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メルセデス・ベンツ E350 ブルーテック ステーションワゴン アバンギャルド新車試乗記(第591回)

Mercedes-Benz E 350 BlueTEC Stationwagon Avantgarde

(3.0リッターV6直噴ディーゼルターボ・7AT・833万円)

尿素SCR触媒で排ガスを超クリーンに!
「ブルーテック」を搭載した
世界最先端のディーゼルをどう考える?

2010年03月27日

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キャラクター&開発コンセプト

エンジン本体は先代E320 CDIを踏襲。尿素インジェクター&SCR触媒を新採用


E350 ブルーテックの導入を機に、東海地区でもプレス向け懇親会・試乗会が開催された。右がセダン、奧がBlueTECとしては世界初投入となったステーションワゴン

メルセデス・ベンツ日本は2010年2月24日、最先端のクリーンディーゼル技術「ブルーテック(BlueTEC)」を投入した新型Eクラス(W212型)、「E350 ブルーテック」を発売した。世界で最も厳しい環境基準である日本の「ポスト新長期規制」や欧州の「ユーロ6」をクリアした次世代ディーゼルエンジン車だ。

新型E350 ブルーテックは、久々の輸入ディーゼル乗用車として2007年に発売され、大きな話題となった先代「E320 CDI」(W211型)の後継車。その3リッターV6直噴ターボディーゼルエンジン自体は、型式(642)、排気量(2986cc)、最高出力211ps(155kW)、最大トルク55.1kgm(540Nm)というスペック等も含めて、先代E320 CDIとほぼ同じで、おなじみ7Gトロニックこと7速ATを使う点も変わらない。

 

大きく違うのは、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction=選択型触媒還元)を使った最新のクリーンディーゼル技術「BlueTEC」を採用した点。これは排ガス中に「AdBlue」(アドブルー=尿素水溶液を指すドイツ自動車工業会「VDA」の登録商標)を噴射してアンモニアを生成後、そのアンモニアと有害な窒素酸化物(NOx)をSCR触媒によって化学反応させることで、80%無害化(窒素と水に分解)する仕組みだ。排出されるNOx値は、先代E320 CDI比で69%減という。

もちろん、その前段階として超高圧かつ超精密な燃焼噴射を行うピエゾインジェクター等を採用するなどエンジン本体の対策で有害物質を大幅に低減。また黒煙の原因ともなるPM(Particulate Matter=粒子状物質)も、酸化触媒コンバーターおよび自己再生型DPF(Diesel Particulate Filter=粒子状物質除去フィルター)の装着によって99%除去される。その排ガスは一部のガソリン車すら上回るほど「超クリーン」という。また5リッターV8並みのトルクを発揮しながら、「燃費は1800cc並み」をうたい、10・15モード燃費はセダンで13.2km/L、ワゴンで13.4km/Lとなっている。

ポスト新長期規制を輸入車およびAT車として初めてクリア

結果、世界で最も厳しいと言われる日本の「ポスト新長期規制」を、日産エクストレイルの2リッター直4ターボディーゼル車(6MT)に続いて2番目にクリア。これは輸入ディーゼル車としては初、またAT車としても初の快挙となる。

また同時に、ポスト新長期規制をクリアした「次世代エコカー」として、E350 ブルーテックは輸入車あるいはAT車として初めて「クリーンディーゼルエコカー免税」対象車となり、取得税・重量税がハイブリッド車と同じ100%減税となる。

 

なお、欧州では昨年から発売しているE350 ブルーテックだが、同ステーションワゴンは日本市場が世界初投入となる。欧州ではユーロ6の施行が2014年9月施行としばらく先であるからだ。日本同様、ディーゼル人気の低い米国にもセダンを投入予定だが、ステーションワゴンの投入予定はないようだ。なお、日本での乗用車ディーゼルのシェアは2002年の時点でも、わずか0.1%。現状も大差ないはずだが、これが今後どうなるか、鍵を握るのが新型E350 ブルーテックとも言える。

メルセデス・ベンツのディーゼルを簡単におさらい


世界初の量産ディーゼル乗用車となったメルセデス・ベンツ Type 260 D (1936-1940年)
(photo:Daimler)

メルセデス・ベンツは1936年に世界で初めてディーゼル乗用車を発売。以来、ガソリンエンジンと並ぶ主力エンジンとして、中核モデルに搭載してきた。1977年には乗用車用としては初のターボディーゼルエンジンを「300SD」に搭載。1985年には米国カリフォリニア仕様でDPFを採用。1997年にはコモンレール直噴ディーゼル(CDI)を発売するなど、ディーゼルエンジンの進化発展の歴史の中で、中心的な役割を果たしてきた。

 

メルセデス・ベンツ 300 SD ターボ
(photo:Daimler)

一方、1990年代後半からディーゼル規制の強まった日本市場では、2002年にディーゼル乗用車の販売を停止。これにはディーゼルエンジンの環境性能の低さやイメージ悪化のほか、当時日本で流通していた軽油の硫黄含有率の高さ(脱硫レベルの低さ)にも問題があったとされる。

しかし2007年には大都市圏で登録可能なクリーンディーゼル車としてE320 CDIを投入。この2年半で約4000台を販売したという。なお近年は法改正により、国内で販売される軽油の残留硫黄分は劇的に引き下げられている。


■参考リンク
過去のニュース>メルセデス・ベンツ、最新ディーゼルの「E350 BlueTEC」を名古屋で披露 (2010年3月)
過去の新車試乗記>メルセデス・ベンツ C200 CGI / E250 CGI ブルーエフィシェンシー (2010年2月)
過去のニュース>新型「Sクラスハイブリッド」や「E250 CGI」を名古屋で披露 (2009年10月)
過去の新車試乗記>メルセデス・ベンツ E350 アバンギャルド (2009年7月)

価格帯&グレード展開

セダンが798万円、ワゴンが833万円

Eクラスのラインナップはかなり幅広いので、ここではE350ブルーテック車のみをピックアップする。内外装は「アバンギャルド」仕様のみで、価格は以下の通りだ。

■【E350 ブルーテック】 3.0リッターV6直噴ディーゼルターボ(211ps・55.1kgm)
・E350 BlueTEC セダン アバンギャルド     798万円
・E350 BlueTEC ステーションワゴン アバンギャルド  833万円 ★今週の試乗車

車両価格はV6ガソリン車の「E300」(231ps・30.6kgm、セダン:730万~780万円、ワゴン:765万円)に比べて同じアバンギャルド仕様で比べると18万円高く、「E350」(272ps/35.7kgm、セダン:850万円、ワゴン:885万円)より52万円安い。高価なピエゾインジェクターや「ブルーテック」関連の浄化システム、55.1kgmもの超大なトルクといった内容からすると、これは極めて戦略的な(お得感のある)値段だ。

しかも、これに加えてE350 ブルーテックは「クリーンディーゼルエコカー免税」対象車となるため、取得税・重量税がハイブリッド車と同じ100%減税となる。車両本体価格がそれなりに高いため、この恩恵は非常に大きく、セダンの場合は約52万円、車齢13年超の廃車を伴えば約67万円もの優遇となる。さらには購入後の燃料コストも安いため、経済的なメリットはかなり大きいと言える。

パッケージング&スタイル

【ステーションワゴン】ボディサイズはセダンと同じ

W212型をモーターデイズ新車試乗記でとりあげるのは3度目だが、今回は初のステーションワゴンなので、簡単にそのデザインとパッケージングに触れておこう。

ボディサイズ(セダン比)は、全長4900mm(+30)×全幅1855mm(同)×全高1500mm(+45)。ホイールベース:2875mm(同)。セダンより若干リアオーバーハングが長く、背も高いが、サイズはほぼ同じだ。

好印象なのは、ステーションワゴンらしい伸びやかなスタイング。いまだ見慣れない感じがするセダンに対して、ワゴンには最初からカッコイイと思わせるものがある。ワゴンだと後ろ上がりのキャラクターラインや特徴的なリアフェンダー上のプレスラインも主張し過ぎず、うまく溶け込んで見える。

ちなみに新型Eクラスのステーションワゴンは、1977年にデビューしたTシリーズ(W123ベース)から数えて5世代目となるワゴンモデル。過去4世代にわたる世界累計販売台数は100万台以上という。

インテリア&ラゲッジスペース

荷室にAdBlueタンクを搭載。ランフラットタイヤを履く

ラゲッジルーム容量はグレードによって微妙に異なるが、E350 ブルーテックの場合は、セダンでも540リッター、ワゴンでは627リッターとかなり巨大だ。ワゴンの場合はさらに、拡大時には1882リッターにもなる(ガソリンモデルは最大1910リッター)。

また、E350 ブルーテックは、何とメルセデス・ベンツで初めてランフラットタイヤを(少なくとも日本仕様では)標準で履く。その理由は例の尿素水溶液「AdBlue」のタンクを床下に搭載するためだ。タンク容量は24.5リッターとけっこう大きいが、1000kmあたり約1リッターを消費するというから「だいたい2万kmまでは大丈夫」ということだ。

なお新車の場合、AdBlueの補充は「メルセデス・ケア」によって3年間無償となる。また有償の場合でも、そう高額ではないようだ。

基本性能&ドライブフィール

多少ディーゼルエンジンっぽい音はする

試乗したのは2月24日から新型Eクラスに追加されたステーションワゴンだが、セダンとの違いは車重が50kg増になり(1960kg)、ボディ後半が異なるくらい。今回の試乗は、名古屋での発表会に先立ち、市内の発表会場から郊外まで高速道路と一般道を使って2時間、約60kmほど行った。

エンジンがすでに掛かっているE350 ブルーテックに近づくと、車外で聞こえるのは紛れもなくディーゼルエンジンの音。「コトコトコト」という音はしかし、そう耳障りではない。アイドリング時に車内で聞こえる音も、やっぱりディーゼルっぽいが、車外で聞くよりはるかに静かで、遮音性の高さがうかがえる。振動もなく、例えばステアリングに触れてもまったく微振動なし。じゃあまったくガソリン車並みか、と言うとそうでもなく、どこかで何かが回っている感じはあるのだが、まあ、車外騒音が大きい昼間の都心部などでは、ほとんど気にならないと思う。

走り出しはメルセデスらしくマイルドで、このあたりは3リッターV6くらいのガソリン車と変わらない。少なくとも先日試乗したばかりのE250 CGI(1.8リッター直4ガソリンターボ)よりもスムーズで、「高級車」している。アクセルを踏み込むと、「カタカタカタ」とディーゼルエンジン特有の音が聞こえるが、気になるのはもっぱらドライバーのみで、同乗者はそれほどでもない。

これぞEクラス。重厚なドライブフィール

本領発揮はここから。高速への合流車線でアクセルを深く踏み込むと、すぅーと息をのむような間が空いた後、わずか1600回転から2400回転までの間に生み出される55.1kgmものトルクが、「グゥゥゥゥン」と約2トン弱の車体と乗員を軽々と前方に押し出す。間が空くのは、いわゆるターボラグなのだろうが、ガソリンターボ車のように後からドカンとピークパワーが立ち上がらないので、ぜんぜん不快ではない、どころか、けっこう気持ちいい。ちなみにエンジンのパワースペックは前述の通り先代E320 CDIと同じだが、車重はセダンで130kg、ワゴンで40kg増えている。

高速道路での中間加速も見事で、思いのままにスピードコントロールが可能。最高出力がたった211ps(E250 CGIの204psとほとんど同じ)であるのがかえって功を奏し、無闇に飛ばす気にならないのがイイ。その211psもわずか3400回転で発揮するなど、とにかくタコメーターを見るとびっくりするほどエンジンが低回転で回っている。なにしろレッドゾーンですら4200回転くらいからなので、3000回転も回すと、立派な高回転。100km/h巡航時の回転数は7速トップで1600回転くらい。つまり約3200回転で200km/h巡航できることになる。

またエンジンがそういうパワー特性のせいか、前軸に990kg、後軸に960kgもかかる重量のせいか(車重は6.3リッターV8を積むE63 AMGに匹敵する)、シャシー関係はとにかく重厚。姿勢変化の少ないEクラスのシャシーにふさわしい手応え、「重さ」感がある。。全体の約74%に高張力鋼板を使用(約6%はアルミニウム)というボディの剛性感も素晴らしく、ねじれ剛性は従来ワゴン(W211)と比べて約50%向上しているとのこと。これならW124(先々々代の初代Eクラス)あたりに乗っていたベテランユーザーも納得ではないだろうか。

ランフラットタイヤを初採用。適度な「硬さ」が心地よい

その往年のメルセデスを思いさせる乗り味は、ちょっと硬めの足のせいもある。メルセデス・ベンツというと、割とコンフォート重視の柔らかい足まわりが普通だが(そういうキャラクターのモデル・仕様が販売主力のせいもある)、E350 ブルーテックは思いのほか、ガシッとした感じ。タイヤサイズは前後ともガソリンのE350などと同じ245/45R17だが、これは前述の通りランフラット仕様で、ひょっとするとこのあたりも乗り味の要因かも。そういえば、パワーステアリングの操舵感もこれまで乗ってきたガソリンのEクラスと微妙に違っていたが、これも車重かタイヤに依るものかもしれない。なお、ワゴンには積載重量に関わらず車高を一定に維持するセルフレベリング機能付きエアサスペンションが標準装備されている。

10・15モード燃費は13.2~13.4km/L。今なら1万円未満で1000km無給油走行も可

さて、肝心の燃費だが、ステーションワゴンの10・15モード燃費は13.4km/L(JC08モード燃費は12.6km/Lで、セダンはそれぞれ13.2km/L、12.4km/L)。また、短時間ではあったが、参考までに今回の試乗燃費は約10km/Lだった。当然、高速巡航が長ければもっと良かったはずだが、市街地走行でも9km/L台はキープできそうな感じだった。燃料タンク容量は80リッターなので、航続距離は700kmくらい、高速道路なら1000kmは可能だと思われる。

なお、軽油の全国平均価格は2010年3月下旬現在、ハイオクガソリン(約139円)より約30円、レギュラーガソリン(約129円)より約20円安い約108円。つまりハイオクより20%強、レギュラーより15%ほど安い。今なら空で満タンにしても、1万円でお釣りがくるはずだ。

ここがイイ

Eクラスという車格、クラス随一のシャシー性能にふさわしい分厚いトルク、重厚感のある走り。ハイブリッドより、あるいは最近のガソリンエンジンより、はるかに「クルマ」らしい走り。

ワゴンの使い勝手。Eクラスはやはりワゴンこそが本命。またワゴンとブルーテックの組み合わせを、世界に先駆けて日本へ先行導入したメルセデス・ベンツ日本の英断。

ここがダメ

ダメはなし。あえて言えば、ディーゼルを食わず嫌いなユーザーや一般メディアの意識をぶち壊すための、試乗車や試乗機会が不足していること、かも。

総合評価

先代320 CDIより本当に良くなった

先代のE320 CDIに試乗してみた時には、ディーゼルの鼓動は確かに聞こえ、加速面でも振動面でも、特にいい印象はなかった。確かに経済的だが、これほどの高級車に乗るつもりがあるなら、何も好き好んでディーゼルにしなくてもいい、というのが当時の率直な印象。また環境意識が高いのなら、このクラスのクルマに乗る事自体、間違っている。もっと小さいクルマで満足すべきだ。大きく豪華なクルマに乗りたいけど環境も大事だなんて、ちょっと矛盾している。

しかしながら、メーカーとしては生産するクルマ全体が産み出す環境への影響を抑える必要があるから、あの手この手で環境に優しい大型車を作らざるを得ない。いっそ法律か何かで大型車や高級車を作りにくくするか、大型で超高価なものを超金持ちに少数売って儲かるといったビジネスに転換した方が、環境に優しい大型高級車を作るよりも手っ取り早く人類のためになると思うが、そうは出来ないのが浮世の定めで、高級車メーカーであるメルセデスとしては、その存続をかけて高級で環境に優しいクルマを作らなければならない。

その結果このところ矢継ぎ早に、環境に優しい新型車が出されているわけだが、中でも真打と言えるのが今回の試乗車、ということになる。実際、ちょっと乗るだけで先代より本当に良くなったと感じられるし、ディーゼルならではの巨大なトルクやエンジンの重さが独特の高級感を生み出している。さらに今回の試乗車はワゴンゆえ、これまで新型Eクラスのセダンで感じていたスタイリングへの不満もすっかりなくなった。売れているのも分かるというもの。

経済性こそこのクルマの大きな価値

ただ、前述したように環境のことを真剣に考えるなら、こんな高級車に乗るべきではないから、現実的には経済性の高さこそがこのクルマの大きな価値だ。生涯燃費は11km/Lくらいはいくと思うから、それで計算すると年間2万km走る人はハイオクで6km/L程度のクルマと比べて年間で約27万円も違ってくる(1リッターあたりハイオク139円、軽油108円として)。10年20万km乗るとしたらなんと約270万円。さらに最低でも52万円の補助金があるから、実際には車両価格が同じで実用燃費が6km/L程度のガソリン車より、10年20万kmで322万円も浮くということになる。ランニングコストを含めたトータルでの出費は、激安としか言いようがない。

とはいえ20万kmも走れば、それなりのメンテ費用がかかるとも思われる。例えばデイズのガソリン2.4リッターV6のW202ワゴンは10年、8万5000kmだが、エンジンマウントは結構ヘタってきており、最近は停車時のエンジン振動がかなり気になるようになってきた。もともと振動の大きいディーゼルの場合だと、さてどうだろうか。またメルセデス・ケアで3年間は無料というブルーテック特有の尿素水溶液も、3年を過ぎれば基本的には自前で購入しなくてはならない。1万km走行で使う10リッターは2000円程度と、価格的には安いとされているが。オイル交換サイクルもディーゼルはガソリンより短いはずだ。10年20万kmのヤレ具合がガソリン車と比べると果たしていかほどかは、なかなか想像できない。

ディーゼル批判が日本の自動車産業を弱めたと語られる日

とはいえ、VWアウディ等が得意とする直噴ターボやDCTに続き、今度は素晴らしいクリーンディーゼルエンジンがドイツ車から出てきたことで、特にDCTやディーゼルには弱い日本車の場合、今後はなかなか厳しい局面が予想される。もしDCTとディーゼルが組み合わされたモデルが登場するようになるとなおさらだ。日本車の得意なガソリンエンジンとCVTの組み合わせでは、その基本的な構造性能から考えると、とても太刀打ちできそうにない。

となると思い出すのが、東京の石原都知事が行った反ディーゼルパフォーマンス。どのような損得勘定があって行われたパフォーマンスだったのか、今となっては検証すべきもないが、あのエキセントリックな知事が行った行為によって、日本ではガソリン車偏重の空気が生まれたことはまちがいない。ヒステリックなディーゼル批判が日本の自動車産業を弱めたと語られる日が来るやもしれない。

EVが近未来、燃料電池車がはるか未来のパワートレインなら、クリーンディーゼルはとりあえず現実に手に入るパワートレインとして、ハイブリッドと並ぶ最良の選択の一つだろう。ブルーテックの登場で、今後さらなる多様な環境性能を考えてゆかないと、日本のクルマ産業の未来は暗いのでは、と心配させられることになった。

試乗車スペック
メルセデス・ベンツ E350 ブルーテック ステーションワゴン アバンギャルド
(3.0リッターV6直噴ディーゼルターボ・7AT・833万円)

●初年度登録:2010年2月●形式:LDA-212224C ●全長4900mm×全幅1855mm×全高1500mm ●ホイールベース:2875mm ●最小回転半径:5.3m ●車重(車検証記載値):1960kg( 990+970 ) ●乗車定員:5名 ●エンジン型式:642 ● 2986cc・V型6気筒DOHC・4バルブ・直噴ディーゼルターボ・縦置 ●ボア×ストローク:83.0×92.0mm ●圧縮比:17.7 ● 211ps(155kW)/3400rpm、55.1kgm (540Nm)/1600~2400rpm ●カム駆動:タイミングチェーン ●使用燃料/容量:軽油/80L ●10・15モード燃費:13.4km/L ●JC08モード燃費:12.6km/L ●駆動方式:後輪駆動(FR) ●サスペンション形式:前 3リンク/後 マルチリンク ●タイヤ:245/45R17( Goodyear Eagle F1 Run-Flat ) ●試乗車価格:-円 ( 含むオプション:- -円 )●試乗距離:-km ●試乗日:2010年3月 ●車両協力:メルセデス・ベンツ日本株式会社

 
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