キャラクター&開発コンセプト
20年目の4代目。デザインやエンジンを一新
今回のインプレッサは、初代(1992年~)、2代目(2000年~)、3代目(2007年~)に続く4代目。日本国内では東京モーターショー初日の2011年11月30日に発表され、12月20日に発売された。先代では5ドアが先行したが、今回は5ドアの「スポーツ」と新しく「G4」と命名された4ドアセダンが同時にデビューしている。
新型の主な特徴は、Aピラーの前出しやホイールベースの延長によって一新された内外装デザイン。また伝統の水平対向エンジンについては、従来のEJ系に代えて、現行フォレスターに先行搭載されたロングストロークの新世代FB系に刷新。変速機は従来の4ATから「リニアトロニック」(CVT)に変更され、スバル製で初のアイドリングストップシステムも新採用されている。またレガシィに続いて、ついに「アイサイト」が搭載されたのも大きなトピック。なお新型インプレッサは、スバルが新しいブランドステートメント「Confidence in Motion」を打ち出してから初のブランニューモデルになる。
国内ではポストレガシィ
販売目標台数は月間2200台。先代の目標はシリーズ合計で1400台だったので、今回はその約1.5倍に相当する。ボディサイズが先代レガシィに匹敵することもあり、国内ではポストレガシィの役目が期待されている。
■富士重工業株式会社>プレスリリース>新型インプレッサ発売(2011年11月発表)
価格帯&グレード展開
グレード構成・価格は5ドアと4ドアセダンで全く同じ
新型インプレッサで面白いのは、5ドアの「スポーツ」とセダンの「G4」でグレード構成や価格がまったく同じこと。このような例はスバル車に限らず、あまり例がないと思う。
というわけで、いずれもエンジンは1.6リッターと2.0リッターの2種類で、駆動方式はFFとAWD。変速機は主にCVTで、1.6リッターにのみ5MTを用意する。アイサイト装着車は2リッター・AWDのみ。非装着車に対して10万5000円高いだけだ。
■1.6i FF・CVT:155万4000円/AWD・5MT:169万0500円/AWD・CVT:174万3000円
■1.6i-L FF・CVT:171万1500円/AWD・5MT:184万8000円/AWD・CVT:192万1500円
■2.0i FF・CVT:185万8500円/AWD・CVT:208万9500円
■2.0i EyeSight AWD・CVT:219万4500円
■2.0i-S FF・CVT:199万5000円/AWD・CVT:222万6000円
■2.0i-S EyeSight AWD・CVT:233万1000円 ※今回の試乗車
アイサイト装着率が半数に迫る
発売後1ヶ月の受注台数は、目標の3倍を超える7157台。内訳はスポーツが71.9%、G4が28.1%で、2.0リッターと1.6リッターの構成比は65.1%と34.9%となっている。「アイサイト」(2リッターのAWDのみに設定)の装着率は全体の44.4%だ。
■富士重工業株式会社>プレスリリース>新型インプレッサ受注状況 PDFファイル(2012年1月発表)
パッケージング&スタイル
Aピラーを前出し、ホイールベースを拡大
今回試乗したのは「スポーツ」。全長4415mm×全幅1740mmというボディ外寸は先代とまったく同じ。なのにスタイリングが全く違って見えるのは、Aピラーの付け根が200mmも前出しされたから。おかげで新型インプレッサには往年のサーブ900風?だった先代の面影はなく、今風のショートノーズ、ビッグキャビンのスタイリングになっている。
細かいところでは、最近のスバル車に多い「ホークアイヘッドランプ」やヘキサゴン(六角形)グリルが特徴だが、ややコンサバティブな印象は否めないところ。先代の5ドアではリアクォーターまわりやLEDを多用したリアコンビランプが個性的で質感も高かっただけに、少し残念。ただし全体にシンプルな面やラインで構成されているのは好ましいし、セダンのスタイリングもよくまとまっている。
| 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | ホイールベース(mm) | |
| ■VW ゴルフ(現行型) | 4210 | 1790 | 1485 | 2575 |
| ■BMW 1シリーズ(現行型) | 4335 | 1765 | 1440 | 2690 |
| ■スバル インプレッサ スポーツ | 4415 | 1740 | 1465 | 2645 |
| ■マツダ アクセラスポーツ(現行型) | 4460 | 1755 | 1465 | 2640 |
インテリア&ラゲッジスペース
見晴らし良好。スバルらしい真面目なデザイン
運転席に座って気付くのは、視界がとても広いこと。低くて遠いダッシュボード、細めのAピラー、サイドミラーのドアマウント化、それに先代より少し高まったアイポイントが効いている。計器類や操作系のデザインはスバルらしくロジカル。遊びはないが、使っているうちにジワジワ良さが伝わってくる、そんなスバルの伝統は健在。
試乗車は最上級グレードの「2.0i-S アイサイト」で、電動シートは標準装備。ステアリングのチルト&テレスコも当然可能で、ポジションに不満はない。ヘッドレストはむち打ち防止のため、高さだけでなく角度も変えられる。ただコーナリング時のサポート性は今ひとつ。
なお、キーレスアクセス&プッシュスタートは上級グレードでも6万3000円のオプション。新型インプレッサでは施錠と解錠が共にタッチセンサー式になった。最近のトヨタ車と同じで、他メーカーでもこの方式が増えている。リクエストスイッチがないので見た目がスッキリする。
後席スペースを拡大。乗降性も問題なし
後席の空間も不足なし。着座姿勢の見直しや25mm拡大されたホイールベース等のおかげで、足もとは広く、ヘッドルームも十分。ドア構造を見直したことで、肩や肘まわりのスペースも増しているらしい。
乗降性についても、ルーフがスラントしているので頭が当たるかな、と思いきや、少なくとも5ドアの場合は頭を意識して屈めなくても大丈夫だった。サイドシルは低められ(フロントは-20mm、リアは-10mm)、ドア開口部も拡大されたことで、足運びも楽になっている。
荷室容量は大幅にアップ
スポーツの荷室容量は先代より約80リッターも多い380リッターで、このクラスのベンチマーク、例えばゴルフの350リッターを大きく上回る。ちなみにG4は先代比40リッター増しの460リッターで、レガシィB4より20リッター少ないだけ。このあたりにも先代レガシィの実質的な後継車にする、という意図が垣間見える。
床下には発泡スチロール枠のサブトランクがあり、奧にパンタグラフジャッキとパンク修理キットを搭載している。つまりスペアタイヤレスで、これが荷室容量アップに効いている。
