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トヨタ博物館で、「パブリカスポーツ復元の軌跡」展を開催

カテゴリ:イベント・フェア , クルマ関連ニュース , 東海地区の情報 / 2014年01月20日

 
 

パブリカスポーツ(復元車)。1962年に開発された実験車で、トヨタスポーツ800の原型となった

トヨタ博物館(愛知県長久手市)で2014年1月18日(土)、特別企画展「パブリカスポーツ復元の軌跡~夢を繋ぐ~」が始まった。開催は4月6日(日)まで。

パブリカスポーツ復元車などを展示


戦闘機のようなスライド式キャノピーがパブリカスポーツの特徴

同企画展は、約50年ぶりに復元された実験車「パブリカスポーツ」の復元過程を紹介するもの。初日には、復元プロジェクトのリーダーを務めたトヨタ自動車 デザイン部OBの諸星和夫氏が講師となり、トークイベント「パブリカスポーツ復元に懸けた想い」も開催された。

 

パブリカスポーツ復元の過程を語るトヨタ自動車デザイン部OBの諸星和夫氏

パブリカスポーツは1962年に開発された研究実験車。開発主査を務めたトヨタ自動車の長谷川龍雄氏(1916~2008年)は戦前、立川飛行機で高高度防空戦闘機のキ94(試作段階で終戦)を設計した元航空機設計者であり、パブリカスポーツでも航空機の技術を応用した空気抵抗低減と軽量化をテーマとしていた。実際の開発・製作は、主に関東自動車工業で行われた。

パブリカスポーツは同年に開催された第9回全日本自動車ショーに出展され、ここで好評を得たことが、3年後に市販されるトヨタスポーツ800の開発につながった。なお、長谷川氏はパブリカスポーツやトヨタスポーツ800の他、初代パブリカ(1961年)、初代カローラ(1966年)、初代セリカ(1970年)などの開発主査を歴任している。

 

トヨタスポーツ800(1965年)。ベースは初代パブリカ。790cc 水平対向2気筒エンジンの最高出力は45psだったが、車重は580kgと超軽量で、最高速は155km/hを誇った

トークショーでは200名ほどの来場者を前に、パブリカスポーツの開発経緯や、今回の復元過程がスライドを使って紹介された。会場には当時トヨタのワークスドライバーで、鈴鹿500kmレースにトヨタスポーツ800で参戦して優勝した細谷四方洋氏も出席しており、燃費の良さを活かして戦ったことなど、当時のエピソードが語られた。

また、4月6日までの企画展では、写真や図面のほか、復元にあたって製作された複数の1/5スケールモデル、1/1拡大模型のほか、ベースとなった初代パブリカ(1961年)、トヨタスポーツ800(1965年)、そしてトヨタスポーツ800の浮谷東次郎レース仕様車(レプリカ)などが展示されている。

 

初代パブリカ。初代コロナ(1957年)に続いて登場したトヨタの小型乗用車。空冷の700cc水平対向2気筒エンジンを搭載

トヨタスポーツ800(浮谷東次郎レース仕様車)。浮谷東次郎氏(1942~1965年)が1965年に船橋サーキットで開催されたレースで優勝した車両のレプリカ

トヨタスポーツ800では、いわゆるタルガトップ(脱着式ルーフ)が採用された。パブリカスポーツ同様、開発・生産は関東自動車工業で行われた
 

長谷川氏が後年、諸星氏の求めに応じて書いた色紙。「過去、現在、未来:夢は何処にでもある」とある

こちらは常設展示のホンダ S500(1964年)とトヨタスポーツ800。レースでもライバルだった

この日、トヨタ博物館の駐車場に集まったトヨタスポーツ800。生産台数は約3000台と言われる
 

■トヨタ博物館HP http://www.toyota.co.jp/Museum/

 

(文・写真:丹羽圭@DAYS)