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ホンダ N-ONE プレミアムツアラー・Lパッケージ新車試乗記(第680回)

Honda N-ONE Premium Tourer L Package

(0.66L 直列3気筒ターボ・CVT・153万円)

新しいニッポンのために
青春のN360が少し背高になって
帰ってきた!

2012年12月14日

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キャラクター&開発コンセプト

新型軽の第3弾はN360がモチーフ


東京モーターショー2011に出展された「N_コンセプト_4」

2012年11月1日に発表、2日から発売されたホンダの新型軽乗用車「N-ONE(エヌワン)」は、昨年12月に発売された「N BOX」と今年7月に発売された「N BOX+(プラス)」に続く「Nシリーズ」の第3弾。プラットフォームやパワートレインは基本的にN BOX譲りだが、N BOXがスーパートールワゴンと呼ばれるタントやパレットをライバルとするのに対して、今回のN-ONEは軽乗用車の主力であるトールワゴン、つまりワゴンRやムーヴに近いボディサイズが与えられている。

 

ホンダ N-ONE
(photo:Honda)

ただし広告キャッチコピーに「プレミアムな軽、できました。」とあるように、N-ONEが目指したのは軽という枠に収まらない「日本の新しい乗り物」「長く愛されるクルマ」「新しいベーシックカー」とのこと。デザインは1967年に発売されたホンダ初の軽乗用車「N360」をモチーフとしている。

生産は今やホンダの軽自動車を全て担う鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)。目標販売台数は月間1万台だが、発売後約1ヵ月での累計受注台数は、その2.5倍の2万5000台となるなど立ち上がりは好調。ちなみにN BOXは目標1万2000台のところ、初期1ヶ月の受注で2万7000台超を達成し、発売後10ヶ月で16万台超を販売している。なお、N BOX+は目標3000台で、こちらも好調な様子。

価格帯&グレード展開

115万円からスタート。「プレミアム」は136万円から


ボディカラーは単色が11色、2トーンカラー(写真)が5色の計16色を用意
(photo:Honda)

グレードは大きく分けるとスタンダードの「N-ONE」と上級の「N-ONE プレミアム」の2種類。それぞれで、ノンターボモデル(58ps、6.6kgm)か「ツアラー」ことターボモデル(64ps、10.6kgm)か、あるいは駆動方式はFFか4WDか、ボディカラーは単色か2トーンカラーかを選べる。変速機は全車CVTで、MTは予定なしとのこと。プレミアムがおおよそ21万円高となる一方、ノンターボとターボの価格差は8万円から14万円程度と意外に小さい。4WDは12万円高。初期1ヶ月の受注は、スタンダードが53%で、プレミアムが47%。

 

■N-ONE          115万円-129万7750円(FF)/127万円-141万7750円(4WD)
■N-ONE Tourer(ターボ)  123万円-142万7750円(FF)/135万円-154万7750円(4WD)

■N-ONE Premium          136万円-144万7750円(FF)/148万円-156万7750円(4WD)
■N-ONE Premium Tourer(ターボ)  144万円-158万7750円(FF)/156万円-170万7750円(4WD) ★今回の試乗車

パッケージング&スタイル

モチーフはN360。サイズ的にはワゴンRやムーヴに匹敵


ターボモデルのラジエターグリル開口部は、ノンターボモデルより大きめで、フロントバンパーも別デザイン

前述の通り、N-ONEのデザインはN360をモチーフにしたもので、時代を超えて愛されるという意味だろう、「タイムレスNデザイン」と呼ばれる。それが一目で分かるのが丸型ヘッドライトとグリルの部分。特にチャームポイントとなるヘッドライトは全車プロジェクターで、そこにLEDのリング型ポジションランプとウインカーをビルトインしたもの。コストは掛かるが、開発陣が押し通したそうだ。またAピラーは全車ブラックアウトされているが(ホンダ車に多い)、ここも開発陣がこだわってAピラーに黒いシールを張っている。ちなみに、この手法はホンダ ビートと同じ。

 

リアも小さな四角形のリアコンビランプを配置するなどN360譲りのデザイン

プラットフォームはN BOXがベースで(つまり燃料タンクを前席下に置いたセンタータンクレイアウト)、ホイールベースもN BOXと同じ2520mm。全高はN BOXより160mm低い1610mm(4WDは1630mm)。ワゴンRやムーヴなどと同じ、いわゆる軽自動車の主流であるトールワゴン(ハイトワゴン)というジャンルに属するが、数値以上に低く見えるのが特徴でもある。ウエストラインが高めで、グラスエリアが小さいほか、リアゲートを寝かせているのが効いている。

 

試乗車のボディカラーはプレミアムディープロッソ・パール
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転半径(m)
ホンダ N360(1967年) 2995 1295 1345 2000
ホンダ ライフ 3395 1475 1610-1635 2420 4.5-4.7
ホンダ N-ONE 1610 2520 4.5-4.7
ホンダ N BOX 1770-1790 4.5-4.7
スズキ ワゴンR スティングレー 1660 2425 4.4-4.6
フィアット 500 3545 1625 1515 2300 4.7
VW up! 3545 1650 1495 2420 4.6
 

インテリア&ラゲッジスペース

ホンダ70年代テイストのインパネ


プレミアム ツアラー・Lパッケージの内装。写真では全体に黒基調に見えるが、正確にはブラック&バーガンディの2トーン。ウッド調ステアリング&シフトノブ(セットで5万2500円)、スワロフスキー付シフトゲートカバー(6825円)は販売店オプション

切り立った垂直面と棚を組み合わせたインパネデザインは、N360や初代シビックなど1970年代前半のホンダ車に乗っていた人には懐かしいもの。内装色は下位グレードの「G」や「ツアラー」だと、ベージュ&モカグレーもしくはブラックを選択できるが、上級グレードの「プレミアム」系はブラック&バーガンディになる。

写真は最上級グレードの「プレミアム ツアラー・Lパッケージ」で、装備関係は全部のせ状態。クルーズコントロール(ステアリングに配置)、パドルシフト、前席サイド&前後席カーテンエアバッグが標準装備されている。

インターナビポケット対応ディスプレイも用意


オプションのディスプレイオーディオ。ナビアプリ「インターナビポケット」を入れたスマートフォンをつなげばインターナビにもなる。バックモニター機能もあり

試乗車はメーカーオプションの「ディスプレイオーディオ」(6万3000円)を装備。基本的にはバックモニター付のオーディオだが、ホンダ純正ナビアプリ「インターナビポケット」をインストールしたスマートフォンを接続すると、ディスプレイにナビ画面を表示できるというもの。インターナビポケットは基本的には有料サービス(年間3000円)だが、同オーディオを装着した場合は3年間無料で使える。

 

ディスプレイオーディオ装着車にはHDMIおよびUSB端子が備わる

プレミアム・Lパッケージの3眼メーターは、紫色の照明が妖しい常時点灯式。平均燃費計も標準装備
 

リアシートも大柄で、クッションが分厚く、居住性は問題なし。足先には燃料タンクがあるが、ほとんど分からない

前席はベンチシート。ホールド性は低いが、大柄で座り心地は良い。身長165センチ以上ならシートリフターは一番下でOK
 

荷室には20Lポリタンクが4個積める。後席は背もたれを倒すと座面ごと下がり、フラットな荷室が広がる。床下は小物入れ、パンク修理キット、ジャッキ等

フィットやN BOXと同じセンタータンクレイアウトゆえ、座面を引き起こすだけでチップアップが可能。いつ見ても便利で感動する
 

基本性能&ドライブフィール

リッターカーより、よく走るかも


S07Aのターボエンジン。ターボによる「ダウンサイジング」(小排気量化による燃費向上)を狙う。ただし直噴ではなく、一般的なポート噴射

試乗したのはターボの「ツアラー」。最高出力と最大トルクは、ノンターボの58ps/7300rpmと6.6kgm/3500rpmに対して、64ps/6000rpmと10.6kgm/2600rpm。「1.3Lクラス並みの走りを実現」とうたう。エンジン自体は、N BOXの3気筒DOHC「S07A」ユニットをリファインしたもの。

スマートキーはなんと全車標準で、エンジンはボタンで始動。走りだせば、排気量不詳とも言うべき力強さと軽快さで、軽々ビュンビュンと走ってくれる。車重は870kg(試乗車)なのでパワーウエイトレシオは13.6kg/psに過ぎないが、やはりターボなのでトルクが全域で分厚いのが大きい。ある意味、国産1リッターのコンパクトカーよりも「よく走る」印象を受ける。目指したのは、フィットの1.3リッターと同等の走りというから、それも当然か。

 

CVTのスリップ感は少なめで、無造作にアクセルをベタ踏みでもしない限り、低回転をキープしながら加速しようとする。ただ、軽の3気筒ターボにありがちなザラザラしたノイズは大きめで、そこはちょっと気になるところ。試乗車には7速マニュアルモード付のパドルシフトもあり、CVTにしては節度のあるシフトが可能だが、高回転を維持する意味があまり感じられず、パドルは無くてもいいかな、という感じ。

アイドリングストップ機能はノンターボに標準装備だが、ターボには設定なし。エコという点では物足りないが、おかげでアイドリングストップ機能にまつわる始動音や坂道発進時の後ずさりといった問題は免れている。そもそもVSA(車両挙動安定化制御システム)は全車標準だから、坂道発進でもその副次的な機能であるHSA(ヒルスタートアシスト機能)が働き、ノンターボでも後ろに落ちることはない。

最上級グレードの足はちょい硬め


N-ONEではかなりニッチな仕様となる165/55R15。銘柄はブリヂストンのB250で、グリップはそこそこ

試乗したプレミアム ツアラー・Lパッケージは、タイヤが標準の155/65R14から165/55R15になり、ダンパーやフロントのスタビライザーも専用になるらしい。結果、足まわりはやや硬めな印象。ボディの剛性感がやたら高いこともあって、乗り心地はガシッとしていて悪くないが、ステアリング操作に対してフロントもリアも機敏に反応。切ればフロントがスッとインに入り、リアには素早くスリップアングルが付く。ややピーキーな印象。限界は高いし、VSAがあるので安心感もあるが、マイルドな155/65R14仕様の方が本来のセッティングかも。

 

ノンターボのGとG・Lパッケージを除いて、フロントにはスタビライザーが装備される
(photo:Honda)

100km/h巡航時のエンジン回転数は、負荷によって微妙に上下するが、ターボの場合はだいたい2800回転。静粛性は軽自動車としては十分に高いが、加速時にはそれなりにノイズが高まる。あと、試乗したグレードの場合は、エンジンもハンドリングももっと鈍感な方が、のんびり走れそうな気がした。ちなみにツアラーのLパッケージにはクルーズコントロールが備わるので、まさに高速ツーリングにピッタリ。

試乗燃費は12.7~21.0km/L

今回はトータルで約190kmを試乗。参考までに試乗燃費は、いつものように一般道、高速道路、ワインディングを走った区間(約90km)が12.7km/L。一般道で、無駄な加速を控えて走った区間(約30km×2回)が19.0km/Lと21.0km/Lだった。アイドリングストップ機能こそないが、軽のターボ車としてはこれまで試乗した中で最も燃費がいい部類。走らせ方によってはノンターボと大差ないかも。特にコールドスタートや街中でのストップ&ゴーでの落ち込みが少ない気がした。なお、ボタン一つでエコ・ドライブを可能にする「ECONスイッチ」は全車標準で、今回もほとんどECONオンで走った。

JC08モード燃費はノンターボモデル(アイドリングストップ機能は標準装備)で27.0km/L(FF車)、ターボ車で21.4~23.2km/L。指定燃料はもちろんレギュラーで、燃料タンクはFFで35リッター(4WDは30リッター)とそこそこ多めに確保されている。

ここがイイ

インターナビポケット対応ディスプレイ、ボディ剛性感や質感の高さ、VSAなどの安全装備

スマホのインターナビポケットをそのまま映せるディスプレイオーディオ。やっとこの時代がやってきた。この方向でどんどん進化してもらいたい。

ボディの剛性感は、軽自動車にあるまじき高さ。今まで乗った軽自動車で一番高いかも。またヘッドライトなど要所要所の質感も高い。

N BOXに続いて、VSA(横滑り防止装置)を全車標準としたこと。また軽自動車はもちろん、普通車でも設定がないことが多いサイドカーテンエアバッグを、全グレードにオプション(Lパッケージ)で装備可能にしたこと。

ここがダメ

あと一歩のディスプレイオーディオ。N BOXベースゆえの部分

ディスプレイオーディオの第一歩を実現したこのシステムに、ダメといっては罰が当たりそうだが、今後は次の世界へ進化してもらいたいもの。それはスマホの様々な表示をそのまま映し出せるということ。インターナビに限らず、様々なアプリをそのまま映しだして欲しいのだ。メーカーの縛り、そして安全面の縛りがあって、それが限りなく難しいことはわかっているが・・・・・・。

よく走るクルマだが、それゆえにN BOXベースであることも感じられてしまうこと。運転席のヒップポイントは高めだし(下に燃料タンクがある)、視点も高め。ハンドリングは一見機敏だが、重心が高い感じはやっぱりある。スタイリング面でも制約はあったはず。

試乗したターボのパワーは十分過ぎるほどだが、ちょっと元気に走ろうと思うと意外にノイジー。また、もう少しじわっとパワーが出るセッティングの方が、「プレミアムな軽」にはふさわしい気もする。

総合評価

売れて当然

軽自動車が圧倒的に売れている。11月の車種別販売ランキングトップ10のうち6台が軽。同月の新車販売台数は軽以外の24万3974台に対して、軽は14万9968台だった。もはや新車の3台に1台以上が軽自動車だ。人はなぜ軽自動車を買うのか。はっきりしていることは、ただひとつ。安く乗れるからである。車両代金は決して安くないから、安く維持できるからと言った方がいいだろう。税金は全てにおいて安い。保険も安い。高速道路代も安い。デフレが続いて所得が増えず、消費増税も決まったという昨今、できるだけ安く乗りたい人が軽自動車を買うのは当然のことだ。せっかくクルマに乗るなら、お金のことばかり言わなくても、と都会の人は思うかもしれないが、地方に住んでいればクルマはライフラインである。一家に一台どころか一人一台。そんなライフラインであれば、維持費は安いに越したことはない。ごく当たり前の話だ。

 

絶対的に安いライフラインとしてのクルマ=軽自動車だが、そのパッケージングや動力性能は、ここ10年で飛躍的に向上した。それを牽引したのがスズキのワゴンRだろう。軽トールワゴンというジャンルを開拓して、居住空間の不満を一気に解消した。さらにダイハツのタントが登場して普通車をも超える広さを実現した。動力性能に関しては、生活の足ゆえ「動けばいい」という感覚が強かったことや、用途が一般道中心であることから、あまり問題にされていなかったが、それでも新型エンジンやCVTの導入によって、今や必要と有らばリッターカー並み(あるいはそれ以上)の動力性能を持つに至った。現規格の軽自動車は2008年に登場した先代ワゴンRにおいて「完成」の域に達している。もはや何の不足もない軽自動車が、すでに4年前には登場しているのだ。日本のクルマはこれでいいのだと思えてくる。売れて当然である。

昔のデザインを今のクルマに


ホンダ N-ONE
(photo:Honda)

こうした流れに出遅れていたホンダだが、今年まずはN BOXでタントのカテゴリーに参入し、後出しの強みで大成功。今度はワゴンRのカテゴリーにN-ONEで参入してきた。N-ONEもやはり、ノンターボは生活車として、ターボ(ツアラー)はリッターカーと比べても全く不満のないクルマになっている。競合他社に完全に追いついたのだ。またVSAなど安全装備も強化されている。つまりハードウェアとしては、もはや申し分のないクルマがまた一台出来上がったということ。

 

ホンダ N360 (1967-71年)。写真は1968年のサンルーフ仕様
(photo:Honda)

となると重要なのはスタイリングだろう。N BOXはホンダらしく、タントなどの微妙なカッコ悪さを払拭したことで大ヒットとなった。実はワゴンRと同じトールワゴンのN-ONEも、トールワゴンらしくないスタイリングで存在感を示している。またN-ONEはMINIやフィアット500同様、昔のクルマのデザインテイストを現代に蘇らせたクルマだ。よく見ると、思ったほどN360と共通する部分はないのだが、昔のイメージをリスペクトしたことは日本車、特に軽自動車としては画期的。これでタガが外れて、各社どんどんやってもらいたいもの。特にスバル…と思ったが、スバルはすでに軽自動車から撤退していた。残念。ともかく、軽自動車がダウンサイジングターボによって劇的に良くなること、そして昔のデザインを今のクルマに生かしたらどうかということ、N-ONEはこの2つをまさに実現したクルマだ。

よりデザインコンシャスなモデルを期待


東京モーターショー2009に出展されたEVコンセプト「EV-N」

とはいえ、少し苦言も。特にスタイリングは、デザインスタディであったろうコンセプトカーのEV-Nと比べると、ファニーさがほとんどなくなった。プラットフォームをN BOXと共有するなだけに、あくまでディテールとしてのN360ルックとなってしまったようだ。何より4ドアにしなくては売れないという呪縛があったためにこうなったのだろう。グリル形状も中途半端。特にツアラーのグリルはいただけない。N360のグリルは空冷だったからあのカタチだった(そっくりのデカールがオプションで用意されているが)。EV-Nを少し伸ばした2ドアで出せたらなあ、といささか残念な気持ちになる。

Nシリーズ共通シャシーゆえ致し方ないし、ワゴンR並のスペースを確保するには致し方ないかもしれないが、MINIやフィアット500のようなデザイン優先のクルマを見たかった。少しばかり居住性が悪くなったって、ドアが2枚しかなくたって、どこから見てもカッコイイ(可愛い)クルマであれば人気はさらに大爆発したのではと思う。せめてリアドアはデザイン的に隠して欲しかった。Nシリーズはこの後まだ何種類か出てくるようなので、次はよりデザインコンシャスなモデルを期待したいもの。

 

N-ONEは、若い世代と団塊の世代に向けて作られたという。団塊の世代は昔、軽免許(16歳から取得できた)でN360に乗った世代だから、もの凄く親近感があるはず、というのはよく分かる。また、定年後でお金をあまり使いたくないだろうから軽にしたらどうか、というのも、また分からないではない。ただ、これまでいろいろなクルマに乗ってきたであろう団塊の世代が、果たしてこのクルマにまでダウンサイジングして満足できるかというと、そこはちょっと微妙なのではないか。これまで、いろいろなクルマに乗ってきた経験からすれば、リッターカーを越えるほどのクルマなのは理解できても、人生最後のクルマがこれではちょっと寂しいと思う。つまりN-ONEに不足しているのは、そんな気分を吹き飛ばせるほどの特別な何かだろう。団塊の世代を喜んでダウンサイジングさせるには、少しばかり不便でも、もっとスペシャリティ感が欲しいのだ。

 

ホンダ Z(1970-74年)。写真は1972年の後期型ハードトップ
(photo:Honda)

という意味でも、この後のNシリーズにはさらに期待したい。何に期待しているかというと、ご想像の通り、ホンダZだ。リアハッチが水中メガネのスペシャリティカー。まさに「プレミアムな軽、できました」。噂の軽オープンスポーツに加えて、そこまでやってくれたら、それこそが皆が思っている通りの「ホンダ」という会社なのでは。期待して待ちたい(ってそんな話はないですから、信じないように)。
 
 

 

試乗車スペック
ホンダ N-ONE プレミアム ツアラー・Lパッケージ
(0.66L 直列3気筒ターボ・CVT・153万円)

●初年度登録:2012年11月●形式:DBA-JG1 ●全長3395mm×全幅1475mm×全高1610mm ●ホイールベース:2520mm ●最小回転半径:4.5m (※プレミアム ツアラー・Lパッケージおよび4WD車は4.7m) ●車重(車検証記載値):870kg(550+320) ●乗車定員:4名

●エンジン型式:S07A ●排気量・エンジン種類:658cc・直列3気筒DOHC・4バルブ・ターボ・横置 ●ボア×ストローク:64.0×68.2mm ●圧縮比:9.2 ●最高出力:47kW(64ps)/6000rpm ●最大トルク:104Nm (10.6kgm)/2600rpm ●カム駆動:タイミングチェーン ●使用燃料/容量:レギュラーガソリン/35L ●10・15モード燃費:-km/L ●JC08モード燃費:22.4km/L(※プレミアム ツアラー・Lパッケージは21.4km/L)

●駆動方式:FF(前輪駆動) ●サスペンション形式:前 マクファーソン ストラット+コイル/後 車軸式+コイル ●タイヤ:165/55R15(Bridgestone B250)※プレミアム ツアラー・Lパッケージ ●試乗車価格(概算):-円  ※オプション:- -円 ●ボディカラー:プレミアムディープロッソ・パール ●試乗距離:約190km ●試乗日:2012年12月 ●車両協力:株式会社ホンダカーズ東海

 
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