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ホンダ ステップワゴン スパーダ S新車試乗記(第582回)

Honda Step WGN Spada S

(2.0リッター直4・CVT・245万8000円)

目指したのは原点回帰!
ステップワゴンが初心に戻り、
4代目にステップアップした!

2009年12月11日

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キャラクター&開発コンセプト

原点(初代)に回帰した4代目


今回試乗したのはスポーティ仕様の「スパーダ」
車両協力:株式会社ホンダカーズ東海

初代ステップワゴンは1996年、「5ナンバーサイズの8人乗りFFトールワゴン」という新ジャンルで登場。2001年にはキープコンセプトで2代目となったが、2005年の3代目では低床・低重心パッケージを追求した結果、本来の持ち味だった室内の広々「感」が弱まり、日産セレナといったライバル車にシェアを奪われる結果となっていた。

そこで2009年10月9日に発売された今回の4代目は、大ヒットした初代に回帰。従来の低床・低重心パッケージを基に、全長を50mm、全高を45mm拡大して、室内の広々感や道具感を取り戻している。

テレビCMにウルトラマンを起用

生産は埼玉製作所(狭山市)。販売目標は先代の月間8000台から6000台に減ったが、発売後約1ヵ月の初期受注はその3倍の約1万8000台となっている。ミニバンの王道に戻った新型がどこまで健闘するかは、他メーカーも関心のあるところだろう。

広告には円谷プロの「ウルトラファミリー」を大々的に起用。広告キャッチコピーは、「日本一の家族へ。大きくなった、ステップワゴン新登場」だ。

過去の新車試乗記>ホンダ ステップワゴン G・Lパッケージ (2005年6月)
過去の新車試乗記>ホンダ ステップワゴン スパーダ 24T (2003年9月)
過去の新車試乗記>ホンダ ステップワゴン (2001年4月)

価格帯&グレード展開

売れ筋は250万円前後。全車エコカー減税対象


試乗したスパーダは、エントリーグレードの「S」(245万8000円)に運転席側の電動スライドドア(助手席側は標準)やスマートキーを装着した256万3000円の仕様

価格(4WD含む)はステップワゴンが208万8000円~345万8000円。「スパーダ」が245万8000円~359万8000円。乗車定員は全車8人だが、トヨタのヴォクシー/ノアのような2列目中央席が折り畳み式でセンターウォークスルーができるタイプもオプションである。

300万円オーバーの最上級グレードは、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)や追突軽減ブレーキ(CMBS)+E-プリテンショナーを標準装備したもの。実際の販売主力はオプション込みで250万円前後だろう。

エンジンは全車2.0リッターSOHC「i-VTEC」(150ps、19.7kgm) で、変速機はFF車にCVT(無段変速機)を採用(4WDは5AT)。全車エコカー減税(取得税・重量税)の対象となり、FF車は75%減税、4WD車は50%減税となる。


【ステップワゴン】 208万8000円~345万8000円
10・15モード燃費:14.0~14.2km/L(FF)/12.6km/L(4WD)

【ステップワゴン スパーダ】 245万8000円~359万8000円
10・15モード燃費:13.8~14.0km/L(FF)/12.6km/L(4WD) ★今週の試乗車

パッケージング&スタイル

ライバル車に真っ向勝負


写真のボディカラーはスパーダ専用のプレミアム ブラキッシュ・パール(3万6750円高)

ボディサイズ(先代比)は全車共通で全長4690mm(+50)×全幅1695mm(同)×全高1815mm(+45 ※4WD車は全高1830mm)。先代に比べて45mm高いだけとは思えないほど、見事に初代のような典型的「トールタイプのミニバン」に戻っている。これでもヴォクシー/ノアやセレナよりまだ数十mm低く、初代ステップワゴンより15mm低い。5ナンバー幅を守りつつ、「ひょっとすると3ナンバー?」みたいなワイド感があるのはデザインの妙だろう。

ホンダ開発陣が明言するライバル車は、ヴォクシー/ノアではなく、完全に日産セレナ。後発のライバル車や自分たちが開拓した市場にも未練なく去ってゆく「開拓者」ホンダにしては、珍しくライバル意識が出たパターンだ。真っ向勝負のスタイリングとパッケージングと言っていいだろう。

スパーダはグリルが光る

普通のステップワゴンと試乗したスパーダとの相違点は、フロントグリル(スパーダはメッキタイプ)、前後バンパー、サイドステップやリアスポイラーの有無、リアコンビランプ(スパーダはクリアタイプ)、アルミホイール(スパーダは全車標準)のデザインなど。撮影し忘れてしまったが、夜間はフロントグリル奧に内蔵されたランプが光る。

インテリア&ラゲッジスペース

メーターレイアウトを変更し、実用性をアップ


スパーダにはステアリング連動型のパドルシフトが備わる

先代のインパネはダッシュボード最上段に横長のブラックアウトパネルを設け、そこにデジタルメーターを配置した未来的なデザインだったが、新型はオーソドクスにドライバー正面にメーターを配置する。つまりメーターをステアリングの外側で見るタイプから、内側で見るタイプに戻ったわけだが、やはり新型の方が見やすいと思う。

 

ダッシュボード中段には棚も設けられ、実用的な雰囲気も高まった。その他こまごまと変更されているが、インパネシフトや大きめの三角窓などは先代のイメージを残している

ダッシュ右端にはインサイトでおなじみの「ECON(イーコン)」ボタンを配置。これをオンにしておけば、意識せずに燃費にいい運転が出来る。トリップAとトリップBにそれぞれ連動して計測する平均燃費計も使いやすい。

アイディア賞ものの補助ミラー。ただし勘違いに注意

面白いのが左Aピラーの根元に設けられた「サイドビューサポートミラー」だ。左前方の死角を映し出すものだが、この手の補助ミラーの中では妙に見やすい。

実はこのミラー、ドアミラーカバーの一部を鏡面仕上げとし、そこに映った像を再び室内の鏡に映すという仕組み。つまり潜望鏡のような構造だ。ステップワゴンの場合、法的な装着義務はないとのことだが、どんなクルマでも左フロントタイヤの周辺は死角となるもの。これはなかなかのアイディア装備だ。

 

ただし注意したいのは、ついつい通常のドアミラーのようにミラーの反対側(つまり後ろの方)が映っていると勘違いしがちだが、実際にはあくまで左「前方」を映すということ。言ってみれば、ミラーの「奧」が映っている、というイメージだ。これは慣れるまでちょっと時間が掛かるかもしれない。

室内高は1395mm。完成したパッケージング

セカンドシートは広々としているだけでなく、今やシートも立派で、センターアームレストまで付いている。室内高は初代より60mm、先代より45mm高い1395mm。小学3年生(平均身長130センチくらい)なら楽々、小学校4、5年生でも普通にウォークスルーできる高さになっている。国産ミニバンでは、ほぼ最大級の高さ。

 

もちろん床も低いし、スライドドアの開口面積も広がったため、乗降性は抜群。ガラスエリアも全周で拡大され、垂直に切り立ったサイドウインドウはかつてのモビリオみたい。2列目のパワーウインドウも8割ほど開くなど(3代目は窓が小さい分、6割くらいだった)、もう何も言うことはない。

ガラス関係で言えば、先代で売りの一つだった障子みたいな半透明の「トップライトルーフ」は廃止されたが、代わりに世界最大級をうたうガラスルーフ(電動シェード付)が用意された。また先代ほどアピールされていないが、フローリング風のフロアも引き続き用意されている。

新型で唯一の冒険? サードシートを床下収納に変更

歴代ステップワゴンと大きく違うのが、サードシートを従来のサイド跳ね上げ式から、この手のトールタイプでは珍しい床下収納に変更したことだ。

床下収納式の場合(特に3人掛けシート)、シートのサイズや形状に制約が生じがちだが、新型ステップワゴンの場合は、着座姿勢はまずまず不満なしで、リクライニングもできる。もちろん空間の広さや見晴らしも問題ない。ただしクッション(特に背もたれ)の薄さは少々気になるところ。ここが新型ステップワゴンで数少ないチャレンジングな点というか、ユーザーに評価を委ねた部分と言える。

絶対的に広くなった荷室

サードシートを床下に収納するスペースを確保するため、新型はリアオーバーハング部分を延長するなど、サスペンションも含めて完全に新設計。スペアタイヤもパンク修理キットに変更された。

これによりサードシート使用時は、床下に掘りごたつ状の凹みがあり、ここが有効な積載スペースになる。必要とあらば、9インチのゴルフバッグを4個立てて積むことも出来るようだ。

 

収納操作も跳ね上げ式に比べてはるかに簡単。まず6:4左右分割式の背もたれを前に倒す。次にレバーでロックを解除しながら、ストラップを引っ張ってサードシートを後方に反転。その後、サードシートをフックで固定し、左右のカバーで床のすき間を埋めれば終了。力に自信のない女性でも、楽に操作できるはず。

 

またサードシートを元に戻す場合も簡単。フックを外せば、サードシートはスプリングの力で軽く起き上がり、磁石でくっついていた左右のカバーも外れて、こちらもスプリングの力で自然に折り畳まれる。

またサードシートを床下収納にしたことで、荷室幅が損なわれず、自転車のような大きな物も積みやすくなった。左後方の視界も良いし、見た目もすっきりしている。

基本性能&ドライブフィール

CVTを拡大採用。相変わらず運転しやすい

試乗したのはスパーダだが、エンジンは今回から2.4リッターの「K24A」が廃止され、全車2リッター「R20A」(150ps、19.7kgm)となった。従来の2リッターDOHC「K20A」とは根本的に異なり、ストリームやクロスロードと同じ小型軽量のシングルカムユニット。

変速機は先代の主力だった4ATを廃止し、FF車はすべてCVTに変更。このCVTは先代の2.4リッターFF車、ストリームの2リッター車、オデッセイ(2.4リッター)のFF車(アブソルートを除く)と同系のようで、発進用のトルコンを備えたもの。4WD車は従来通り、低ミュー路とのマッチングがいい純トルコンの5ATとなっている。

走らせれば、エンジンの適度な力強さ、CVTの滑らかな変速制御、見晴らしの良さなどがあいまって、相変わらず運転しやすい。先代の4ATも変速ショックはほとんど無かったが、当然CVTの方が回転を低く維持できて静かだし、加速もよりスムーズ。先代4AT車のオーナーが悔しく思うほどではないが、どっちがいいかと言えばやはりCVTの方だろう。ただ新型のエンジンはアイドリング時などに微少な振動が出る。

 

なお例の「ECON(イーコン)」モードをオンにすると(葉っぱのマークがメーター中央に表示される)、スロットル、変速、エアコンの制御が燃費重視になる。ただ、いわゆる多くのエコモードと違って、ステップワゴンではECONモードでもパワー感は十分というか、むしろパワー特性が穏やかで運転しやすく、静粛性も高い。ほとんどのユーザーは、よほど先を急がない限り、ECONモードのまま走り続けるはずだ。

なお最小回転半径はステップワゴンでもスパーダ(17インチ仕様を除く)でも5.3メートル(2代目や3代目と同じ)。デイズでいまだ活躍中の初代ステップワゴンは5.6メートルもあって悲しくなるほど小回りが効かなかったが、これならまず困ることはない。

ハンドリングはやや先祖帰り

先代オーナーが「勝った!」と思う項目は、操縦安定性だろう。先代ステップワゴンのハンドリングは、他社のFFセダンとワインディングで張り合えるほど、動きが素直で安定していたが、新型のそれは普通のトールミニバン風に戻ってしまった。車線変更するときも、意図的にステアリングを速く切ると普通に「グラッ」とくる。新型ではドライバーへのインフォメーションとして意図的にこういった感覚を出したという側面もあるようだが、根本的には(単純に重心が上がったというより)ボディの上方が重くなった影響だろう。

ただスパーダの場合、FF車では専用チューニングサスペンションとなり、タイヤもステップワゴンの通常モデルより幅広で1インチ大きい205/60R16が標準。そのため、いったんロールさせた後の踏ん張り感はしっかりある。また舗装が荒れているとボディに振動が残ることはあるが、乗り心地もまずまず良い。

試乗燃費は9km/L前後で推移。10・15モードは14.0km/L

今回は約150kmを試乗。試乗燃費はいつもの一般道・高速の混合区間で9.0km/L。巡航だけなら10km/L台も可能だろうが、印象としては運転パターンにあまり関係なく、約9.0km/L前後で推移しそうな感じだ。

10・15モード燃費は、普通のステップワゴン(FFの195/65R15仕様)で14.2km/L、スパーダ(FFの205/60R16仕様)で14.0km/L。全車エコカー減税対象車(取得税、重量税)で、FF車は75%減税、4WD車は50%減税だ。このクラスのミニバンは車重が1.6トン台と重い割に、排気量が2リッターと小さいので(絶対的に燃費性能を高めやすい)、エコカー減税対象としやすい、ということはある。

ここがイイ

初代の良さを取り戻した定番商品


初代ステップワゴン(1996年)
(photo:本田技研工業)

ひとまず初代をリスペクトしたようなコンセプトに戻ったこと。スライドドアが片側だったため、今ひとつ売れなかった2代目の正常進化版のようにも思える。3代目が売れなかったこともあって、自らが作り出した初代の良さを再認識したとすれば、素晴らしいことだ。斬新なものを作ることは大切だが、クルマ作りはベタに定番商品を練り上げていく時代に入ってきていると思う。ホンダという会社はそういう路線を良しとしないのかもしれないが、それはそれで日本の製造業にとっては一つの生き方なのでは。

 

2代目ステップワゴン(2001年)
(photo:本田技研工業)

そうした初代以降、4世代にわたる進化の結果として、見事に道具として完成している。先代で採用された低床構造のおかげもあって、広さ、使い勝手は申し分なし。子育ての間に必要とされるファミリーミニバンなら、これで何の不足もなしという作りになっている。先代で指摘したサードシートの重さ、荷室床下収納なしといったあたりも改善された。さらにドアポケットにティッシュボックスが入るし、室内確認用ミラーはあるし、フローリングもオプションであるし・・・・・・。

ECONボタン。クルマが勝手に燃費を良くするというのが理想だが、そのために出力を絞れば、走りに不満も出るだろう。しかし人が意識的にエコモードのスイッチを入れた場合は、アクセルにちっともクルマが反応しなくなっても腹が立たない。エコはクルマが努力するより、人間に協力させる方が手っ取り早い。その意味ではガソリン車のナビにも、インサイトのような燃費競争ソフトを用意するともっといいのでは。

ここがダメ

斬新さはほとんどない

先祖返りした、ある意味、超保守的なモデルなだけに、斬新さはほとんどと言っていいほど感じられない。先代に比べるとインパネはごくスタンダードなデザインになったし、純正ナビ操作用のコマンダーもなくなってしまった。スタイルにも特に見るべきものはなく、結果として初代から13年を経て登場した新型なのに、特に感動的でもない。ファミリーミニバンの元祖としては、もう一つ何か強力なアピールポイントが欲しかったと思う。

総合評価

広く見えるからこそ、ファミリーミニバンたり得る

ウチ(デイズ)のように、初代ステップワゴンをまだ使っているものにとっては、やっと帰ってきてくれた、という感慨すらある新型ステップワゴン。だが、ちょっとこうなるまでが長すぎた。初代を買ったファミリーは、たぶんもうそろそろ子育て終了時期で、ミニバンから離れる頃だ。2代目、3代目のオーナーはこのご時世、子育てにお金がかかって余裕はそうないと思うので、なかなか乗り替えることもできないのではないだろうか。つまり代替え需要がかなり減ってしまっているように思えるのが辛いところだ。

とはいえ、今回のステップワゴンはほんとうに出来がいい。ファミリーミニバンはコンパクトで広ければいい、「広そうに見えればいい」のである。いや、広いからこそ、広く見えるからこそファミリーミニバンたり得る。今となっては扱いやすくコンパクトな5ナンバーサイズに出来る限りのスペースを持たせ、その使い勝手を追求すれば自ずと皆同じような形になるだろう。初代ステップワゴンをそのままコピーしたようなノア/ヴォクシー、さらにそれを研究したセレナというあたりは、初代ステップワゴンがあってこそ生まれたクルマ。そこの土俵に帰ってきたことは、ひとまず悪いことではない。

初代と新型を比較してみると


初代ステップワゴン(1996年)
(photo:本田技研工業)

初代ステップワゴンは本当に素晴らしかった。5ナンバーサイズながら、内装を薄くしてまでスペースをギリギリまで広げた室内、2列目をタンブルとし(対座シートばかりが売れたがポップアップシート=タンブルシートも初代から用意されていた)、3列目を定番の左右跳ね上げ式とし、シート形状を出来る限り平板にして、フルフラット時の凹凸を減らしてあった。それでもサードシートの座り心地は新型より良かった。

そんな初代と新型ステップワゴンを比較してみると、まずスライドドアが左右にあるのが大きな違い。もちろんこれは新型の方がいい。他はエアコンが天井つり下げ式ではなく、天井サイド吹き出しになった。また2列目シートのタンブルはワンタッチになっている。3列目は軽く簡単に床下収納でき、収納しなければ荷物が積める。さらにポケット類も豊富になり、サンルーフはツインではなく巨大な一枚物になった(ただし開閉不可)、というあたりか。走りの方は操縦安定性が圧倒的に向上。乗り心地は重厚に、何より燃費が向上した、というあたりが良くなったところだ。

 

初代ステップワゴンの「ポップアップシート」タイプ(1996年)
(photo:本田技研工業)

とはいえ、高速巡航時の快適性などはそう大きな違いはないし(120km/hを超えたあたりになると騒々しい)、運転席シートはもうちょっと微調整を可能として欲しいし、サードシートは格納のためか、クッションの薄さが目立つ。2列目を畳んでサードシート前を広くとる、という使い方にはあまり好ましくない。またサードシートは片側だけ格納することが出来ないので(背もたれは倒れるが)、それを片側だけ残したいという場合にはあまり好まれないのでは。むろん、最近のミニバンユーザーはサードシートよりセカンドシート重視なので、これはこれでいいとは思うが(マツダのビアンテはそこを見誤ったかも)。

カスタムベースとして夢が広がる


初代ステップワゴン フィールドデッキ(1998年)
(photo:本田技研工業)

いずれにしてもファミリーミニバンはこれにて完結。これをリファインしながら今後10年作り続けて、無駄な開発費を使わず利益を出して欲しいものだ。それでも特に動力系は、今後まだまだ改良されていく余地があるだろう。もしこのパッケージングで実用燃費2桁を常に達成できれば、もう本当に何も不満はないと言える。

そこでいくつか提案を。セカンドシートをなくして5人乗りバージョンとすれば、もっと様々な用途に使えそう。サードシートを格納した場合にはドーンと広くなるから、もう何だって積み込める。自転車、バイク、カート、サーフボードなど趣味のためのクルマとしてはベストなものとなるだろう。

またサードシートをなくしてしまえば商用車にだってできそうだ。軽以外ではホンダ初のワンボックス(正確には1.5ボックスだが)商用車となる。また巨大なサンルーフのガラスを外し、ポップアップルーフをつければキャンピングカーにすぐ改造出来そう。カスタムベースとしては実に夢が広がる。長い間モデルチェンジせずに、時々そういうバージョンを追加していけば(実際、初代にはポップアップルーフ車があったのだから)、ホンダにとってはかなりおいしいビジネスになると思うのだが。

おいしいといえば、今はセダン人気ばかりの中国でも、10年以内にこうしたミニバンのニーズが出てくると思うので、その時に発売できる体制も作っておくべきだろう。この手のクルマは今や日本車の独壇場。ニーズに合わせて輸出あるいは現地生産できる体制があれば、かなりおいしい思いが出来るはずだ。

 

デイズが初代にサブバッテリーや100V電源、FFヒーター等を装着してモバイルオフィスカーとして売り出したのは、もう10年も前のことだが、このクルマでまたやってみたくなった。今や無線インターネット回線はWiMAXやイーモバイルなどで車内に容易に確保できるし、液晶ディスプレイも低価格になっているから、モバイルオフィス環境は10年前とは比較にならないほど作りやすくなっている。需要は今後高まってくるような気がするのだが・・・・・・。

試乗車スペック
ホンダ ステップワゴン スパーダ S
(2.0リッター直4・CVT・245万8000円)

●初年度登録:2009年10月●形式:DBA-RK5 ●全長4690mm×全幅1695mm×全高1815mm ●ホイールベース:2855mm ●最小回転半径:5.3m ●車重(車検証記載値):1620kg( 910+710 ) ●乗車定員:8名 ●エンジン型式:R20A ● 1997cc・直列4気筒・SOHC・4バルブ・横置 ●ボア×ストローク:81.0×96.9mm ●圧縮比:10.6 ● 150ps(110kW)/6200rpm、19.7kgm (193Nm)/4200rpm ●カム駆動:タイミングチェーン ●使用燃料/容量:レギュラーガソリン/60L ●10・15モード燃費:14.0km/L ●JC08モード燃費:-km/L ●駆動方式:前輪駆動(FF) ●サスペンション形式:前 マクファーソンストラット/後 車軸式 ●タイヤ:205/60R16( Yokohama dB decibel E74 ) ●試乗車価格:259万9750円 ※オーディオ含まず( 含むオプション:パワースライドドア(リア右側)、Honda スマートキーシステム -円 、オプション塗装 3万6750円 )●試乗距離:約150km ●試乗日:2009年12月 ●車両協力:株式会社ホンダカーズ東海

 
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