キャラクター&開発コンセプト
ミラベースの女性向けモデル
2009年8月17日に発売された「ミラ ココア」は、7代目ミラ(2006年12月発売)ベースの、女性をターゲットにした派生モデル。「あたたかモダン」がテーマのなごみ系デザインや、国内初のバックモニター内蔵ルームミラー(最上級グレードのみ)など、女性のハートを捉える工夫が盛り込まれている。
プラットフォームやパワートレインは基本的に現行ミラ譲りで、他の現行ダイハツ軽でもおなじみのもの。なお先代ミラがベースの「ミラ ジーノ」と先代ムーヴがベースの「ムーヴ ラテ」はすでに販売終了しており、キャラクター的にはそれらの後継モデルとも言える。
販売目標台数は月間3000台だが、発売後1ヵ月の受注は3倍の約9000台という。女心をくすぐるウエンツ瑛士のCM効果もあるか。
■参考
・新車試乗記>ダイハツ ミラ カスタム X (2007年2月)
価格帯&グレード展開
105万円~だが、売れ筋は118万円~のCVT車
エンジンはミラ同様に自然吸気の3気筒のみで、ターボ車はなし。上級グレードの「G」と「X」はCVT(無段変速機)だが、4ATもベースグレードの「L」に残されている。今のところ、販売はエコカー減税対象車のCVT・FF車に集中しているようだ。この場合、新車購入補助金は5万円、13年以上経過した車両の廃車を伴う場合は12.5万円となる。
なお上級の「プラス」は、ルーフレールや14インチタイヤ(下位グレードは13インチ)が備わるほか、シート地が消臭機能付のスエード調になるのが大きな違い。
【ミラ ココア】
0.66リッター直3(58ps/6.6kgm)
10・15モード燃費:18.6~23.5km/L
■ココア L (4AT) 105万円(FF)/118万7000円(4WD)
■ココア X (CVT) 118万円(FF)/131万7000円(4WD)
■ココア プラス L (4AT) 112万円(FF)/125万7000円(4WD)
■ココア プラス X (CVT) 125万円(FF)/138万7000円(4WD)
■ココア プラス G (CVT) 130万円(FF)/143万2000円(4WD) ★今週の試乗車
パッケージング&スタイル
サイズはミラとほぼ同じ。デザインはライバルを追撃?
全長3395mm×全幅1475mm×全高1530mmというサイズは、ミラと一緒。試乗した「プラス」の場合は、ルーフレールの分だけ30mm高くなるほか、14インチタイヤや専用ホイールキャップも“プラス”される。
一方、デザインテイストは最近販売を終えたムーヴ ラテ風、もしくはスズキのアルトラパン路線となっている。ラテほどフェミニンではなく、ラパンほど個性は強くない。やや上すぼまりなシルエットがダイハツらしいところか。
質感、触感、座り心地は好印象
インテリアに関しても、フラットなダッシュパネルなど、ラパンの影響を感じずにはいられない。メーターアッセンブリーやインパネシフト周辺などはミラをベースとしている。
昨今のダイハツらしく質感はすこぶる高く、シートの座り心地もなかなかイイ。「プラス」用のスエード調生地の手触りも繊細だ。男性にとっては背もたれの高さと厚みが少々物足りないところだが、平均的な体格の女性なら何の不満もないだろう。試乗車の場合、軽らしからぬ本革巻ステアリングの手触りが気持ちよく、軽であることを忘れさせる。
ドライビングポジションに関しては、シートリフターとチルトステアリング、さらにシートベルトの高さ調整式ショルダーアンカーが全車標準となるが、テレスコピック機能はないため、ステアリングはやや遠く感じられる。これも、小柄な女性がペダルに合わせてシートを前に出す場合には、問題ないのかもしれない。
収納スペースはあちこちにあり、ドリンクホルダーも前席だけで、足もとに2個、ダッシュボード両端に1個ずつの計4個あるが、どれもサイズや容量が小さめで、入る物は少々限られそうだ。
バックモニター内蔵ルームミラーを採用
最上級グレードには国内初という「バックモニター内蔵ルームミラー(自動防眩機能付)」が備わる。自動防眩機能だけでも軽らしからぬ装備だが、これはルームミラー鏡面の左端にバックカメラの液晶カラー映像を映し出すというもの。普段は普通のルームミラーだが、シフトレバーをバックに入れた瞬間、液晶モニターが突如現れる。
さすがにモニターが小さいため、小さな障害物は見落としそうだが、真後ろとの距離感を図るだけなら十分役に立つ。ガレージでギリギリまでバックする時には便利だった。
座り心地のいいリアシート
たっぷりした座面とコシのあるウレタンのリアシートは、腰を落とした瞬間、腿からお尻までを「しっとりと」受け止めてくれる。一方で、背もたれが薄めなのは軽らしい割り切りでもあり、残念な部分でもあるが、それを除けば十分に寛げる後席だ。なおドアはダイハツの掟に従い、前後とも90度まで開く。
荷室まわりはごくシンプル
リアシートの収納は、背もたれを前に倒すだけのシングルフォールディング。ムーヴやミラの一部グレードのように凝ったリアシート機構を持たないため、倒した時の段差は大きいが、ここはリアシートの座り心地とのトレードオフだろう。床下には、ごく普通にテンパースペアタイヤが収まる。
ちなみに「プラス」にはシート生地と同じ素材で作ったファブリックトノカバーが装備され(今ひとつメリットは感じられなかったが)、後席の背もたれが左右分割式になる(非プラスは一体式)。