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マツダ ロードスター 1800 RS新車試乗記(第9回)

Mazda Roadster 1800 RS

 

1998年01月30日

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カーデータ

●カテゴリー:ライトウエイトオープンクーペ
●クラス(排気量):1600&1800cc
●キャラクター:軽量小型のオープンスポーツカーで、しかも走りを楽しめるFR。9年前の衝撃的なデビューはバブルの産物的ではあったが、スポーツカー本来の姿へ先祖帰りしたこのクルマは、世界中で受け入れられ、影響を受けたモデルも続々と登場した。マツダブランドの救世主。
●コンセプト:大人気のまま約7年を生き延びたロードスターだが、ボディ剛性をはじめとして、そろそろ抜本的に見直さないと時代に取り残されると判断。特に衝突安全性の確保にはフルチェンジしか手がなかったと思われる。
●注目度:高い。と思ったが、実はマニア以外にほとんど注目されなかった。一見した外観上はほとんど変化がないし、いまさらオープンスポーツカーへの関心が高いわけもなく、残念ながら一般にはまったくといっていいほどウケてないようだ。かつてのような大ヒットは望み薄か。
●特筆装備:アイシン製の6MT。かなりクロスしていて走りは楽しいが、シフトフィーリングがあまり良くない。ストロークは短いんだが…、3速が入りにくいし。個体差があるのかもしれない。リアの整流板(エアロボード)や熱線入りガラスウインドウは待望の装備。
●燃費:正確に計ってはいないが80Kmほど走って10リットル入ったので、8km/L程度。1800の10・15モード燃費は13km/Lだからこんなものか。レギュラーガソリンでOK。
●価格・販売:AC・PSなしの5速MT・1600標準車の160万1000円から、革シートの4AT・1800VSの245万円まで、1600、1800各々に3タイプある。MT車のABSはオプション、1800のMTは6速。200万円前後という価格帯は先代同様。

スタイル

ちょっとRX-7が入った感じのグラマラスなラインだが、全体としては見事にキープコンセプト。幅広くなった印象だが、これでサイズは幅が5mm増えただけというのがちょっと驚き。埋め込み式のヘッドライトは夜間の空力と常時点灯時代に備えたものだが、エラン風のオシャレさが無くなったのが残念。

パッケージング

ボディサイズが変わっていないので、室内の広さも当然以前どおり狭い。もちろんスポーツカーとしてはこれくらいタイトなのがちょうどイイ。バッテリーとスペアタイヤがトランク下に収まって、荷室スペースの拡大と低重心化を両立。こうした小技が使えるのがフルチェンジのメリットだ。

内装(質感)

photo_3.jpgレイアウトがだいたい同じT型ダッシュボードだが、質感は現在の水準となった(といって特に高級ではない)。タコメーターは真下から立ち上がり、12時位置でトルクのピークである6000回転を迎えるというかっこよさ(6速MT車のみ)。ナルディのステアリングはエアバッグが存在してないみたいにセンターパッド部が小さい。

シート・ステアリング・シフト感触

試乗したRSは革シートだったから、不満はない。それどころか、ちょっと高級すぎる感じ。走りのRSなら布シートで十分では。座り心地はいいがホールドはそこそこなので、リキ入れて走るならやっぱり換えたくなるかも。スピーカーは入ってないので、安心して交換できる。

動力性能(加速・高速巡航)

バリバリ新車だったのでガンガン回すのは控えたのだが、エンジンの吹けはあんまり印象良くなかった。ヒュンヒュン回るエンジンというより、アクセル通りに回る感じ。スタートも意識して回さないと、3リッタークラスのATセダンに置いてかれかねない。速いクルマでないことは確か。試乗日は土砂降りの雨。高速では150Km/hも出すと思わず手に汗握ってしまう。高速ツアラーではないことも確か。

ハンドリング・フットワーク

土砂降りの雨の中でも前後重量比50:50のバランスの良さを実感。フロントトレッドを10mm、リアを20mm広げ、サスの取り付け位置を変えてロールセンターを下げてあり、しかもRSはビルシュタインでハードに味付け。5スポークアルミにミシュランパイロットSXGTの195/50をはき、ウェット路面でもすばらしく安定した高い回頭性をみせる。ボディの真ん中を支点にロールせずに向きを変え、コーナーを駆け抜ける。そしてしっかりしたボディがそれについていくという、まさにスポーツドライビング。これは欲しい!

乗り心地

かなり堅い。とはいえ、我慢できないほどでなく、ちゃんとストロークする堅い足という感じで、走りを演出するにはちょうどイイ。

騒音

エンジンはマツダのチューン通り、低く迫力ある音を響かせていた。

安全性

GOAより強いマグマボディ!? このボディで衝突安全性を確保することがモデルチェンジの大きな目的。剛性アップと重量アップは正比例するが、先代に比べ約30Kgの増加に抑えられている。MT全車にABSがオプションなのは親切というべきか、ちょっと悩む。

環境対策

評論家の岡崎宏司氏が、こういう軽くて燃費のイイスポーツカーは大型セダンなんかより環境に優しいといっていたが、それはまあとにかく、大型セダンとRVを持つより、小型セダンと小型スポーツカーが環境に優しく、しかも楽しいクルマ生活ではあろう。プリウスとロードスターが理想です。

ここがイイ

乗るとやっぱり欲しくなるのがこの手のクルマ。最低限の実用性しかないし、イバリもきかないけど、クルマと一体になった走りやオープンの爽快感を味わってしまうと(今回は出来なかったけど。幌がたたみやすくなったのは改良点)、何とか手に入れたくなる。初代で不満だった点が解消されていること(オーディオ位置が上になった-カーナビがセットしやすい、カップホルダーがついた、エアロボードで快適になった、リアウインドウに熱線が入ったなど)がイイ。もちろん剛性アップが最大のイイところ。

ここがダメ

欲しくなるが、やはりセカンドカーとしてなので、「中古で手ごろな価格の初代でもいいか」となること。細かく見ればずいぶん良くなっているけど、コンセプトが変わってないということは初代でも当面は楽しめてしまうということなので、新車の販売は苦戦しそう。

総合評価

photo_2.jpgクルマ本来の楽しみである「走り」が、ほどほどのパワーで味わえるという初代コンセプトが、みごとにキープコンセプトで引き継がれている。で、内容は充実。人気のある日本車は他メーカーもこういうモデルチェンジをしなきゃ。ただ、オープンカーがオシャレという感覚は巷ではもうないし、二人しか乗れないという点で、質実剛健な現代の若者にウケるかは疑問。走り屋系のストイックな若者は絶対数が少ないので、これはお金に余裕のある中年こそ買うべきクルマなのかもしれない(しかし、お金に余裕のある中年はそうはいないし、あればあったでもっと高いクルマを買うか…)。日本の宝「ロードスター」としてユーノス→マツダ→××××とブランドが変わっても生き延びて欲しいクルマだ。

お勧め度(バリューフォーマネー)

お金に余裕があればぜひ買うべき。セカンドカーとしてならこんなに経済的で楽しいクルマはない。壊れることなく趣味で乗れるクルマはそう多くないが、ロードスターなら大丈夫。200万円で買って10年乗れば、月2万円だ。ゴルフ1回やめれば乗れるはず。

 

 

 
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