Published by DAYS since 1997 from Nagoya,Japan. 名古屋から全国に発信する新車試乗記や不定期コラム、クルマ情報サイト

ホーム > 新車試乗記 > トヨタ アルファード(ハイブリッド) エグゼクティブ ラウンジ

新車試乗記 第755回 トヨタ アルファード(ハイブリッド) エグゼクティブ ラウンジ Toyota Alphard(Hybrid) Executive Lounge

(2.5L 直4+モーター・703万6691円)

目指したのは「大空間高級サルーン」。
ニッポンの「おもてなし」を体現する
トップ オブ ミニバンに試乗!

2015年03月13日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 
  • mixiチェック
 
 
 

キャラクター&開発コンセプト

3代目でさらに威風堂々。プラットフォームも進化


新型アルファード(写真はハイブリッド)
(photo:トヨタ自動車)

2015年1月26日に発売された新型アルファード(トヨペット店向け)と新型ヴェルファイア(ネッツ店向け)は、言わずと知れた高級大型ミニバンのベストセラー。

初代アルファードのデビューは2002年で、今回で3代目。兄弟車ヴェルファイアは2008年に加わったもので、今回で2代目になる。

 

左からアルファード、ヴェルファイア(エアロタイプ)、アルファード(エアロタイプ)、ヴェルファイア。新車発表会が行われた産業技術記念館(名古屋市)にて

新型の開発キーワードは「大空間高級サルーン」。ミニバンではなく、“サルーン”を標榜しているのがポイント。従来以上に巨大なフロントグリルなど、さらに押し出し感のあるデザインとなったほか、高級感にも磨きが掛かった。

新型から本格的に投入される中国市場も見据えて、プラットフォームも大幅に改良。ホイールベースが50mm伸びて3000mmになったほか、リアサスペンションは従来のトーションビームからダブルウイッシュボーンに格上げされている。

 

2.5L直4エンジンとフロント&リアモーターのハイブリッドシステム。システム出力は197ps
(photo:トヨタ自動車)

パワートレインは、純エンジン車の2.5L 直4+CVT(無段変速機)と3.5L V6+6速AT、そしてハイブリッド(2.5L 直4ガソリンエンジン+前・後モーター)の3種類を用意。JC08モード燃費は、2.5Lのアイドリングストップ装着車が最高12.8km/L(先代2.4L車は10.8km/L)、3.5L車が最高9.5km/L(先代3.5L車は9.2km/L)、ハイブリッド車が最高19.4km/L(先代は17.0km/L)と、いずれも先代より向上している。

月販目標は合わせて7000台


アルファード(右)とヴェルファイア(エアロタイプ)

生産拠点はこれまで通り、トヨタ車体(株)のいなべ工場(三重県いなべ市)。

月販目標は、アルファードが3000台、ヴェルファイアが4000台の計7000台。2代目デビュー時の6000台(各3000台)と比べると、ヴェルファイアの方だけ1000台上積みされた。

なお、発売から一ヶ月の受注台数は、目標の6倍となる約4万2000台とのこと。内訳はアルファードが約2万台、ヴェルファイアが約2万2000台。

■外部リンク
トヨタ自動車>プレスリリース>アルファードならびにヴェルファイアをフルモデルチェンジ(2015年1月26日)

■参考記事
新車試乗記>トヨタ アルファード 350G(2008年6月掲載)

 

価格帯&グレード展開

エンジン車が319万7782円、ハイブリッドが415万5055円~


手前がヴェルファイア、奥がアルファード(エアロタイプ)

価格とグレード設定はアルファードとヴェルファイアで全く同じ。2.5L 直4+CVT車(FFと4WD)が319万7782円~、3.5L V6+6AT車(FFと4WD)が414万5237円~、ハイブリッド(全て電気式4WDのE-Four)が415万5055円~。乗車定員は2列目ベンチシートの8人乗りと、同キャプテンシートの7人乗りがある。

また、新型では2列目シートを豪華なエグゼクティブパワーシートとした最上級グレード「エグゼクティブ ラウンジ」をカタログモデルとして新設定。こちらはV6が652万2218円、同ハイブリッドが703万6691円と、ダントツで高い。

なお、立ち上がり一ヶ月の受注内訳は、純エンジン車が3万1000台(約7割)、ハイブリッド車が1万1000台(約3割)と、ガソリン車の割合が高くなっている。

 

試乗したのは最上級グレード「エグゼクティブ ラウンジ」

エグゼクティブ ラウンジの2列目、エグゼクティブパワーシート
(photo:トヨタ自動車)
 

パッケージング&スタイル

アルファードも押し出し十分


ボディカラーは全7色。試乗車はアルファード専用の新色「ラグジュアリーホワイトパールクリスタルシャインガラスフレーク」

デザインテーマはアルファードが「豪華・勇壮」、ヴェルファイアが「大胆・不敵」。今回試乗したのはアルファードだが、その押し出し感はなかなか。今までアルファードのデザインは、ヴェルファイアに比べて明確に大人しかったが、新型では一転して立派で堂々とした顔付きになり、上下2段ヘッドライトがトレードマークのヴェルファイアに負けないものになった。こういった今まで大人しかったモデルの顔を立派にするという方向は、現行クラウンのロイヤル、現行ノアなど、最近のトヨタ車に共通するもの。販売面でヴェルファイアに押され気味だったアルファード(トヨペット店)へのテコ入れと考えてもいいだろう。

なお、バンパー等のデザインはアルファード、ヴェルファイアそれぞれにエアロタイプがあり、都合4パターンある。写真の試乗車は、アルファードの非エアロタイプ。

大空間ミニバン感とスポーティさを両立


こちらはヴェルファイア ハイブリッド(写真はエアロタイプ)
(photo:トヨタ自動車)

新型アルファード(非エアロタイプ)のボディサイズは、全長4915mm(先代比+45)、全幅1850mm(+20)、全高1880mm(-10)。ホイールベースは50mm伸びて、エルグランドに並ぶ3000mmになった。

一方、グラスエリアの天地は狭まり、サイドからの見た目はぐっとスポーティさが強まった。この辺は現行エルグランドやオデッセイと同じ方向だが、アルファードでは真正面や真後ろから見た時に、ちゃんと背が高く、ボディが大きく見えるのがポイント。これは最高級ミニバンらしい存在感やキャビンの大空間感をアピールするため。グリルの派手さも含めて、徹底的にマーケティングに基づいたデザインになっている。

 

大型のリアスポイラーは全車標準。バンパーやリアフェンダーも空力を意識した形状

グラスエリアの小ささや、ボディサイドの控えめな抑揚に注目。ホイールベースは3000mmに達した
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転
半径(m)
トヨタ ヴォクシー/ノア (2014~) 4695~4710 1695~1730 1825~1870 2850 5.5
ホンダ オデッセイ (2013~) 4830 1800~1820 1685~1715 2900 5.4
トヨタ アルファード (2015~) 4915~4935 1850 1880~1950 3000 5.6~5.8
日産 エルグランド (2010~) 4915~4975 1850 1815 3000 5.4~5.7
 

インテリア&ラゲッジスペース

高級感は「お値段以上」


ディスプレイサイズは9.2インチと巨大。内装色にはフラクセン(写真)とブラックがある

内装の高級感は明らかに高まった。「色ではなく光を意識した」木目調パネルは、全部で3種類あり、例えば試乗したエグゼクティブラウンジ用のオリーブ・アッシュパール木目調は、3Dインクジェットプリントで立体感ある木目を再現するなど、最新技術の賜物。ある意味、リアルウッド以上に美しい。プレスリリースには「削り出した金属の面質と工芸品の様な味わい深い木目調加飾を組み合わせるなど素材感を追求した『手の込んだ造り込み』による独自のインパクトを表現」とあり、自信のほどがうかがえる。

また、スイッチ類に流行りのタッチセンサーではなく、コストが掛かるリアルスイッチを多用するなど、使い勝手や操作感にも配慮している。細かいところでは、ODO/TRIP切替ボタンに透過照明が付いているのも嬉しい。

 

助手席シートが1160mmも前後スライド(純エンジン車のみ)


7人乗りの「助手席スーパーロングスライドシート」のシートアレンジ例
(photo:トヨタ自動車)

驚きの装備は、助手席がほとんど後席(2列目)に近いところまで1160mmもスライドする「助手席スーパーロングスライドシート」(オットマン付)。これは、せっかく広い空間があるのだから、2人か3人で乗る時には助手席でもその恩恵を味わえるようにしよう、という発想から生まれたもの。これによって助手席を2列目の位置までスライドさせたモードや、運転席、助手席、2列目シートを真上から見て三角形に配置する「トライアングルモード」が可能になった。

ただし、ハイブリッド車の場合は駆動用バッテリーが前席床下にあるので、助手席スーパーロングスライドシートは装備できない。

 

ハイブリッド車の前席下には駆動用ニッケル水素バッテリーがあるため、助手席スーパーロングスライドシートの設定はなし

フロントシートも豪華な作り。エグゼクティブ ラウンジはセミアニリン本革になる
 

豪華版「エグゼクティブ ラウンジ」を設定


最上級グレード「エグゼクティブ ラウンジ」のエクゼクティブラウンジシート

試乗した最上級グレード「エグゼクティブ ラウンジ」には、シート幅を約100mm拡大した専用の2列目シート「エクゼクティブラウンジシート」が装備されている。伸縮量140mmの電動オットマン、快適温熱シート、ベンチレーション機能、格納式テーブルを備えるなど、至れり尽くせり。座り心地も抜群で、この手の豪華キャプテンシートにありがちな、いまいち体にフィットしないといった違和感もない。ベンチマークとしたのは飛行機のファーストクラスや新幹線の特別車両「グランクラス」のシートだという。

さらにエグゼクティブ ラウンジの後席には、12.1インチの高精細WVGAディスプレイモニター、高性能12chアンプ+17スピーカーのJBL製プレミアムサウンドシステム等によるリヤシートエンターテイメントシステムが標準装備される。

 

3列目シートも快適で、短時間なら3人掛けも可。ただしエグゼクティブ ラウンジだとウォークスルーが出来ない

スライドドアの開口幅は70mm拡がり、最初のステップ高は50mm低くなって、乗降性が向上。室内高は先代と同等の1400mm
 

3列目の左側を後端に、右側を前端に寄せた状態。もちろん横に跳ね上げて格納できる

床下スペース(パンク修理キットなら148L、スペアタイヤ搭載車なら66L)の上に、スライドレールを橋のように架け、3列目のスライド量を確保
 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加 
  • mixiチェック
 
 
 

最近の試乗記