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新車試乗記 第787回 ボルボ XC90 T6 AWD R-デザイン Volvo XC90 T6 AWD R-Design

(2.0L直4ターボ&SC・8AT・879万円)

2020年までに“ゼロ”を目指す。
「ビジョン2020」を掲げる
“世界一安全なSUV”に試乗!

2016年04月22日

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キャラクター&開発コンセプト

新世代プラットフォーム「SPA」の第一弾


新型ボルボ XC90

「XC90」はボルボで最も大きな7人乗りのフラッグシップSUV。今回の新型XC90は、2003年デビューの初代に続く2代目で、2014年に生産開始、日本では2016年1月27日に発売された。伝統的にモデルライフが長いボルボらしく、実に13年ぶりのフルモデルチェンジになる。

新型は衝突安全性や軽量化を両立した新世代プラットフォーム「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」を採用したモデルの第一弾。ボルボによれば、スウェーデン史上最大級の110億ドル(約1兆3000億円)を投資した構造改革から生み出された最初のモデル、とのこと。

スーパーチャージャー仕様やプラグインハイブリッド車を設定


新型XC90 T8 ツインエンジン AWDのパワートレイン。プロペラシャフトがなく、センターにリチウムイオン電池を、後軸に電気モーターを搭載。キャビンスペースはほぼそのままだが、燃料タンクは約3割縮小されている

パワートレインは全車、新世代の2.0L直4「ドライブ-E」エンジンを核としたもの。日本仕様はガソリン車のみで、ターボの「T5」、ターボ&スーパーチャージャーの「T6」、ボルボ初のプラグインハイブリッド車「T8 ツインエンジン」を用意する。海外向けの2.0L直4ディーゼル車には、ターボの「D4」とツインターボの「D5」がある。

内外装デザインも一新され、特にドライバーとのインターフェイスには、ボルボが推進する「SENSUS(センサス)」システムの最新版として、12.3インチ・デジタル液晶ドライバー・ディスプレイ(フル液晶メーター)や縦型タッチスクリーン式センターディスプレイが採用された。

先進安全装備については世界初の技術として、道路からの逸脱を検知すると即座にシートベルト・テンショナーがシートベルトを巻き上げる「ランオフロード・プロテクション(道路逸脱事故時保護システム)」や、交差点での右折時に直進車との衝突を回避もしくは被害を軽減する自動ブレーキシステム「インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)」を採用。自動車業界をリードする内容になっている。

生産はスウェーデンのイェーテボリにあるトースランダ(Torslanda)工場で行われる。

■過去の新車試乗記
ボルボ XC90 (2003年6月掲載)

 

価格帯&グレード展開

全車2.0L過給器付で、T5、T6、T8をラインナップ


試乗したのはT6 AWD Rデザイン

日本仕様は全車、2.0L直4ガソリン「ドライブ-E」エンジンとアイシンAW製8AT、AWD(4輪駆動)の組み合わせ。エントリーグレードにはターボ、中間グレードにはターボ&スーパーチャージャーが備わる。二昔前のボルボなら、T5と言えば直5ターボ、T6と言えば直6ターボだったが、今やすべて直4になる。

プラグインハイブリッドの「T8 ツインエンジン AWD」は、前輪をターボ&スーパーチャージャーエンジンで駆動し、後輪を電気モーターで駆動する。ゆえにトヨタの「E-FOUR」同様、プロペラシャフトはない。フル充電ならモーターのみで35.4km走行可能とのこと(実際には多くのEVやPHEV同様、その半分程度が目安か)。

■XC90 T5 AWD Momentum
2.0L直4 ガソリンターボ
(254ps、350Nm)
774万円

■XC90 T6 AWD R-DESIGN
2.0L直4 ガソリンターボ+SC
(320ps、400Nm)
879万円 ※試乗車

■XC90 T6 AWD Inscription
2.0L直4 ガソリンターボ+SC
(320ps、400Nm)
909万円

■XC90 T8 Twin Engine AWD Inscription
2.0L直4 ガソリンターボ+SC
(320ps、400Nm)
+電気モーター(87ps、240Nm)
(合計407ps、640Nm)
1090万円

 

パッケージング&スタイル

先代より長く、幅広く

外観デザインは、巨大なフロントグリルとアイマンマーク、T字型のポジションライトを備えたフルLEDヘッドライトといった顔が特徴的だが、全体としては水平基調のショルダーライン、凹面で表現したホイールアーチなど、シンプルな造形が見どころ。T字型のポジションライトは、北欧神話に登場するトール神(雷神)が持つハンマーがモチーフだという。

 

ボディカラーは全13色。試乗車はRデザイン専用のバースティングブルーメタリック

サイズはとにかく「でかい」という印象。先代も大きかったが、新型はさらに大きく、全長が5m弱(4950mm)、全幅が2m弱(1960mm)と、小山のような大きさを誇る。ホイールベースは一気に130mmも長くなった。全長と全幅は、ランドクルーザー200系とほぼ同等。

一方で最小回転半径は、先代が6.0~6.4mもあったのに対し、おそらく小回りの効かなさが不評だったのだろう、新型ではT5で5.9m、T6やT8で6.0mに収められている。

 
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最小回転
半径(m)
ボルボ XC90 (2003~2015) 4800~4810 1900~1935 1780 2855 6.0~6.4
メルセデス・ベンツ GLE クラス (2015~) 4815~4855 1935~1965 1760~1795 2915 5.5
レクサス RX (2015~) 4890 1895 1710 2790 5.9
新型ボルボ XC90 (2016~) 4950 1960 1760~1775 2985 5.9~6.0
トヨタ ランドクルーザー200系 (2007~) 4950 1980 1870~1880 2850 5.9
レクサス LX570 (2015~) 5065 1980 1910 2850 5.9
 

インテリア&ラゲッジスペース

フル液晶メーターと縦型タッチパネル


試乗車はR-デザインのカーボンファイバーパネル仕様。グレードによってアルミパネルやウッドパネルになる

インテリアで目が行くのは、地図も表示できる12.3インチ・デジタル液晶ドライバー・ディスプレイと、センターコンソールの9インチ縦型タッチスクリーン式センターディスプレイ。縦型ディスプレイは一般的な静電式ではなく赤外線式で、手袋をはめたまま操作できる。

これらは操作スイッチを大幅に減らしつつ、直感的な操作を可能にするボルボ独自のインターフェイス「SENSUS(センサス)」によるもの。試乗車にはなかったが、上位2グレードにはヘッドアップ・ディスプレイも備わる。

 

センターの縦型ディスプレイに、前後左右のカメラによる360度ビューを表示した状態。狭いところでの駐車時に便利

というわけで、ボルボで長らく続いた板状センターコンソール「フリーフローティングセンタースタック」は終了。また、エンジン始動ボタンは、センターコンソールにあるサイコロ型の回転式スイッチになった。これは最初は面食らうが、一度覚えてしまうとボタンより操作しやすい。

夜間は天井に仕込まれた青色LEDがシフトノブの周辺を照らし、ほのかに青く光る仕掛け。また、T8ではそのシフトノブがオレフォス社のクリスタルガラス製になる。こういった光の演出は、まさに北欧デザインならでは。

 

エンジン始動・停止はサイコロ型の回転式スイッチ

写真は地図表示モードで、走行モードは「ECO」(タコメーターの回転数が表示されない)
 

シフトノブは夜間、天井にあるLEDライトの光を受けて、かすかに青く光る

アクセルペダルはオルガン式。正面衝突時に火薬点火装置で脱落して右足の負傷を防ぐ「衝突時ブレーキペダルリリース機能」を備える
 

フロントシートで被追突時の衝撃を吸収


写真はR-Design専用の本革スポーツシートで、電動エクステンション部分にサイドサポートが付く

フロントシートは全車、脊椎損傷を防ぐためにボルボ独自の衝撃吸収機構を備え、さらに被追突時には瞬時に背もたれを傾けて、むち打ちを防ぐ「WHIPS(後部衝撃吸収リクライニング機構付フロントシート)」というものになる。

2列目シートは、背もたれをフラットに格納できるほか、前後スライドも可能。後方視界を確保するため、2列目と3列目の大型ヘッドレストがワンタッチで90度折り畳めるのがありがたい。

 

2列目中央には子供でも適切にシートベルトを使用できる「インテグレーテッド・チャイルド・クッション」を備える

試乗車はオプションの電動パノラマ・ガラス・サンルーフ(20万6000円)
 

パワーテールゲートは全車標準。バンパー下を蹴ると開く機能も備える(反応しないこともあるが)

3列目シートはあくまでエマージェンシーだが、大人でも短時間なら耐えられそう
 

3列目を格納。シートアレンジは軽い操作力でできる

2列目と3列目を格納し、フロアボードを外した状態。その下にはパンク修理キット
 
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