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アンフィニ MPV グランツ タイプR-Four新車試乗記(第 回)

 

 

1996年01月27日

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ジャパニーズミニバンの第一号モデル「MPV」がディーゼルを載せより日本市場向けに変身

MPV。ミニバンの先駆者としてアメリカ市場を中心に販売されてきたが、いままでの日本市場ではちょっと早すぎたRVだったのかもしれない。サイズにしてもエンジンレイアウトにしても、まさに今が旬のミニバン以外のなにものでもないMPVは、日本のミニバン市場の成熟をじっと辛抱してきた。そして今回、満を持して日本向けのマイナーチェンジを敢行したのだ。

変更ポイント最大のエポックはやはりエンジンだろう。MPVはいままでガソリンのみだったが、今回人気のボンゴ・フレンディと同じ2500ディーゼルターボを投入している。出力は125PS/4000rpm、トルクは30.0kgm/2000rpmで、低回転からターボがきくのが特徴だ。振動が押さえ込まれたこのエンジン、なかなか評判がいい。RVとしてガソリン、ディーゼルのどちらがいいかは意見の分かれるところだが、少なくとも販売的には強力なテコ入れであることは間違いない。日本のRVユーザーがディーゼルを好きのなのはまちがいなく、選択肢が増えたのは喜ばしいことだろう。

そしてもう一つ、スーパーデュアル4WDが設定されたのも見逃せない。この4WDは通常フルタイム4WD走行をし、省燃費運転向けに2WD走行もOKというものだが、現実には2WDで使われることが多いだろう。むろんスイッチひとつで走行中でも自由に2WD/4WDが切り替えられる。この4WDによってMPVには悪路走破性というRVとしての魅力がひとつ加わった。MPVは今まで都会派で売ってきたが、これからはアウトドアにも向いたオールマイティなクルマとなる。日本のRVファンはアウトドア志向が強いからこれは朗報だろう。

さて試乗したのは今回のチェンジの特徴であるディーゼルエンジンと4WDを組み合わせたグランツというモデル。フォグランプステー、サイドステップなどの4WDジャケットというオプション装備が設定されていたので、今までのMPVにはなかった精悍な印象の外観を持っている。

4WDのためフロア高がやや上がったが、乗降性にさほど問題はない。ただAピラー運転席側にも「取っ手」があると小柄な人でも乗り込みやすいかも。ダッシュボードは左右にエアバッグを搭載するため一新された。試乗車にはオプションの傾斜計、方位計、外気温度計が設置されており、RVムードを盛り上げている。  室内はさすがに広い。床がフラットで低くシート間の空きが大きいためサードシートまでウォークスルーも楽々。試乗車のタイプRは7人乗りだが、別グレードの8人乗りの3列シートタイプだとセカンドとサードがフルフラットシートとなり、5人乗りの場合はフロントシートとセカンドシートがフルフラットとなる。荷物が積みやすい5人乗りでもフルフラットになるのは少人数家族にはありがたいのではないだろうか。

他のミニバンの多くがスライドドアだが、MPVは最初から左右に通常のドア(90゜に大きく開く)を持ち、しかも今回ガラスを完全に下まで下げきることのできるウインドウが採用された。使ってみるとわかるが両開きのリアドア、ガラスの下がる窓は多人数が乗るときには実に便利。RVとして高く評価できる。

ディーゼルターボエンジンは振動・騒音ともに押さえ込まれており走りは軽快だ。高速走行でもビッグサイズのボディにもかかわらず軽快さは変わらない。さすがに130km/hをすぎてからの加速は緩慢だが、実用域ではディーゼルでも静かで不満のない走りをみせる。120km/h巡航時のエンジン回転も2800rpmと低い。むろんスイッチを4WDに入れれば走行安定性がぐっと高まるのを実感できる。

乗り心地はゆったりとしたもの。視点が高いだけでなく、現実に腰高な感覚があってとばす気にはなれないから、肘掛け付きシートに深々と座りのんびりいこう、というのがこのクルマの真骨頂だろう。それはこの手のクルマの特等席、セカンドシートでも変わらない。足元は広大に広く、特に大きく開くサンルーフ付きだと、セカンドシートからの視線では空が目の前に広がっているといった印象で、ゆったりとしかも気分爽快だ。

今回のチェンジでボディサイズはフロントオーバーハングが150mmほど伸び、その分クラッシャブルゾーンが大きくなった。米国の安全基準に合わせることが目的ではあるが、ユーザーには朗報だ。ボンネットも少し厚くなって、全体としてはむっくりとした印象ではあるが、スタンダードなミニバン本来のスタイリングを堅持し続けていることが、このクルマがロングセラーを続けている秘密といえるだろう。

 

 

 
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