キャラクター&開発コンセプト
147の後継モデル
新型ジュリエッタは147の後継となる上級コンパクトカー。アルファ創立100周年の2010年ジュネーブショーでデビューし、同年に欧州で発売。日本では2012年1月5日に正式発表された(発売は2月4日から)。147のデビューは2000年(日本では2001年秋に発売)だったので、実に約10年ぶりのフルモデルチェンジになる。
駆動方式はもちろんFFで、「コンパクト」と称する新開発プラットフォームを採用。リアには147同様にマルチリンクを採用している。ボディタイプは今のところ5ドアのハッチバックのみだ。
日本市場ではフィアット500やアバルト500が好調のフィアットグループだが、アルファロメオに関しては昨年に147、159、ブレラといった主力モデルの国内での販売が終了し、現行モデルはミトだけになっていた。またイタリア本国でもラインナップの厚みが失われていたのは否めないところ。そんなわけで、アルファロメオが新型ジュリエッタに掛ける期待は極めて大きい。
由緒ある名称が27年ぶりに復活
ジュリエッタ(Giulietta)という名称は、1954年に登場した初代ジュリエッタを受け継ぐもの。初代にはベルトーネ製クーペボディのスプリント、4ドアセダンのベルリーナ、ピニンファリーナ製の2人乗りオープンボディをまとったスパイダーなどがあり、いずれも大きな成功を収めた。
1962年に後継のジュリアが登場して、その名称はいったん途絶えたが、1977年にはアルフェッタがベースの小型4ドアセダンとして復活。しかし1985年にはアルファ最後のFRセダン「75」の登場を受けて再び途絶えていた。つまり今回の3代目は約27年ぶりの復活となる。
価格帯&グレード展開
「アルファ TCT」仕様は318万円から
イタリア本国にはフィアットグループが誇るディーゼルターボもあるが、日本仕様はガソリンのみ。主力モデルは1368cc ターボ マルチエア(最高出力170ps)と6速DCT「アルファ TCT」の「スプリント」、およびその上級グレード「コンペティツィオーネ」。スプリントより40万円高いコンペティツィオーネには、アダプティブ機能付バイキセノンヘッドライト(光軸を最大15度左右に可変)、17インチタイヤ、ブレンボ製フロントブレーキキャリパー、スポーツサスペンション、パドルスイッチ、電動レザーコンビシート(赤いステッチ入り)などが装備される。
最上級モデルの「クアドリフォリオ ヴェルデ」は、戦前の名車(6C 1750)に因んだ「1750」の名を持つ1742cc 直噴ターボエンジン(235ps)と6速MTを搭載したモデル。アルファロメオでは高性能モデルの証である「四つ葉のクローバー」エンブレムをフロントフェンダーに備えるほか、フルレザーシート、18インチタイヤを標準装備する。以上は基本的に右ハンドルだ。
■Sprint(スプリント) 318万円
1368c ターボ マルチエア+6速DCT
■Competizione (コンペティツィオーネ) 358万円
1368cc ターボ マルチエア+6速DCT
■Quadrifoglio Verde(クアドリフォリオ ヴェルデ) 388万円
1742cc 直噴ターボ+6速MT
2台の導入記念限定車も同時発売
さらに日本では新型ジュリエッタの導入記念車として、「アルフィスティ(Alfisti)」という名の二つの限定車を同時に発売する。アルフィスティとは、アルファファンのことだ。
「コンペティツィオーネ アルフィスティ」(写真)は、「コンペティツィオーネ」をベースに、アルファ TCTではなく6速MTを搭載したモデルで、外装色はアルファ レッドのみ。価格はベース車より10万円安い348万円で、限定75台。
「クアドリフォリオ ヴェルデ アルフィスティ」は、「クアドリフォリオ ヴェルデ」をベースに、左ハンドル、専用18インチアルミホイール、同社のスーパースポーツ「8C」と同じ3層仕上げメタリックの特別外装色「コンペティション レッド」を採用したもの。こちらはベース車より10万円高い398万円で、限定50台。
パッケージング&スタイル
新世代のアルファデザイン
アルファスタイリングセンターが手がけたスタイリングは、リアドアの存在が巧妙に隠され、2ドアのように見えることもあり、一見「大きなミト」という感じ。楕円形のヘッドライトもミトっぽいが( 8Cっぽいとも言える )、ジュリエッタのそれはLEDを多数内蔵してゴージャス。また例の「盾」型グリルもメッキモールでしっかり三角形に縁取られ、アルファ言うところの「全く新しい解釈を施した」デザインになっている。LEDデイライトと新型の盾型グリル、この二つが新型ジュリエッタのチャームポイントだ。
一方でビシッとしたエッジと穏やかな抑揚のあるバンパーやボディパネルには、イタ車ならではのセンスが光る。複雑な凹凸面が交錯した流行りのデザインではなく、デザイナーやモデラーの手仕事を感じさせるような質感がアルファらしい。またプロポーション自体もFF車にしてはロングノーズ風で少々古典的だ。ただ、リアバンパーに空気の流れを断ち切る空力デザインを施すなど、ちゃんと今風の要素も入っている。Cd値は0.31。
| 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | ホイールベース(mm) | |
| ■アルファロメオ ミト | 4070 | 1720 | 1465 | 2510 |
| ■アルファロメオ 147(前期型) | 4170 | 1730 | 1420 | 2545 |
| ■VW ゴルフ(現行型) | 4210 | 1790 | 1485 | 2575 |
| ■シトロエン DS4 | 4275 | 1810 | 1535 | 2610 |
| ■BMW 1シリーズ(現行型) | 4335 | 1765 | 1440 | 2690 |
| ■アルファロメオ ジュリエッタ | 4350 | 1800 | 1460 | 2635 |
| ■マツダ アクセラスポーツ(現行型) | 4460 | 1755 | 1465 | 2640 |
インテリア&ラゲッジスペース
スプリントはカジュアルな雰囲気
インテリアでもアルファロメオ節は全開。まず「スプリント」で印象的なのが、フィアット500のようなボディ同系色のダッシュパネル。ボディカラーが赤なら赤、白なら白、黒ならグレーになる。同時にスプリントの場合、シートはシンプルな手動・ファブリック仕様で、上位2グレードのような赤いステッチも入らない。全体にカジュアルな雰囲気だ。
上位2グレードは硬派な雰囲気
一方、「コンペティツィオーネ」と「クアドリフォリオ ヴェルデ」のインパネは、ダッシュパネルがダークブラッシュドアルミニウム仕様になり、スポーティかつ大人っぽい雰囲気。レザーに赤いステッチを施したステアリングやシートなどは少々暑苦しいほどだが、それゆえに「アルファに乗っている」感が濃厚。素材を含めて内装は好み次第だが、質感は圧倒的に、これら上位グレードの方が高い。
意外にも?実用的な後席
147には3ドアと5ドアがあったが、ジュリエッタは5ドアのみ。後席は狭いかな、と思いきや、意外にヘッドルームからフットルームまで空間に余裕があり、背もたれ角度も適切。サイドウインドウもしっかり下まで降りる。
荷室容量は350~1045リッター
荷室容量はVWゴルフと数値的には同等の350リッター。さらにリアシートを倒せば、最大1045リッターまで拡大できる。床下にはテンパースペアタイヤが全車に搭載される。




