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スバル XV ハイブリッド 2.0i-L新車試乗記(第705回)

Subaru XV Hybrid 2.0i-L

(2.0L F4+モーター・4WD・267万7500円)

水平対向エンジンに
モーターをドッキング。
スバル初のハイブリッド登場!

2013年08月30日

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キャラクター&開発コンセプト

スバル初のハイブリッド車


スバル XV ハイブリッド
(photo:富士重工業)

XVは、インプレッサがベースのクロスオーバーSUV。現行モデルは2代目で、通常のガソリン車は2012年10月に発売されている。今回試乗したのは、そのハイブリッド版の「XV ハイブリッド」。スバル初のハイブリッド車として、2013年6月24日に発売された。

ハイブリッドシステムは、スバルが独自で開発したもので、ベース車の2リッター水平対向4気筒エンジン、CVT(無段変速機)、4WDシステムはほぼそのままに、駆動用モーターやニッケル水素バッテリーなどを追加したもの。モーター出力は13.6ps(10kW)と小さいが、モーターだけでの発進・走行(EV走行)が可能で、JC08モード燃費はベース車(15.8km/L)を約27%上回る20.0km/Lを達成している。

専用開発のアイサイト装着車も用意


エンジン、CVT、4WDシステムはほぼそのまま。モーターはCVTの後端にあり、荷室床下にニッケル水素電池を搭載する
(photo:富士重工業)

XV ハイブリッドでは燃費だけでなく、XVのトップグレードとして乗り心地、静粛性、ハンドリング性能も追求されている。スバル独自のシンメトリカルAWDレイアウト(パワートレインの構造が左右対称)は、ハイブリッドでも踏襲されている。

また、ステレオカメラで前方を監視し、警告やブレーキ制御などを行うアイサイトも用意。XV ハイブリッド用のアイサイトは新開発のECOクルーズコントロールを備え、全車速追従機能付クルーズコントロール使用時にEV走行を積極的に利用する制御を行う。

販売計画台数(月間)はインプレッサの2200台、XV(純ガソリン車)の1000台に対して、550台。受注は発売2週間で目標の10倍を超える5580台となり、増産体制にはなったようだが、8月現時点で注文しても納期は来年3月になるとのこと。

■過去の新車試乗記
スバル XV 2.0i-L アイサイト (2012年12月更新)

価格帯&グレード展開

ガソリン車の約30万円アップで、249万9000円から


今回試乗したXV ハイブリッド。デカールはもちろん非売品で、ルーフレールは全車オプション

ガソリン車同様、エンジンは全て2リッター水平対向4気筒NA(150ps、20.0kgm)で、ミッションはリニアトロニックCVT(無段変速機)、駆動方式はスバル独自の電子制御4WD(アクティブトルクスプリットAWD)になる。

グレード設定もガソリン車と同じで、標準の「2.0i」、HIDロービームや電動アルカンターラシートを備えた「2.0i-L」、さらにアイサイトを装着した「2.0i-L アイサイト」の3段階。価格はガソリン車より約30万円高い249万9000円からスタートする。初期受注の9割以上をアイサイト装着車が占める。

■XV ハイブリッド 2.0i      249万9000円
■XV ハイブリッド 2.0i-L     267万7500円 ※今回の試乗車

■XV ハイブリッド 2.0i-L EyeSight  278万2500円

 

パッケージング&スタイル

人気のワケは、カッコよさ

外観はガソリン車とほぼ同じ。ガソリン車の販売も好調なXVだが、最大の要因は間違いなくこのスタイリング。最低地上高をインプレッサ比で55mm高い200mmとし、大径タイヤ(225/55R17)と樹脂製クラッディングを装着したスタイルはなかなか精悍で、スバル車と言わず、最近の日本車の中でも出色の出来。いわゆる戦隊物のカッコ良さ。

ライト類やアルミホイールはハイブリッド専用


ルーフレールは全車オプション。装着車は全高が+45mmの1595mmになる

ボディカラーは全9色で、ガソリン車にあるディープチェリー・パールの代わりに、ハイブリッド専用色のプラズマグリーン・パール(試乗車)が加わる。他にハイブリッド専用となる部分は、クリアブルーのインナーレンズとホワイトバルブを組み合わせたフロントのポジションランプ、アウターレンズをクリア化して赤く光る部分をフロントのポジションランプと同じU字型に変更したリアコンビランプ、空力性能に配慮したという専用デザインのアルミホイールなど。

 
 
    全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) WB(mm) 最低地上高
(mm)
最小回転半径
(m)
VW ゴルフ 7 (2013-) 4265 1800 1460 2635 140 5.2
スバル インプレッサ スポーツ(2011-) 4415 1740 1465 2645 145 5.3
スバル XV シリーズ(2012-) 4450 1780 1550 2640 200 5.3
BMW X1(2010-) 4485-4505 1800 1545 2760 195 5.3-5.5
スバル フォレスター(2012-) 4595 1795 1695 2640 220 5.3
スバル レガシィ アウトバック(2009-) 4790 1820 1605 2745 200 5.5
 

インテリア&ラゲッジスペース

ハイブリッド専用メーターやシート地、エネルギーモニターなどを採用


ブルーメーターが目を引くハイブリッドのインパネ。オーディオ・ナビは全車オプション

インパネはガソリン車をベースに、メーターをハイブリッド専用のブルー基調としたほか、ダッシュボード中央の情報ディスプレイに、ハイブリッド車でお約束のエネルギーフロー画面を追加。細かいところでは、ステアリング中央の六連星バッジも明るいブルー基調としている。

また、XVのトップグレードにふさわしく、質感もアップ。シフトレバーにピアノブラック調パネルやシフトブーツを採用したほか、パドルシフトを全車標準化。上級グレード(2.0i-L)では、専用カラー(シルバーとあるが、むしろライトグレー)のアルカンターラ&トリコット地シート(ガソリン車と違って助手席も電動)が採用されている。

 

ダッシュ中央のディスプレイにはエネルギーフロー画面のほか、燃費・車両情報、AWDシステムやVDCの作動状況などを表示できる

ガソリン車のメーターは黒の盤面+白レタリングだが、ハイブリッドはブルー基調。「READY」「EV」といった表示も追加

「2.0i-L」では8ウェイ電動シートを運転席と助手席に装備。座面の角度を大きく動かせるのがイイ
 

荷室容量はガソリン車と大差なし。床下に駆動用バッテリーを搭載


後席は空間、座り心地ともに不満なし。ドリンクホルダー付のアームレストも備わる

今回あらためてXVで思ったのは、フロアが通常より高い分、降りる時に地面が少し遠く感じられること。足腰が弱った高齢者や小柄な人はちょっと不便かも。ただ、ドア開口部が広く、サイドシルも低めなので、足が引っかかるようなことはない。

駆動用バッテリーをどこかに積まなくてはいけないハイブリッド車にあって、荷室容量はガソリン車と大差ないレベルを確保。バッテリーはニッケル水素(パナソニック製)だが、XV ハイブリッドの場合、電池の搭載量が少ないせいもあり(容量は5.5Ah)、見た目はほとんどガソリン車と変わらない。

 

床が約3センチ上がり、荷室容量(後席使用時)はガソリン車の380リッターに対して344リッターに微減

床下には駆動用バッテリーやPCU、インバーター等が収まる。パンク修理キットは助手席下に引っ越し

後席は、背もたれを倒すだけのシングルフォールディングで格納可能。ほぼ水平に倒れる
 

基本性能&ドライブフィール

モーターは、縁の下の力持ち


ガソリン車にない立派なエンジンカバーが備わるハイブリッド。通常の鉛バッテリーをダブルで搭載するのは、EV走行からの確実な始動性を確保するため

試乗したのは上級グレードの「2.0i-L」(初期デリバリー車で、アイサイトは未搭載)。ハイブリッド車の場合、スタートボタンを押してもエンジンは掛からないことが多いが、XV ハイブリッドは基本的にいったん掛かる仕様で、しばらくすると止まる。

走り始めてまず思うのは、アクセルを少し踏み込むだけで、スッとクルマが加速すること。2リッターの自然吸気エンジンが苦手とする低回転域を走行用モーターが補なうため、エンジン回転をほとんど上げることなく、力強く、滑らかに加速してくれる(ハイブリッド車には珍しく、トルコンも残されている)。また、遮音材や吸音材の追加もあいまって、静粛性もガソリン車より明らかに高い。縁の下の力持ちとは、まさにこのモーターのことか。エンジンを上まで回す必要は、ほとんどない。

20~40km/hくらいまでEV走行可能


カバーを外したところ。2.0リッター水平対向4気筒DOHCエンジンは、低フリクション化や圧縮比アップ(10.5→10.8)など、若干のハイブリッド専用チューニングを受けている。最高出力150ps、最大トルク20.0kgmという数値はガソリン車と同じ

走行用モーターの最高出力は13.6ps(10kW)、最大トルクは6.6kgmに過ぎず、ホンダのIMAタイプのハイブリッド車(2代目インサイトや初代フィット ハイブリッドなど)に使われているモーター(14ps、8.0kgm)と性能的には同等。現行(3代目)プリウスの82ps、21.1kgmに比べるべくもない。

ただし、エンジンとモーターが一体のIMAと違い、XV ハイブリッドはエンジンを止めた状態で、EV発進・EV走行ができる。EVモードスイッチこそないが、アクセルをじんわり踏めば、モーターだけで発進し、20km/hくらいまで加速可能。後続車がいないところなら、さらにゆっくり加速し、40km/hまでなら何とかなる。アクアやプリウスのような力強さはなく、発進する前からエンジンが掛かってしまうことも多いが、やはりEV走行ができるのは嬉しい部分。EV走行可能距離は、最大で約1.6kmとのことだが、もちろん実際にはそんなに走れない。頑張って数百メートルだ。

なお、走行モードは燃費重視の「i」とスポーツの「S」があるが、ほとんどの場合、i で十分。エンジン始動時にはi がデフォルトで選択されるので、うっかりSのまま走ってしまうということはない。

街乗りでは重厚。高速域はやや苦手

街中や一般道で印象的なのは、重厚な乗り味。車重はガソリン車より120kg重く、また、足回りもXVのトップグレードにふさわしく、微小ストローク域でも減衰が働くフリクションコントロールダンパーを採用するなど、乗り心地重視に変更されている。おかげでガソリン車で気になった乗り心地の硬さは、今回のハイブリッド車にはまったくない。聞いたところでは、ガソリン車の足回りも追ってハイブリッドの方向性に近いものに変更されるとのこと。

 

モーターはCVTの後端にあるが、モーターからの出力はまず前に向かい、CVTミッション内でエンジンからの駆動力と合流。そこからガソリン車と同様に、前後に配分される
(photo:富士重工業)

ワインディングでも、7割くらいのペースで流す限りは、なかなか気持ちいい。ハイブリッド専用にクイック化された電動パワーステアリングは少し重めだが、反応がよく、意外によく曲がってくれる。また、モーターアシストのおかげで、コーナーからの加速も力強い。アンダーステアやオーバーステアが顔をのぞかせるような状況でも楽しく、最終的にはESPがすぐさま介入して安定を取り戻してくれる。

なお、車両の前後左右の重量バランスや重心高は、ガソリン車と同等レベルとのこと。試しに車検証数値を見比べると、前後重量配分はガソリン車(車重1400kgの場合)が61:39(860kg:540kg)で、ハイブリッド(車重1520kgの場合)は60:40(910kg:610kg)。つまり前軸が50kg、後軸が70kg増え、ほんの少しリア寄りになっている。

 

エンジンおよびモーターで駆動する時のエネルギーフロー画面

ただし、速度域が高くなると、それに応じて緊張感も徐々に高まってくる。その要因の一つは、おそらく標準のエコタイヤ。ガソリン車と同じヨコハマのブルーアースE70(XV専用開発品)だが、ハイブリッドの場合はサスペンション設定や、車重および重量バランスの変化などもあってか、オーバースピード気味でコーナーに入っていく状況では、少なからずグリップ感が心もとない。

 

標準タイヤはガソリン車と同じで、ヨコハマのブルーアース

また、高速道路などで通常より高い速度域を試すと、乗り心地にも違った面が出てくる。車体の上下動が目立つようになり、やはりだんだんと接地感が薄まってくる。何となくダンピング不足のような感じ。こういったところは本来スバルのAWD車が得意とする領域だけに、少し気になるところ。静粛性についても、高速域では何となくざわつく感じがある。

100km/h巡航時のエンジン回転数は、CVTゆえ負荷に応じて安定しないが、ガソリン車(約1800回転)より少し低めの約1650回転。念のためカタログでギア比を確認したら、トップ側はガソリン車の0.570に対して0.544と、やはりわずかにハイギアード化されていた。

ちなみにCVTのレシオカバレッジはガソリン車と同じなので、ハイブリッド車ではロー側もハイギアードになっている。発進時の駆動力が減った分は、モーターアシストで補っているわけだ。

JC08モード燃費は20.0km/L、試乗燃費は9.5~15.3km/L


燃料タンク容量はXVのガソリン車(60リッター)に対して52リッター。指定燃料がレギュラーなのは昨今のガソリン高では嬉しいところ。

今回は約250kmを試乗。JC08モード燃費は20.0km/Lだが、試乗燃費は一般道から高速道路、ワインディングまで、いつものパターンで走った区間(約90km)では9.5km/Lだった。また、郊外の一般道と高速道路をあまり燃費を気にせず走った区間(約40km)が10.5km/L。一般道をエコ運転した区間(約30km)が、炎天下の昼間で13.5km/L、夜間で15.3km/Lだった。

なお、XVのガソリン車は、JC08モード燃費が15.8km/Lで、昨年冬に試乗した時の実燃費は9.7~12.2km/Lだった。つまり飛ばすと実用燃費はガソリン車と大差なくなるが(エンジンは基本的に同じなので当然か)、大人しく走れば2割ほど伸びる、という感じ。

 

ここがイイ

トルクフルな走り、静粛性、スタイリング、実用性、発展性

車両価格は30万円ほど高く、一方で実用燃費はガソリン車と大差ないから、経済性というより、モーターアシストによるトルクフルで重厚な走り、スムーズなアイドリングストップ、停止中や低速走行時の静かさ、といったところがハイブリッドのメリット。もちろん、ハイブリッド車を選ぶ、ハイブリッド車に乗る、といった心情的な要素も、重要な商品価値の一つになる。

ガソリン車と同じで、スタイリングの良さ。カッコだけでも買いだと思う。ハイブリッドであること、4WDであること、そしてアイサイトなどを合わせた総合力で、新型ゴルフに競合できる数少ない国産車の一つになっている。

SUVであり、ステーションワゴンでもあること。ワゴンタイプのハイブリッド車は、すでにプリウスα、フィットシャトル ハイブリッド、カローラー フィールダー ハイブリッドなどがあるが、まだまだ貴重な存在。ボディサイズも手頃。

ある意味、ガソリン車をベースに、駆動用モーターとバッテリーを追加した「だけ」のハイブリッド車とも言えるが、手持ちのプラットフォームやパワートレインを活かして、手堅くハイブリッド化した手法は、それはそれでユニークで、富士重工らしい。EV走行もできるし、4WDでも走るし、その気になれば、プロペラシャフトを省いてFFモデルを作れる。また、XVで出来るなら、インプレッサやフォレスター、あるいは未知のニューモデルでも出来るわけで、その意味では今後の展開が楽しみ。

ここがダメ

高速域の乗り心地や接地感

ハイブリッド化にあたってハンドリングや乗り心地を重視したようだが、ことハイスピード域では、乗り心地、フラット感、接地感で、少なからずネガが感じられた。その点では、より車高が高く、よりパワフルな現行フォレスターの2.0XT(ターボモデル)に及ばない。どの程度影響しているかは分からないが、少なくともエコタイヤがハンドリング面でいい方向に働いていないのは確か。JC08モード燃費20.0km/Lの大台は、開発の至上命題だったとは思うが、いっそ走り重視とし、全方向で性能のいいタイヤを標準とした方が、スバルらしかったと思う。

総合評価

ハイブリッド化は燃費より力強さに効いている

モーターデイズでは昨年、日本車のイヤーカーとしたのがXVだった。それから半年、ついにそのXVがハイブリッド化された。想像するに、いよいよ理想的なクルマになりそうだが、実際に走ってみたら燃費は期待に反して、そんなに良好ではなかった。モード燃費で約3割向上しているから、実燃費で1割くらい良くなればなあ、と思ったが、燃費を気にしないで走った結果は9.5km/Lと、冬に試乗したガソリン車とほぼ同じになってしまった。これはこの灼熱の夏にエアコンフル稼働で試乗したせいもあると思うが。

とはいえXV ハイブリッドの場合、実は燃費よりも、走りが明確に力強くなったことの方が重要だ。告白すると、走らせて楽しいがゆえ、ついついスポーツドライビングしてしまったことも、試乗燃費がこういう数字になった要因の一つだと思う。ハイブリッド化は燃費に効くというより、2リッターNAエンジンの低回転トルクをカバーすることに効いている。そしてトルクが増したことで、ガソリン車で気になったCVTのリニア感のなさも解消されている。燃費より、常用域で増した力強さこそが今回のハイブリッド化の意義だろう。

輸入車と比べて悩める

とはいえ、それゆえ少し気になったこともあった。高い速度域での乗り心地、コーナリングにおける接地感などがちょっと物足りないのだが、これは燃費重視のエコタイヤのせいもかなりあると思う。モード燃費を気にせず、乗り心地が良くてグリップするタイヤを標準にし、それに合わせたサスペンションチューンを施したら、印象は随分変わるだろう。車重が増えたせいか、現状でも重厚感はガソリン車よりあるのだし。もし購入したら、まずはタイヤだけでも替えてみたいところだ。

ということで、昨今のモード燃費至上主義が、このクルマでもちょっとばかり不満の原因になっているのだが、依然としてスタイリング、安全性、走りなどを含めた総合力は高く、他に類を見ないクルマだという評価に変わりはない。また日本車の中では唯一、スバルというブランドだけが輸入車ブランドに対抗できるエンスーさを保っているがゆえ、購入に際してこのクルマは輸入車と比べて悩めるクルマでもあるというわけだ。

 

価格で近い新型ゴルフと比べてみよう。FFで直噴ターボとDCTのゴルフに対して、AWDでハイブリッドでフラットフォーのXV ハイブリッド。メカのエンスー度は互角か。その昔、フラットフォーといえばVWだったが、今やフラットフォーはスバルというのも、なんだか感慨深い。燃費もハイオクかレギュラーかを勘案すれば、燃料コストという点では似たようなもの。自動ブレーキなどの先進安全装備をひとまず互角とすれば、両車の選択はかなり悩ましいところだ。

そしてブランドとしての価値も、両者はかなり近いと思う。輸入車ブランドでは最も敷居の低いフォルクスワーゲンとなら、今のスバルは十分対抗できるだろう。それにしてもゴルフに対向しうる、そんな日本車が過去にどれだけあっただろうか。そう考えると、これまた実に感慨深い。

これこそが本来の「ブランド」

そしてクロスオーバーSUVであるXVの場合、カッコ良さでは一般的なハッチバックのゴルフより上とも言える。ボディカラーも日本車には珍しく個性的で、中でもソリッド色のデザートカーキは、昔のビートルにあったサックスブルーにも通じるノスタルジックさや、同時にミリタリーっぽさもあり、とても新鮮で魅力的だ。選ぶ人は少ないだろうと思ったが、実際の販売では1番人気のホワイトに続いて、2番目、3番目に多いようだ。

その昔、スバルに乗ってるといえばダサいと思われた気もするが(失礼)、いまやレクサスを除く日本車の中では目立って高いブランド価値を持つに至った。そして現在のスバルブランドのイメージは、マーケティングによって作為的に作られたものでなく、自らの真摯で地道な努力によって自然に成り立ってきたものだ。これこそが本来の「ブランド」というものだろう。ただ、課題はそのブランド価値を今後も維持できるかどうかだと思う。変なマーケッターに荒らされないことを祈りたい。

試乗車スペック
スバル XV ハイブリッド 2.0i-L
(2.0L F4+モーター・CVT・4WD・267万7500円)

●初年度登録:2013年6月●形式:DAA-GPE ●全長4450mm×全幅1780mm×全高1595mm ※ルーフレール装着車。非装着車は全高1550mm ●ホイールベース:2640mm ●最小回転半径:5.3m ●車重(車検証記載値):1520kg(910+610) ●乗車定員:5名

●エンジン型式:FB20 ●排気量・エンジン種類:1995cc・水平対向4気筒DOHC・4バルブ・縦置 ●ボア×ストローク:84.0×90.0mm ●圧縮比:10.8 ●最高出力:110kW(150ps)/6000rpm ●最大トルク:196Nm (20.0kgm)/4200rpm ●カム駆動:タイミングチェーン ●使用燃料/容量:レギュラーガソリン/52L

●モーター形式:MA1 ●モーター種類:3相交流同期電動機 ●定格電圧:-V ●最高出力:10kW(13.6ps)/-rpm ●最大トルク:65Nm(6.6kgm) ●駆動用バッテリー種類:ニッケル水素バッテリー

●システム最大出力:-kW(-ps)/-rpm ●システム最大トルク:-Nm(-kgm)/-rpm ●10・15モード燃費:-km/L ●JC08モード燃費:20.0km/

●駆動方式:電子制御フルタイム4WD ●サスペンション形式:前 マクファーソンストラット+コイルスプリング/後 ダブルウィッシュボーン+コイルスプリング ●タイヤ:225/55R17 (Yokohama BluEarth E70) ●試乗車価格(概算):-円 ※オプション:ルーフレール 4万2000円、カロッツェリア 楽ナビ(販売店オプション) 16万1700円+取付1万8585円、ベースキット(ドアバイザー、フロアカーペット、ナンバープレートベース等) 7万9275円 ●ボディカラー:プラズマグリーン・パール ●試乗距離:250km ●試乗日:2013年8月 ●車両協力:名古屋スバル自動車株式会社

 
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