愛知県を中心に25ブランド以上の輸入車や国産車の正規販売店を展開する株式会社ホワイトハウス(本社:名古屋市)は2010年3月26日、東京モーターサイクルショー 2010(東京ビッグサイトにて3/26~27開催)の会場において、米国の名門オートバイブランドである「インディアン(Indian)」の正規輸入販売を発表した。
米国最古の名門オートバイメーカー
1901年に米国マサチューセッツ州スプリングフィールドで誕生した「インディアン」は、米国最古のオートバイメーカー。同年に米国初のオートバイ「1901 シングル」を発表し、翌年から市販をスタート。1906年には初の米国製Vツイン(V型2気筒)エンジン車を発表するなど急速に技術革新をすすめ、数々のスピード記録を樹立し、1911年のマン島レースでは、マチレスやトライアンフなどの欧州勢を押しのけて1-2-3フィニッシュを飾るなど、オートバイ草創期のレースシーンも席巻した。
また1910年代には世界で最も大きなオートバイメーカーとなり(1903年創業とわずかに後発であったハーレー・ダビッドソン社に1920年代には抜かれてしまうが)、商業的にも大きな成功を収めた。
しかし軍用オートバイの供給に専念した第二次世界大戦が終わると、急激に経営状況が悪化し、1953年に倒産。以後「インディアン」ブランドを使った企画商品はあったものの、本格的な復興には至っていなかった。それでも、1998年には永年こじれていた商標問題が解決し、新しくインディアン・モーターサイクル社がカリフォリニア州・ギルロイで設立され、オリジナルモデルの生産が始まったが、これも2003年には倒産した。
新生インディアンは2006年にノースカロライナ州で誕生
最近は2005年に公開されたアンソニー・ホプキンス主演の映画 『世界最速のインディアン(原題 “The World's Fastest Indian”) 』くらいでしか日本では知られていなかったインディアンだが、今回の新生インディアンは、名門高級レジャーボートメーカーのクリス・クラフト・ボート社の立て直しに手腕を発揮したメンバーが、伝説のアメリカンブランド復活を目指したもの。新会社と工場は2006年にノースカロライナ州キングスマウンテンで設立され、2008年から生産を開始していた。
メカ形式はハーレーと同じだが、品質は大きく上回る
その新型インディアンだが、メカニズム的にはハーレーダビッドソンと共通項が多い。いわゆるクルーザータイプのスタイル、空冷V型2気筒OHVエンジン、チェーン式プライマリードライブとベルト式ファイナルドライブを備える駆動系など、車体構成はハーレーとほぼ同じだ。
違いはハーレーをはるかに上回る高品質を追求している点で、鍛造ピストンやニカジルメッキスリーブなどの採用し、細部まで施されたメッキ、フロントフェンダーに配されたガラス製オーナメント、レザー製シートやサドルバッグなど、カスタムモデルのような入念な仕上げとなっている。排気量は現行ハーレーの最大排気量を上回る1720ccだ。
価格は500万円が中心
よって日本の販売価格も450万~550万円と、ハーレーのトップレンジを大きく上回る。モデルは事実上「チーフ」(インディアンのかつての主力モデルの名を継承)のみで、装備類やデザインの違いにより、5タイプ(クラシック、ダークホース、ボンバー<限定車>、ロードマスター、ヴィンテージ)が用意される。
日本での販売に関しては、輸入4輪車ブランドのほか、トライアンフ、MVアグスタ、ドゥカティなどの正規販売店があるマルチブランド大型ショールーム「オートプラネット名古屋」(愛知県東郷町)内に直営店を4月10日にオープン。順次、東京、大阪などの大都市圏でも販売網を拡充する予定という。導入初年度の目標台数は100台だ。
電動ビッグスクーター「ベクトリックス」の輸入販売も
同時にホワイトハウスは、1996年創業の米国ベクトリックス(Vectrix)社の電動大型スクーター「VX-1」の輸入販売を行うことも発表した。「世界で最も優れたゼロエミッション・スクーター」をうたうVX-1は、最高速度100km/h、0-80km/h加速6.8秒と、250cc相当の大型スクーター並みの性能を誇る。すでに米国、英国、イタリア、スペイン、オーストラリアで販売されており、NYPD(ニューヨーク市警)をはじめ、欧米の官公庁や企業にも採用されているという。
スイングアームと一体化されたDCブラシレス・インホイールモーター(28ps、6.6kgm)は、資本的にも技術的にもベクトリックス社をバックアップするモーションコントロール機器全般の世界大手、米国パーカー・ハネフィン社製。車体底部に搭載されるニッケル水素電池(125V、容量3.7kWh)は香港GPバッテリー社製で、航続距離は48km/h定地走行で約88kmをうたう。
またスロットルを通常とは逆方向に回して回生ブレーキを作動させる「アドバンスト・スロットル」システムも採用。ブレーキは前後ともブレンボ製、フロントサスペンションはマルゾッキ製とするなど、車体コンポーネントは定評のあるパーツで構成されている。生産(最終組立)はポーランドで行われる。
日本での運転には普通二輪AT限定免許を必要とする。予定販売価格は130万円。こちらも販売は当面、愛知県東郷町の「オートプラネット名古屋」内の直営店で行う。初年度の目標台数も同じく100台だ。
・インディアンモーターサイクル ジャパン
・ベクトリックス ジャパン
・東京モーターサイクルショー 2010
デイズのコメント
昭和一桁生まれの父親が昔、インディアンとか陸王とかの話をよく聞かせてくれた。とはいえ、幼くて理解できてはいなかったのだが、凄いバイクだったと強調する父の姿はよく記憶に残っている。そんなバイクがなんと今、復活。各部の仕立てはなかなか上質だ。いわゆるアメリカンタイプの「米国製」バイクはハーレー一辺倒だったが、これで選択肢ができ、趣味人には楽しみがまた一つ増えたことになる。







