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スバル、新型コンパクトカー「トレジア」を発売

カテゴリ:新車 , 東海地区の情報 / 2010年11月29日

 
 

新型スバル トレジア。特別内示会が開催された名古屋スバル自動車の本社ショールームにて

富士重工業は2010年11月29日、新型コンパクトカー「トレジア(Trezia)」を発売した。トヨタから供給を受けるOEM車であり、一足早く発売された新型ラクティスとは兄弟車という関係になるが、国内のスバルディーラーにとっては販売面で待望のコンパクトカーとなる。

フロントマスクはスバル専用


新型スバル・トレジア。写真はパノラミックガラスルーフ仕様
(photo:富士重工業)

新型トレジアは2代目ラクティスと基本的には同じクルマだが、フロントマスクはスバル独自で、六連星をあしらったグリル、専用ボンネット、ヘッドライト、フロントバンパーを採用し、インプレッサにも似たデザインとなっている。その他、各種エンブレムはもちろん、リアコンビネーションランプのレンズ意匠も異なり、装備の点でも細かな違いはあるが(トレジアにはステアリングのテレスコ機構が用意されるが、ラクティスにはない)、逆に言えばそれら以外は新型ラクティスと同じだ。

打倒フィットのパッケージング

ボディサイズは全長3990mm×全幅1695mm×全高1585mm(4WDは1605mm)。全長は4メートルを切るが、コンパクトカーとしては高めの全高が特徴だ。

室内を見れば、ヒップポイントも高く、特に後席の乗車姿勢はかなりアップライト。ヒール段差(床から膝裏までの距離)も大きく、女性など小柄な人では、かかとがフロアから浮きそうなほどある。

 

なお、分厚い座面は一見フィットのようにチップアップできそうに見えるが、FF車では背もたれ収納時に連動して沈むのみ。4WD車ではダブルフォールディング時に跳ね上げるタイプだ。

 

スバルではトレジアを「ワゴンテイストを備えたツーリングコンパクト」としており、荷室スペースも売りの一つ。十分な天地寸法によって、大型スーツケースの3個積みを可能にしたほか、荷室サイドのレバーを引くことで後席の背もたれをワンタッチで倒せる。

 

背もたれの折り畳みは荷室側からレバーでワンタッチ

スペアタイヤレスとしたことで、荷室床下には大型の収納スペースも確保。床下を合わせた最大容量はこのクラスのベンチマークであるホンダ・フィット(422リッター)を越える429リッター(FF車)となっている。

10・15モード燃費は1.5リッター車で20.0km/L


内装もステアリングのバッジを除いてラクティスとほぼ同じ。いずれもダッシュボード樹脂の表面仕上げが特徴的。ただしトレジアのみ、上級グレードでステアリングのテレスコ調整が可能

エンジンは1.3および1.5リッター直4の2本立て。いずれもミッションはCVT(無段変速機)で、後者には7速マニュアルモードが付く。10・15モード燃費は排気量が異なるにも関わらず、両エンジンとも20.0km/L、JC08モード燃費は18.4km/L(いずれもFF車)と同じで、ならば1.5リッターでいいじゃないか、と思う通り、ラインナップも1.5リッター中心で設定されている。なお、モード燃費をフィットと比較すると、1.5リッター同士なら同等だ。

なお、新型ラクティスは欧州での販売も見据えたモデルで、走行性能も欧州基準とのことだが、そこには100人規模で開発に参加したスバル側エンジニアによる意向も反映されているという。

 

スバルにとって新型トレジアは、ルクラやプレオ(いずれもダイハツ車のOEM)といった軽乗用車と、インプレッサ、フォレスター、レガシィといったスバル製普通車(いずれも水平対向エンジンを搭載)との間の空白を補完するモデルとなる。これまでもスバルにはダイハツからOEM供給を受けるデックス(ダイハツ版はクー、トヨタ版はbB)があったが、こちらは全車4ATで、モード燃費がエコカー減税対象を満たさないなど、現状では商品力に欠けるモデルとなっていた。

価格は142万8000円~。目標は月間1000台


こちらはトレジアの兄弟車となる2代目ラクティス

価格は142万8000円(1.3i・FF)~197万9250円(1.5i-S・4WD)。専用の内外装や足まわりを備えたスポーティグレード「1.5i Type Euro」(183万2250円~)も用意される。なお、ラクティスの方は、144万5000円(1.3 X・FF)~184万8000円(1.5 G・4WD)だが、こちらには特装車として車いす仕様などのウェルキャブ車が豊富に用意されるのが特色だ。

なお、車名トレジア(Trezia)は、英語の「Treasure(宝物)」からの造語。生産は関東自動車工業の岩手工場で、販売目標はラクティスの月間4500台に対して、月間1000台となっている。合わせて5500台というわけだ。

デイズのコメント


新型ラクティス。この角度でのトレジアとの違いは、リアコンビライトのレンズ色配置、ナンバー上のガーニッシュ(トレジアはメッキ)、そしてエンブレム

スバルディーラーとしてはラインナップの不足を埋める、待望の一台。iQと見間違うような顔つきのラクティスに対して、トレジアはインプレッサ系のスバル顔。こちらを好む人は少なくないだろう。フィット1.5打倒を意識して作られているだけに、少なくとも初期受注では、ラクティスとトレジアとでハイブリッドを除くフィットに肉薄する台数を稼ぎ出しそうだ。