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新車試乗記 第774回 レクサス RX450h “Fスポーツ”AWD Lexus RX450h “F SPORT”

(3.5L V6 ハイブリッド・4WD・742万5000円)

レクサスRXが4代目に進化。
そのハイブリッドモデルは
何が「進化」したか。

2015年11月28日

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キャラクター&開発コンセプト

6年ぶりのモデルチェンジでスピンドルグリル顔に


新型レクサスRX

「レクサス RX」は、日本国内では1997年に「トヨタ ハリアー」として登場したミドルクラスの高級SUV。海外ではレクサス RXとして1998年に発売され、日本でも2009年の3代目からレクサス RXとして販売されている。

乗用車用のFFプラットフォームをベースに、クロスオーバーSUVというジャンルをいち早く確立したモデルであり、レクサスブランドにとっては北米市場での拡販に大きく貢献したモデルでもある。その販売台数は現在もレクサス全体の約3割を占めるという重要なモデルだ。

 

6年ぶりにフルモデルチェンジし、2015年10月22日に日本で発売された新型は4代目。先代に続いて新型RXの開発を担当した勝田隆之チーフエンジニアは、開発コンセプトを「RXでありながら、RXを超えていく」として、基本的なコンセプトはそのままに、デザイン、操縦性、安全装備、燃費性能などの点で進化を図っている。

 

NXやIS、クラウンなどに続いて採用された2.0L 直噴ターボ「8AR-FTS」

具体的な改良ポイントは、新世代レクサスと足並みを揃えた大型スピンドルグリルの採用、先進安全装備の採用、2.0Lダウンサイジングターボ「8AR-FTS」の新採用など。プラットフォームは先代の改良版だが、ボディサイズが一回り小さいNXが2014年に発売されたこともあり、全長やホイールベースは拡大されている。

なお、国内でも大型SUV「LX570」が9月に発売されたことで、レクサスのSUVラインナップは大きい方から、LX、RX、NXと一気に充実することになった。

月販目標は500台


レクサス LX570。3列シート・8人乗りで、全長5065mm×全幅1980mm×全高1910mm、WB2850mm。5.7L V8(377ps、534Nm)と8ATを搭載し、価格は1100万円

国内向けの生産は、NXと同じトヨタ自動車九州(株)の宮田工場で、月販目標台数は500台。内訳はハイブリッド車が400台、ターボ車は100台と見込んでいたが、発売後一ヶ月の受注台数は約9000台で、内訳はそれぞれ約6000台、約3000台と今のところガソリン車が健闘している。なお、並行してカナダのオンタリオ工場でも北米向けなどの生産が行われる。

ちなみにNXの国内月販目標は700台で、内訳は実績ベースでターボとハイブリッドが半々。LX570の国内月販目標は50台だ。

・参考記事
トヨタ、レクサス RXをフルモデルチェンジ (2015年10月22日)

・外部リンク
トヨタ自動車>プレスリリース>レクサス「RX」をフルモデルチェンジ(2015年10月22日)
トヨタ自動車>プレスリリース>RX 受注状況について(2015年11月24日)

 

価格帯&グレード展開

RX200tが495万円~、RX450hが602万5000円~


レクサス RX200t

北米向けには先代同様、自然吸気3.5L V6+8速ATの「RX350」があるが、日本向けラインナップは新設定の2.0L 直4直噴ターボ+6速ATの「RX200t」、そして3.5L V6ハイブリッドの「RX450h」という2モデル構成。

どちらにもFFとAWD(4WD)があるが、450hのAWDは正確に言えば後輪をモーターのみで駆動する「E-FOUR」というもの。価格は、200tが495万円~621万円、450hが602万5000円~742万5000円。価格差は約100万~120万円だ。

 

レクサス RX450h

なお、欧州も日本同様に200tと450hの2本立てで、北米は350と450hの2本立て。つまり日米欧で共に人気があるのはハイブリッドだ。北米ではV6も人気だが、ガソリンが高騰すると北米でもハイブリッドの人気が高まるという。

 

パッケージング&スタイル

大型スピンドルグリル、クーペ風のスタイル

プラットフォームの基本設計こそ、先代をキャリーオーバーしているが、エクステリアデザインは「色気のある力強さ」をキーワードに、一新されている。他のレクサスモデルと歩調を合わせて、巨大なスピンドルグリルを採用したほか、クーペ風のルーフラインやブラックアウトしたクォーターピラー&クォーターウインドウといった、SUVとしては大胆でスポーティな意匠を採用。また、ホイールベースは50mm伸ばされているが、これは室内長のためというより、20インチの大径タイヤを履く(全車標準)のが目的だったという。

大きさはNXとLXの中間

ボディサイズ(先代RX比)は、全長4890mm(+120)×全幅1895mm(+10)×全高1710mm(+20mm)、ホイールベース2790mm(+50)。先代に比べて全長が一気に伸びた。昨年登場したNXと比べると、全長は260mm長く、50mm幅広く、45mm高く、ホイールベースは130mm長いなど、かなり大きい。また、巨大なLX570と比べると、全長は175mm短く、全幅は85mm狭く、背は200mm低く、ホイールベースは60mm短い。そして車重は2720kg!もあるLXに比べて、600~800kg軽い。

 
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転
半径(m)
レクサス NX(2014~) 4630 1845 1645 2660 5.3~5.7
先代レクサス RX(2009~2015) 4770 1885 1690 2740 5.7
スバル レガシィ アウトバック(2014~) 4815 1840 1605 2745 5.5
新型レクサス RX (2015~) 4890 1895 1710 2790 5.9
トヨタ ランドクルーザー (2007~) 4950 1980 1870~1880 2850 5.9
レクサス LX570(2015~) 5065 1980 1910 2850 5.9
 

インテリア&ラゲッジスペース

圧巻の12.3インチディスプレイ。リモートタッチは継続

インパネのデザインも外観に呼応して、スポーティなものに変更。とはいえ一番目を引くのは、ダッシュセンターに配置された12.3インチの大型ワイドディスプレイだろう。2画面で使っても十分なサイズというか、2画面で使わないと無駄に大きいというもの。位置も高めで見やすい。加えて、運転席正面のフロントガラスには、フルカラーの大型ヘッドアップディスプレイを表示することもできる。

リモートタッチは継続採用


Fスポーツではメーター中央に大型タコメーターを配置

あれっと思ったのは、この大型ディスプレイを操作するためのインターフェイスに、欧州車では割と一般的で、最近レクサスでも採用し始めたタッチパッドではなく、先代RXと同じリモートタッチの改良版を採用していること。開発者によると、NXやRCはまったくの新型車だが、RXの場合は先代からの乗り替えも多いため、ユーザーが使い慣れているはずのリモートタッチを残すことにしたという。

「吹き出す」ではなく、「吸い込む」


試乗車はFスポーツ専用ダークローズ本革スポーツシート(ベンチレーション機能付)

試乗車はFスポーツで、専用スポーツシートを装着していた。いかにもトヨタ紡織製らしく、座り心地やホールド感はなかなかいい。

ちなみにRXの運転席・助手席シートは「コンフォータブルエアシート(速暖速冷機能付)」と言われるもの。いわゆるベンチレーション機能を持つものだが、一般的な「(冷気を)吹き出す」タイプではなく、「吸い込む」タイプになっている。吹き出した方が涼しいような気もするが、開発者によるとこういった「吸込式送風システム」を使った方が、高湿な空気が早く排出され、エアコンの効率が上がり、結果的により速く涼しくなるという。

 

センターコンソールのオーナメントパネルには新規開発のレーザーカット本杢を採用

東京モーターショー2015のトヨタ紡織ブースにもRXの「コンフォータブルエアシート」が出展されていた。同社はBMWのi3やi8のシートも供給している
 

後席の相変わらずゆったり


リアドアには標準グレードを除いて手動式サンシェイドが備わる

初代RX/ハリアーの頃から、後席の広さ、広々感には定評のあったが、新型ではホイールベースの延長も手伝って、室内長は旗艦セダンのLS並みになったとのこと。確かに座ってしまえば、足もとゆったり、天井は高く、室内幅もたっぷりと、まったく不満がない。ただし乗降性については、フロアが高く、その割にルーフが低いせいで、意外に良くない。

後席の相変わらずゆったり


後席背もたれは流行りの3分割で、中央のみのトランクスルーが可能

荷室にはゴルフバッグを4個、横積みが可能。後席背もたれは、今やSUVでは定番の3分割タイプで、左右の背もたれに関しては電動で格納・展開できる。

床下にはハイブリッド車(450h)の場合、左側には駆動用ニッケル水素バッテリーやパンク修理キットなどが収まるが、右側には床下収納スペースが2ヶ所用意されている。

また、リアゲートのエンブレム部分に掌をかざすと、リアゲートが電動で開く新機能「タッチレスパワーバックドア」は、レクサス初採用。試してみると、誤作動を防ぐためだろう、掌のかざし方にちょっとしたコツが必要なようで、なかなか開かない時があった。欧州車のように足でセンサーを反応させるより、上品でしょ、とのことだが、手が空いてるなら手で開けたほうが早そうでもある。

 

後席パワーシート装着車なら、電動で後席を左右別々に格納・展開可能

床下には右側の前後に収納スペースがある
 
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