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新車試乗記 第 回 日産 ルネッサ G 4WD Nissan R'nessa G 4WD




日時: 1997年11月13日

 

日産の新しいRVルネッサ。試乗した印象を書こう。まずは座りやすい高さのシートがいい。立ち位置から尻をずらせてちょうどの高さ。これを狙ったというよりボディコンセプトの設計から結果としてこの高さになったと思われるが、絶妙な高さを実現している。シートの座り心地そのものは及第点。

小物入れがやたら多い、ドアのカップホルダーが便利など使い勝手はいいが、トヨタ車ではカルディナあたりから一般化してきているDC100Vコンセントがないなど、斬新な装備では一歩引けを取る。またドアの内張りに一部バリがあるし、大きなサンバイザーもビニール製のペナペナと、コストダウンはここそこに見受けられる。

乗り味はまったく乗用車的。走行感覚そのものにミニバン的な腰の高さはない。ただし実際のコーナーではミニバンと大差なく、全然踏ん張らない。フィーリング的にはエルグランドあたりの方が安定しているほど。

全体にガサッとしたエンジン音で、室内騒音も大きめ。まあファミリーカーならこんなものというレベルだ。100Km/hでも静かではないが、150Km/hでも騒音レベルは変化しない。これはすごいかも!? 100Km/hからの中間加速はフルスロットルでもかったるく、法定速度が適正速度。とはいえ出足はまあまあだし、変速ショックも少なくトルクフルだから、ごく普通に走る分には何の不満もでないだろう。

評価できるのは走りよりやはりパッケージングだ。RVも色々あるが、ワンボックスの発展形だったり、セダンの発展形だったりするわけで、コンセプトから煮詰めて作られたクルマはそう多くない。ルネッサはとにかく前4席の居住空間をいかに効率よく確保するかをまず考えてあり、その意味ではまったく新しいコンセプトのクルマといってもいい。

具体的には天井を高くして、床をフラットに、フロントシートを回転可能とし、リアシートを大きくスライドできるようにして、「フロントシートとリアシートでリビングを作成」している。ミニバンの多くはセカンドとサードでリビングを作るが、これはナンセンス。ミニバンを実際に利用するとわかるが、サードシートはめったに使わない。また乗員(たいていは子供)がしなくてはならないセカンドシートの回転も面倒。ドライバー自らが、運転席にいて、座席を回転させてリビングにした方が、何につけ便利にきまっている。回転操作は非常に簡単で軽快。車幅が広いからシートの間も広くウォークスルーもしやすい。サードシートがない分、かえって荷室は広いから、荷物をそこに放り込んでしまえばリビングはだだっ広く使える。

誰もが考えつく、たかがこれだけのことを実現したのがルネッサしかないというのは不思議といえば不思議だ。パッケージングから考えた最新型であることがその原因だが、日産車でウォークスルーができるのは大型ミニバンエルグランドだけだったことも大きな要因だろう。ルネッサは第2のウォークスルーカーとして、ウォークスルーを大前提に開発されているから、そのウォークスルーをより便利に活用するため回転シートやセカンドシートの大スライドができた、とも考えられる。ただし、リアシートはスライドだけでなく畳めた方がもっと使い勝手がいいはず。ちなみにリアシートは確かに広く、快適だが、乗り心地では細かい突き上げがかなり気になる。

スタイルも悪くないと思う。ぼてっとした印象はあるが、フロントグリルまわりなどもすっきりしていて日産としてはいつになくイイ。サードシートを必要としない核家族にはベストマッチングのRVだ。

公式サイトhttp://www.nissan.co.jp/

 
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