市民自転車パラダイス2007を取材
先日、新聞の仕事で自転車レースの取材に行って来ました。場所は愛知県の知多半島の先端から、船で10分ほどの海上に浮かぶ日間賀島(ひまかじま)。外周約4kmのこの島を時間内に何周できるかを競うレースです。参加者は島民の半分以上にも及ぶ1200人超、島民の協力で公道を貸し切るという、かなり大規模なイベント。デイズに勤めて1年余りになりますが「島」への取材は初めてで、ちょっと楽しみでもありました。
当日は快晴の取材日和! と言いたいところですが、日差しが強すぎるのも考えもので、影が強く出るため写真撮影には不利な条件。何より、直射日光を浴びながらの取材は、着実に体力を奪われていきます。日焼けで腕は真っ赤に!
最初の一周は会場で無料サンプリングをしていた“レッドブル”のカスタムミニが牽引
会場アナウンスも「休憩と水分補給を忘れずに」「もっとのんびり走りましょう」を連呼。既にレースのそれではありません(笑)。元々「レースではないレース」として、のんびり走るのがこの大会のコンセプト。参加者も補助輪を付けて走るお子さんから、本格派ロードレーサー、そして人気キャラクターのコスプレで爆走し、会場の爆笑をかっさらう人まで十人十色でした。
島の町並みにインドの記憶が重なり
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一通り取材を終えた頃、島の内部を散策に。所狭しと民家が建ち並び、その横を狭い路地が迷路のように入り組んでいるという島ならではの町並み。これを見て頭をよぎったのはインド、ヒンズー教徒の聖地ヴァラナシの光景。学生時代、約半年間を過ごしたヴァラナシの迷路のような小道でした。ここに牛が歩いてたら完全にインドだな…と思うも、当然牛などいるはずもなく、そこにいたのは道のド真ん中に我が物顔で佇む猫ちゃん。島の猫はこれでもかというほど警戒心がなく「暇だから遊んでくれよ」と言わんばかりに近寄ってきて、撮影会に付き合ってくれました。
時間差の気遣いに島民性をみる
路地に迷いながら進んでいくと小さな商店を発見。この日、体調が思わしくなく朝からろくに食べていなかった僕は、何か温かいもんでもお腹に入れておいた方がいいと判断し、カップラーメン片手におばちゃんに質問、「お湯ってありますか?」。おばちゃんは前代未聞の質問に驚いた様子で「お湯はちょっと…」と困った表情を見せるも「あ、そうですか」と残念そうにする僕を見かねてか、しばらくの沈黙の後、「奥で沸かしてきましょうか?」。この一連のやりとりに「島民性」を見た気がしました。最初は「食べる場所はないですけど」と言ってたおばちゃんも「こんなところで良かったら」と椅子を用意してくれて。これらの「いやらしくない気遣い」は都会の生活に疲弊しきっていた(?)僕には新鮮に映ったのでした。お店の迷惑なのではと恐縮しつつ、お話しながらいただきました。「民宿もやってるんですよ」と勧められ、ちょうど明日は休みだった僕は財布と相談した結果、「素泊まりで安くなりませんか」と交渉。おばちゃんは民宿に電話してくれ特別に3000円で部屋を用意してくれることに。
島の夕暮れ。つげ義春の世界に迷い込んだような感覚に(右写真)
夜はレースの打ち上げがあり、途中まで参加するも、騙し騙し何とか一日やってきた体調が限界に。熱っぽさと腹痛に襲われながら西港から宿のある東港までの約2kmの道のりが長い長い。で、民宿で薬をもらい、そのやりとりを聞いていたお客さんに解熱剤をもらい…。最後まで島の人のご好意に甘えながら床についたのでした。
自転車と島の相性は抜群
翌日は薬が効いたのか幾分楽になり、宿を出発。主催者の方に自転車を借りて、コースを一周し、島の景色の中、サイクリングを満喫(デイズ社内は自転車フリークも多く「お前も乗ってこい」とのお達しを受けていたのでした)。よくよく考えると自転車に乗るのはかなり久しぶりで「打てば響く、こいだ分だけ走る」という忘れかけていたアナログさが非常に面白く、それは快感ともいえる体験でした。
自転車で走ることで、前日には感じられなかった島の魅力にまた一つ触れ、記憶に深く刻みこまれた日間賀島。ぜひまた遊びにきたいと思ったのでした。その時はまた「民宿みさき」にお世話になりたいですね。今度はお金を持って。
(テキスト・写真 DAYS 鷲尾康彰)










