トヨタは2006年10月23日、日欧戦略車として開発した新型ハッチバック車「オーリス」を国内で発売した。発表のあったトヨタ博物館からリポート。
「カローラ・ハッチバック」に非ず
新型カローラ (セダンのアクシオとワゴンのフィールダー)が10日に発表されたばかりなだけに、「そのハッチバック版か」と思うのは半分当たりだが、半分ハズレ。カローラの名が見当たらないのは、オーリスが従来のカローラランクス/アレックスと違って、欧州テイストを強く打ち出したモデルだからだ。
欧州車並みの全幅1760mm
それが顕著なのは5ナンバーを守った新型カローラに対して、堂々たる3ナンバーサイズとなったボディ幅だ。全長4220mm×全幅1760mm×全高 1515mmの外寸は、VWゴルフやプジョー307といった欧州Cセグメントと肩を並べるもの。プラットフォームは新型カローラのものではなく、現行 RAV4が初めて採用したものをオーリス用に発展させたワイドトレッド規格。ゆえにリアサスはトヨタのFF車らしくトーションビーム式だが、欧州がメインターゲットのモデルらしく高いボディ剛性が与えられている。ヴィッツに似た欧州車風の外観デザインは、もちろんフランス・ニースのデザインスタジオ「ED スクエア」が手掛けたものだ。
ゴシック様式?のセンターコンソール
室内デザインも斬新だ。中でも目を引くのが、欧州の壮麗な教会建築で見られるゴシック様式の「フライングバットレス」をモチーフにしたセンターコンソール。シフトレバーの下あたりは大きな空洞となっている。パッケージング自体はオーソドクスだが、ワンモーション・チルトダウン式(背もたれを倒すと同時に座面が沈み込む)の6:4分割シートは日本車らしい便利な仕組みだ。
パワートレインは新型カローラと基本的に同じ。1.5リッター「1NZ-FE」(110ps)、ないし新世代の1.8リッター「2ZR-FE」(136ps)と無段変速機「スーパーCVT-i」との組み合わせだ。ただし新型カローラにある5MTの用意はない。
日欧で年間20万台以上を目指す
車名の「AURIS」は英語の「Aura(独特の雰囲気、霊気)」からの造語で、日欧共通名となる。なお、当分欧州で引き続き売られる従来ランクス/アレックスの欧州名は、普通に「カローラ」だ。生産は関東自動車の岩手工場でスタートするが、欧州でも2007年春から新型の販売が始まり、最終的には日欧合わせて年間20万台以上を目指す。
国内の販売目標は月間3000台で、販売チャンネルはネッツ店のみ。価格は162万2250円(150X・FF車)~229万9500円(180G・4WD車)。
DAYSのコメント
欧州のクルマをそのまま日本で売るというパターンとしては、同じネッツ店で売られているアベンシスのよう。もちろん日本向けは日本で作り、欧州向けにはないCVT仕様のみとなるが、幅1760mmの5ドアハッチバックという成り立ちは、国内ではユーザーを選びそうだ。 20代の若者と、すでに子離れし、かつてハッチバック車の洗礼をうけた50代が想定購入者層となるが、ヴィッツのようなヨーロピアンテイストのルックスは個性的で好みは分かれそう。プラットフォームはRAV4が使うものと近いようなので、スズキSX-4のようなハイリフト車を作ると新たなニーズも引き出せるのではないだろうか。
(photo:DAYS)
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