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新車試乗記 第702回 フォルクスワーゲン ゴルフ TSI ハイライン Volkswagen Golf TSI Highline

(1.4L 直4 ターボ+7速DCT・299万円)

「何じゃこりゃ~」とたまげる
高級車になっちゃった
ゴルフ7に戸惑う!

2013年08月02日

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キャラクター&開発コンセプト

モジュール戦略「MQB」に則ってゼロから開発


新型ゴルフ TSI ハイライン
(photo:VGJ)

欧州では2012年秋に、日本では2013年6月25日に発売された新型ゴルフは、1974年に登場した初代から数えて7代目のモデル(通称ゴルフ7)。

新型ゴルフは、クルマの各構成要素をVWグループ全体で共有するという新しいモジュール戦略「MQB」のもとで開発されており、エンジン、プラットフォーム、サスペンション、各種装備などをゼロから開発。MQBの恩恵を受ける形で、一つ上のDセグメント車に匹敵する品質感、快適性、装備を備えるなど、歴代ゴルフの中でも最大級の進化を遂げている。

新開発エンジンやミリ波レーダーを全車に採用

定評あるTSIエンジンは、今回から完全に新設計となったほか、ミリ波レーダーを使った自動ブレーキ(プリクラッシュブレーキシステム)を全車標準化するなど、先進安全装備も積極的に採用。また、燃費性能も先代ゴルフを上回り、ゴルフ史上最高のJC08モード燃費19.9~21.0km/Lを達成。全車エコカー減税100%対象車(免税)になっている。


エアバッグは運転席ニーエアバッグなど計9個を装備
(photo:VGJ)

■過去の新車試乗記【VW ゴルフ】
6代目VW ゴルフ TSI コンフォートライン (2009年5月更新)
5代目VW ゴルフ TSI トレンドライン (2008年8月更新)
5代目VW ゴルフ GT TSI (2007年2月更新)
5代目VW ゴルフ GTI (2005年10月更新)
5代目VW ゴルフ GT (2004年7月更新)
4代目VW ゴルフ GLi (1998年8月更新)

価格帯&グレード展開

エンジン2種類で、249万円からスタート


エントリーグレードのTSI トレンドライン。フォグランプがなく、タイヤは15インチ
(photo:VGJ)

今回導入されたのは3グレードで、エンジンは新開発の1.2リッターと1.4リッターの2種類。全車5ドアの右ハンドルで、ミッションは「DSG」こと7速DCTになる。ボディカラーは全8色。ラインナップは以下の通り。

■Golf TSI Trendline     249万円
 1.2リッターDOHCターボ(105ps、17.8kgm) JC08 モード燃費 21.0km/L
■Golf TSI Comfortline   269万円
 1.2リッターDOHCターボ(105ps、17.8kgm) JC08 モード燃費 21.0km/L
■Golf TSI Highline    299万円 ※今回の試乗車

 1.4リッターDOHCターボ(140ps、25.5kgm) JC08 モード燃費 19.9km/L

 

中間グレードのTSI コンフォートライン。エンジンはトレンドラインと同じ1.2ターボだが、ACCを標準装備する。最も売れ筋のモデル
(photo:VGJ)

アルミホイールは全車標準だが、タイヤサイズは各グレードごとに15、16、17インチと異なる。また、上位2グレードはオートエアコン、リアビューカメラ、パドルシフトを標準装備し、バイキセノンヘッドライトパッケージ(7万3500円、ハイラインはLEDポジション付きで10万5000円)も用意される。さらにハイラインではレザーシートや電動サンルーフ(12万6000円)も選べる。

プリクラッシュブレーキシステムは全車標準


唯一、140psの1.4ターボエンジンを積む最上級グレードのTSI ハイライン
(photo:VGJ)

ゴルフ7ですごいのは、(安価なレーザーレーダーではなく)高性能なミリ波レーダーによるプリクラッシュブレーキシステム(自動ブレーキ)を全車標準化したこと。エントリーグレードのトレンドラインの場合、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)はセーフティパッケージ(15万7500円)に含まれるが、コンフォートラインなら標準装備で、コストパフォーマンスは極めて高い。さらに最上級のハイラインには、車線を読み取ってステアリング制御を行う「レーンキープアシスト」も標準装備される。

ハイラインと下位グレードで、エンジン以外にもう一つ大きく違うのが、リアサスペンションの形式。下位グレードはゴルフ4以来のトーションビームだが、ハイラインの方はエンジンパワーに対応するため、ゴルフ5/6と同じ完全独立の4リンク式(マルチリンク)になる。さらにハイラインでは、電子制御ダンパーの「DCC」もオプションで選択できる。

なお、秋には220ps、35.7kgmの2リッターターボエンジンを積んだGTIが、その後にはワゴンのヴァリアント(フルモデルチェンジ)が上陸する予定。

 

パッケージング&スタイル

ロー&ワイドに変身

ひと目で分かるのは、全体に低く、ワイドに「見える」ようになったこと。実際のところ、全幅は10mmしか大きくなっていないが、1800mmの大台に乗り、全高は一気に60mmもダウン。特にフロントから見ると、水平基調のグリルやバンパー開口部、そして横長のヘッドライトがあいまって、ロー&ワイドが強調されている。リアビューもリアコンビランプが薄型になり、精悍さがぐっと増した。

質感も一気に向上


ハイラインは17インチタイヤが標準で、マフラーは片側デュアルタイプになる

サイドビューは遠目だと先代と大差なく見えるが、全長は55mm、ホイールベースは60mmも伸びている。ゴルフは伝統的にホイールベースが短めだが、これでライバル車に並んだ感じ。延長分は主に、エンジンの後方排気化による前軸の前出しに使われている。

また、よく見ると、サイドウインドウはゴルフにあるまじき角度で内側に寝ているし、ゴルフ伝統の幅広Cピラーも後方上部でかなり絞りこまれていて、スポーティな印象が強まった。加えて、シンプルでシャープなキャラクターラインが通ったボディパネルの質感も異様に高く、ボディパネルに直接触れると、高級車のそれに似た感覚が指の先から伝わってくる。

 

試乗車はハイラインのバイキセノンパッケージ付で、四角形のLEDチューブランプ(ポジション)が備わる

Cd値は先代の0.30から0.27へ大幅に向上した

リアビューカメラは先代ゴルフ6と同じようにエンブレム兼バックドアオープナーの裏側に仕込まれている。つまり1個3役
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転半径(m)
VW ゴルフ 6 (2009-2013) 4210 1790 1520 2575 5.0
VW ゴルフ 7 (2013-) 4265 1800 1460 2635 5.2
メルセデス・ベンツ Aクラス (2013-) 4290-4355 1780 1420-1435 2700 5.1
BMW 1シリーズ (2011-) 4335 1765 1440 2690 5.1
ボルボ V40(2013-) 4370 1785(1800) 1440 2645 5.2-5.7
フォード フォーカス(2013-) 4370 1810 1480 2650 6.0
トヨタ プリウス(2009-) 4460 1745 1490 2700 5.3
 

インテリア&ラゲッジスペース

内装もプレミアム一直線


ハイラインの加飾パネルはブラックで、パドルシフトが標準装備になる

インテリアの質感も、ある意味ゴルフとは思えないハイレベル。基本的には質実剛健なのが持ち味……なんてことはもう一切なく、プレミアム一直線。というか、乗ってるとゴルフであることを忘れそう。別の機会にハイラインのレザーパッケージ仕様(26万2500円高)にも乗ったが、そうなると完全に高級車で、パサートの立場が心配になるほど。このあたりは、メルセデスの現行Aクラスやボルボ V40あたりを意識したものか。全高は低くなったが、室内が狭くなったという印象はなく、高級セダン的に横方向に広々している。

メインディスプレイはオーディオや車両設定用


走行モードはノーマル、エコ、スポーツ、個別(各項目を好みに応じて個別に設定できる)のほか、DCC付ではダンパー減衰力と連動するコンフォートも選べる

もう一つ、従来のゴルフと違うのは、センターコンソールが運転席側に傾いていること(ちょっとBMW風)。これは新世代ラジオオーディオシステム「コンポジション メディア」の5.8インチのタッチパネルを操作しやすくするため。同システムは、オーディオや車両設定、情報表示などに特化したもので、リアビューカメラ装着車であれば、その映像も表示される。一方、ナビやテレビに関しては、現時点ではオンダッシュタイプのモニターを販売店オプションで装着することになる。遅れてインパネ内蔵タイプも出るようだ。

その他の操作系も完全に一新され、スイッチの位置が従来と異なるほか、ステアリングスイッチの数も大幅に増えた。従来のゴルフやVW車に乗ってきた人でも一から学習が必要かも。

 

後席は心なしか従来モデルよりゆったり感とホールド性が高まった印象。エアバッグは計9個で、後席にもサイドエアバッグが備わる

ハイラインにはアルカンターラ&ファブリックのスポーツシートが標準。背もたれ調整は相変わらずダイアル式(オプションのレザー仕様は電動)。ステアリングのテレスコ調整幅は余裕たっぷり

メーターは先代同様にシンプルだが、ACCの動作状況を表示するなど多機能化した
 

トランク容量は先代比30リッター増で、クラストップの380リッター。床の高さは可変式カーゴフロアで2段階で選べる(写真は下段)

パンク修理キットではなくテンパースペアタイヤを搭載。上げ底時でも床下収納スペースは特にない

シフトレバーはSモードからでも左に倒すだけでマニュアルモードに移行できる新世代タイプ。走行モード選択画面を呼び出すスイッチが左上にある
 
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