新車試乗記 第2回 三菱 シャリオ グランディス エクシード Mitsubishi Chariot Grandis Exceed



日時: 1997年12月05日

     
     
     

    カーデータ

    ●カテゴリー:ミニバン
    ●クラス(排気量):3ナンバー大型(2.4リットル)
    ●キャラクター:背が低めで、リアドアがスライドではないミニバン。乗用車的感覚が売り物の7(6)人乗り
    ●コンセプト:もともとこの分野はシャリオが開拓した、という自負のもとに、ウォークスルー可能なミニバンとしてフルチェンジ。打倒オデッセイ、打倒イプサムを旗印とする。ワンボックス臭を廃し、ファミリー層へ乗用車からの乗り換えを促す
    ●注目度:本来もっと高いはずだが、総会屋への利益供与事件でCM露出の出鼻をくじかれ、注目度は今ひとつ(せっかく時の人である飯島直子を採用したのに)。しかし欲しい人には十分インフォメーションされているようで、初期受注は1ヶ月で1万2000台を超えた
    ●特筆装備:全窓がワンタッチパワーウインドウ(当然セーフティ機能付き)で、キーを切ってからも動かせるタイマーも付く。またリモコンロックのオンオフでハザードが2度光るアメ車的仕掛けもあり
    ●燃費:もちろん悪くはないが、飛び抜けていいわけでもないのがGDI。10・15 モード11.6Km/リットルは他車と大差ない
    ●価格・販売:198万5000円~293万8000円(エクシード2WD7人乗りカーナビ付で269万8000円)
    ギャラン店、カープラザ店併売

    スタイル

    三菱独特のメカメカしい曲線と、スポイラー風前後バンパー、そしてエクシードには標準のサイドステップ、さらに横に広いメッキの大型グリルとかなりエグいルックス。男性的なイバリが感じられ、個性的なイプサム、ゆったりとしたオデッセイと比べるとノーマルながらすでにヤンキー好みなムードを醸し出している。好みはわかれそう

    パッケージング

    ミニバンとしては必要最低限の室内。セダンと比べれば圧倒的に広いが、乗車感覚としてはワンボックスというよりセダン的。サードシートを無理やり押し込んだ感が強く、フル乗車状態ではかなり狭苦しいムードとなる。むろん、これはライバルも同じで、このタイプの乗員は基本的に5人までが快適。

    内装(質感)

    テカテカした木目パネルやシートの品質はごく普通。特に高級で はなく、今の乗用車としての当たり前の質感を持つ。

    シート・ステアリング・シフト感触

    シートのかけ心地はかなりいいが、肘掛けを出して乗っていると、ステアリングを回すときに肘があたるのが気になった。シフトレバーはマニュアルモード付きで、センターダッシュ下にある新タイプ(インパネシフトとよぶ)。乗用車的で走りを忘れたくないお父さんのための装備だが、こんなミニバンでムキになって走る人もいないと思うし、何よりウォークスルーの時にじゃま。レバーそのものはコラムに付け、もしマニュアルスイッチが欲しいならステアリングにボタンを設置するというのが最も合理的なレイアウトではないだろうか。

    動力性能(加速・高速巡航)

    4気筒のライバルと比べ、よく走る。加速、高速巡航ともおそらく不満は出ないはず。4気筒で165PS/23.5kgmだから印象としてはかなり力強くトルクフル。

    ハンドリング・フットワーク

    足はかなり柔らかめ。ミニバンとは思えない速度でワインディングを走れるが、踏ん張っている感じがなく、フニャフニャしていてとても楽しむ気にはなれないはず。高速でもふんわり感が続き、楽に出る150Km/hの巡航でもビシッとした安定感がないのが残念。

    乗り心地

    前述のように柔らかめ。セカンドシートに乗ってる人は快適。サードシートはちょっとゴツゴツ感が伝わる。

    騒音

    ミニバンとしてはかなり静かな部類で、快適。

    安全性

    GOAより丈夫な安全強化ボディRISE採用。98年の欧州前突側突基 準クリア。サイドエアバッグも設定(スーパーエクシードには標準)。

    環境対策

    GDIは、旧モデルに比べ燃費は30%増、COxが90%減、CO2も30%減という優等生エンジン。

    ここがイイ

    あらかじめ最上部にセットされた見やすい位置のナビ。サンバイザーの奥に画面があって視認性にも優れる。操作部もエアコン吹きだし口下で使いやすく日本語表示。大柄なボディの割に小回りがきくのも美点。

    ここがダメ

    取り外せるサードシートは6人乗り仕様だけ。シートのアレンジの自由度を考えると7人乗りでもサードシートが外せると良かった。セカンド、サードシートはかなり幅狭くたためるが、やはりじゃまくさい。せっかくの最新ミニバンなのだからシートアレンジには驚くような斬新さが欲しかった。

    総合評価

    打倒ライバルということで、様々なポイントで明らかにライバルを少し上まわっている。その点ではまったく不満のない作りではあるが、逆に特に強い主張はない。インパネシフトが象徴するように、いいとこ取りで結果としてちょっと中途半端。コンセプト優先の割り切りとか、斬新さが感じられないだけに、大ヒットは難しいが、当面、月に5000台以上は売れそう(それってもしかして大ヒット?)

    お勧め度(バリューフォーマネー)

    すべてにおいて平均点以上のミニバンであり、おそらく不満はほとんどでないはず。価格も安めだし、乗用車から乗り換えて、始めて買うミニバンとしては満足度は高い。5年黙ってファミリーカーとして乗り続けられるなら高バリュー。

     
       
       
       
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