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マツダ デミオ 13C-V/15C/Sport新車試乗記(第473回)

Mazda Demio 13C-V/15C/Sport

(1.3/1.5L・CVT・131万円/136万円/158万円)

よりスポーティに、より軽く
Zoom Zoomの最小形は
男もすなるコンパクトだった!

2007年08月04日

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キャラクター&開発コンセプト

3代目は脱ファミリー、パーソナル性を強める

2007年7月5日に3代目にフルモデルチェンジしたデミオ。「自由形ワゴン」をうたった初代(1996年)、2代目(2002年)に続く新型はコンセプトを一新。ファミリー色を薄めて、スポーティでパーソナルなコンパクトカーとなっている。マツダの企業テーマ「Zoom-Zoom」らしさを強めたモデルと言ってもいいだろう。

これでマツダ車はアテンザ、RX-8、アクセラ、プレマシー、ロードスター、MPV、そしてデミオまで一通り新世代モデルが出そろった感があるが、マツダ自身は新型デミオを、まだ始まったばかりの新中期計画や技術開発分野の長期ビジョン「サステイナブルZoom-Zoom」に基づく第1弾と位置づけている。「サステイナブル(持続可能な)」の意味するところは広いが、その筆頭は燃費性能だろう。

100kg軽量化、マツダ初のCVT

そこで「開発の軸」とされたのは徹底的な軽量化だ。先代同等グレード車に対して、実に1割減となる約100kgのダイエットを達成。プラットフォームは先代(2代目)はフォードとの共同開発だったが、今回はマツダの独自開発だ。

またマツダ車で初めてCVT(無段変速機)も採用。特に看板モデルである1.3リッター・ミラーサイクルエンジン+CVT車「13C-V」は、クラストップに迫る10・15モード燃費:23.0km/Lを達成している。

欧州にも投入、北米はない

国内生産はマツダ本社の宇品第1工場(U1、広島市)で5月にスタート。6月には宇品第2工場(U2)でも始まり、年間13万台を計画。国内の販売目標は月間5000台(年間6万台)で、残りの7万台が輸出される。海外には欧州、オセアニア等に「マツダ 2」として投入されるが、北米での販売予定は今のところない。中国向けは長安フォードマツダ南京工場(南京市)で2007年中に生産開始の予定。

価格帯&グレード展開

価格は112万5000円~158万円

ラインナップは以下の通り。変速機はスイフト同様、3種類で展開する。燃費を稼ぐにはCVTが欲しい、コストやドライブフィールの点では自社製4ATも残したい。輸出が多いため5MTも外せない、と理由は様々だが、選択肢があるのは嬉しいところ。なお、FFモデルのほとんどは車重1000kg未満に収まっており、重量税の軽減を図っている。

■1.3リッター(91ps、12.6kgm)
13F 4AT 112万5000円
13C 4AT/5MT 120万円
13S 4AT 136万円
13C e-4WD 4AT 139万4250円
13S e-4WD 4AT 155万4250円
■1.3リッターミラーサイクル(90ps、12.2kgm)
13C-V CVT 131万円 ★今回の試乗車
■1.5リッター(113ps、14.3kgm)
15C CVT/5MT 136万円 ★今回の試乗車
Sport CVT/5MT 158万円 ★今回の試乗車

パッケージング&スタイル

スポーティ&スタイリッシュに

初代が大ヒットして2代目でもボクシーなスタイルを選んだデミオだが、スタイルを重視する最近のトレンドからは少々取り残された感があった。そこで新型は開発当初から100kgの軽量化が目標だったこともあり、サイズダウンを実施。ボディサイズ(標準車、カッコ内は先代比)は、全長3885(-40)×全幅1695(+15)×全高1475(-55)mmと全長と全高を抑えている。

抑揚の強いデザインはあたかもRX-8のようだが、実際チーフデザイナーの前田育男氏はRX-8も担当したようだ。Cd値(空気抵抗係数)は0.32で、しかも前面投影面積も小さいから、高速走行には有利だろう。テーマカラーの「スピリティッド・グリーンメタリック」は初代RX-7(SA22C型)の「マッハグリーン」からインスパイアされたものらしいが、新型デミオをよく引き立てている。

驚きはないが、ポイントは抑えてある

丸や円筒を組み合わせたインパネデザインに特別なインパクトはないが、グローブボックス手前の「マガジンラック」は他で見たことのないアイディア賞もの。雑誌や地図を持ち運ぶ習慣のある人には嬉しい工夫だ。実際に雑誌を入れるとグローブボックスが開けにくい、という弱点はあるが、もともとグローブボックス自体そう開け閉めするものではないから問題ない。

全体に収納は少なめだが、バッグがセンターコンソールに置けるなど、抑えるべきことはちゃんとやってある。またこのクラスでは割と珍しく、ドアのひじ掛けにある小物入れの底にフェルト生地が張ってあるのも心配りが感じられて嬉しい。試乗した13C-V(ブルー)はブラック内装だが、別に黒のパイピングがつくオフホワイト(カームホワイト)も選べる。好みではあるが、こっちの方がインテリア全体が明るくなって雰囲気がいい。(右写真:マツダ)

視界もポジションも良好

男性ユーザーが気にしそうなポイントを見ていこう。ステアリングの調整はチルト(上下)のみで、もちろんテレスコ(伸縮)があるに越したことはないが、ドライビングポジションは決めやすく、Aピラーもカッコの割に視界のじゃまにならない。左足をフットレストに置くとふくらはぎがセンターコンソールの壁にピタリと沿い、下肢がしっかり固定できるのは「走り」のマツダらしい配慮だろう(おそらく)。

一方で、上級車種の「13S」「15C」「Sport」に付く回転計が、下位グレードでは速度計と各種ウォーニングだけになるのはちょっと淋しい(ベース車以外には、セットオプションで追加できるようだが)。またシフトレバー根元のポジション表示に透過照明がなく、ここも「光るのが当たり前」と思っていると少々不満に思える(メーター内に表示は出るが)。

意外とこれで十分? 純正メモリーナビ

面白いのが、販売店オプションとして用意された2DINサイズのケンウッド製のメモリーナビゲーション(取付費込みで11万4366円)だ。いわゆる簡易ナビで、地図データはHDD(ハードディスクドライブ)ではなくフラッシュメモリーに収める。モニターは3.5インチのタッチパネル式で、測位方法はGPSのみだ(つまり車速やジャイロは使わない)。

これの長所はとにかく価格が安いこと。一般的な純正HDDナビの半額以下だ。それに使い方が簡単、というか、そもそも機能が目的地検索や設定、地図表示の変更といった、ごくシンプルなものしかない。ほとんど「かんたん携帯」並み。総じて、GPSの電波を受けられる場所では、フルナビに近い便利さが手に入る。

短所としては、高架や地下道路などでGPSの信号が限られる大都市部だとロストする可能性が高いこと。また、オーディオ機能がCDプレーヤー(もちろん圧縮ファイルに対応)やi-Podなどのシリアルオーディオ接続くらいに限られ、つまりDVDの再生やテレビの受信機能がない点だ(拡張性もない)。まあテレビなら今時はワンセグ携帯で見れるが(詳しくは「ここがイイ、ここがダメ」で後述)。

ケンウッド>ニュースリリース

意外に広いリアシート

計1時間ほど、走行中リアシートに座ってみた。先代ほどではないにしても、後席の広さは見た目以上。ホイールベースは2490mmもあるから当然だが、足もとから頭上まで、大人2人掛けなら十分な空間がある。何よりシートクッションの厚みがケチられていないのがいい。これは下手にシートアレンジに凝らず、背もたれをパタンと倒すだけのシングルフォールディングとしたからだ。そのためシートアレンジに驚きはないが、人を乗せる点では正解だろう。

荷室容量は平均的な250L

イタ車も負けそうなほどカッコいいラウンド形状のリアゲートを見れば、このクラスで標準的な250Lの荷室容量(2代目ヴィッツとほぼ同等)は望外と言っていいだろう。18Lのポリタンクが計5個(横に4個+1個)くらい積める。後席の背もたれはもちろん分割で倒れるが、段差は生じる。

基本性能&ドライブフィール

まずは1.3のミラーサイクルに試乗

今回いつも通り名古屋近郊で試乗したのは1.3リッター・ミラーサイクルを積む「13C-V」(131万円)。10・15モード燃費:23.0km/L(国産ライバル車と同等)の看板モデルだ。

ミラーサイクルとは、吸気バルブの制御によって実質上の圧縮比を膨張比より小さくして低燃費を狙う技術で、かつてマツダは高級車のユーノス800(1993年)で採用したことがある。当時はミラーサイクルの弱点であるトルク低下を補うため、リショルムコンプレッサー式スーパーチャージャーで過給していたが、今では可変バルブの制御技術とCVTの進化によって補えるようになった、というのがマツダの説明。確かに1.3ミラーサイクルの最大トルク値は12.2kgm/4000rpmと、非ミラーサイクルの1.3(12.6kgm/3500rpm)より若干低いのだが、体感上のパワー感はほとんど同じだ。

というか、そもそも普通の1.3には4ATか5MTしかないので、エンジン云々の前に、ミッションによる印象の差が大きい。アイシンAW製CVTには途切れのない滑らかな加速と巡航時の静かさがある一方、短時間試乗した4ATの方には回転と車速がリンクしたリニアな加速感があるといった感じで、このあたりは燃費や好み次第でどっちがいいとは言いにくい。あえて言うなら、理性で選べばCVT、本能(と価格)で選べば4ATといったところか。

約100kgのダイエット

いずれにしても、13C-Vはおどろくほどよく走る。車重は990kg(13C-V)と2代目ロードスターくらいで、フットワークにもまさにロードスターのような軽快感がある。

マツダがアピールする100kgもの軽量化は、ボディサイズの縮小分が約4割とのことで、残りの6割はエンジニアリングによる努力、すなわりロードスター開発と同じ「グラム作戦」によるものだ。ホワイトボディ(高張力鋼板の拡大採用などで237kg→215kg)をはじめ、サスペンションアームなどの大物からスピーカーユニットに至るまで徹底的にダイエット。主査の水野成夫氏(85年入社以来、初代ロードスターなどのパワートレーン開発を担当)によると、ここまでやったのは「2002年の開発キックオフ時に、先代デミオをベースに約100kg軽量化した先行開発車を作ったが、その走りが素晴らしかったから」とのこと。人間だって体重を1割も減らせばそうとう変わってくるだろう。

ワインディングで本領を発揮

街中でも十分にいい新型デミオだが、郊外のワインディングでこそ広島製らしさが感じられる。ちょっとオーバースピード気味にコーナーに入っても、ステアリングを切ればきれいにノーズが入り、何事もなくスムーズにクリア。姿勢変化は大きいし、スポーツカーのようなシャープな動きはないが、最後まで舵を効かせる(よく曲がる)セッティングはマツダらしいところ。電動パワステはマツダ車初のコラム内蔵式とのことだが、油圧式に遜色ない自然さがある。

13C-VのCVTにマニュアルモードはないが、かつてのODオフボタンのような「SSボタン」を押せば、高回転を維持して積極的にエンジンブレーキをかけるようになり、活発な走りができる。ただし、このモードは少々ノイジーで多用する気にはなれなかった。

高速安定性もなかなかいい。重厚感はないが、1トン未満の、形式的には何の変哲もない前後サス(前ストラット・後トーションビーム)のコンパクトカーとしてはトップレベルの安定感。また、CD値0.32のおかげか、スーと、いかにも走行抵抗が少なそうに速度を伸ばしてゆく。テストコースのようなところで追い風があればリミッターに当たりそう。

横浜では1.5リッターに試乗

後日、横浜での合同試乗会では、1.5リッター車(113ps、14.3kgm)を中心に試乗した。最初に乗ったのは「Sport」(従来どおり「スポルト」と呼ぶ)の7速マニュアルモード付きCVT仕様(158万円)。マツダ流にステアリング表にダウン、裏にアップのパドルが付いたタイプで、専用サスペンションと13C-Vの2インチアップとなる195/45R16タイヤを備えて、車重は1020kg。

こちらは発進する瞬間に、少々過敏かな、と思うほどエンジンがグイッとレスポンス。パワー感は1.3リッターより一枚上手だが、数値どおりその2割増しというほどではない。

むしろ好印象だったのは、足回りのシャキッとした感じ。都市高速の高速コーナーを気持ちよくクリアするあたりが、1.5リッター「Sport」の魅力に思えた。ボディ自体もフロントストラット頭頂部やフロア下に補強(右写真ホワイトボディのグリーンの部分)が入っているとのこと。

ただし街乗り(まさに昼間の横浜市街がそうだが)ならば、1.3リッターで十分とも思えた。燃費もいいはずだし。また、7速マニュアルモードは例の「SS」ボタンを押してからでないと有効にならないのが少々面倒。パドル操作で即、マニュアルモードに移行すべきだろう。

続いて乗った1.5リッターの標準車「15C」(136万円)は、「Sport」と違って7速マニュアルモードがなく、タイヤはごくベーシックな175/65R14。ディスチャージドヘッドライトのない簡素な仕様だが、性能的には「15Cでいいじゃん」という感じ。スロットルの過敏さは「Sport」と同じだった。

こうなるともう一度じっくり4ATの「13S」(136万円)や、試乗していない5MT車にも乗りたくなったが、ここで時間切れとなった。

ここがイイ

二代10年100万台を数えたスモールワゴンというヒットコンセプトを変えて、販売を世界市場へ広げるため、欧州車よりカッコいいことを目指したそのチャレンジに、まずは賛辞を。次世代マツダデザインの第一弾らしいが、ますますマツダのデザインワークには磨きがかかっている。フロントグリルに強いインパクトはないが、それでも一目でマツダとわかる顔なのは素晴らしいところだ。サイズ的にも大きくしなかったのは正解だろう。凡百の欧州車よりカッコいい。もちろん凡百の日本車よりも。

試乗車にはディーラーおすすめの簡易ドライブナビ付オーディオ(ケンウッド製)がセットされていた。このナビは最近流行のウィンドウズ・モバイルをOSとするもので、PDAのナビ機能を専用にしたようなもの。GPSのみだが、結構ちゃんと位置を拾うし、タッチパネルで操作も簡単。昔のこの手のモデルよりGPSの感度が大変よくなっており、十分実用になる。電話番号検索も約800万件入っている。2DINサイズの上部にCDスロット、左側半分くらいが3.5インチタッチパネルディスプレイ、右半分が操作系となり、ちゃんと外部入力端子やSDカードスロットもある。新車とのセットで11万4366円という価格もお手頃で、ディーラーならずともこれはおすすめだろう。

インテリジェントキー、消臭天井、豊富な小物入れ、バッグの置けるセンターコンソールトレイ、マガジンラックなどのユーティリティも不満無いところ。ETCがサンバイザー裏の天井にセットされるのもアイデアだ。

ここがダメ

デザインの巧みさで見事に消しているが、タイヤはかなり貧弱。特にリアから見た場合、張り出したフェンダーに対してもうちょっと太い、大きいサイズが欲しくなってしまう。燃費、バネ下重量、切れ角の問題もあって難しいのだろう。リアブレーキがドラムというのも国内市場では性能的に十分とはいえ、やはり残念だし、またその関係か、ESPの用意がないことはとてもよろしくないこと。安全系ハイテクに関してマツダはやや出遅れている。

13C-Vの場合、メーターパネルの中は3連風のレイアウトだが、標準仕様だと実際にはタコメーターなしでセンターの速度計しか無く、メーターパネル内がちょっと寂しい。そしてそこに平均燃費計がないのは今時ちょっといただけない。またオートワイパーの感度に関して、やや不満が残った。小雨時にオートにしておくと、なかなか拭いてくれないので、つい手でワイパースイッチを入れて拭くことになってしまった。

ケンウッド製の簡易ドライブナビ付オーディオにワンセグチューナーがないことは残念。これはぜひ用意して欲しい。またこの手のナビ全部の問題だが、VICSにも対応してないのは惜しいところ。またPDAの変形とすれば携帯電話をつなげるのも決して不可能でもないから、ぜひそんな方向へ進化して欲しいものだ。SDカードスロットは地図データ更新用となっており、音楽データは入れられない、というあたりもなんとかしてほしい。

総合評価

軽量化はすべてに効く、ということで、このクラスで100㎏は立派。もちろん素晴らしいボディ剛性を達成した上でなのだから、文句なし。今回は試乗会の会場で軽量化したリアサスアームなどを、新旧を乗り比べならぬ「持ち比べ」できるようになっていたが、これ、強力な説得力を持つだけに販売の現場で展示してみるといいと思う。どんな販促グッズよりも強力なツールになるはず。もちろん、なぜ軽量化が重要かということを事前に説明する必要はあるが。

と、ほめておいてなんだが、こと重量に関してはライバル各車と実はそう大差ない。ヴィッツもマーチもフィットもだいたいこんな重量で、これくらいのサイズ。今までのデミオがちょっと大きく、重すぎたのだ。フルチェンジで広く大きくなるという通例を覆して、短く低く、5ナンバーもキープというのは高く評価できるが、実際にはBセグメントとして世界標準サイズのクルマになったということ。同様にCVTもついにというか、やっとだし、ミラーサイクルエンジンに関しても、目指しているのはバルブトロニックやバルブマチックの世界だろう。燃費に関しても飛び抜けてはいない。その意味では画期的なクルマとはちょっといえない。

それでもフルチェンジによって得られたものは、それら新メカすべてと、なによりその素晴らしいスタイリング(マツダのデザイナーは本当に素晴らしい)、そして、とても楽しい運動性能だ。特に現在のラインナップでは1.3の方がブン回して乗れる分、楽しい印象。そしてクルマ好きとしては、いずれ登場するであろう男の子バージョン「マツダスピード・デミオ」にも期待したい。先代はヒット車である先々代のコンセプトを引き継いだだけに、いわゆる古い台形スタイリングのタウンカーから逃れられなかったが、ついにその束縛を離れたのは英断。例えば後席は狭くなっているという、ある種の後退をよしとしたことは、画期的なモデルチェンジだと思う。今後はすべてをよくすることがモデルチェンジの意義ではなくなるだろう。いよいよ「取捨選択のモデルチェンジ」の時代に入ったと思う。

そして古くさい言い方をすれば「走りのマツダ」をこのクラスへも徹底させたマツダの姿勢は、見事にブレがないという意味でたいしたものだ。冷静に考えればこれも先行車に追いついたということになるのだが、デミオというクルマに、これまでにはなかった新しい価値を与えている。今の時代、クルマに走りを求める人は少ないが、それでも「走って楽しいクルマこそが本当の意味でクルマというのだ」とクルマ好きは思う。それを会社としてのアイデンティティとし、それによって生き残りを成功させているし、存在感だけでなく実際の販売も伸ばしているという点でマツダは偉い。マツダの関係者は新車発表会見で「大規模なメーカーになるのではなく、ワクワクするクルマを出して喜ばれるメーカーになりたい」と語った。拍手!

となると、デミオに関しては、現在放映中の明らかに女性向けのCM展開を考え直してみたらどうか。ガンガン流れている現在のCMでは、デミオが女性のための小型車という印象ばかりが染みついてしまう。乗った印象ではデミオはスイフトに対抗できる、つまり男性でも乗れる小型車だ。そこをもっと訴求しておかないと、と思うとなんだか残念でならない。

日産デュアリスの試乗記でも書いたとおり、最近クルマの良さがCMでどうもうまく消費者に伝わっていないように思えて仕方ない。開発、営業、マーケティング、宣伝といった部署がメーカーにはあるが、開発、営業あたりまではある程度、意思統一があっても、マーケティングや宣伝の部分でなんだかちぐはぐな展開になっているのではないだろうか。国内市場の不振の原因はそんなところにもあるように思われる。クルマはそろそろイメージで売る商品ではなくなりつつあると思うのだ。液晶テレビだって速い映像がブレないなど性能を主張しているというのに。

試乗車スペック
マツダ デミオ 13C-V
(1.3L・CVT・131万円)

●形式:DBA-DE3FS ●全長3885mm×全幅1695mm×全高1475mm ●ホイールベース:2490mm ●車重(車検証記載値):990kg(640+350) ●乗車定員:5名●エンジン型式:ZJ-VEM ● 1348cc・直列4気筒・DOHC・4バルブ・横置 ※ミラーサイクル仕様 ● 90 ps(66 kW)/ 6000rpm、12.2 kg-m (120 Nm)/ 4000 rpm ●カム駆動:タイミングチェーン ●使用燃料/容量:レギュラーガソリン/41 L ●10・15モード燃費:23.0 km/L ●駆動方式:前輪駆動(FF) ●タイヤ:175/65R14 ●試乗車価格:-円 ( 含むオプション:- )●試乗距離:200 km ●試乗日:2007年7月 ●車両協力:東海マツダ販売株式会社

試乗車スペック
マツダ デミオ 15C/Sport
(1.5L・CVT・136万円/158万円)

●形式:DBA-DE5FS ●全長3885/3895mm×全幅1695mm×全高1475mm ●ホイールベース:2490mm ●車重(車検証記載値):1000kg(-+-) /1020kg(-+-) ●乗車定員:5名●エンジン型式:ZY-VE ● 1498cc・直列4気筒・DOHC・4バルブ・横置 ● 113 ps(83 kW)/ 6000rpm、14.3 kg-m (140 Nm)/ 4000 rpm ●カム駆動:タイミングチェーン ●使用燃料/容量:レギュラーガソリン/41 L ●10・15モード燃費:20.0/19.2 km/L ●駆動方式:前輪駆動(FF) ●タイヤ:175/65R14 / 195/45R16 ●試乗車価格:-円 ( 含むオプション:- )●試乗距離:- km ●試乗日:2007年7月 ●車両協力:マツダ株式会社

マツダ公式サイト>デミオhttp://www.demio.mazda.co.jp/

 
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