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新車試乗記 第758回 マツダ CX-3 XD Mazda CX-3 XD

(1.5L 直4ディーゼルターボ・6速AT・237万6000円~)

広島から世界へ!
スカイアクティブ-D、
ここに極まれり。

2015年05月08日

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キャラクター&開発コンセプト

新世代商品の第5弾


新型CX-3は国内では2015年1月の東京オートサロンで初公開された

2014年11月にグローバルで発表、2015年2月27日に日本で発売された「CX-3」は、マツダの新型コンパクトクロスオーバーSUV。マツダにとってはCX-5、現行アテンザ(海外名マツダ6)、アクセラ(マツダ3)、デミオ(マツダ2)に続いて、「SKYACTIV(スカイアクティブ)」技術と「魂動」デザインを全面的に採用した新世代商品の第5弾になる。

国内ではディーゼル専用車


マツダ CX-3
(photo:Mazda)

プラットフォームなどの基本設計は、昨年発売された新型デミオがベース。また、エンジンも新型デミオに搭載された1.5L直噴ディーゼルターボ「スカイアクティブ-D 1.5」が採用されている。海外向けには2.0Lガソリン車も用意されるが(北米はガソリン車のみ)、国内向けはマツダ初の“クリーンディーゼル専用車”とされた。

グローバルでの販売計画は年間15万台で、本社の宇品工場で全て生産する。国内の月販目標は3000台だが、初期受注は発売から1ヶ月弱の3月23日時点で1万台を越えたとのこと。

 

■参考記事
新車試乗記>マツダ デミオ XD (2014年12月掲載)

■外部リンク
マツダ>ニュースリリース>新型「マツダ CX-3」を発売(2015年2月27日)
マツダ>ニュースリリース>新型「マツダ CX-3」の販売が好調(2015年3月26日)

 

価格帯&グレード展開

ディーゼルのみで、価格は237万6000円~


中間グレードの「XDツーリング」。ボディカラーは全8色で、写真はソウルレッドプレミアムメタリック
(photo:Mazda)

日本仕様はディーゼル車のみ。価格は上級装備を省略し、16インチタイヤを履く標準グレードの「XD」が237万6000円~。LEDヘッドライトや18インチタイヤを標準装備するほか、ミリ波レーダーを使った先進安全装備をオプションで選べる「XDツーリング」が259万2000円~。先進安全装備に加えて、レザー&人工スエード表皮の2トーンシートなどを標準装備する最上級グレード「XDツーリング Lパッケージ」が280万8000円~。初期受注では、中間グレードのXDツーリングが63%と最多のようだ。

全グレードに6MTを用意。マツダコネクトは全車標準


「XD ツーリング Lパッケージ」の外観はフォグランプがLEDになり、ブライトサイドガーニッシュが備わる。写真は初期受注で一番人気のセラミックメタリック
(photo:Mazda)

画期的なのは、どのグレードでも6ATか6MTか、FFか4WDかを選べること。特に6MTをスポーツカーでもないのに全仕様で用意するのは、日本車では異例中の異例。6ATと6MTは同価格で、CX-5と同じ方式の電子制御多板クラッチ式4WD「i-ACTIV AWD」は21万6000円高になる。

7インチディスプレイやコマンダーコントロールで構成される改良型「マツダコネクト」は全車標準。ただし、最新16GB版のナビゲーション用SDカードPLUS(4万8600円)と、CD/DVDプレーヤー+地上デジタルTVフルセグチューナー(3万2400円)は別途オプションになる。

 

Lパッケージではシートがピュアホワイト(レザー)/人工スエード(ブラック)のコンビになる
(photo:Mazda)

赤外線レーザーで前方を監視し、30km/h以下で自動ブレーキをかけるSCBS(スマート・シティ・ブレーキ・サポート)も全車標準。ただし、さらに高度なミリ波レーダーを使用するセーフティクルーズパッケージ(より高い速度域で作動する自動ブレーキやレーダークルーズコントロール等がセット)は、XDツーリングにオプション設定(11万8000円)、同Lパッケージに標準装備される。

オプションで「ナチュラル・サウンド・スムーザー」を用意


CX-3で新採用されたナチュラル・サウンド・スムーザー
(photo:Mazda)

オプションで興味深いのが、XDツーリング以上の6AT車で選べる「イノベーションパッケージ」(6万4800円)。これは、ピストンピンの内部にダイナミックダンパーを内蔵することでディーゼルエンジン特有のノック音(いわゆるカラカラ音)を減らす新技術「ナチュラル・サウンド・スムーザー」と、回生ブレーキで発電した電気をキャパシタに貯めて加速時の電力供給に使う「i-ELOOP(アイ・イーループ)」をセットにしたもの。ちなみにi-ELOOP装着による燃費の向上分はJC08モードで0.2km/Lに留まる。

 

パッケージング&スタイル

凝縮のデミオに対して、伸びやかなCX-3


試乗車は16インチタイヤの標準グレード「XD」(オプションでLEDヘッドライト等を装備)

CX-3のプラットフォームは、平行して開発されたデミオと共通だが、そのスタイリングは凝縮感のデミオに対して、全体に伸びやか。SUVらしからぬスポーティさがあり、普通に「カッコいい」。マツダに言わせれば、デザインテーマの「魂動」をスタイリッシュに表現したもの、ということになる。ボディサイドに一般的なキャラクターラインはなく、その代わりにフロントフェンダーとリアフェンダーの両端から始まって中央で交錯する強いショルダーラインがあり、それによってスポーツカー的な、あるいは新型ロードスターにも通じるコークボトル的な抑揚を巧みに表現している。上手い。個性派ぞろいの欧州市場でも目を引きそう。

ホイールベースはデミオと共通


ダイナミックなショルダーラインに注目

クラス的にはCX-5の弟分であり、実際そのボディサイズはCX-5より265mm短く、75mmナローで、155mm低いなど、かなりコンパクト。全高が機械式立体駐車場に入る1550mmなのも日本では武器になる。

一方、ハードウエア的には、現行デミオから派生した上級モデルでもある。デミオとの比較では、ホイールベースこそ同じ2570mmだが、全長は215mm長く、全幅は70mmワイドで、背が50mm高い。要するにボディ外寸は、CX-5とデミオのほぼ中間になる。

ボディサイズ的に近いのはホンダ ヴェゼルだが、キャラクター的にはゴルフ7とも競合しそうではある。

 

最少回転半径は5.3m。取り回しはごく平均的なところ

ホイールベースはデミオと共通。最低地上高もデミオの15mm増しに過ぎない
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転半径(m)
VW クロスポロ (2014~) 4000 1710 1490 2470 4.9
トヨタ アクア X-URBAN(2014~) 4030 1695 1490 2550 5.4
4代目マツダ デミオ(2014~) 4060 1695 1500 2570 4.7~4.9
日産 ジューク (2010~) 4135 1765 1565 2530 5.3
VW ゴルフ 7(2013~) 4265 1800 1460 2635 5.2
マツダ CX-3 (2014~) 4275 1765 1550 2570 5.3
ホンダ ヴェゼル (2013~) 4295 1770 1605 2610 5.3
スバル XV ハイブリッド(2013~) 4450 1780 1550 2640 5.3
マツダ アクセラ スポーツ (2013~) 4460 1795 1470 2700 5.3
マツダ CX-5 (2012~) 4540 1840 1705 2700 5.5
 

インテリア&ラゲッジスペース

インパネはデミオと共通。質感をさらに向上


視点はデミオより少し高く、室内幅やAピラーの角度もあってか、眺めはやはりクロスオーバーSUV的。タイト感とゆったり感のバランスがいい

内装もデミオがベースであり、インパネもそっくり……ではなく、実はほぼ共通(メーターカバーなど一部は異なる)。一眼風メーター、タブレット風ディスプレイ、ダッシュボードなども共通で、室内幅が広がった分はドアトリムの厚みアップに使っている。つまりデミオの内装質感が妙に高かったのは、この辺がCX-3と共通だったから、とも言えるわけだ。

上手いと思ったのが、エアコンルーバーベゼルの色使い。彩度を抑えたダークレッド(Lパッケージはサテンクロームメッキ)という選択に、ドキッとするほどのセンスを感じる。また、「XDツーリング」以上になると、センターコンソールのニーパッド、ドアアームレスト、ステッチ(実は成形品)もダークレッドになる。

 

XDツーリング以上は中央がタコメーターで、速度がデジタルになり、ヘッドアップディスプレイが標準
(photo:Mazda)

ベースグレードの「XD」は中央が速度計。左の液晶タコメーターはちょっと見にくい
 

ドラポジOK。マツダコネクトも進化


ドラポジ、座り心地、ホールド性、共に文句なしのシート。アクセルペダルはオルガン式

Be a Driver.のマツダゆえ、ドライビングポジションにも妥協はない。デミオ同様に、足もとを侵食しがちなホイールハウスを前に追いやって、オルガン式ペダルを理想的に配置。そのペダル位置を基準に、チルト&テレスコが可能なステアリングや、新開発の振動吸収ウレタンを使用したシートを合わせている。アイポイントこそ少し高めだが、クルマとの一体感は高い。

また、コマンダーコントロールで、ナビやオーディオ等を遠隔操作できる「マツダコネクト」は、アクセラなどでは操作性やナビ性能で不評だったが、CX-3では大幅に改良され、見違えるほど操作しやすくなった。これについては「ここがイイ」で再び触れる。

 

荷室もデミオ+α


後席はデミオより着座位置やアイポイントが高めで、居心地が良い

荷室容量はデミオより70L多い350Lで、おおむねCセグメントのハッチバック並み。ただし、おそらく外観デザインやボディ剛性確保の兼ね合いだろう、デミオ同様に敷居(バンパー)がかなり高めなので、重い荷物の積み降ろしは大変そう。

SUVでこれはいかんだろうということで、CX-3には床の高さを2段階で変えられるフレキシブルボードが備わるが、いずれにしても自転車やキャンプ用品を満載するというよりは、普段の買い物には十分、といったところ。

 

トノカバーを外し、フレキシブルボードを上段にした状態。後席使用時の荷室容量は350L

フレキシブルボードと床板の下には、パンク修理キットと小物スペース
 
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東海マツダ販売株式会社

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