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ホンダ、新型「レジェンド」を発表

カテゴリ:新車 / 2014年11月10日

 
 

ホンダは2014年11月10日、「レジェンド」をフルモデルチェンジして発表した。発売は来年2015年1月22日から。中部地区での発表会が行われたヒルトン名古屋(名古屋市中区)からリポート。

新開発の3モーターハイブリッドシステムを搭載

1985年発売の初代から数えて5代目になる新型レジェンド。先代は2012年に販売を終了していたので、約2年ぶりの「トップ オブ ホンダ」復活になる。

新型レジェンドは、先に技術発表が行われた新開発の3モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD」を採用。フロントに搭載された3.5リッターV6・SOHC・4バルブ直噴「i-VTEC」エンジン(314ps、371Nm)に加えて、主に発電・回生を行うモーター(48ps、148Nm)を車体前部のトランスミッション内に1つ、後部に駆動および回生を行うモーター(37ps、73Nm)を2つ配置している。

 

通常だとリアデフがある場所に配置されるTMU(ツインモーターユニット)

これにより走行状況に応じて、エンジンによる前輪駆動、モーターによる後輪駆動(EVドライブ)、エンジンおよびモーターによる四輪駆動(ハイブリッドドライブ)という3つの走行モードを自動で切り替える、というのがこの新ハイブリッドシステムの仕組み。システム最高出力は382ps。駆動方式は4WDだが、上記からも分かるようにエンジンと後輪をつなぐプロペラシャフトはない。

トランスミッションには、モーターを内蔵した新開発の7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を採用。バッテリーはアコードハイブリッドでも使われているリチウムイオン電池で、後席背もたれとトランクの間に搭載される。

リア左右モーターで加速・減速時にトルクベクタリング


減速旋回時のイメージ。リア内輪にはブレーキ制御ではなく、回生制御でマイナストルクを掛ける。ブレーキは減らず、発電も出来る一石二鳥

駆動系でもう一つ、大きな技術トピックは、後輪左右をそれぞれ駆動するモーターを個別に制御することで、いわゆるトルクベクタリングを行うこと。先代のSH-AWDでもトルクベクタリングは行っていたが、今回はモーター駆動により、コーナー進入時など減速時のマイナストルク(減速力)も制御できるのがポイント。なお、SHとはスーパーハンドリングの意。スポーティなハンドリングを追求するためのAWD(4WD)ということになる。

「ホンダ センシング」を採用。ミリ波レーダーと単眼カメラで歩行者を識別


Honda SENSINGのイメージ図。これまでよりカメラによる識別の比重が大幅に上がっている

安全装備に関しては、世界初と謳う、歩行者への衝突回避を支援する「歩行者事故低減ステアリング」を採用した運転支援システム「ホンダ センシング(Honda SENSING)」を新採用。ミリ波レーダーはこれまでも同社の衝突軽減ブレーキ(CMBS)で使われてきたが、今回はその性能をより高めて検知対象を歩行者まで拡大。さらに新開発の単眼カメラも採用し、車両前方約60メートルまでの歩行者や物体を画像解析で識別することで、システム全体の精度をより向上。路側帯の歩行者や車線を認識し、衝突を予測するとステアリング操舵による回避制御を行うという。これまであった他社のものは歩行者を認識し、自動ブレーキをかけるところまでは行うが、ステアリング操舵で回避するものはなかった。

今後ホンダでは他のモデルでも、使用するセンサーの種類や機能に関わらず、こうしたセンシング技術を使った運転支援システムを「ホンダ センシング」と呼んでいきたいとしている。

価格は680万円。月販目標300台

ボディサイズは全長4995mm(先代比+10mm)×全幅1890mm(同+45mm)×全高1480mm(同+25mm)で、アッパーミディアムからラージクラスに相当する大きさ。ホイールベースは2850mmで、先代より50mm長くなり、主に後席フットルームが広くなった。

車重は1980kgとクラス相応だが、JC08モード燃費は16.8km/Lを達成。V6エンジンには片側バンク3気筒を休止させるVCM(可変シリンダーシステム)が採用されている。

 

こちらは同時中継された東京会場の様子。本田技研の伊東孝紳社長、LPL(開発責任者)を務めた青木仁氏(写真)が壇上に立った

国内の販売目標台数は月300台で、価格は680万円。標準仕様でもフル装備と言える内容で、上記の先進安全装備やインターナビ、ヘッドアップディスプレイ、米国クレル社と共同開発した14スピーカーシステム、電動サンルーフ、レザーシート、19インチホイール(245/40R19タイヤ)が標準装備される。

生産は輸出向け(アキュラ RLX)も含めて埼玉製作所(埼玉県狭山市)で行われる。

 

シフト操作をスイッチにした「エレクトリックギアセレクター」を採用。駐車ブレーキも電動になった

トランク奥にリチウムイオンバッテリーを搭載。床下収納スペースもある。トランクスルーは不可
 

デイズのコメント

フィット ハイブリッドの件もあり、より入念な最終テストがなされたことで、発表が当初の予定より遅れた模様。リアに2つある駆動モーターに、フロントの発電用モーターから電力を供給するのがキモのハイブリッドシステムで、その技術は今後のクルマにも活かされるはず。基本的にはFFがベースなだけに、同クラスのFRセダンと比べて後席が広いのもいいところ。

ちなみに販売は、アコードハイブリッドで導入した「クオリティセレクト店」を中心に行われる模様(取り扱い自体はホンダ・カーズ全店)。これは従来のショールームに専用フロア等を設けたもので、全国で184拠点(今後約200拠点に拡大する予定)、東海3県(愛知、三重、岐阜)には25拠点ある。ちなみに東海3県だけの月販目標は50台だ。車両価格は680万円だが、輸入車よりはるかに厚遇が得られると思う。

 

ヘッドライトには、宝石の輝きを思わせるという「ジュエルアイLEDヘッドライト」を採用。写真はLEDアクセサリーランプ点灯時で、LEDヘッドライト自体の光は白色系

■参考記事
新車試乗記>ホンダ アコード ハイブリッド EX (2013年7月掲載)
新車試乗記>ホンダ レジェンド (2004年11月掲載)

■外部リンク
ホンダ>プレスリリース>「レジェンド」をフルモデルチェンジ(2014年11月10日)
ホンダ>4輪製品>レジェンド
ホンダ>クオリティセレクト店について