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マツダ CX-8新車試乗記(第830回)

Mazda CX-8 XD L Package

(2.2L直4ディーゼル・6AT・319万6800円~)

CX-5の3列シート版か。
いやいやCX-9のショート版か。
乗ってびっくり高完成度の
新型CX-8に試乗!

2018年02月02日

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キャラクター&開発コンセプト

マツダの国内向けSUVで初の3列シート

マツダ CX-8の画像
マツダ CX-8(photo:Mazda)

2017年4月28日に国内導入を発表、9月14日に受注開始、12月14日に発売された「マツダ CX-8」は、3列シートの6人/7人乗りの新型クロスオーバーSUV。

初代CX-5(2012年発売)から始まったマツダの新世代商品としては初の3列シート車であり、同時に同社の国内向けSUVとしても初の3列シート車になる(海外向けSUVでは2007年に初代が登場したCX-9がある)。

 
マツダ CX-8  XD Lパッケージの内装画像
マツダ CX-8 (写真は「XD Lパッケージ」)(photo:Mazda)

ちなみに同社の新世代商品とは、走行性能や環境性能を両立させる「スカイアクティブテクノロジー」や「魂動(こどう)」デザインを全面的に採用したモデルのこと。CX-8はその最新モデルであり、同社の国内向けSUVではフラッグシップになる。

その登場の背景には、マツダの最上級3列シートミニバンとしてから永らく君臨してきたMPVが2016年に販売終了し、また同じく3列シートミニバンのプレマシーとビアンテも2017年を持って相次いで生産終了したことで、受け皿となるモデルが必要になった、ということがある。

ベースは海外専用車のCX-9

マツダ CX-9の画像
マツダ CX-9 (北米仕様車)(photo:Mazda)

デザインやメカニズム面では、昨年デビューした2代目CX-5(2017年2月発売)との共通点が多いCX-8だが、プラットフォームやサスペンション等は海外専用車の2代目CX-9(2006年発売)がベース。ホイールベースはCX-9と同じだが、前後オーバーハングを合わせて165mm切り詰めている。それでもCX-8は全長4900mmの、堂々たる大型SUVだ。

 
マツダ CX-5の画像
2代目マツダ CX-5(photo:Mazda)

パワーユニットはCX-5用をベースに、新技術を盛り込んだ最新の2.2Lターボディーゼル。最高出力は現行CX-5の175psから190psに、最大トルクは4420Nmから450Nmに増強されている。現行CX-5にはディーゼル以外に2.0Lや2.5Lの自然吸気ガソリンエンジンもあり、CX-9は2.5Lターボガソリン車だが、CX-8はディーゼルのみになる。

また、現行CX-5などと同様に、トップクラスの先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」が採用されているのもセールスポイントだ。

※なお、マツダは2月8日に現行CX-5の「商品改良」を発表。改良型エンジン等を採用し、3月8日に発売する予定(2月10日付記)。

■外部リンク
マツダ>CX-5を商品改良(2018年2月8日)

月販目標は1200台。初期受注は1万台超え


(photo:Mazda)

CX-8の生産は広島の宇品工場で行われる。月販目標は1200台。

なお、受注開始の9月14日から約3か月間での予約受注台数は、目標の約6倍となる7362台。さらに12月14日の発売から一ヶ月後の1月15日時点での累計受注台数は、目標の10倍以上となる1万2042台とのこと。ほぼ受注生産のような状況で、1月末時点での契約では3月納車に間に合わないという。

マツダによれば、購入者は30代から40代が中心で、特に30代以下の若いカップルやファミリーが40%を占めるという。

■過去の新車試乗記
2代目マツダ CX-5(2017年6月掲載)
マツダ ビアンテ(2008年8月掲載)
マツダ CX-7(2007年1月掲載)

 

価格帯&グレード展開

全車2.2Lディーゼルで、319万6800円からスタート


マツダ CX-8 Lパッケージ(ソウルレッドクリスタルメタリック)(photo:Mazda)

先に書いたように、国内向けはマツダが誇る2.2L 直列4気筒クリーンディーゼルターボ搭載車(XD)のみ。よって全モデルがエコカー減税(自動車重量税と自動車取得税の100%免税など)の対象になる。トランスミッションは全車「スカイアクティブ・ドライブ」こと6速AT。駆動方式は全グレードでFFと4WDが用意されている。

 
マツダ CX-8 Lパッケージ ピュアホワイト内装の画像
マツダ CX-8 Lパッケージ(ピュアホワイト内装)(photo:Mazda)

グレードは標準の「XD」、先進安全装備を備えた「XD プロアクティブ」(いずれも6人乗りと7人乗りを用意)、ナッパレザーシートやウッドパネルを装備した最上級グレード「XD Lパッケージ」(6人乗りのみ)の3種類。価格は以下の通りで、おおむね300万円から400万円のクルマ、と言える。

■XD (6/7人乗り) 319万6800円(FF)・342万9000円(AWD)

■XD PROACTIVE (6/7人乗り) 353万7000円(FF)・376万9200円(AWD)

■XD L Package (6人乗り) 395万8200円(FF)・419万0400円(AWD)

 
マツダ CX-8 Lパッケージ、ピュアホワイト内装の画像
マツダ CX-8 Lパッケージ(ピュアホワイト内装)(photo:Mazda)

なお、内装色は下位の2グレードはブラックのみだが、最上級グレード「XD Lパッケージ」の本革内装には、ディープレッド(実際にはレッドというよりダークブラウン)とピュアホワイト(その名の通り真っ白)の2種類が用意されている。国内フラッグシップ車らしい心意気を感じさせるピュアホワイトだが、汚れはそれなりに目立つと思われるので、かなりのオシャレさん用。

初期受注(受注開始から4ヶ月)の内訳は「プロアクティブ」が52%、「Lパッケージ」が42%と上位グレードがほとんど。

また、全7色あるボディカラーは、マツダ車全体で人気だという特別塗装色「マシーングレープレミアムメタリック」(5万4000円高)が33%、今や広島カープをも象徴する「ソウルレッドクリスタルメタリック」(7万5600円高)が12%と、いまどき珍しく白・黒以外のカラーが上位に入っている。

 

パッケージング&スタイル

マツダ最上位SUVにふさわしく

デザインテーマはこれまで通り「魂動(こどう)」だが、CX-8では特に「TIMELESS EDGY(タイムレス エッジー)」をコンセプトに、時代を経ても古びないデザインや、国内のマツダ最上位SUVとして「風格や質感にこだわった」とのこと。

 

実際のところ、フロント部分はCX-5とほぼ同じだが、メッキの桟が入ったフロントグリルはCX-8専用。リアもCX-5やCX-9にそっくりだが、ここはボディ外板から完全ベツモノになっている。大柄な割にコンパクトなグラスエリアが、いかにも今どきのマツダ車らしく、CX-5よりも全長が長い分、伸びやか。普通のミニバンでは実現できないカタチだ。

いわばCX-9のショート版

ボディサイズは全長4900mm×全幅1840mm×全高1730mm、ホイールベース2930mm。プラットフォームは先に触れた通り、海外専用車のCX-9がベースであり、全長はCX-5より355mm長いが、CX-9より165mm短い。また、CX-5より230mmいホイールベースは、CX-9とまったく同じだ。つまりCX-9のフロアパンはそのままに、前後オーバーハングを切り詰めた感じ。同時に全幅もCX-9より80mmほど狭めて、CX-5と同サイズにしてある。

 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転
半径(m)
マツダ CX-5(2017~) 4545 1840 1690 2700 5.5
レクサス NX(2014~) 4630 1845 1645 2660 5.3~5.7
ボルボ XC60(2017~) 4690 1900~1915 1660 2865 5.7
レクサス RX(2015~) 4890 1895 1710 2790 5.9
マツダ CX-8(2017~) 4900 1840 1730 2930 5.8
ボルボ XC90 (2016~) 4950 1960 1760~1775 2985 5.9~6.0
レクサス RX450hL (2017~) 5000 1895 1725 2790 5.9
マツダ CX-9 (2016~) 5065 1969 1716 2930
 

インテリア&ラゲッジスペース

インパネはCX-5とほぼ同じで、一部を専用デザイン

インパネについてはCX-5とおおむね共通だが、上位モデルにふさわしくセンターコンソールやドアトリムなどは専用デザイン。また、トップグレードの「XD Lパッケージ」には、このクラスの国産車では珍しいナッパレザーのシートや本物のウッドパネルを採用するなど、質感や素材にこだわっている。

シートレイアウトは都合3種類

見どころはやはり、その3列シート。と言ってもシートレイアウトは都合3種類ある。

まず「XD Lパッケージ」の場合は、2列目がキャプテンシートで、その間に充電用USB端子付の大型センターコンソールを固定配置した2人×2人×2人の計6人乗り仕様になる。

 

つまり、この場合は、2列目のセンターウォークスルーができないが、後席の快適性を最重視する高級セダンのような使い方、いわば「ポスト高級セダン」的な使い方を想定している。

 

「XD」と「XD プロアクティブ」に設定されている6人乗り仕様(ウォークスルー仕様)

一方、標準グレード「XD」と中間グレード「XD プロアクティブ」には、2列目がキャプテンシートで、センターウォークスルーが可能な6人乗り仕様と、2列目が3人掛けベンチシート(6:4分割式)の7人乗り仕様が用意されている。用途や好みに応じて、どちらでもどうぞ、という設定だ。

 

「XD」と「XD プロアクティブ」に設定されている7人乗りベンチシート仕様
 

意外に使えるサードシート

マツダ CX-8のサードシートの画像

3列目については「身長170cmでも無理なく快適に過ごせる空間」とマツダでは表現している。実際に座ってみると、少し体育座り的な姿勢になるが、身長170cm以下ならヘッドルームは特に問題なし。足もとについては、センターウォークスルー仕様か、サードシートに一人で座るのであれば足を伸ばせるので、それなりに快適に過ごせそう。とはいえ乗り降りは面倒なので、基本的にはエマージェンシーもしくは子供用と考えた方がいいだろう。

荷室容量は239L(3列使用時)~572L(2列使用時)

マツダ CX-8、サードシート使用時の荷室の画像
サードシート使用時の荷室

3列目シート使用時の荷室容量は239L。A型ベビーカーやゴルフバッグ2個が積める、とあるが、おおむねBセグメント車、例えばヴィッツやスイフト、デミオくらいの荷室容量と考えていいだろう。買い物には十分で、電動テールゲートの設定もある(Lパッケージに標準装備、プロアクティブにオプション)。

 
マツダ CX-8のサードシートを格納した状態の荷室画像

さらに、サードシートのヘッドレストと背もたれを、その背もたれ背後に備わるレバーを引いて格納すれば(室内側からの操作は手が届かないので難しい)、荷室容量は大型ステーションワゴン並みの572L。ゴルフバッグなら4つ積める、とある。

 
マツダ CX-8のセカンドシート、サードシートを格納した状態の荷室画像

さらに、セカンドシートの背もたれを倒せば、大人が足を伸ばして横になれるフロアがほぼ水平に広がり、いざという時は車中泊も可能に。その場合、Lパッケージのキャプテンシート仕様車だとセンターコンソールの出っ張りが、あるいはセンターウォークスルー仕様なら、その空洞が気になるところだが、いざという時の備えとしては十分だろう。

 
マツダ CX-8の床下収納スぺース

なお、荷室床下には深さ307mm、最大容量65Lの収納スペースがあるが、メーカーオプションのBoseサウンドシステム装着車(8万1000円高)では左半分がサブウーファーで埋まってしまう。しかしこのBose、CX-5同様に心地よい重低音を響かせてくれるので、多少なりとも車内で音楽を楽しむなら、余分にお金を払う価値がある。

なお、スペアタイヤの搭載はなく、床下収納スペース内に電動エアコンプレッサーと充填剤のパンク修理キットが収納されている。

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