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ホンダ、新型ハイブリッドスポーツ「CR-Z」を発売

カテゴリ:新車 , 東海地区の情報 / 2010年02月25日

 
 

ホンダは2010年2月25日、新型ハイブリッドスポーツカー「CR-Z」を発表し、東海地区での新車発表会を名古屋観光ホテル(名古屋市中区錦)で開催した。発売は2月26日から。

3号機は「カッコいい」ハイブリッド車


フロント部の開口部は往年の葉巻型F1風? ヘッドライト下縁にはLEDのポジションが入る

「ホンダグリーンマシーン 001(1号機)」として約一年前に登場した新型インサイト。続く002(2号機)がシビックハイブリッドで(発売順と逆だが)、今回登場した003(3号機)が新型CR-Zだ。

ベースは言うまでもなくインサイトだが、CR-Zのデザインはそれとはまったく異なり、スポーツカーそのもの。あるいはかつてのCR-X(初代と2代目)の再来と言えるものだ。ボディサイズ(インサイト比)は、全長4080mm(-310)×全幅1740mm(+45)×全高1395mm(-30)、ホイールベース2435mm(-115)と大幅にインサイトより短く、ワイドで、若干低い。

 

ボディカラーは全7色。発表会の展示車は新色のホライゾンターコイズ・パール(写真)とプレミアムホワイト・パール

全長が短く、幅広でもあるため、Cd値は0.30とインサイトの0.28に見劣りするが、前面投影面積を含めた総合的な空力性能ではインサイト並みという。むしろ燃費性能で世界一を目指すのではなく、スポーツカーらしい「カッコいい」スタイリングを狙ったのが初代インサイト(3ドアでアルミボディの方)との違いだ。

新開発1.5リッター+モーターを採用

エンジンはインサイトの1.3リッター(1339cc)直4・SOHC・2バルブ(88ps、12.3kgm)より強力な新開発1.5リッター(1496cc)直4・SOHC・4バルブ。最大出力はCVTが113psで、6MTが114ps。最大トルクはそれぞれ14.7kgm、14.8kgm。それと組み合わされるモーターはインサイトと同じ14ps、8.0kgmを発揮する。

なお10・15モード燃費は6MTで22.5km/L、CVTで25.0km/L。JC08モード燃費はそれぞれ20.6km/L、22.8km/Lとなっている。ちなみにインサイトの数値はそれぞれ30km/L、26.0km/Lだ。

、新開発6MT、フロントサスにはアルミ鍛造製ロアアーム

変速機は初代インサイト以来のMTが採用され、しかもハイブリッド車初となる6MT。シフトストロークをシビックタイプR並みとするなど、操作フィーリングにもこだわっている。またCVT車にはパドルシフトが標準装備される。

車重は6MTで1130kg、CVTで1160kgとインサイトより30kgほど軽い。またフロントサスペンションにはアルミ鍛造製ロアアームを採用。タイヤも195/55R16サイズの非エコタイヤとし(展示車はアドバン A10)、前後重量配分も60:40とするなど、ハンドリング性能に関わる部分にも気合いが入っている。

「サイバーな」インパネデザイン


インテリアカラーはグレーのみ。インサイトより各部の質感が高められている

インテリアデザインも、インサイトとはかなり異なる。CMでも印象的なメーターをはじめ、部分的にソフトパッド化されたダッシュボード、新しい工法によるインナードアハンドルのメッキ調仕上げ(蒸着ではなく金属を混ぜたフィルムを圧着させたものという)、さらに(開発が凍結された)次期NSXと共有するはずだった、という36mm径の革巻ステアリング(上下オフセットもなし)など、かなり凝っている。

リアシートもまさにCR-Xの再来


デザインについて話をうかがった本田技研 四輪R&Dセンター デザイン開発室の所 洋介氏。これまで携わったのはホンダCB750(1992年)、初代オデッセイ、クロスロードなど

一方、リアシートは完全に+2以下で、まさに荷物置きレベル。例えばポルシェ911より明らかに狭い。そんなところも「ワンマイルシート」を自称した、かつてのCR-X風だ。

逆に開口部の大きなラゲッジは広く、リアシート使用時でも荷室長770mm、最大幅990mm、容量214リッター(床下収納を合わせると233リッター)を確保。

 

さらにリアシート収納時には荷室長1280mm、容量382リッターとなる。もちろんスペアタイヤレスで、床下にはパンク修理キットを搭載する。

「ハイブリッドカーは、エコで終わるな」


未来的な「スーパー3Dメーター」は視認性も良好

車名の由来は、「Compact Renaissance Zero(コンパクト ルネッサンス ゼロ)」、つまり原点(ゼロ)に立ち返って新しいコンパクトカーを創造する、という意のよう。ホンダ側は特にアピールしていないが、言うまでもなく、「CR-X」を意識したネーミングだ。ちなみに「CR-Z」は、「シー・アール・ズィー」と発音する様子。

広告のメインキャッチフレーズは「ふだんをデザインするハイブリッド」だが、実際のコピーにはもう少し過激な 「ハイブリッドカーは、エコで終わるな」というのもある。

価格は226万8000円と249万8000円。インサイトより30万円くらい高い


名古屋会場にて冒頭で挨拶をする本田技研の曽田 浩 取締役

価格はエントリーグレードの「β (ベータ)」(CVTと6MT)が226万80000円、上級グレードで本革巻ステアリング、本革巻アルミ製シフトノブ、アルミホイール等を装備した「α (アルファ)」(CVTと6MT)が249万8000円。いずれもオーディオやナビはオプションとなる。

ちなみにインサイトは189万~221万円だが、エンジン排気量が上がり、各部の質感の高さ、専用パーツの多さを考えると、けっして割高な感じはしない。

生産はインサイトと同じ鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)。国内での販売計画台数はインサイトの1/5となる月間1000台だが、欧州(2010年半ば)、北米(2010年夏)にも投入される。グローバルでの販売台数は「年間で4、5万台」といったところのようだ。

デイズのコメント

海外から見た日本はカワイイ・ハイテク・オタク。これこそが今の日本文化であり、今回のCR-Zには、そんな日本的な要素が密かに盛り込まれているように思える。「痛車」が似合いそうだ。

とはいえストレートに考えれば、熟年から若者までの広い世代に分布しているクルマ好きを狂喜させる、いかにもホンダらしい新世代の「カッコいい」スポーツカーだ。そしてやっと日本にもライトウェイトスポーツカー(しかもハイブリッド)が登場してくれたと涙腺を緩ませるのも確か。ホンダには開発主体の新型車と営業主体の新型車があるように思えるが、今回はその両方の思惑が久々に一致した感じだ。

またITS的には、初めてデータ通信費無料でインターナビが使えることが画期的。オプションの専用ナビを買えば、クルマを所有している限り、無料で最新情報がダウンロードでき、燃費情報がアップロードできる。やっとここまで来たかと感無量だ。

(photo:DAYS)


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