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カムリ ハイブリッド試乗900km! その燃費は?

カテゴリ:新車 / 2011年10月20日

 
 

カムリ ハイブリッドを4日間、約900km試乗してみた。カムリ ハイブリッドというクルマは、日本市場では完全に熟年層向け商品とされている。実際、60歳過ぎの人が急に乗ったとしても、戸惑うのはボタン式スターターと、セルとアイドリングの音がしないことくらい。ゲートの切られたシフトレバー、アナログなメーター、オーソドクスなインパネデザインといったあたりは、昔から見慣れた風景ですぐ運転できるだろう。センターメーターのプリウスとは大違いである。

外観もまたオーソドクスなセダンだ。ちょっと4ドアハードトップ風のスタイリッシュさで、昔風のカッコ良さがある。いかにも飾りましたという感じのメッキパーツも多い。

こういった内外装に最新ハイブリッドシステムを組み合わせて、今や一つのブランドといってもいい「ハイブリッド車」へ熟年を無理なく導こうというのがカムリだ。オヤジだって流行りの「ハイブリッド車」というものに乗りたいが、普通のセダンで、普通の操作系というクルマがないという声は確かにあり、そんな隙間に投入された商品ということになる。

試乗では最初に100kmほど、市街地を足代わりにしてチョロチョロ走り回ったところ、燃費計は11.1km/Lを示した。それから高速道路を50kmほど走ったりして、合計180kmを走ったところで見ると12.8km/Lに上昇。そこでいったんリセットし、満タン給油して、その後は高速道路を中心に720kmほどを走った。最初は燃費を考えずにとばしたところ、300kmほどは15.2km/Lを表示。燃費計をリセットして今度はクルーズコントロールを使い100km/h設定で100kmほど走ったが、16.4km/Lしかでない。前のクルマに追いついての減速、そこからの加速、上り下りの勾配では、車速を維持しようとクルーズコントロールはそれなりにエンジンを回すので、どうしてもこれ以上伸びなかった。試してないが80km/hで設定すればもっとよくはなるだろう。ただ、それは今の高速道路の流れの中で、あまり現実的ではない。ヘタをすれば渋滞のきっかけにもなりかねないと思う。すべての区間で3車線あればいいのだが。

その後の300kmほどはメーター上のECOの範囲をできるだけキープするようアクセルで加減して走った。加速でもアクセルを深く踏まず、とにかくECOに収まるようにじわりと踏んだ。ただし、低速走行をしたのではなく、それなりにとばしたのだが、それでも17.4km/Lまで平均燃費計の数字は伸びた。

とにかくガソリンを使うのは加速時で、たとえ速い速度であっても減速と加速を繰り返さない限り、燃費はよい数字となる。平均車速では前半の300kmと後半の300kmはあまり変わりないと思う。最初は加速時にアクセルを踏み込むことが多かったが、最後はじわりと踏んで加速したわけだ。

混雑した道路ではどうしても加減速のために燃費が悪化し、たとえそこそことばしたとしても、加減速が少なければ、燃費はクルーズコントロールを使うより、いい数字が出るということになる。とにかくアクセルワークが燃費のキモであることを再認識させられた試乗だった。

なお、この距離を走って実感したことは、たいへん疲労感が少ないクルマであることだ。十分なパワー感があるため、制限速度範囲であれば余裕があるクルージングとなる。そしてその速度域なら静粛性も高く、むろん直進性にも不満はない。何よりシートがよかった。腰をバックシートに押しつけ、背筋を伸ばして座る姿勢を取るのだが、こうした姿勢であれば全く疲れを感じさせないシートだった。試乗車は最高級グレードだったため、電動革シートで、ランバーサポートもついていたが、それを差し引いても十分なシートだと思う。

ただ一つ不満だったのは、オプションで装着されていたカーナビの地図が最新でなかったこと。名古屋は今年3月に名二環という環状自動車道が開通したが、この道がまだ入っておらず、走り慣れていない当方は見事に入り損ねてしまい、一般道をぐるぐる走って、かなりガソリンを無駄にしてしまった。熟年層でも使いやすいオーソドクスなカーナビだと思うが、地図のバージョンアップなどの作業は熟年層には難しい。そういう部分こそ自動で更新する通信型のナビの方が熟年層に優しいと思うのだが。

ということで、後半700kmの満タン法での燃費は14.53km/Lとなった。いつも使っている初代プリウスだと18km/Lくらいだから、車格から考えれば全く不満はない。もっともっとエコランをすればさらによくなるのだろう。今回の数字は、要するに誰でも最低これくらいの燃費は出せるという目安にしてもらえると思う。(水野誠志朗)