愛知県ITS推進協議会/平成30年度講演会・総会

カテゴリ:講演・セミナー / 2018年07月31日

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愛知県ITS推進協議会/平成30年度講演会・総会

名古屋市中区・名古屋ガーデンパレスにて、愛知県ITS推進協議会の平成30年度講演会&総会が開催された。講演会では専修大学経済学部の中村吉明教授が登壇。「MaaSとITSの未来」というテーマで講演を行った。

MaaSとITSの未来

─自動運転×シェアリングのインパクト─

専修大学 教授 中村 吉明 氏

専修大学 教授 中村 吉明 氏

クルマを所有せず、使いたい時だけ料金を支払って利用する新たなサービスであるMaaS。それを支える未来のクルマは「CASE(※1)」という表現が示す4つの要素で成り立つと考えられている。特に「自動運転」については、世界の趨勢に立ち遅れないよう政府や国、自動車関連メーカーが強く推進しようとしていることはご存知の通りだ。

自動車という存在を単体で見た時、そこに注ぎ込まれている技術は従来の機械工学中心から、相対的に電子機器やソフトウェアといったIT系のウェイトがますます大きくなっている。さらに、自動車産業とそれを取り巻く異業種との関係も変化しており、従来のいわゆる「自動車メーカーの自前主義」にこだわらない大胆な補完関係が新たに構築されつつある状況だ。

このように環境が大きく変化しつつある中、また自動運転の実現に向けて世界中の国々やメーカーがしのぎを削る中において、センサー・レーダー技術などは、日本のメーカーは総じて劣勢ではあるものの”勝てる”可能性もある、と中村氏は指摘する。例えばAI関連の半導体メーカーとして強大な存在感を発揮するエヌビディアを、日本のメーカーはもはや凌駕できない。自らの強味と弱味を正しく認知した上で突破口を探るべき、というわけだ。

現在も実験開発が急速に進む各種モビリティサービスやライドシェアリングサービスの趨勢を見据えると、日本の自動車産業の国内雇用はいずれ減少することを覚悟しなければならない、と中村氏は指摘する。その上で、従来の系列企業以外とも連携するアンバンドリング対応の重要性や、身内同士で利害がぶつかるカニバリゼーション対策としての分社化、といった提言が紹介された。

世界各国の自動車産業政策を見ると、技術的な裏付けや市場ニーズではなく、ルールだけが先行する計画経済的な(旧社会主義的な)政策が目立つ、と中村氏は見る。こうした状況の中で日本の企業が競争力を保ってビジネスを展開する上で「日本政府を(もっと積極的に)利用すべき」とした。

自動車産業に限らず、日本のグローバル企業には矜持とノブレス・オブリージュが大切だが、時として「戦う土俵を変える」といった柔軟で現実的な戦略も必要だ。来るべき未来につながる積極的なアクションを呼びかけ、講演を締めくくった。

※1 Connected(コネクテッド)/Autonomous(自動運転)/Sharing(シェアリングエコノミー)/Electric(電気自動車

【DAYS Inc.】

 
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