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新車試乗記 第766回 フォルクスワーゲン パサート TSI ハイライン Volkswagen Passat TSI Highline

(1.4L 直4ターボ・7速DCT・414万円)

「MQB」で全面チェンジ!
欧州COTY受賞のワケに迫る!

2015年08月07日

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キャラクター&開発コンセプト

新モジュラー戦略「MQB」を全面採用


新型パサート ヴァリアント TSI R-ライン
(photo:VGJ)

欧州では2014年に、日本では2015年7月16日に発売された新型「パサート / パサート ヴァリアント」(B8型)は、1973年にデビューした初代から数えて8代目となるモデル。ゴルフの上に位置する、VWの主力中型セダンおよびステーションワゴンだ。

過去42年間の累計世界販売台数は、派生モデルを含めると約2200万台、2013年の1年間だけでも110万台に及ぶというパサート。その基本メカニズムは長年、エンジン縦置きのアウディ 80やA4と近い関係にあったが、6代目以降はゴルフと同じエンジン横置きベースに変更されている。

 

新型パサートは欧州カー・オブ・ザ・イヤー2015を受賞した
(photo:VGJ)

さらに今回の8代目では、7代目ゴルフ(ゴルフ7)に続いて、VWグループの新モジュラー戦略「MQB」に基づく全面新設計になった。今回導入された日本仕様の1.4L TSI エンジンも最新版のMQBユニットに変更され、JC08モード燃費20.4km/Lを達成している。

また、スタート価格を329万円としながら、プリクラッシュブレーキシステムや全車速追従機能付ACC(アダプティブ クルーズ コントロール)といった先進安全装備を全車標準としている。

 
【過去の新車試乗記】
 

価格帯&グレード展開

ひとまず1.4 TSIのみで、329万円からスタート


パサート TSI トレンドライン
(photo:VGJ)

欧州ではガソリンターボの1.4L(125ps・200Nm、150ps・250Nm)、1.8L(180ps・250Nm)、2.0L(220ps・350Nm、280ps・350Nm)、そしてディーゼルターボの1.6L(120ps・250Nm)、2.0L(150ps・340Nm、190ps・400Nm、240ps・500Nm)があり、さらに2015年内には1.4ガソリンターボのプラグインハイブリッド車「パサート GTE」が発売される予定。

一方、今回導入された日本仕様は、ガソリンターボ(150ps、250Nm)の1.4 TSI モデルのみ。全て7速DSG、FF(前輪駆動)の右ハンドルで、Start/Stopシステム(アイドリングストップ機能)を標準装備する。

なお、2016年にはパサートのディーゼル車(TDI モデル)も導入されるようだ。

先進安全装備は全車標準


中間グレードのパサート TSI コンフォートライン
(photo:VGJ)

ひとまず日本仕様は、セダンとヴァリアント、共に4グレード構成。グレード間の違いは、主に快適装備の有無(スマートエントリー&スタートシステム、LEDヘッドランプ、工場装着ナビ“Discover Pro” など)、ファブリックシートかレザーシートか、タイヤ&ホイール(16、17、18インチ、オプションで19インチ)といった違いになる。

一方で、先進安全装備は全車標準。つまり329万円のTSI トレンドラインでも、プリクラッシュブレーキシステムや全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)は最初から付いている。ただしトレンドラインだと、“Discover Pro” 、LEDヘッドライト、スマートエントリー&スタートシステムは装着不可で、ホイールは16インチスチール製になる。

セダンとヴァリアントの価格差は19万9000円。ラインナップと価格は以下のとおり。

 

装備充実のパサート TSI ハイライン
(photo:VGJ)
■パサート
  • TSI トレンドライン  329万円
  • TSI コンフォートライン 359万円
  • TSI ハイライン    414万円
  • TSI R-ライン     460万9800円
 

トップグレードのパサート ヴァリアント TSI R-ライン
(photo:VGJ)
■パサート ヴァリアント
  • TSI トレンドライン  348万9900円
  • TSI コンフォートライン 378万9900円
  • TSI ハイライン    433万9900円
  • TSI R-ライン     480万9700円
 

パッケージング&スタイル

突き抜けたシンプルさ

まったく派手さがなく、水平基調のシンプルなライン、ロー&ワイドのプロポーション、精緻な品質感といったところが外観の見どころ。これを地味と捉えるか、いかにもVWらしく実直とするかが評価の分かれ目だが、方向性そのものはミドルクラスセダンの新たな欧州スタンダードなのかも。

 

ボディサイズ(セダン/ヴァリアント)は、全長4785/4775mm×全幅1830mm。セダンの全長は、先代とほぼ同じだが、ヴァリアントはセダンより10mm、先代ヴァリアントより5mm短くなった。つまりセダンの方がワゴンより10mm長い(ちなみにアテンザだとセダンの方がワゴンより60mmも長い)。ホイールベースは先代より80mm伸びたが、その分だけ前後オーバーハングはカットされている。横から見るとグリーンハウス(ウインドウ部分)が小さく、クーペのようにスタイリッシュ。

 
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転
半径(m)
VW ゴルフ ヴァリアント(2014~) 4575~4580 1800 1475~1485 2635 5.2
新型(B8)VW パサート セダン/ヴァリアント (2015~) 4785/4775 1830 1465~1470
/1485~1510
2790 5.4
先代(B7) VW パサート セダン/ヴァリアント(2011~2015) 4785 1820 1490
/1515~1530
2710 5.3
スバル レガシィ B4(NB型)/アウトバック (BS型)(2014~) 4795/4815 1840 1500/1605 2750/2745 5.6/5.5
マツダ アテンザ セダン/ワゴン (2013~) 4860~4865
/4800~4805
1840 1450/1480 2830/2750 5.6/5.5
 

インテリア&ラゲッジスペース

装備満載。スイッチも増えた


試乗車は上から2番目の「ハイライン」で、VW純正インフォテイメントシステム“Discover Pro”を標準装備する

インパネもセオリー通りエクステリアに呼応して、徹底的に水平基調でデザインされている。ダッシュボードのエアコン吹き出し口を端から端までスリット状にしているにもその一つ。ダッシュ中央のアナログ時計、ウッドパネル(ハイライン専用)などが、VWの上級セダンとして高級感を訴える。時計一つとってもシンプルなデザインで好ましい。

 

アナログ時計を装備。シンプルで見やすいが、メーター内のデジタルメーターの方をつい見てしまう

パーキングブレーキはもちろん電動。シフトレバー左側の走行モード切替ボタンやアイドリングストップ オン/オフボタンは死角になってしまう
 

室内の広さは相変わらず


「ハイライン」はナパレザーの運転席/助手席パワーシートを標準装備。ベンチレーション機能付で、運転席にはシートマッサージ機能も備わる

ホイールベースが80mm伸びて、室内長は33mmアップ。先代でも室内の広さは定評があったので、もはや後席でも不満は皆無。ゴルフ7がいくら高級になっても、後席の居住性ではパサートに敵わない。身長170cm程度なら足を余裕で伸ばせる。

計9個のエアバッグは全車標準で、危険を感知すると、衝突前にシートベルトの引き上げなどを行う「プロアクティブ・オキュパント・プロテクション」も備わる。ちなみに助手席エアバッグのインフレーターは国内初認可となる水素を使ったもので、収蔵ガスの主成分が水素と酸素とアルゴンガスとなり、エアバッグが展開しても水蒸気しか発生しないという。

 

パサートでは初採用の「3ゾーンフルオートエアコンディショナー」はコンフォートライン以上に標準装備

後席の広さ、特にフットルームの広さは文句なし。サイドウインドウのブラインドはないが、ハイラインとR-ラインにはリア電動ブラインドが付く
 

トランクはさらに広くなって、もはや無敵

トランク容量はセダンが586L(先代比+21L)、ヴァリアントが650L(先代比+47L)、拡大時1780Lと恐ろしく巨大。ライバル車よりだいたい一割か二割大きい。VWの言葉には「ミドルサイズクラスではトップの値であり」「アッパーミドルクラスのクルマと比べても引けを取りません」とあるが、それが謙遜に聞こえるほど、クラス破りの広さを誇る。

ハイラインとR-ラインのテールゲートは電動で、特にハイラインの方にはスマートキーを持った状態でバンパー下部のセンサーを足で反応させると自動で開く「イージーオープン」機能が付く。

 

後席の背もたれはトランク側からレバー操作によりワンタッチで倒せる

モビリティタイヤを標準で履くため(トレンドラインを除く)、トランク床下にはスペアタイヤもパンク修理キットもない
 
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