キャラクター&開発コンセプト
第2世代となったハイブリッドSUV
2008年1月に発売されたレクサスの新型RX。そのハイブリッド版が4月に発売された「RX450h」だ。エンジンはガソリン車と同じ3.5リッターで、前後に2基のモーターを積み、4.5リッター並みのパワーを生み出すことから「450h」と称する。事実上、2005年に発売されたハリアーハイブリッドの後継車だ。
排気量が3リッターから3.5リッターになった点を除けば、ハイブリッドシステム自体はハリアーハイブリッドの改良版と言える。駆動方式は前輪をエンジンとモーターで駆動し、後輪をもう一つのモーターで駆動する電気式AWD「E-Four」となる。
国内向けの生産拠点は、先代ハイブリッドおよびガソリン車と同じトヨタ自動車九州(株)の宮田工場。販売目標はRXシリーズ全体で月間650台だ。先代ハリアーハイブリッドの販売目標はシリーズ全体の月間2500台に対して500台(兄弟車のクルーガーハイブリッドを合わせれば1000台)だったが、現在はハイブリッド車に対して新車購入時の重量税と取得税を100%免除する優遇制度があるので、もう少しこの比率は高まるだろう。
■参考(過去のレクサス RXシリーズ、トヨタ ハリアー/クルーガー ハイブリッド 新車試乗記)
・レクサス RX350 “バージョンL・エアサスペンション” (2009年2月)
・トヨタ ハリアー ハイブリッド “Lパッケージ” (2005年4月)
・トヨタ クルーガー ハイブリッド“G パッケージ” (2005年4月)
■トヨタ自動車>プレスリリース>レクサス、RX450h/RX350を発売(2009年1月19日) http://www.toyota.co.jp/jp/news/09/Jan/nt09_006.html
価格帯&グレード展開
ハイブリッド代は85万円
純ガソリン車のRX350にはFF(AWDより25万円安い)もあるが、ハイブリッドの「450h」は全て電気式AWDの「E-Four」となる。価格はRX350のAWD仕様に対して85万円増しだ。
【RX450h】 10・15モード燃費:18.8km/L
■ ベーシックグレード 570万円(AWD)
■“バージョン S” 610万円(AWD)
■“バージョン L” 625万円(AWD)
■“version L・Air suspension” 650万円(AWD) ★今週の試乗車
【RX350】 10・15モード燃費:9.4km/L(AWD)~9.7km/L(FF)
■ ベーシックグレード 460万円(FF) / 485万円(AWD)
■“バージョン S” 470万円(FF) / 495万円(AWD)
■“バージョン L” 515万円(FF) / 540万円(AWD)
■“バージョン L・エアサスペンション” 565万円(AWD)
パッケージング&スタイル
LEDヘッドライトなど450h専用パーツを配する
基本的なパッケージング等はRX350系と共通なので、詳しくは以前のRX350試乗記を参考に。ここでは450h独自の意匠にしぼって見てみよう。
まず試乗車の場合で目立つのが「クォーツホワイトクリスタルシャイン」という450h専用ボディカラーだ。ここまで青味の強いホワイトはちょっと珍しいので、「普通とはちょっと違う」感が漂う。
もちろん前後の「L」バッジはハイブリッド専用の青ベースのもの。ヘッドライトはLS600hのそれとデザインの似たLED式で、フロントグリルやフロントバンパー、リアコンビランプ(青味が掛かっている)も微妙に純ガソリン車と異なる。アルミホイール(試乗車はオプションの19インチ)も専用デザインだ。もちろんバッジは「450h」となる。
簡単に全体の印象に触れておくと、デザインはとても洗練されており、レクサス独特のオリジナリティもある。ただし全長4770mm×全幅1885mm×全高1690mmのボディサイズは、やはり狭い街中で持て余すというのが正直なところ。路上では気にならないが、狭い駐車場や裏道では左前の車両感覚がつかみにくく、しかも小回りが効かないため(最小回転半径は5.7メートル)難儀する。死角をカバーするサイドブラインドモニターを表示するにはステアリングスイッチを押す必要があるが、往々にしてそうしたい時にはステアリングを回しているため、一瞬スイッチを探してしまうのも戸惑う部分。
「EVモード」などはステアリングスイッチで呼び出す
インテリアも基本的にRX350と共通だが、もちろんエンジン回転計は例のパワーメーターに変更されている。それ以外はシフトレバーや操作スイッチ、例の「リモートタッチ」などを含めてRX350と同じようだ。
ハイブリッド専用のスイッチ類が特に見あたらないのは、ステアリングスイッチでハイブリッド独自の「EVモード」(約40km/h以下で最大1km、モーターのみで走行する)や「エコモード」などを呼び出す方法になったから。これによって確かにスイッチ類は整理されている。
しかし一方で機能が裏に隠れてしまった感もあり、実際のところカタログで確認するまでは、これらEVモードやエコモードがあることに気付かなかった。これらの点については、また後で触れる。
リアシートまわりは350とまったく同じ
左右別々に前後スライドやリクライニングが可能なほか、背もたれを倒すのに連動して座面が沈み込むリアシートもRX350系と(多分)まったく同じ。先代ハリアーハイブリッドの場合はバッテリーがリアシートの真下にあったので、ヒップポイントが2センチほど上がっていたが、RX450hでは荷室床下に移動しており、改修する必要がなくなった。居住性自体は多くの高級セダンより上だろう。ただしもともと座面はやや高めなので、年配者など小柄な人にはセダンより乗り降りしにくいとは言える。
前回乗ったRX350には固定式の大型ガラスルーフである「パノラマルーフ」(10万5000円)が装着されていたが、今回の450hには電動チルト&スライド式サンルーフ(トヨタは「ムーンルーフ」と呼ぶ)が装着されていた。値段はパンラマルーフと同じ10万5000円。開口部は狭いが、換気には便利だ。
荷室は純ガソリン車に近いが、床下にはバッテリーがある
トランクの眺めも基本的にはRX350と一緒で、ハイブリッドであることを忘れそうなほど。レバーによる遠隔操作でリアシートの背もたれが倒せる点や電動ゲート、荷室のスイッチによって車高を30mm下げるローディングモード(エアサス仕様のみ)などもRX350と同じだ。床下にはやはり同じように、テンパースペアタイヤが横たわる。
ただし450hではその床下の左側、350では単なる空きスペースの部分に、ハイブリッド用のバッテリーを配置している。先代ハリアーハイブリッドでは、兄弟車であるクルーガー ハイブリッド(米国ではハイランダーハイブリッド)に7人乗り仕様があった関係でバッテリーの置き場に苦労していたが、現在ではそれぞれが別のクルマに進化したため、その必要がなくなったわけだ。