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新車試乗記 第782回 トヨタ プリウス Toyota Prius

(1.8Lハイブリッド・242万9018円~)

元祖ハイブリッドカーが
「もっといいクルマ」に進化。
4代目「先駆け」に試乗!

2016年02月19日

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キャラクター&開発コンセプト

4代目は「TNGA」の第一弾


東京モーターショー2015で一般公開された新型プリウス

2015年10月に技術内容を発表、12月9日に発売された新型プリウスは、1997年デビューの初代から数えて4代目。新型はこれまで進化させてきたハイブリッドシステムに磨きをかけ、駆動用バッテリーに(プリウスαやプリウスPHVを除く)普通のプリウスで初のリチウムイオン電池を採用している(一部グレードを除く)。

また、トヨタが推進するクルマづくりの構造改革「Toyota New Global Architecture(TNGA)」を採用することで、斬新な「低重心スタイル」や世界トップクラスのCd値(空気抵抗係数)0.24(先代は0.25)を実現。トヨタが掲げる「もっといいクルマづくり」の先頭を行くモデルになっている。開発コンセプトは「Beautiful Hybrid」。

JC08モード燃費40.8km/Lを達成。初の4WDモデル「E-Four」も登場


プリウス初の4WDモデルとして設定された「E-Four」

これらによって新型プリウスは、世界トップクラスの燃費性能を実現し、JC08モード燃費で40.8km/L(販売主力モデルでは37.2km/L)を達成。また、プリウス初の4WDモデルでは、後輪を電気モーターのみで駆動する「E-Four(電気式4輪駆動方式)」を採用し、こちらでもJC08モード燃費34.0km/Lを達成している。

なお、E-Fourや一部グレードの駆動用バッテリーには従来通りニッケル水素電池が使われる。

月販目標1万2000台


ミッドランドスクエア名古屋にて。後ろはトヨタ ミライ

生産工場は堤工場と、2016年9月より生産開始する高岡工場(いずれも愛知県豊田市)。

販売チャンネルはトヨタブランド全店(トヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店)。月販目標台数は先代発売時より2000台多い1万2000台。

発売後一ヶ月時点での受注台数は、約10万台。先代発売時は目標の18倍となる18万台だったが、いずれにしても爆発的な売れ方ではある。

 

■外部リンク
トヨタ>ニュースリリース>新型プリウスを発売(2015年12月9日)

■過去の新車試乗記
初代トヨタ プリウス (1998年1月掲載)
初代(後期型)トヨタ プリウス (2000年7月掲載)
2代目トヨタ プリウス (2003年10月掲載)
2代目(後期型)トヨタ プリウス  (2005年12月掲載)
3代目トヨタ プリウス (2009年6月掲載)
トヨタ プリウス α (2011年6月掲載)

 

価格帯&グレード展開

リチウムイオンか、ニッケル水素か


A “ツーリングセレクション”(アティチュードブラックマイカ)

新型プリウスのラインナップは、燃費スペシャルと価格スペシャルを兼ねた「E」の242万9018円からスタート。しかしEは駆動用電池こそ高性能なリチウムイオンだが、内装・装備が簡素なので、実際の販売主力は、中間グレードの「S」(247万9091円~)、上級グレードの「A」(277万7563円~)、最上級グレードの「Aプレミアム」(310万7455円~)と、約30万刻みで設定された上位グレードになる。

Sはニッケル水素電池ながら、オプション設定や装備は充実。Aはリチウムイオン電池で、先進安全装備「Toyota Safety Sense P(TSSP)」も標準装備。Aプレミアムはシート等が本革仕様になる、といった内容。

 

ボディカラーは全9色。写真の「サーモテクトライムグリーン」は、赤外線反射率の高い酸化チタンを塗料に使うことで、車体表面の温度上昇を抑える機能を持つ

また、「S」「A」「Aプレミアム」には、215/45R17タイヤを履く“ツーリングセレクション”が約10~15万円高で設定され(それ以外は195/65R15)、また電気式4WDの「E-Four」が約20万円高で設定されている。E-Fourのリアモーター(7.2ps、55Nm)は約70km/hまで駆動を行う。

購入時に留意したいのは、上にある通り「S」と「E-Four」の駆動用電池がニッケル水素になること。リチウムイオン電池搭載車との性能差は、少なくともカタログ上ではない。

■E  FF:242万9018円
■S  FF:247万9091円~/E-Four:267万3491円~
■A  FF:277万7563円~/E-Four:297万1963円~
■Aプレミアム  FF:310万7455円~/E-Four:330万1855円~

 

新型プリウス用に新開発されたリチウムイオン電池。AとAプレミアムのFF車、そしてEに搭載

新型プリウス用に新開発され、従来より小型軽量化されたニッケル水素電池。SグレードとE-Fourの全車に搭載
 

パッケージング&スタイル

「先駆け」の名にふさわしく斬新


Bi-Beam LEDヘッドランプは全車標準

車名がそもそも「先駆け」なので、先取のデザインはプリウスのDNA。新型でも切れ長の多角形ヘッドランプとリアコンビランプ、低いボンネットとルーフ、後ろで天地が狭まりつつ、リアウインドウにつながるサイドウインドウなど、かなり斬新。初めて見た時にはギョッとしたが、これぐらいやらないと海外市場、特に米国では目立てないかも。そしてトヨタが誇る燃料電池車「ミライ」に似ていたりもする。

初めて全高が低くなった

全体の特徴は、トヨタ言うところの「低重心スタイル」。全長は60~80mmアップ、全幅は15mmアップしたが、全高は歴代プリウス共通の1490mmから、今回初めて低くなり、1470mmになった。同時にノーズ先端は70mm低く、ボンネット後端(カウル)は62mm低く、リアスポイラー(車両後端)は55mm低く、前席乗員着座位置は59mm低くなった。

 

ルーフピーク(頂点)が170mm前進したことで、空力特性を改善。全高が低くなったことと併せてクーペっぽさが増した
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転
半径(m)
VW ゴルフ GTE(2015~) 4265 1800 1480 2635 5.2
初代トヨタ プリウス (1997~2003) 4275 1695 1490 2550 4.7
レクサス CT200h(2011~) 4320~4350 1765 1450~1460 2600 5.0~5.2
2代目トヨタ プリウス (2003~2009) 4445 1725 1490 2700 5.1
3代目トヨタ プリウス (2009~2015) 4460~4480 1745 1490 2700 5.2~5.5
新型トヨタ プリウス(2015~) 4540 1760 1470~1475 2700 5.1~5.4
 

インテリア&ラゲッジスペース

見晴らし良好。シートも良くなった


ステアリングは従来の楕円から真円に変更。純正ナビ(全車ディーラーオプション)のディスプレイサイズは9インチ

インパネ形状もエクステリアに劣らず斬新。セオリー通りエクステリアと呼応したデザインで、伝統のセンターデジタルメーターを継承しつつ、有機的なラインで全体をまとめている。

カウル位置が低く、サイドウインドウの下縁も低いため、視界は後方も含めておおむね良好。先代より前席ヒップポイントは59mmも下がったが、実際にはその分、シートリフターで上げてしまうため、低くなったという実感は意外にない。ただし左Aピラーによる死角は、右左折時に若干気になった。

従来モデルより明らかに良くなったのはシート。シート内のバネ特性やクッションパッドを変更したことでフィット感が増した。後席のヒップポイントも少し下がったが(-26mm)、座面クッションが太ももをしっかり支えるものになり、リラックスして座れるようになった。

 

AとAプレミアムに標準のホワイト加飾されたセンターコンソール。ステアリングリムも同様に加飾される

電子制御シフトレバー「エレクトロシフトマチック」の操作感はほぼ従来通り
 

後席は空間そのものは大差ないが、シートクッションが大きくなり、ホールド性が大幅に改善された

写真はAプレミアムの8ウェイ電動本革シート。座り心地、ホールド性、質感など不満なし
 

駆動用バッテリーが後席下に移動したため、荷室容量は従来の446Lから502Lに拡大(E-Fourはリアインバーターの分だけ減って457L)

荷室床面は先代より110mm低くなった。AプレミアムにはAC100Vのアクセサリーコンセントも付く。床下にはパンク修理キットや工具
 
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