走って、10.7L/100km=9.4km/Lを出した時の図。オンボードコンピューターはセンターコンソールにある

今回は約220kmを試乗。参考までに試乗燃費は、いつもの一般道と高速道路を走った区間(約90km)が13.3L/100km=約7.5km/L。さらに別パターンで一般道・高速道路を走った区間(約40km)が12.8L/100km=約7.8km/L、一般道を無駄な加速を控えて走った区間(約30km)が11.0L/100km=9.1km/L、同じルートを深夜に走った区間(約40km)が10.7L/100km=9.4km/Lだった。一般道で9km/L台を維持するには気遣いが必要で、無理なく出るのは7km/L台だが、指定燃料がレギュラーなのは嬉しいところ。10・15モード燃費は未発表。

ここがイイ

過不足ない作り。燃費とレギュラー仕様。デザイン

今風の作り、パッケージング、走り、品質感。過不足のない充実した製品であること。

燃費がそこそこよく、レギュラーガソリン仕様であること。

GMのグリルデザインは迫力があって、なかなか素敵。全体にSUVとして十分にカッコイイのではないか。

ここがダメ

細かいところばかりいろいろと

視点が高く、見切りもいいが、Aピラーと巨大なドアミラーが成す死角は大きめ。右左折時には歩行者を見落とさないように、顔を前後に動かすなどの工夫が必要だった。

キーに付属する別体式リモコンには、ドアの施錠(Lock)および解錠(Unlock)ボタンが一つずつ付いているが、どっちが施錠で、どっちが解錠か分かりにくい。また押すところは、Lock/Unlockと書いている部分ではなく、その横なので、余計に慣れを要する。しかも感度が悪く(赤外線式かも)、ドアに近づけないと反応しないため、思わずキーを直接差して開けたくなった、というのが正直なところ。また本文でも触れたように、リアゲートにはガラスハッチ用オープナーを付けるべき。

エアコンの温度調整ダイアルも、運転席から遠いセンターコンソールの左下にあり、操作しづらい。しかもその設定温度の表示がセンターコンソールの最上段にあるというチグハグさで、しかも外気温計と並んで表示されるから、どっちが設定温度で、どっちが外気温か一瞬で見分けられない。それぞれに「SET TEMP」「OUTSIDE TEMP」とあるが、小さな字で走行中に読みにくい。その液晶モニターにあるデジタルコンパスが示す方位もなんだかいい加減。

 

ステアリングスイッチ。右側はクルーズコントロールで、左側が問題の空調コントロール

ステアリングスイッチはオーディオ操作用かと思ったら、これがエアコンの風量と吹き出し口を変更するもので、肝心の温度調整ができない。おそらくは、海外仕様にあるマニュアルエアコンの名残りだろう。販売店オプションのワンセグ付メモリーナビは位置と操作性がよろしくない。オンダッシュのPNDを付けたくなる。

フェンダーミラーはダメと、かつては声高にいっていた我々も、昨今のユーザーがあまり気にしていない現状を見る限り、ダメとは言い切れないかも。しかしまあ、なければない方がいい。ガラパゴスな部分だ。

総合評価

何だかちょっと懐かしい

最近は小排気量ターボだ、ハイブリッドだと、最新エコ技術いっぱいのクルマに乗ってばかりいる中、久しぶりに自然吸気の2.4リッター4気筒、しかもSUVのキャプティバには、ちょっとした懐かしさすら覚えた。中型SUVが日本で話題にならなくなってから久しいため、キャプティバのライバルがヴァンガードと言われても、ヴァンガードって何だっけ、と思う人は多いのではないか。日本はもはや、エコにあらずんばクルマにあらずという感じのエコファッショともいうべき状況だ。

さて、そんなキャプティバだが、アメリカンSUVにしてはキッチリ、カッチリ出来ている。その分、所ジョージあたりが好きそうなアメリカンテイストはあまりなく、「Made in USA」の大らかさ、過剰なマッチョ感、分厚い鉄骨を分厚いゴムで包み込んだような柔らかさと重厚感、いい意味でのいい加減さもなく、かつてのブレイザー、タホ、サバーバンなどと同じ系列ではないと、一瞬で分かる。

 

運転席に座ってみても、これまた何だかちょっと懐かしい。日本車っぽい質感、インテリアのほどほどな上質感、オーソドックスなインパネデザインなど、運転席まわりは古き良き、と言っても、ほんの数年前の話だが、中型SUVのそれだ。2DINスペースに埋め込むナビの位置もインパネ中央下で、これも昔よくあったもの。ちょっと低いので、走りながらでは見づらいが、これも懐かしい感覚だ。オプションの革シートもアメ車的なルーズフィットではなく、しっかり体を支える。右ハンドルになっていても、ポジションに不満はない。何だか、よくできたトヨタ車に乗っている気がしてきた。

排気量の割には悪くない燃費、その燃費に見合ったほどほどのパワー感、アクセル開度で頻繁にギアを選ぶ6ATなど、まあどこといって特に素晴らしいともいえないが、逆にどこといって不満もない。ワインディングを走ってみても別に問題なし。腰高だが、無茶な攻め方をしなければ、ESPが介入することもない。シートは3列あるからファミリーユースにも応えるし、荷室アレンジも問題なし。いわゆるアクティブなファミリー層なら、十分に満足できるだろう。GMもよくできたクルマを作るようになったなあ、という印象は誰もが受けるはずだ。

ガラパゴス自動車から、グローバル自動車へ

そんな印象だった試乗の後に資料を読んで、本文にあるようなこのクルマの生い立ちを知った。なるほど、そういうことか。過去に乗ったヒュンダイ車あたりにも通じる、よくできた韓国製品の雰囲気、それがこのクルマにはある。韓国車は、クォリティではもはや一部の日本車を上回っている。コストを考えたら、韓国ならよりいい物が作れるという見本みたいなものだろう。

キャプティバ(とその兄弟車)はロシアなどの他、韓国、タイといった先進アジア諸国などで作られながら、グローバルで販売され、むろん品質面でもグローバルで勝負している。同じアジアの一員である日本市場でも十分な競争力を持つはずというGMの読みは正しい。この手の日本車に元気がないだけに、逆に日本でも商機がありそうだ。

 

そもそも最近の液晶製品などは、ほとんどが韓国製だし、特にスマホなどは圧倒的に韓国製だ。様々な家電製品や小物にしても、韓国製に対する抵抗感は、こと日本社会ではもう無いに等しい。いろいろな意味で話題になっているとおり、韓国ドラマも韓国アイドルも完全に市民権を得ている。韓国製であることのハードルなど、今や無いに等しい。

タイで作られた日産マーチが売れ、台湾で作られたホンダバイクが売れる。アジア製のクルマが国内で販売されることに対して、日本人にはもはや何の抵抗もない。ただヒュンダイが撤退したように、韓国ブランドの自動車はまだちょっと難しいのかもしれない。その点キャプティバはGMブランドに身を包んでいて、抵抗はないはずだ。スマホのように韓国ブランドがリードする事例も出ているように、いよいよ日本製でなければ、という時代は終わりつつある。ガラパゴス自動車ではなく、グローバル自動車へ。キャプティバに乗っていると、否応なしにそれを認める時代がやってきたと感じる。

 

スマホをはじめ、中国を含めたアジアの優秀な商品が世界で売られている。トヨタを猛追するヒュンダイが象徴するように、普通のガソリン車なら、もうどこのクルマでもかまわない。いや、アジア製の方がコストパフォーマンスがいい、そんな時代になってきた。ブランドがしっかりしていれば、製造はどこでも構わない、それがグローバル商品。キャプティバはまさにそんなグローバルSUVだ。そして日本社会もそれを受け入れるようになった。ガラパゴス携帯が駆逐されつつあるように、日本車がガラパゴス自動車として駆逐されないためには、日本もアジアの一員として溶けこむしかないのかもしれない。日本と日本人にとってはイバラの道だとは思うが。

試乗車スペック
シボレー キャプティバ
(2.4リッター直4・6AT・4WD・354万円)

●初年度登録:2011年7月●形式:不明
●全長4690mm×全幅1850mm×全高1790mm
●ホイールベース:2710mm ●最小回転半径:-m
●車重(車検証記載値):1850kg(1030+820)※電動スライディングルーフ(+20kg)含む
●乗車定員:7名

●エンジン型式:LE5
●排気量・エンジン種類:2382cc・直列4気筒DOHC・横置
●ボア×ストローク:88.0×98.0mm ●圧縮比:-
●最高出力:167ps(123kW)/5600rpm
●最大トルク:23.4kgm (230Nm)/4600rpm
●カム駆動:タイミングチェーン
●使用燃料/容量:レギュラーガソリン/65L
●10・15モード燃費:-km/L ●JC08モード燃費:-km/L

●駆動方式:電子制御4WD
●サスペンション形式:前 マクファーソンストラット+コイル/後 マルチリンク+コイル
●タイヤ:235/50R19 (Hankoook Optimo K415)

●試乗車価格:421万6970円(概算) ※オプション:外装スペシャルペイント(パール塗装) 6万3000円、ラグジュアリーパッケージ 35万円、純正メモリーナビ(ワンセグ・CD付)+バックカメラ 10万7100円、フロアマット 3万0450円、クロームドアミラーカバー 3万4650円、サイドウインドバイザー 2万0790円、リアバンパー ステッププレート 1万0290円、マッドガード 7665円、ドアエッジモールディング 1万5750円、クロームナンバープレート 3150円、ナンバープレートフレーム用ボルト 3885円、エアバルブキャップ 3885円、エンジンプレート 2940円、ドリンクホルダープレート 2835円、LEDルームランプ 2万0580円
●ボディカラー:ホワイトパール ●試乗距離:約220km ●試乗日:2011年9月
●車両協力:株式会社ホワイトハウス

 

 
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